熊野

2004/08/07 - 2004/08/08

僕にとって、人生とは偶発的な出来事が多い方が面白いと思う。何故なら、僕は計算が弱いからである。その行き着くゴールが果たして己の自己実現なのかさえ分からない今の思考能力で、己の限界を勝手に創造し、己の可能性を妨げたくない。
今回の熊野古道への道のりは険しかった。金曜日の仕事中、明日への持込が確実な仕事の整理をしていた最中に熊野に行かないか？との誘いが知人から入った。
悩む。悩むが仕事を理由に己の欲望を制限したく無かった。結果、仕事を放って行った。金曜日の深夜〇時に車に飛び乗り、途中豪雨に見舞われながらも14時間の長旅の最終地点には熊野の緑と青の世界、酸素と水の自然の循環があり、ものの見事に生き物たちを包む。そしてそこでの偶発的な出会いと妙な繋がり。
熊野には人を引き付け、そしてその引き付けを裏切らない不思議な力がある。おそらく「人間も自然の生き物の一つに過ぎない」ということなのだろう。当たり前のことなのだが、限りなく自然を排除してきた我々人類に、そんな気づきを与えてくれる環境がまだ残っていることに感謝する。

エリア 和歌山

そこには石と木があり

同じ空気を呼吸している

この星の地上で

杉は一方を向く

太陽のエネルギーを受けながら

この旅行記へのコメント （1）

• seikiさん 2004/10/09 04:04:51

  杉は一方を向く

  杉は一方を向く