
2011/12/01 - 2011/12/01
539位(同エリア3502件中)
molmさん
上賀茂神社から鴨川を挟んで西側の界隈を西賀茂地区といい
この住宅街にて夫婦で営む和菓子屋がございます。
現当主が創業がゆえに、伝統に拘らない和菓子を開発され、
その象徴的な菓子が寒天と砂糖で拵えた「琥珀」です。
琥珀は言うまでもなく琥珀色から名づけられていますが、
現在では黄色系に拘らず、寒天と砂糖で固めた透明な干菓子を
指すことが多くなっています。
琥珀菓子はシンプルなものではあるものの、そこには世界観が
込められており、主に夏の茶菓子として頂くことが多いです。
和菓子屋「霜月」では、夏に限らず季節に応じて琥珀の中身が
変わり、年間で7種類を提供してくれます。
年間スケジュールは以下の通りです。(多少前後あり)
・木ノ芽琥珀(山椒の芽):1月下旬~5月中旬
・花桜琥珀(桜の花びら):3月下旬~4月下旬
・柚子蓼琥珀(柚子に蓼):5月下旬~9月上旬
・花紫蘇琥珀(紫蘇の花):6月上旬~11月中旬
・秋山路琥珀(柿に柚子):9月中旬~11月下旬
・福来心琥珀(甘酒) :12月上旬~1月下旬
・初春琥珀(梅と白味噌):12月中旬~1月下旬
これらはあくまでも目安で、仕入れ・気候条件・在庫などの
状況により変化することもございます。
琥珀はいずれも12本入り900円、9cm*10cm*3cmの箱で、
日持ちは製造日から2週間くらいです。
この琥珀を手土産にするメリットとして、味もさること、
量・価格的に渡す方も貰う方も負担にならないことが
挙げられます。
たかが琥珀と侮ることなく、5cm程度の一口サイズの中にも
世界観が感じることができるかもしれません。
とにかく年間分の写真が揃ったので、ご覧になってやって
ください。
-
「霜月」は西加茂の住宅街にあります。
上賀茂神社行きのバスで御薗橋にて降車し、賀茂川の
西側に沿った賀茂街道を500mほど北上して左(西)に
折れると近いです。
西賀茂車庫行きのバスなら神光院前にて降車し、
信号のある交差点を東に400mほどで到着します。
上賀茂神社からだと御薗橋橋を渡り徒歩15分程ですが
観光客の方を見かけることは殆どありません。
京都市北区西賀茂榿ノ木町5 075-491-5556
9:00〜18:00(1月・祝日は〜17:00)
毎週日曜、第1・3月曜定休 他不定休あり -
簡単な店の案内図です。
こちらにもあるように、京都駅からだと9系統で、終点の
西加茂車庫の手前の神光院前バス停からだと近いです。
常連さんは電話で送料自己負担で注文されるようで、時には
琥珀50個のまとめ買いされることをあるとか。
次からは各琥珀のご案内をします。 -
木ノ芽琥珀(登録商標)のご案内です。
(1月下旬〜5月下旬)
時期的には福来心琥珀が終われば木ノ芽琥珀に
切り替わります。
山椒の芽と実が入った個性ある琥珀です。
最初に誕生したのもこちらで、一番人気なんだとか。 -
箱を開けたらこんな感じ。
琥珀1つ1つに山椒の芽を乗せてあります。
芽の貼り付けは手作業ですので、地味な作業です。 -
取り出してアップ。
外に芽、中に磨った実が入っており、山椒の味が
しっかりしています。
とはいえ、砂糖のコーティングもされているから
少しまろやかです。 -
花桜琥珀です。(3月下旬〜4月下旬頃)
木ノ芽琥珀の販売時期内で見かけられます。
言うまでのなく、桜の開花時期に合わせ、季節感を
表す琥珀の代表格でしょう。 -
箱をあけたらこんな感じ。
桜の花びらを1枚貼り付けてあります。 -
1本取り出してみました。
味自体はシンプルな琥珀ですが、桜の花びらは
塩漬けしてあり、少しアクセントになっています。 -
柚子蓼琥珀です。(5月下旬〜9月上旬)
柚子+蓼+天然塩という不思議な取り合わせです。
梅雨〜夏場と湿度の高い時期ですが、天然塩が
融けないよう一工夫されているとか。 -
箱を開けるとこんな感じ。
まばらではありますが、蓼の葉を細く切って
貼り付けてあります。 -
1本取り出してアップ。
柚子の香りがしっかりしていながら、蓼の葉が
アクセントになっています。
「蓼食う虫も好き好き」とう諺がありますが、
苦味は控えめです。
塩を乗せているのも良い感じ。 -
花紫蘇琥珀です。(6月上旬〜11月下旬)
木ノ芽琥珀が終われば花紫蘇にシフト。
7種類の琥珀の中で、最もロングラン。
外に紫蘇の花、中に赤紫蘇をあしらっています。 -
箱を開けるとこんな感じ。
紫蘇の色合いを出すように工夫されています。 -
1本取り出してアップ。
紫蘇の味わいが強いので紫蘇が苦手な方は
合わないでしょうが、風味も含め大人の味
だと思われます。
他の琥珀でも言えますが、大人の味が多いですね。 -
秋山路琥珀です。(9月中旬〜11月下旬)
いかにも秋だなぁという琥珀ですね。 -
箱を開けるとこんな感じ。
季節に合わせた橙色は柿をベースに、秋の色合いを
醸し出しています。 -
1本取り出してアップ。(琥珀が小さいですが)
柿をベースに柚子を加えたほんのり味。
柿を煮詰めてピューレ状にしているそうです。 -
福来心琥珀です。(12月上旬〜1月下旬)
秋山路琥珀が終われば福来心琥珀にシフト。
甘酒の琥珀なんて画期的な気もしますが。 -
箱を開けるとこんな感じ。
金箔が目につきます。
松の実も乗せてあります。 -
1本取り出してアップ。
甘酒の味は控えめで、お子様でも大丈夫そうです。
風味重視でしょうか。
松の実もアクセントになっています。 -
初春琥珀です。(12月中旬〜1月下旬)
文字通り正月前後の限定琥珀。
白味噌は京都の雑煮のイメージ、1月下旬頃から
咲く梅の花と、初春の時期に合わせていますね。 -
箱を開けるとこんな感じ。
唯一ハーフ&ハーフの琥珀です。
左が白味噌味、右が梅味となっています。 -
紅白の琥珀(梅琥珀と白味噌琥珀)をアップ。
梅は爽やかで、酸味は少ないです。
白味噌も薄めで、まったり感は少ないです。
両方とも、あられがアクセントになっています。
琥珀の紹介は以上です。 -
琥珀の他に看板商品なのが饅頭系です。
夏は「水の華」という水饅頭を販売されています。
6個で850円だったかな?
バラ売りはしていません。 -
アップしてみました。
何かプルンプルン具合が伝わりますでしょうか。
中はもちろん漉し餡です。 -
冬(12月)から春にかけて「里山」が販売されます。
(以前は「里の春」の名で販売)
12個入りで900円。
冬〜春が「里の春」、夏場が「水の華」、そして
秋には「栗饅頭」というローテーションです。
(栗饅頭の写真は来年までお待ちください…) -
中を開けるとこんな感じ。
わらびもちの中に漉し餡が入っています。 -
夏場には「コーヒーのゼリー」も販売しています。
コーヒーゼリーの上に大納言小豆をトッピング。
7つの琥珀に共通するのが、以下の点でしょうか。
・見て楽しめる(箱も活用できる)
・外がカリッとしている
・個性豊かな大人の味
・それでいて味わいはほんのり
伝統がなくとも、工夫ひとつで個性ある琥珀が誕生し、
新しくとも品格すら垣間見えます。
「うちはゲリラ和菓子屋やから、他と違うことせな
あきませんねん」
とご主人は謙遜されていますが、ニッチと個性が
今までにないものを生み出す活力なのでしょう。
2011年現在は年間7種類ですが、この数以上に試作して
売り物にならなかったそうです。
決して拡大することなく(後継ぎの甥っ子さんもいるし)、
また土産物屋には置かないスタンスだからこそ、常連を
中心に伺ったり電話注文したりするのでしょう。
年間を通して色々な琥珀を楽しめるので、旅行記に
まとめてみました。
ご覧頂き、ありがとうございました。
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