2010/11/01 - 2010/11/01
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Weiwojingさん
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ハンディキャップを持つ人々を対象とした教育施設「滝乃川学園」を訪ねてみました。
本学園は、日本最古の知的障害者のための教育実践の場として創立者石井亮一によって最初1891年(明治24)に 東京北区滝乃川に設けられましたが、1928年(昭和3)に現在地に移転・新築されました。滝乃川学園の名前は、最初の建設地に因んで付けられたものです。
学園所在地は、国立市谷保6312で、JR南武線「矢川駅」下車徒歩7分ほどの静かな森の中にあります。
滝乃川学園にはホームページがありますので、ご覧になってみてください。
http://takinogawagakuen.jp/
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駅から静かな住宅地を抜けて歩いてくると、森の木立に囲まれた入口が見えてきます。門柱に「滝乃川学園」と書かれた表札が掲げられています。中に入ると、ひっそりとしていて、人の姿が見えません。わずかに近くで遊んでいた母子の姿があるだけでした。
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ボランティアの方の案内で見て回りました。先ず案内されたのは、国登録有形文化財に指定されている滝乃川学園本館です。現在は「石井亮一・筆子記念館」と言う名前になっています。
創立者の石井亮一は、立教女学院の教頭であった24歳の時、1891年(明治24)濃尾平野に発生した濃尾大地震で親を失った少女たちを救済するために自らの食を捨て、「聖三一孤女学院」を設立しました。その後、当時の所在地であった東京北区滝乃川に因んで、「滝乃川学園」と名称を変更しました。
その妻筆子も亮一亡き後、遺志を受け継ぎ学園の運営に生涯を捧げました。このような創立の経緯を経て、本学園は日本における知的障害者教育の先駆けとなりました。 -
秩父宮殿下と同妃殿下がこの学園を訪問されたことを示す記念碑が建っています。
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本館に入り、先ずは2階に向かいました。この階段を上がります。
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2階は広い講堂になっています。現在では講演会や公開講座、コンサート等に使われているそうです。
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学園創立者の石井亮一と彼の協力者たちの写真が残されています。前列中央が石井亮一です。左隣は日本聖公会生みの親ウイリアムス主教(立教大学の創設者)です。
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1階には亮一と妻筆子の足跡を紹介するパネルや資料などが展示されています。また障害者の方々が作られた日常生活用品なども紹介されています。ここに展示されている籐製品は障害者の方々が作ったものです。
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この部屋では亮一と筆子のの足跡をたどる展示を見ることができます。
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彼が愛用していた机と椅子です。
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1階廊下の部分です。
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本館から礼拝堂(聖三一礼拝堂)へ向かいました。まるで森の木立の中にひっそりと佇んでいるようで、静かな中に建っています。
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この教会は日本聖公会のマキム監督により寄付された鉄筋コンクリート造りの建物ものです。
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会堂はロマネスク風の簡素な教会で、構造は英国の伝統的な教会様式を踏襲しています。
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左側ドアのあるところが入口です。
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礼拝堂の内部です。そんなに大きくはありませんが、温かみのある会堂です。現在も毎週日曜日に礼拝が行われており、近隣の住民もたくさん出席しているようです。
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会堂の正面祭壇です。
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亮一の妻・筆子が愛用した「天使のピアノ」です。日本最古のアップライトピアノで、1815年(明治18)横浜のドーリング社による製造です。
「天使のピアノ」というのは、ピアノの正面中央に、ガラスに焼き付けられた2人の小さな幼児を抱いた天使がはめ込まれていることから付けられたのです。現在も礼拝やコンサート等に活躍中です。 -
ステンドグラスがはめ込まれていますが、これは障害者の生徒たちがデザインしたものだそうです。
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会堂の隅の方に吊り下げられている電燈がなかなか素晴らしいです。
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会堂内にはたくさんのステンドグラスがはめ込まれていますが、これらの絵のデザインはすべてこの学園の生徒たちの手によるものだそうです。ここに描かれているものは、日本的な聖画と言ってもよいよいでしょう。
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多くの絵はかれらの日常生活を描いたものです。この絵は作業をしているところです。
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会堂の両壁にもこの学園の生徒たちが描いたステンドグラスが飾られています。
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これらのステンドグラスは生徒たちが絵を描き、それを基に専門家がステンドグラスに仕上げたものです。
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敷地内には夏になると蛍が飛び交う矢川が流れています。ここは本当に静かで、教育環境としては申し分がありません。
今までこの学園や創立者の石井亮一のことは全然知りませんでした。今回ある方に教えられ訪ねてみましたが、キリスト教主義に基ずく素晴らしい教育実践の場としての学園とその自然環境の豊かさに大きな感銘を受けました。また何かの折に来てみたいと思います。
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