2008/11/10 - 2008/11/20
410位(同エリア812件中)
くろへいさん
地球を半周して辿り着いた情熱の国 キューバ
カリブの真珠とも称され、ヘミングウェイが愛した常夏の島
町にはルンバやサルサの音楽が溢れ、世界中を感動の渦に巻き込んだ、ブエナ ビスタ ソシアルクラブの故郷
ハバナの旧市街を歩くと、キューバに住む人々の息吹が聞こえてくる
子供達の笑い声、ポンコツ車のクラクションに物売りの声
ダイヤ.チャヴィアノが育ったハバナの下町
初めてなのに懐かしい
まるで心象風景のような世界がハバナの路地を歩くと見えてくる
さあ、路地の向こうから聞こえてくるルンバの音を頼りに歩いていこう
見えないけれど きっと見えてくる
なぜなら、ハバナの路地で出会うのは、もうひとりの自分自身に違いないから
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- ホテル
- 4.5
- ショッピング
- 4.0
- 同行者
- カップル・夫婦
- 一人あたり費用
- 20万円 - 25万円
- 交通手段
- タクシー 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
迷路のような路地の両側には
廃墟のような建物が建ち並んでいる
剥げたペンキの痕が氷河のようにささくれて、壁に模様を刻んでいる
最後にペンキを塗ったのはいつなのか?
何処までも蒼いカリブの空に
洗濯物が風に揺れる -
キューバの人たちは香水が大好きだ
男も女も、たっぷりと香水を体にふりかける
この店には、何十種類もの香水が売られている
免税店で売られているブランド品のような品物は無い
コロンのように、残り香が僅かだが
しかし野生的で、甘い匂いも仄かに感じる
少し刹那的な匂い
なんだか、キューバそのものの香りのようだ -
色々なエッセンスの中に、「葉巻」の香水を見つける
タバコの匂いは嫌いだが
この香水は、葉巻の甘いエキスを絞ったようだ
くろへいは、いっぺんにこの匂いが好きになった
有名ブランド品のような洗練された匂いはない
しかし、嫌味な匂いの要素は無く
葉巻を匂いにしてしまったユニークさに脱帽
今まで買った香水で、一番のお気に入りとなった -
色々なサンプルを嗅がせてくれるので、自分が気に入った匂いを探してみよう
気に入った香水がみつかったら、秤で計ってくれる
香水入れの瓶も、様々な種類から選ぶことができる
自分だけの香水も調合してくれる -
こちらは、休憩室
奥さんの買い物で付き合わされたセニョーラが、ソファーに腰掛けて待つ事もできる -
こちらは、香水屋さんの事務所?
何だか絵のような光景
このお店の名前は「Habana1791」
Mercaderes通りからObrapia通りを交差するところにある
お土産にお勧め! -
賑やかな音楽に合わせて
音楽隊がやってきた
何のお祭りか知らないけれど
大人も子供も踊っている -
トランペットを吹く足長の黒人
これが実に上手い
感動的ですらある -
背の高いビルとビルとの狭間で
空は少ししか見えない
音楽隊は、すぐに路地の向こうに消えていった
でも陽気な音楽は、いつまでも遠くから聞こえてくる
今でも、トランペットの音が
耳の奥底に残っている -
カテドラルにある大聖堂
Catedral de San Cristobal de la Habana
通称クリストダル大聖堂
バロック様式のキューバ・カソリックの総本山 -
大聖堂の前で寛ぐ若者達
2人の女性の民族衣装が艶やかだ
何だかオウムみたいだけど、妙に格好良い -
お昼になると、カテドラルは静かになる
観光客目当てのお土産屋さんや、タバコ売りがいなくなる
シェスタ?
暑い国では、あくせく働かないのがコツなのだろうか?
くろへいも、木陰のあるカフェでモヒードを飲んで一休みする -
観光用の馬車
-
石畳の道を文字通り闊歩しながら歩く
-
学校の前
中学生くらいの女の子達のグループ
皆、明るくてかわいい -
-
セントロの近くで見かけた結婚式
花嫁の撮影会をしていた
きれいな花嫁さんなので素人カメラマンのくろへいも撮らせてもらう
突然のパパラッチの登場にも温かい承諾を頂く -
花婿の姿は見えない
最も、結婚式の華はいつでも花嫁だ
スペイン系の花嫁の愛らしい姿が伝わるようにシャッターを押す -
キューバの離婚率は、極めて高い
なんと、4位のアメリカに次いで世界5位の高水準
元々離婚率の低いラテンアメリカの中では、当然トップだ
数字で言うと、離婚率は0.31%
つまり、1000人に3人以上は離婚することになる
これでも、離婚率は減少してきた
経済危機がピークだった1990年代には1000人中6人に達し、世界一離婚率の高いロシアを抜いて世界一の離婚率を維持してきた
この理由は、経済危機による住宅不足の影響ともいわれている
複数の家族がひとつのアパートで生活するため、結婚が大きなストレスとなるケースが多い
キューバの知られざる事情のひとつだ -
海岸通りに毎週日曜日に開催される古本市場
諸々な本が売られているが、お国柄チェ.ゲバラ関連の本が目立つ
キューバの風景を撮った趣味の良い白黒写真集が欲しかったが、立派すぎて持って帰るのが難
仕方無く、諦める -
路地の隅に小さな机を出して土産物を売る人たち
ここでは、1個0.3ペソ(30セント)のバッジを売っていた
一日の稼ぎが幾らなのかは分らない
当然ながら、バッジの絵柄には、国旗とゲバラが人気だ -
広場で遊ぶ子供達
黒人やムラード(混血)の子供達が、白人の子供達と一緒に遊んでいる
かつて黒人公民権運動に全精力を傾け、1968年に銃弾に倒れたマーチン.ルーサー.キング牧師の有名な演説の一説を思い出す
「I have a dream that one day on the red hills of Georgia,the sons of former skaves and sons of former slave-ownere,well be able to sit down together at the table of brotherhood. 」
訳:私は夢見ます−いつの日かジョージア州の赤い丘の上に、かつての奴隷の子供達と、かつて奴隷を所有していた人たちの子供達が、一緒に兄弟のように仲良く腰を下ろす日の事を。
キング牧師の演説の随分前から、キューバでは国家重要政策として、有色人種の差別排除を行ってきた
路上で遊ぶ子供達の横に、建国からキューバ独立の英雄、ゲバラの顔が見える -
人力自転車
くろへいの住む隣町では、今でもサムローという人力自転車が現役で活躍している
カルカッタでは、自転車ではなく、リキシャワーラーと呼ばれる人たちが、リキシャを引いている
先進国では殆ど見られない光景が、ハバナでは今も健在だ -
ハバナ中央駅
キューバの鉄道事情はすこぶる悪い
僅か数百キロの距離を、犀のようにゆっくりと進む
2−3時間以内の遅延は想定内という
10時間の予定が、24時間以上遅れることも珍しくないと聞く
それでも、価格の安い列車には庶民の移動には欠かす事のできない乗り物だ
雨のせいか、構内は薄暗く、いつ発車するか分らない列車を待つ人々と、くたびれた顔で列車から降りてくる人たちが混沌とした渦の中に居る -
サンチアゴデキューバから長旅を終えて到着したディーゼル旅客車
年季の入った車輌は旧東欧製から輸入されたものを使用している
元々はサトウキビ運搬用に使用されていたものだ
この国では、地方に行くと、おんぼろの蒸気機関車が現役で走っている -
こちらは、引退した蒸気機関車
展示品とはいえ、殆ど手入れもされてなく、駅の裏側に放置されている
この国では、蒸気機関車などは珍しくないのであろう
雨が降っていたとはいえ、誰もこの機関車に目を留める人はいなかった
おそらくは、独立戦争時代からの生き残りであろうか
この国の大地の変革の様子を見て来たに違いない
雨により浸食したボディーは、この国の大地と同じ色をしている
近い将来、更に朽ち果てた機関車の錆びた車体は、何百万キロも走り続けたこの大地に帰るのであろうか -
キューバの雨は温い
人肌のようにぬくんだ雨が町を濡らす
厚い雲が煌煌とした太陽を覆い、極彩色に溢れた大地をモノトーンに変える
雨が椰子やバナナの葉を叩く音も優しい
溢れた水は路上を覆い、ドブネズミのようにずぶ濡れの犬がその上を歩く
見上げると、忘れ去られた洗濯物が雨に晒され泣いている -
駅前のタクシースタンド
60年代のアメリカングラフックのようだ
数日前に訪れた、ロスのユニバーサルスタジオのセットを思い出す -
乗り合いタクシー
-
タクシーを待つ女性
-
駅構内
-
暫くすると、オンボロタクシーがやって来た
-
何故、キューバには50年代のアメ車が多いのか?
この国を走る車の殆どが、既に博物館モノのアメ車がわがもの顔で走っている。
こんな国は珍しい -
くろへいが乗ったタクシー
古いが、きれいに手入れされていた
日本にこんなタクシーがあったら楽しいのに -
路地で朽ち果てていく車
アメリカで生産されたかつての名車
地球を何十回以上も周るだけ乗り
数え切れないほど主人が変わり
それでもこの地で走り続けてきた
はじめてこの車のハンドルを握った人は誰だろう
ライトは外され
タイヤはパンクし
それでもこの町の路地に車は残る -
キューバ革命以前のキューバはバチスタ政権がこの国を支配していた
アメリカが他のラテンの国々に干渉したように
バチスタ政権もアメリカによる傀儡政権となっていった
多くの資本の流入と共に
これらの車はやってきた -
当時、日本をはじめ、欧州社会は戦後の混乱が少なからず続いていた
欧州の軍事工場は爆撃により破壊され
日本はあらゆる都市が焼き尽くされた
多くの自動車産業が、戦時中に軍への協力を行い
軍事産業の一翼を担っていた -
それらの殆どが戦争で灰燼と化した
戦勝国のイギリスも例外ではなかった
ナチスのロンドンへの空爆で
決して無事では済まされなかったのだ -
結果的に、世界中の自動車産業が青色吐息のとき
ライバルを失ったアメリカの自動車産業は最高潮に達した -
第二次世界大戦で、他国からの空爆をうけなかったアメリカの自動車産業は無傷のまま残っていた
-
ドイツやフランス、イタリア、イギリスの自動車生産国が
戦後の混乱で喘いでいる中
アメリカの自動車産業だけは貪欲に成長を続けてきた -
無駄に大きな車体
頑丈なボディーに派手なデザイン
これらのアメ車は、富国アメリカの象徴でもあった -
バチスタ政権時代
ハバナはラテンアメリカ最大の歓楽街だった -
売春婦に麻薬
カジノに酒
カストロが言う、帝国主義の退廃的文化がこの国を覆っていた -
これらの車は、その時代の産物である
キューバ革命以後
バチスタ政権は崩壊し
アメリカの遺産として多くの車が残されていった -
アメリカの経済制裁により、多くの品物が禁諭処置の対象となった
自動車もその例外ではなかった
アメリカ帝国主義を敵視するカストロ新政権も
富と資本主義の象徴であるアメ車を乗る以外に道は無かった -
アメリカのキューバへの経済制裁は蛇のように陰険で執拗であった
世界最大の市場を抱えるアメリカのご機嫌を損ねてまで
この国に車を売るメーカーは、一部の社会主義国を除き
殆ど世界に存在しなかったといわれる -
半世紀以上たった現在も
バチスタ政権時代のアメ車を乗らざるを得ない理不尽な理由が未だこの国に存在する。
P/S
先般、オバマ大統領がこの国への経済制裁の緩和もしくは解除の可能性がある事を知った。
市場経済は、多くの資本が流入し、経済的な発展が望める一方で、資本主義的な価値観も同時に流入してくる。
最新の製品や医療技術や文化の交流がはじまる側面で、皆が等しくそれなりに貧しい世界から多くの貧富の差が産まれる。
この世の全てには、光の裏に影がある。
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