2011/01/09 - 2011/01/10
121位(同エリア241件中)
WT信さん
兵庫県相生市での法事に出席した。
幸運にも新幹線からの、裾野まで全容を現した富士山に、行きも帰りも出会った。
法事の前日、親戚の人の案内で、相生のやや東寄り、室津港の断崖の上に佇む、老舗割烹旅館「きむらや」に泊まった。
旅館の目の前の入り江には、左に小じんまりとした、しかし何処となく昔の風情を漂わせた漁港が、湾曲した入り江に沿って奥に伸びており、逆に山裾を右に行くに従って、入り江は間口を広げ、小島が浮かぶ播磨灘に消えている。
真下の砂浜では焚火を囲む、朝の漁から無事帰った漁師たちと、その漁師たちに何やら差し入れを運ぶ女達。
路上では、いかにも素朴な様子の子供達が戯れる。
そして何よりも新鮮な海の幸づくしの夕餉の膳。
ここ「きむらや」には、谷崎潤一郎や竹久夢二も逗留したとの事だが、二人が目にした光景もこんな風情だったのではなかろうか。
この宿で、谷崎潤一郎は室津の遊女を題材にした”乱菊物語”を執筆し、竹久夢二は「きむらや」の当時の女将をモデルに描き、”室の津”と題したのですよ・・・と話してくれた現在の「きむらや」の女将も、とても素敵な若い美人女将。
そお云えば「きむらや」のあちこちの、年代を感じさせる壁が、夢二の絵で飾られていた。
港に降りると、漁港には大きな入れ物に山積みになった採りたての牡蠣が置かれており、道を隔てて牡蠣の洗滌工場件販売をしている店が並ぶ。
その間を、後ろに子供を座らせた、牡蠣を運ぶ車がのろのろ動いていた。
店には居並ぶ牡蠣の他、店先に”うるめ”や”さおり”の干物がぶら下がる。
中国からの研修生と云う娘さんが開いてくれた生牡蠣を馳走になった。
海に向かって目を凝らすと、やや霞んだ水平線の先に小豆島の島影が見える。
御津に別れを告げ、海岸沿いに西に進むと、山裾に広がる、相生湾の造船工場の鉄塔群が見えるようになる。
2007年夏、小豆島に小旅行をしたが、行きは大阪南港からの出発し、帰りは小豆島から相生港に着いた旅を思い出していた。
小豆島と相生の万葉岬
http://4travel.jp/traveler/shintch/album/10176311/
思いがけない”御津”の旅は、是非ゆっくり再訪したい場所となった。
- 同行者
- 家族旅行
- 交通手段
- 新幹線 自家用車
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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