2026/10/26 - 2026/10/27
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ねんきん老人さん
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気の向かない夏祭りで、仕方なく本部席にいると、現役時代の仲間、青〇さんに声を掛けられました。
近くの自治体で責任のある役職にあり、立場上、祝儀を持って義理で来てくれたようです。
望外の客で、話がおおいに盛り上がったのは、言うまでもありません。
すぐに飲み会の話になり、数日後に馴染みの寿司屋で再会しました。これまた現役時代の同志、井×さんも一緒です。
話は自然と昔の仲間に及び、中でも親交のあった田△さんも交えてゆっくり飲もうという話になりました。
その場で田△さんに電話し、2か月後、井×さんの車で南房総の民宿『はまじん』さんに向かいます。
- 同行者
- 友人
- 一人あたり費用
- 1万円 - 3万円
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
途中、竹岡で立ち寄ったのが「灯篭坂大師の切通し」と呼ばれる場所。
個人的には4~5回行っているでしょうか、大師という呼び名からも分かるとおり、弘法大師ゆかりの所です。 -
切通しからトンネル部分に入ります。
そこもかなり高く、その上の道を考えると、往来は難儀であったろうと想像がつきます。 -
見上げるとこんな感じ。
高さ約10mあるそうで、城山の尾根を通るのに登り下りが急であったために、明治大正の時代に鋸山の石切り技法を用いて切り下げられたのだそうです。
-
トンネル部分を抜けると説明板があります。
文中、宝亀5年を744年と書いてありますが、これは774年の間違いでしょう。
よくある間違いで、以前はこのような点に気づくと都度電話をし、埒が明かずに役所まで行ったこともあります。
ですがお役人というのは自分たちの間違いを決して認めない人種で、どこもそちら(私)が間違っていると言い張ります。
ですから、ここではそのままにしていますが、どうせ読む人もいないでしょうから、ま・いっか。 -
どこにもある「男坂」「女坂」。
杖をついたヨボヨボジジイですが、険しい「男坂」しか登れないのは、昭和の男の矜持です。
もっとも、両坂は繋がっており、帰りは自然と「女坂」になってしまいますが。
その昔、妻が女坂、私が男坂を登ってすぐ先で再会したことを思い出します。その妻が死んでもう10年。
「お母さん、また来たよ」 むろん声には出しません。
「早過ぎたよ」 もちろん、顔にも出しません。
-
灯篭坂大師。東善寺の飛び地境内寺だそうです。
弘法大師がこの地を通られたとき、岩に自画像を刻み、里人がそれに常夜灯を灯して海上交通の目印にしたということから「灯篭坂大師」の名がついたとか。
遠くに東京湾が見えます。
弘法大師は「56億7千万年後に弥勒菩薩と共に再びこの世に現れて人々を救済する」と仰っておられたようですね。
その頃まで私が生きているという自信はありませんので、私は救済の対象外ということになりますが、まあ、しょうがねえということでしょうか。 -
灯篭坂大師の裏手には造海城跡があるようです。
行きません。
理由は「マムシに注意」の札があるからです。
マムシだろうとタムシだろうと、蛇がいると知って行けるわけがありません。
私は神が犯した唯一の過ちはこの世に蛇という生物を造ったことで、それさえなければゼウスだろうがアッラーだろうが、はたまたアマテラスだろうがナンジャモンジャだろうが、すべて信じてしまいます。 -
ウラシマソウ。
マムシグサと酷似しているため、よく間違われるようですが、これは浦島太郎の釣り竿に似た長い花序があるのですぐ分かります。
しかし、マムシに似ているというだけあって、その姿はお世辞にも美しいとはいえません。 -
次は竹岡のヒカリモ(光り藻)を見に寄ってみます。
とくに見たいわけではないのですが、まあ時間潰しというわけで。
国指定天然記念物ということですが、いつ見てもただの溜水で、藻だか泥だかが淀んでおり、なんのことはない、ただの汚れた水たまりです。
春には水面が黄金色に光っているとかで、一度だけ「まあ、そういえば光って見えるな」と思ったことがありますが、あまり長居はしたくない洞窟です。 -
さてさて、お目当ての宿は南房総岩井にある民宿『はまじん』さんです。
宿の詳細を記すのは宣伝にあたるかも知れませんので、やめておきますが、「一日一組限定の一棟貸し」ということで、そう、貸切です。
4人では勿体ない広さで、10人ぐらいまでは泊れるということですから、申し訳ない話です。
快適な上にも快適で、経営するご夫婦も「お隣さん」という感じの、気のおけない人達でした。 -
お目当ての食事は女将さん自慢の海鮮料理です。
期待にたがわず、これぞ房総の味という豪華なもので、田△さんに頼んだのは正解でした。
飲むほどに食べるほどに、気分は高揚しましたが、話題はいつの間にか「終活の進行状況」となり、杖をついてやっと歩いている私は当然のことながら話の中心になります。
もっとも、そこは皆心得たもので、話が深刻になりそうな気配を察すると、うまい具合に昔の同僚の近況、それも悪口に切り替え、これまたおおいに盛り上がります。
他人の悪口と酒、これほど相性の良い組み合わせが他にあるでしょうか? -
寝室は2階。
翌朝、改めて見回したのですが、その晩はただベッドが見えて転がり込んだだけで、朝までぐっすり。言うところのバタンキューというやつです。
次回は部屋そのものを楽しみたいと思いますが、誰言うともなく来年の6月にまた来ようという話になり、一応「その頃は一人減ってるかも知れないけど・・・」と言い添えたものの、私自身は是非それまで生きていたいと思いました。
そのあと、「海まで宿から30秒」の宣伝文句に釣られて行ってみました。30秒どころか数分かかりましたが、見覚えのある海辺で思わず口をついて出た言葉に自分で笑ってしまいます。
「この景色も今日で見納めだな」
誰も否定しませんでした。 嘘でも「まだまだ、何回も見られますよ」とか言ったらどうかと思うのですが。
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この旅行記へのコメント (6)
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- しにあの旅人さん 2026/11/04 20:58:52
- お元気でよかった!
- ごぶさたしております。
お元気なようで、安心しました。
2年ぶりの投稿で、毒舌もご健在のようで、安心です。
杖をついてでもなんでも歩けるのなら、これまた安心。
「この景色も今日で見納めだな」などと縁起の悪いこと言わないで、いつまでも元気で4トラ投稿お願いします。
私はその後も駄文を書き送っております。今のところ4トラもつまらないから止めろとは言ってきません。
駄文を書いているとき、ねんきん老人さんならどういう反応があるかと思うときも、少なくありません。
「豪邸もマッチ1本でゼロになります。地位はあとで邪魔になります。その点、旅行で得た思い出は何があっても一生なくなりません。邪魔にもなりません。」
ねんきん老人さんの名言です。これを心の支えに旅を続けております。
車はヒヤリハットが珍しくなくなり、この夏に息子にやりました。
タダですから、用があったら呼びつけるという条件付きですが、今のところありません。
1カ所に居座って周りを歩くという、効率の悪い旅行になっています。
それもまたよし。
我が家は夫婦そろって80になりました。たしかねんきん老人さんはちょっと上でしたよね。数少ない年上の4トラベラーです。
いつまでも元気でいていただかないと、私が困ります。
- ねんきん老人さん からの返信 2026/11/05 09:50:47
- お恥ずかしい限りです。
- ご丁寧な書き込み、恐縮です。
2年前に心臓大動脈瘤の手術とかいうものを受け、そのときに飛び散った血が血栓となって脳に詰まったとかで脳梗塞になり、杖なしでは歩けなくなりました。
車の運転も、咄嗟のブレーキを踏む脚力に不安があり、よくあるコンビニ突入などの事故が心配なのでやめました。
いつもしにあの旅人さんの、詳細なリサーチに裏付けられた豊富な知識に圧倒されながらご旅行記を拝読しておりますが、書き込みのために長時間椅子に座っているという軽い作業もできなくなり、失礼しております。
ご夫婦ともに80歳になられたとか。無上の幸せですね。
私は妻が死んで丁度10年になりますが、何を食べても味気なく、どこへ行っても高揚感がなく、今更ながら「一人」というあり方のつまらなさを感じています。
ですが、しにあの旅人さんのように私の駄文に目を留めて下さる方が入らっしゃる間はもう少し頑張ろうという気になりました。
本当に、いつも、ありがとうございます。
ねんきん老人
> ごぶさたしております。
> お元気なようで、安心しました。
> 2年ぶりの投稿で、毒舌もご健在のようで、安心です。
> 杖をついてでもなんでも歩けるのなら、これまた安心。
> 「この景色も今日で見納めだな」などと縁起の悪いこと言わないで、いつまでも元気で4トラ投稿お願いします。
>
> 私はその後も駄文を書き送っております。今のところ4トラもつまらないから止めろとは言ってきません。
> 駄文を書いているとき、ねんきん老人さんならどういう反応があるかと思うときも、少なくありません。
>
> 「豪邸もマッチ1本でゼロになります。地位はあとで邪魔になります。その点、旅行で得た思い出は何があっても一生なくなりません。邪魔にもなりません。」
> ねんきん老人さんの名言です。これを心の支えに旅を続けております。
>
> 車はヒヤリハットが珍しくなくなり、この夏に息子にやりました。
> タダですから、用があったら呼びつけるという条件付きですが、今のところありません。
> 1カ所に居座って周りを歩くという、効率の悪い旅行になっています。
> それもまたよし。
>
> 我が家は夫婦そろって80になりました。たしかねんきん老人さんはちょっと上でしたよね。数少ない年上の4トラベラーです。
> いつまでも元気でいていただかないと、私が困ります。
>
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- kiyoさん 2026/11/02 17:34:55
- お久しぶりです
- ねんきん老人さん、更新がないので
どうされているか気になっておりました。
脳梗塞後は、ご不便な事も多いかと思いますが、
パソコンを開く体力が回復されて良かったです。
杖をついて歩いていらっしゃるとのことですが、
私も昨年10月、足を痛め、
2か月ほど杖をついて歩いていた時期があります。
杖をついて歩くのって、難しいです。
どのタイミングで杖をついて、足を前に出せばいいのか。
考えれば考えるほど、こんがらがって外に出るのが億劫になりました。
二本の足で歩けるって、すごい事だと改めて感じます。
飲み会を企画してくれるお仲間がいらっしゃる。
ねんきん老人さんのお人柄と、
これまで人知れず縁の下の力持ちとして
ご尽力されたからこその宝物ですね。
私も今年は町内の婦人会の役員と、町会の理事を兼務しており、
忙しくて面倒臭くて、来年は町会なんてやめようかと思ったりしています。
だけど、誰かがやらなければ、もしもの時に町内で何もできない。
そう考えると、ねんきん老人さんのように長年、町会の活動を支えて
下さっている方を心から尊敬します。
kiyo
- ねんきん老人さん からの返信 2026/11/02 18:14:27
- うちの町内に来てくれませんか?
- kiyoさん、書き込みをありがとうございました。
町内会役員の大変さを分かってくれる人からのお便りで、元気づけられました。
俺が死ねば皆分かるだろうと思っていますが、まあ、なるようになるでしょう。
仰る通り、町内会を抜ける人が続出していますが、先日「向こう三軒両隣り」という言葉を知らない人がいて驚きました。
人付き合いも変わってきますね。
-
- yamayuriさん 2026/11/02 09:25:09
- お料理が美味しい民宿
- ねんきん老人さん、こんにちは。
お久しぶりです。
どうしていらっしゃるかなと、
いつも気になっていましたが、
久しぶりの投稿に安心しました。
まだ男坂を登られる元気があるんですね。
久しぶりに昔の仲間に会うと、
心が和むと同時に、
話も弾みますよね。
脳がとても活性化されたのではないでしょうか。
また奥様への愛情も、いつも大切にしていらっしゃるんだなと、
感動しながら旅行記を拝見しました。
寒い季節に向かいますが、
お体に気をつけて、
一層元気に過ごされて下さいね。
yamayuri
- ねんきん老人さん からの返信 2026/11/02 16:33:11
- ああ情けなや。
- yamayuri さん、ご無沙汰しておりますのに、わざわざの書き込み、ありがとうございます。
私儀、一昨年の5月に心臓大動脈瘤とかいうものの手術をしましたが、その際に飛び散った血が血栓となって脳に滞留したとかで脳梗塞になり、今杖をついているのはそのせいです。
一時は気力が萎え、毎日寝てばかりいたもので、フォートラを開くこともなく、yamayuriさんのご旅行記も拝読することなく、ただただ仰向けになってあれこれ考えておりました。
幸いパソコンを開くだけの体力は回復してきましたので、ボチボチと机にむかったり、ご覧のように南房総まで人の車で出かけたりはするようになりましたが、そんな私の町内会業務を代わろうという人は現れませんし、うっかり話題にして自分が指名されては厄介とばかり、皆私を避けている有様です。
思えばフォートラとお付き合いをしたおかげで「元気か?」と聞いてくださる方はいて、yamayuriさんのように励みになる書き込みをしてくださる方もいらっしゃいます。
人様の訃報を聞くたびに次は自分かと思って終活だけは少しずつしているつもりですが、片付けなければいけない事務的なことも多く、なかなか気が楽にはなりません。
急にご連絡を絶つこともあろうと思いますが、そのときにはなにとぞご容赦ください。
ねんきん老人
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