2009/10/24 - 2009/10/28
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costinさん
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色づく秋
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この街の生活にも多少慣れてきて、夜近所を散策。
すると一軒の寿司屋を発見。
「わさび」
店内は一種異様な空間で、
「これがこいつ等の日本のイメージなのか?」
シナ風やらアラビア風やらミックスされている。
440lei -
吸い物を所望してみる。
「ん?」
これはうまい。
京風で極めて薄味だが、本枯れが香る。
青い目の女給さんが着物を着ている。
着付けもひどいが、ブーツを履いているw
「これって誰が作ってる?」
「誰って?」
「いや、シェフはどんな人かと思って?」
「日本人よ」
「やっぱりそうか。」 -
こちら向けにアレンジはしてあるものの、味・口当たりは出来が良い。巻きも硬過ぎず、ふんわり仕上げてある。
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キシナウで四軒ほど寿司屋を回ったが、ここが一番だった。
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翌日、サンドの父親の助言に従いモルドバ農業展に行ってみる。
大家さんにエキスポの場所を尋ねに行くと、
「連れてってあげるから、部屋で待ってて。」
親切な大家だw
どうやら愛車のアウディで連れてってくれるらしい。
暫らく後ドアがノックされ
「さー行くわよ。」
と呼びに来たのは、大家の妹のアリオナだったw
「大家さんは?」
「何だか用事があるとかで私が仰せつかったのよ。私じゃ不服?」
「とんでもない〜w光栄です。」
聞くと彼女も寡婦らしいw -
大型の農業機械はオランダからの出展が多かった。
農業機械ではないが、建設工具・電動工具はMAKITAや日立工具の日本勢も頑張っていた。 -
「この菊の花、高いのよね」
「ほう〜」 -
アリオナは蜂蜜が好物とかで、展示即売のものを試食して買い込んでいた。
目安としてはジャムの大瓶で40-50lei -
陽気なおっさんだった。
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モルドバ農業省のブース
係官の女性にモルドバのワイナリー事情を聞いてみた。
「モルドバにワイナリーって幾つくらいありますか?」
「大小合わせると100くらいあるかしらね」
「そんなにあるのか・・」
「資料とかありますか?」
「ここに」
ページを開いて指示してくれた。
「ちょっとこのページ写真撮らせてね」
と言って数ページ撮っていると、
「あなた何してるの?」
後ろに何やら偉そうなおばさんが立っている。
「この方がモルドバのワイナリーに興味がおありとかで関連記事の写真を撮っていただいています。」
どうやら農業省の高官のようだ。
「ミスター、どちらからおいでですか?」
「日本から」
彼女は大きく頷くと、受付の女の子から冊子を取り上げ、
「ミスター、どうぞお持ちください。」
「よろしいんですか?」
「勿論ですとも」
と言って微笑んだ。それからモルドバの簡単なワインの現状を教えてくれた。
ワインの最大の輸出先だったロシアと「政治的問題」で2006頃から関係が悪化し、輸出規制されているとのことだった。だからといってEUへは、フランス・スペイン・イタリーなどの生産国があるので簡単ではないそうだ。 -
蜜蠟から作った蝋燭ですかね?
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毛皮類
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「お腹空かない?家に寄ってきなさいよ。何か作ってあげるから」
「そりゃーありがたい」
アリオナの家は大家さんのとこから徒歩5分くらいの通り一本隔てたところにあった。
去年上海に行った折、友人から頂いたという中国茶セットをひっぱり出してきて
「この茶器の取り扱い方を教えて。」
嘘の無い範囲でw教えてあげた。 -
手作りパスタスープ
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ママリガ
とうもろこしの粉を練って蒸しあげたもの。 -
野良なのかも知れないが、こいつ等頻繁にうちの玄関先にタムロしている。
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秋の日の・・・
あれ?誰かがバイオリンの練習曲を弾いてる -
翌日も農業展に出かける。
実は昨日ここの主催者に呼び止められて
「あなたは日本から来たそうだね?」
「はい」
「実は2-3御伺いしたいことがあるので明日またご足労願えないだろうか?」
「今日じゃダメ?」
「明日政府の責任者と通訳を用意しておくから頼みますよ」
「そういうことなら」
ということらしい。
理事室みたいなことで小一時間ほど質問を受けた。 -
EXPOのオープン・カフェでとった昼食
意外に高く70lei -
通りの街路樹もめっきり色づいてきたね
-
free wifi cafe
日本では何でfree wifiの店がないんだろう?
あっても有料ばっかり。
これで観光立国を目指しますかw -
この日ちょっと遠出してみる。
取り敢えずガーラ・デ・ノルドに向かう。
北に行ってみるつもりだ。 -
駅前で塩マメを購入 2lei
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Baltiに向かう。50lei
そこに何か見たいものがある訳ではない。
どんなところか? 知りたいだけ -
北上す
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2時間ほどでBaltiに到着。
ターミナルの食堂で軽食をとる。30lei
「ここまで来たんなら、城のあるSorokaまで足を延ばしてみるか・・・」
Balti~soroka 20lei -
乗り合わせた眼のきれいな娘との会話
「どこまで行くの?」
「Soroka 城があるって聞いたから見ておこうと思って」
「あぁきれいなとこだけど、あそこジプシーが多いから気を付けてね」
「それにしても・・きれいな眼をしてるね。ほんとのブルーだ」
「え? みんなと違う?」
「ぜんぜん違う。セーシェルの海のようだ」 -
彼女はドロチアの鉄道駅で降りて行った。
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ドロチアを抜けて丘の頂点に立つこの教会まで真っ直ぐな一本道
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その先にはなだらかな秋の丘陵地帯がが地平の先まで広がっている
-
不思議な感覚
山に囲まれた日本に住む俺にとってこういう場所はどこか落ち着かないw -
丘陵地帯がすとんと途切れる。崖下に降りて行く。降り切ったところに川が流れている。Sorokaは崖と川に挟まれたそんな場所だった。
-
5-8歳程度の女の子が描いた落書き・・と推察されるw
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「ん? これだけ?・・・・」
中世の巨大な城壁群を想像していた。
ちょっと拍子抜け。
アンに日本の熊本城や姫路城を見せてやりたくなったw -
川が国境になっており、対岸はウクライナ
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「こりゃ城壁って言うより出城だな。」
むしろ河川や崖が天然の要害になっている。 -
「撮るよ!」
って声かけたらポージングしてくれた。 -
草原の国は空が広い。
猫だったかな?
体の一部を遮蔽物に当てておかないと落ち着かない感覚。
山がちな地形の多い日本列島の人々にも、当てはまるような気がする。 -
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夕闇が迫り、街のバスセンターまで行く。
ここから国境沿いを南下する別ルートのキシナウ行きの直行バスが出ていた。70lei
出発間際のバス停は別れを惜しむ若い男女などが・・・何故かみな若い。 -
「1989年8月31日通り」
何とも長い名前の通りの名前だが、調べてみると旧ソ連からの民族自決、その独自性を宣言しモルドバ語「われらの言葉」を公用語に定めた日らしい。 -
きれいにレストアされたソ連の車
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シュテファン大公
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最初中華料理屋だと思った。
中に入ると不思議な空間の「寿司屋」だった。 -
アパートの隣家の猫
「よう、バットマン。マスクはずせよ」 -
キシナウ11:50発、モスクワ行きの国際列車に乗ってみる。
モルドバを出るのは面倒なので、3時間ほどで行けるBaltiまで行ってみる。31lei
バスは50leiなのでかなり安い。
一般車両は横に四人の二段ベッドと通路に縦にふたりの二段ベッドと計六人寝れるようになっている。
出発前になると偉そうな女車掌がシーツ・枕カバー・ブランケットを配ってくれる。 -
キシナウ駅コンコース
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食堂車にも行ってみる。中々小奇麗な車両だ。が一般人は食糧を持ち込み、食堂車には行かないものと思われる。スープ一杯が30leiとちょっと高めだ。
これでキエフまでは行けるみたいだ。途中乗換でLvivにもOdesaにも行けそうだ。
兎に角安く移動できる。
うまかったのでおかわりしてしまった。 -
3時間ほどでBartiに到着。
写真を撮っていたら鉄道警察に呼び止められる。
「ここで写真を撮っちゃいかんよ」
「そうなのか?」
「何処から来た?」
「日本だが」
「何処へ行く?」
「キシナウからここへ立ち寄りまたキシナウに戻る。そうだ、帰りの列車がないのは承知している。バスでキシナウまで戻ろうと思うが、ここからバス停までどう行けばいい?」
「簡単だ。俺の隣に座ればいいw」
その警官、バスセンターまで自家用車で送ってくれた。 -
キシナウの夜の凱旋門
庭の掃き掃除を二度ほど手伝ってから大家さんとは妙に親しくなった。倉庫の鍵をしめてくれだの、かんだのと頼まれ事もしばしば。そのお礼なのか晩飯の差し入れとかも度々持って来てくれる。俺も暇なときは声を掛けて
「日本茶飲む?」
と簡単なお茶会をしたりする。
「先日、ここの近所で寿司屋を発見したんだが、あそこが一番キシナウではまともだった。今度一緒に行きましょう。」
って話もしていた。そんな中で・・・
「私あなたにプロポーズします。お寿司屋さんも良いけれど私の知っている素敵なモルドバ料理屋が郊外にあるの。そこに行ってみませんか?」
彼女、英語が苦手で勉強中だと言っていたが、その上達は日毎に見違えるようにうまくなっていった。
プロポーズ・・・って言われた時、???だったが、文脈からすると「提案する」という意味らしいw
何故郊外なのか? 考えれる理由として人目を気にして目立たぬ場所を選んだんだろう。狭い街なのですぐ噂になることも考えられる。
二人の子供は妹以外の別のところに預けたと言っていた。
俺の考え過ぎだろうか?w -
日中、役所へ行ったりしてタスクを終え、午後は知り合いから情報収集。
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アンに案内された画廊
彼女の言だとペインティングパークよりはまともな絵があるそうだw -
気立ての良いカティアと散歩w
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何かの博物館w
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グレイはすっかり部屋に居付いている。
時々興奮したように俺の脚に食いついてくる。 -
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大家さんが庭のぶどう棚から捥いで持って来てくれたぶどう
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今日は日ごろ世話になっているアンとカティアを部屋に呼んだ。お礼にとんかつを食っていただくつもりだ。
「アン、頼むから来てくれよ。俺が丹精込めて作るとんかつ食べてくれ」
「わかったわよ。」 -
こちらでは貴重なゴマ油で揚げる
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手作りパン粉に左からなつめぐ・アーモンド・干しブドウ・ピーナッツをまぶす。
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とんかつソースを作る時たまねぎを擦りおろす訳だが、涙対策としてサングラス装着。
これを見てカティアが、
「このサングラスは何?w」
「たまねぎ刻むと涙出ないか?」
カティアは莞爾と頬笑み、教えてくれた。
「たまねぎはね、こうやって一度簡単に水洗いするだけで平気なのよ」
言った通り、不思議と涙が出ない。さーっと一度まるごと水に通しただけなのに。 -
ソースの下拵えも完了
-
アンは言葉はきいつが、実は色々動いてくれる頼れる奴だw
これも実家にあったジャム状になった野菜のペーストを持って来てくれる。これを持って来てくれたのは二度目だ。
味は・・ホームメイドらしく味付けは無い。下手な味付けされていない分色んなものに使える。 -
この日丁度ハロウィンに当たったので、アンは大きめのカボチャを持参していた。
「ちょっとナイフ貸してくださる?」
「何すんの?」
「早く貸してよ」
「へいへい」 -
「えっと・・蝋燭あるかしら?」
「無いからスーパーに買いに行って来る」
部屋の灯りを落とすと、
「ほほう」
うまいもんだ。
ひょっとしたら、アンみたいな女が良い奥さんになるのかも知れないw -
ハロウィンは元々はキリスト教的宗教行事ではなく、土俗的な信仰行事だと聞いた事がある。
勿論仄聞しただけなので定かではない。興味が有ればググってくれw -
玄関先に飾ってしばらくぼんやりカボチャのランタンを眺めていた。
「そういえば、妹のアリオナに先日のお礼をしてないな」
電話を掛ける。
「ちょっと遊びに行ってもいいか?」
「どうぞ」
ベルを鳴らすと娘が半袖姿で出てきた。
「おいおい、寒いのに風邪ひくよ」
「うぁーすごい」
子供達、ハロウィンのカボチャを喜んでくれたみたいだ。 -
帰ると、グレイは・・・
それこそ豪快に我物顔でベッドに寝そべっている。 -
「掃いても掃いても・・きりがないわね」
大家さんが呟く。
「庭掃除はきれいにするのが目的じゃないからね。毎日日々の移ろいを楽しむのが目的だから。」
そう言うと、奥さんは不思議そうな顔をして俺を眺めていた。 -
アップルティーにリンゴペーストを混ぜてみる。
19lei
「ふむ、あまり芳しくないw」
そう、何事も日々精進だw
前 36 欧州の秋 2009 モルドバ3
http://4travel.jp/traveler/costin/album/10410869/
後 38 欧州の秋 2009 モルドバ5
http://4travel.jp/traveler/costin/album/10422166/
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