１１下旬、一人サイクリングで平林寺へ紅葉狩り

2025/11/23 - 2025/11/23

１１月の下旬、たまたま家族が誰もいない休日が訪れました。
何のしないで家にいるのも何だなと思い、朝、思い立ったまま、ママチャリで埼玉県の平林寺まで紅葉狩りをかねてサイクリングしてきました。
結構な距離があるのですが、日ごろの運動不足の解消もかねてのアクションでした。

エリア 新座・朝霞・和光・志木(埼玉)

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 4.0
• 交通: 3.0

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 1万円未満
• 交通手段: 自転車

平林寺を訪れる前に、周囲を少し巡りました。
最初に目についたのは、国道２５４号（川越街道）近くの野火止氷川神社。
承応２年（１９５３）に、川越藩主松平信綱公が創建したといわれています。

野火止氷川神社 寺・神社・教会

野火止氷川神社本殿。
祭神は素戔嗚尊です。

野火止氷川神社 寺・神社・教会

境内にあった、３つの力石。
昔、若者たちの力競べに使われた重石で、その石には持ち上げたと思われる人名や、力比べが行われていたであろう年号などが刻まれています。

野火止氷川神社 寺・神社・教会

こちらは平林寺に隣接する野火止緑地総合公園野鳥の森。
名前の通り、秋から春にかけていろいろな野鳥が訪れます。

平林寺の西側を境内に沿うように流れる野火止用水です。
川越城主松平伊豆守信綱が作らせた用水で、東京都立川市の玉川上水から埼玉県新座市を通り新河岸川に続いています。
延長２５㎞もあります。

野火止用水 名所・史跡

用水敷は、おおむね四間（７．２m）あります。

野火止用水 名所・史跡

平林寺裏を、野火止用水に沿って作られているのが野火止緑道です。
地元民の良き散歩コースです。

野火止緑道 公園・植物園

野火止緑道と陣屋通りが交差する地点にあったのが、伊豆殿橋の石碑。
野火止用水は、松平伊豆守信綱によって開削された用水路なので、「伊豆殿掘」とも呼ばれています。

いよいよ今回のサイクリングのメイン、平林寺です。
室町時代に岩槻に創建され、江戸時代に現在の地に移転しました。
松平伊豆守信綱の菩提寺です。
入山料５００円。
入口の総門は、埼玉県指定有形文化財です。

平林寺 寺・神社・教会

入口入ってすぐにあった境内図。
かなり広いです。

平林寺 寺・神社・教会

入口から奥に続く参道です。

平林寺 寺・神社・教会

参道の途中にある、山門。
こちらも埼玉県指定有形文化財です。
楼脚にある仁王像は鎌倉時代の作です。

平林寺 寺・神社・教会

山門のすぐ左手にある半僧坊感応殿。
善男善女の所願を叶える「半僧坊」を祀ります。
浜松方広寺、鎌倉建長寺と並ぶ三大半僧坊のひとつです。

平林寺 寺・神社・教会

半僧坊感応殿近くにある半僧門。
毎月４月１７日に行われる平林寺半僧坊大祭の日に限り開門され、通行自由となります。

平林寺 寺・神社・教会

山門からさらに奥にあるのが仏殿です。
こちらも埼玉県指定有形文化財です。
殿内には本尊の釈迦如来坐像が安置されています。

平林寺 寺・神社・教会

仏殿脇にある戴渓堂。
日本の書法、篆刻（てんこく）の祖、独立性易の廟所です。

平林寺 寺・神社・教会

仏殿の左手には放生池があります。
紅葉を水面に映し、素敵な風景を見ることができます。

平林寺 寺・神社・教会

平林寺の境内には、いろいろな墓や石碑があります。
こちらは島原･天草一揆供養塔。
島原・天草一揆によるすべての犠牲者のための供養塔です。
一揆を平定した松平信綱の二百年遠忌に建立されました。

平林寺 寺・神社・教会

こちらは増田長盛の墓。
増田長盛は、豊臣政権の五奉行に一人です。
増田長盛は大阪夏の陣後に京都の妙心寺で処刑されたのち、その遺骨が妙心寺から分骨されて変臨時に改葬されたと伝わっています。

平林寺 寺・神社・教会

平林寺境内にも野火止用水が流れていました。

平林寺 寺・神社・教会

墓地付近の紅葉も美しかったです。

平林寺 寺・神社・教会

こちらが、松平信綱夫婦の墓です。

平林寺 寺・神社・教会

墓地近くにあった、立ち入り禁止の参道。
姿が美しいので、皆、写真を撮っていました。

平林寺 寺・神社・教会

境内の奥のほうにある、もみじ山という場所です。
名前の通り、もみじで囲まれています。

平林寺 寺・神社・教会

平林寺の境内林は、東京ドーム約９個分の広さをもちます。
国指定天然記念物です。

平林寺 寺・神社・教会

平林寺を後にして、平林寺からバス通りを隔てて反対側にある、睡足軒の森に行きました。
国指定天然記念物「平林寺境内林」の一画で、武蔵野の雑木林の面影を残しています。

新座市睡足軒の森 公園・植物園

池を拝した庭がありました。

新座市睡足軒の森 公園・植物園

睡足軒の森の中にある睡足軒。
もともと飛騨高山周辺に建てられていたものを、昭和の大茶人・松永安左エ門（耳庵）が移築し、草案としたと伝えられています。
建物は、国の登録有形文化財です。

訪問日はあまり日の光が差し込まない曇りの日だったので、写真では紅葉の美しさが伝えられていないのが残念ですが、古い建造物と紅葉のコラボは見ごたえがありました。
観光客も多かったのですが、境内が広いので分散されて混雑か感じませんでした。
電車で行くには便の悪い場所にあるので、東京の近場の紅葉の穴場です。

新座市睡足軒の森 公園・植物園