2025/12/25 - 2026/01/04
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gyachung kangさん
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旅の中では長い間記憶に残る会話のやりとり、が幾つかある。
今から19年前、私はイスラエルに渡航した。帰国の日テルアビブの空港で出国審査に引っかかった私。日本人が単身でイスラエルに来たことに不信感を抱いたのであろう審査官が私の荷物を徹底的に調べ上げ、挙句にブラックスーツの女性審査官が登場。女性はシリアやイエメンのスタンプがある私のパスポートを捲りながら眼鏡の奥から冷徹な眼差しで私を問い詰めた。
女性「アナタ、イスラエルに来た理由は?」
私「観光です」
女性「信じられない。観光ならスペインかイタリアに行けばいいでしょう」
私「は?」
観光ゲストに対して他の国に行けと言い放つイスラエルの審査官の態度に絶句したのは言うまでもない。だが、彼女が言った観光ならばスペインかイタリアだろう、という一言は私の脳裏に焼きついた。
「スペインかあ。スペインは世界の観光地、そういうことなんだな」私はそう解釈した。
2026年。時は過ぎあの日以来、私の頭の片隅にずっと置かれていたスペインを訪ねる時がやって来た。目的地は南スペイン、アンダルシアにある至宝アルハンブラ宮殿である。
これで晴れて私も世界の旅行者の仲間入りだ笑!✌️やったね、万歳万歳万歳グラシア~ス!
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 4.0
- グルメ
- 4.5
- 交通
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 30万円 - 50万円
- 交通手段
- 鉄道 高速・路線バス タクシー 徒歩 飛行機
- 航空会社
- 中国国際航空
- 旅行の手配内容
- 個別手配
- 利用旅行会社
- ブッキングドットコム
-
12月28日の早朝6時
マドリード市内にある南バスターミナル。
3日前にスペイン入りした私はこの日からイベリア半島の南部アンダルシア地方に移動する。アンダルシアには旅心をそそる魅惑的な都市が多い。今回私が組み立てたのは①グラナダ②セビーリャ③コルドバ、このトライアングルを訪ねるルートである。まずは最初の目的地グラナダへ。
この季節朝6時は真っ暗。バスターミナルの中のバス待ちの客はまだまばらであった。 -
私が乗車するバスの出発ドックを発見した。
7時発のグラナダ行き。
ダイヤ通りの運行だ、よかったあ~。 -
バスが入って来た。
スペインの全土で長距離バス網を担っているのは alsa社。私は日本出発前にヨーロッパを横断する交通機関の予約サイトの omio オミオ、これを利用してこの便の予約を入れていた。予約が完了すると乗車パスとなる二次元コードがスマホに送られてくる。乗車時にスマホの画面を差し出すとバスのドライバーがコードリーダーでチェック。定刻出発でグラナダへ5時間のバス旅がスタートした。 -
バスは快調に南下する
マドリードで真っ暗闇だったがラ・マンチャと呼ばれるイベリア半島の中心部あたりで待望のお日様が顔を出した。いいぞいいぞ。 -
3時間走ったところでロードサイドの施設で途中休憩。テナントにはカルフールも入っていた。
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バス旅が再スタート
車窓の外には見渡す限りのオリーブ畑が広がっていた。
スペインの大地、想像以上にスケール感がある。 -
午前11時50分、予定より少し早くグラナダのバスターミナルに到着。グラナダもたくさんのバス利用者で賑わっていた。天候はなんと小雨。ここは迷わずタクシーを拾って市街中心へ移動することに。
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グラナダの街歩き起点となるヌエバ広場でタクシーを下車。広場のオープンエリアを利用して営業していたレストランが目に入り飛び込んでランチをとる。ピザとシーフードスープをオーダー、ガツンと旨み満点コクのある熱々のスープでカラダが温まる。
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ランチタイムが終わって予約を入れていた今日の宿を探そうと歩き出すと。
レストランから徒歩30秒のところにアッサリ発見。 -
予めチェックインタイムをメールしていたのでレセプションでの手続きは極めてスムース。レセプションの女性は終始スマイルをたたえながら好感度の高い接客対応。世界から観光客を迎え入れる観光都市グラナダならではなのかもしれない。
案内された部屋はコンパクトで白基調の明るい部屋。 -
ミドルクラスの宿ながらバスタブ有り。小さいけれどなかなか希少である。これで一泊81€。最高立地でお得感ポイント高めと思う。
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ヌエバ広場から5分にあるグラナダの大聖堂へ
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内部に入ると白い列柱
この白さは想定外だなあ -
主祭壇のドームには星モチーフのデザインに鮮やかなステンドグラスの組み合わせ。ちょっと独特である。
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こちらはスペインらしさのある黄金の騎馬像
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イエスに
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マリア像
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このマリア像は見るものを惹きつける強烈なオーラを放っていた。だからなのか観光客が立ち止まり何人かが讃美歌を歌い始めた。これは初めて出会うシーンだ。
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大聖堂を出たあとはグラナダに残る最古の街並み、アルバイシン地区を歩いてみる。坂道に家屋がびっしり貼り付いている。ここは迷路と呼んでいい。
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イスラム勢力が統治していた11世紀頃に集住していた街並み。なのでイスラム式建築が現れる。
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ショップに並ぶ品物もイスラム調度品
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ドレスもイスラム世界の香り満載。アルバイシンならでは。雰囲気あるなあ。
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どうですか? この様式は
スペインの土壌の上にイスラムの文化が栄華を極めた、その足跡が今に残っているのがアルバイシン地区。
このエリアは後世に残していくべき、だよね。 -
アルバイシンの急坂をズンズン登っていくとサン・ニコラス展望台に辿り着く。この人だかり!
その理由は、と言いますと…… -
丘の上に佇む館、あのアルハンブラ宮殿が見えていた!
にゃるほどお~これは絶対に外せないスポットだ。 -
アルハンブラ宮殿の左手にはたっぷりと雪をたたえた3000メートルを越えるシェラネバダ山脈の山並みが連なる。
これは天晴れな景観だった。
私は明日アルハンブラ宮殿の公式ガイドツアー、この予約を入れている。この時点でワクワク感は最大値‼️ -
いいものを見ると人間は幸福感に包まれる。展望台をあとにしてご機嫌でアルバイシンの路地を下っていくと、不思議な演奏をする路上ミュージシャンに出会った。
空飛ぶ円盤のような金属体のあちこちを叩いてまるで音色が波紋状に広がっていくかのような旋律を奏でていた。こんなの今までに一度も遭遇したことがない。感心した私は彼におひねりを渡すと嬉しそうに一礼。いやあ、またひとついいものを見た。 -
小窓に垂れ下がる国旗はパレスチナ
アルバイシンに今もイスラム教徒が多く住んでいるのかは知る術もない。ただスペインでもパレスチナに連帯する人がいるのは確かだ。 -
ヌエバ広場まで戻って今度は街を流れるダーロ川沿いの小径を歩いてみた。風情あるショップやカフェが次々に現れる。観光客を世界中から受け入れてきたグラナダの街力の高さがうっすらと見えてきた。
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さて晩ごはーん!
はるばるグラナダまでやってきた。グラナダらしいところを考えたらやっぱりアルバイシンか。坂道の入口ちょっと登った踊り場で営業していたこのお店。面白そうである。よし、ここにしよう~! -
席についてメニューから料理を選んでオーダー
まずオリーブの塩漬けがトンと運ばれて -
本日のメインにはコレ クスクスである。
私がクスクスを食べるのは今から17年前リビアを旅した時以来かもしれない。由来は北アフリカのベルベル人発祥の伝統料理なので約800年イスラム勢力の統治下にあったグラナダらしい料理と言って間違いない。顆粒のようなパスタの上に野菜と肉の煮込みが乗っていて見かけとは違い味つけはかなり甘め。和食ジャンルには近いものが見当たらない料理なので食文化の幅広さを楽しみたい人には挑戦する価値が大。私は久しぶりに食べるクスクスを味わいながらアンダルシアの旅風情に浸ることができた。 -
翌朝9時
まだ日の出後の早朝、私はあるレストランの前に赴いた。レストランの名前を慎重に確認、名前は EL LLANO 間違いない。この店の対面にある階段下での待ち合わせ。待つのはアルハンブラ宮殿公式ガイドの担当者。
旅行前、予めアルハンブラ宮殿の入場券を公式サイトからオンラインで予約しようとしたところ私が組んだ日程のこの日、チケットは既にsold outの無慈悲な表示。
そこでチケットが確約された地元会社主催の公式ガイドツアーを選択しこの日に臨んだわけである。2日前に主催会社から待望のメールが届き当日の集合場所が指定された。公式ガイドツアーは実はなかなかの値段である。万一、ガイドと会いそびれたら大惨事となる。
ホントーに来るんだよね?? -
指定された9時15分、ガイドらしき男性が現れた!
おめでとう私、自分に祝福を送りたい。参加者は総勢12名。日本人は私のみ。スペイン語ではなく英語によるガイドの組でチケットが各自に手渡される。そこにはしっかりと私の名前が刻字されていた。世界の観光地アルハンブラ宮殿、グラナダの会社を信じた甲斐があったよ。 -
あのアルハンブラ宮殿の見学が今から始まる。
私たちのガイドは40歳前後のこの男性。ベテラン過ぎず若過ぎず最も頼りになる中堅というところか。 -
入口にやって来た。昨日グラナダに到着した時は篠つく小雨だったが今日は朝からこの青空。絶好の見学日和だ。
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世界遺産のプレート
1984年の登録なので初期メンバーと言えるかもしれない。 -
アーチの下部にイスラム建築の特徴である精緻な幾何学模様がありその真ん中に女性の像が配置されている。イスラム王朝陥落後に取り付けられたのだろうか。
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門をくぐって宮殿の敷地内を進んでいくとこのファサードが登場
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現れたのがこの円形の中庭を擁するカルロス5世宮殿
ここは1492年のイスラムナスル朝陥落後に神聖ローマ帝国スペイン王国時代に建設された。 -
アルハンブラ宮殿の敷地内はゆったりした空気感に満ちていた。ガイドについて次なるスポットへ。
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ここはメスアール宮
アーチ窓と壁一面の装飾 -
天井までシックな色合いの装飾
イスラム調、なんだけれど私がこれまでに見たペルシャやアラビアのデザインワークとは明らかに違う -
おお、部屋の片隅には見事なミフラーブが
聖地メッカのある方角を指しているとのこと -
次なるは大使の間
ここも壁一面と天井のきめ細かい芸術的装飾
ここが外交交渉の舞台として使用されたということか
なんとも美しや -
アップで見ると職人芸の極み、だな
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アラヤネスの中庭があり
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ライオンの中庭へと繋がっている
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中庭の真ん中には12頭のライオン像と水盤
驚くのはこれが水時計として使われたそうである -
ライオンの中庭を取り囲むライオン宮の天井がまた極上の美を放っている
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もう一つ
こちらも描かれた人物はイスラム文化の衣裳を纏っている。偶像崇拝禁止、なのになんてこった!この特異性、そしてクオリティの高さが圧倒的。 -
二姉妹の間
天井は鍾乳石の装飾である。初めて見た。
イスラム建築の粋と言えば幾何学模様のタイル造作というのが私のこれまでの常識。イランのイスファハンでみたマスジェデ・シェイフ・ロドフォッラーが代表格だ。だがアルハンブラ宮殿はタイルワークとは違う建築美を今に残していた。イベリア半島にナスル朝有り。いや、どえらいモノを見た。 -
宮殿の回廊からはあのアルバイシン地区の街並みが一望
統治者側に立てば安全保障の観点からも絶好の高台に政府機関をもってきたと言える。平和な現代では心が和む景観だ。 -
アルハンブラ宮殿の敷地内を歩く
立て込み感が全くないゆったりした空気感がいい -
パルタル庭園
これぞヨーロッパの象徴のような糸杉と南国のパームツリーが並び立つ独特の植生がなんとも。これがアンダルシア情緒~とか言ってみたくなる。 -
小春日和の中のアルハンブラ宮殿ウォーキング
眼下にアルバイシンの街並み -
ここには私がイランのヤズドやシーラーズで見たようないわゆるペルシャ式庭園の様式を継承した縦の水路もしっかり残されている。
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宮殿がある丘の最奥にあるこの館、これがヘネラリフェ。ナスル朝下で14世紀に建築された夏宮である。
エアコンも扇風機も無い時代、水路と緑と風通しで夏の暑さを柔らげた当時の知恵が偲ばれる。 -
回廊のアーチから覗く景色
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オレンジの木とナスル朝陥落後にモスクを改修したサンタマリア教会
ここは都市の喧騒とは全く隔絶されているかのような錯覚を覚える。 -
アルハンブラ宮殿の見学は約3時間、12時半過ぎに終了。見学ツアーを引率してくれたスペイン人男性ガイドは最後に自らのスマホ画面を差し出して「これ要ります?」
そこにあったのはランチにお薦めレストラン情報であった笑 -
アルハンブラ宮殿に別れを告げてグラナダ市街中心のヌエバ広場まで繋がっている木々に囲まれた森の中の歩道を歩く。真冬の冷気の中、スカッと抜けたアンダルシアの青空に太陽の陽射し、1キロちょっとの坂道ウォーキングは贅沢時間のオマケになった。サイコー!
-
男性ガイドのレストラン情報を掘り下げる手もあったがヌエバ広場に着くとテラス席に焼き立てピザを運んでいる昨日とは別の繁盛店が目に入って反射的に吸い寄せられた。この広場に来ると不思議とピザが食べたくなりますよ、みなさん。この日はビーフピザ。お腹も膨らんで素晴らしい旅の思い出ができたグラナダを離れる時間になった。このあとはスペイン南部最大の都市セビーリャ、そして古都コルドバへとアンダルシアの旅はまだまだ続く。
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