2008/05 - 2008/05
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JIC旅行センターさん
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さて、問題。
Q−「ボルシチ」「コサックダンス」といえば??どこの国??
A− ロシア
では、ありません!!
残念ながら、日本人の大多数がそう答えてしまうでしょう。ではいったいどこの国??
正解は「ウクライナ」。
ボルシチ(borsch)はスラブ語で「ビーツ(≒赤カブ)」の意味をもつ、ウクライナ発祥の伝統料理。そして、コサックダンスは、15世紀、キエフ大公国の士族を中心とした団(コサック)が、戦勝を祝う酒宴の席で、酔っ払って始めた踊りで、その後、農民の中で祝宴の踊りとして普及したものだ。
ちなみに、「コサック」という言葉は、当時キエフ公国が貴族としての権利が認められなかったこともあり、「社会を離れた者」という意味のトルコ語から来たのだそうだ。んー、まさに日本社会でのウクライナの知名度としては「コサック」状態か・・・。
そんなことではいけない!というわけで、今回はウクライナを紹介。
先日、旅行会社社員を対象とした「FAMトリップ(海外の旅行会社からの招待旅行)」で、5月23日〜30日までの8日間ウクライナを初訪問。訪問地は、首都「キエフ」と黒海そばのリゾート地「ヤルタ」。仕事とはいえリゾート地と言われる場所にいけるのは楽しみだった。
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◆1日目:5月23日(金)
出発は成田空港からアエロフロートロシア国際航空。ウクライナに渡航する場合は、残念ながら、ウクライナの航空会社の日本乗り入れはまだ無いため、ほとんどの人がこのアエロフロートを利用している。モスクワで同日乗継ぎをし、キエフへ到着。
モスクワまで10時間+キエフまで1時間半のフライト後、到着は22:30。夜遅いにもかかわらず、ボリスポリ国際空港内は、出迎えの人で活気づいていた。満面の笑みで出迎えてくれたガイドのインナさんと無事合流して、ホテルへ向かう。
空港からホテルへの移動中、すでに外は真っ暗。郊外道路を20分ほど走って、市街に入ると派手なライトアップ・イルミネーションの数々!誰もが知っているブランドショップだけでなく、ホテルの外壁やレストランの看板もキラキラ、キラキラ。
世界の物価指標?と呼ばれるマクドナルドももちろんあるし、オシャレなレストラン、中には日本食レストランも燦々とアピール。そして一番目立つのがカジノの看板。あちこちにカジノがあり、これも独立後の市場経済の勢いか?と思いながら、ホテルへ到着。今日は、明日からのウクライナ観光に期待を膨らませながら、おやすみなさい。 -
◆2日目&3日目
さて、この2日間はキエフの観光スポット巡り。と、その前にちょっと待った。あれ?寒くない。事前の天気予報では22℃前後とは聞いてはいたものの、薄いシャツとジャケットで十二分な暖かさ。あいにく快晴とはいかないものの、通りを見るとTシャツ一枚の若者もいるほど。そんな街の活気?に、不思議と心意気が高まりバスへ乗り込む。
「キエフの人口は約300万人。黒海へと流れるドニプロ(ドニエプル)川を挟んで西側に旧市街、東側に新市街からなり、かつては9世紀〜12世紀の約300年間にわたりキエフ大公国(ロシア発祥の地)の首都ルーシとして繁栄しました・・・」とガイドの説明が始まる。
約300年間というと時代は違うけど、徳川幕府と同じくらいか、、、9-12世紀というと日本では平安時代くらいで、空海や最澄さんの時代だな、、最澄=比叡山=延暦寺と高校時代に公式のように覚えたなぁ・・・と考えていた矢先、「・・では、ウクライナの比叡山につきました」とガイドの一言。
は?と一瞬耳を疑ったが、確かに「比叡山」と言ったそこは、ウクライナの世界文化遺産のひとつ『ペチェールスカ大修道院』だった。比叡山が平安仏教として、日本仏教に強い影響を与えたように、その同じ時期、ここは、キリスト教(ロシア正教)の大修道院として、キエフ大公国の宗教・文化に強い影響を与えた場所なのだ。
現在はロシア正教ウクライナ支部の総本山となっているこのエリアは、約7キロにわたる城壁で囲まれ、じっくり回ると半日以上はかかるといわれるほどの規模。「モスクワの見どころがクレムリンなら、キエフでの見どころはここです」という修道院専属ガイドの説明を聞きながら、奥へと進む。
奥へ進むと、もう一つの見どころ「地下墓地」がある。ここは当時の修道僧たちが掘り続けた地下洞窟があり、そこには僧たちのミイラが眠り、湿度・気温様々な条件によって、自然とミイラ化したという「奇跡」の場所。
入場口で3グリブナ(≒70円)を払い20センチほどの裸のロウソクを「素手で」持って入場すると、ひんやりした空気で、中はまるで迷路のように道がのびた中にミイラ化した僧がガラス張りの棺に納められている。敬虔な巡礼者が、十字をきり、そっとガラスに接吻をする姿がとても印象的だった。
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