八王子で生まれ育った船友の案内で八王子の名所巡りとグルメ旅

2025/11/29 - 2025/11/30

今まで八王子は中央本線や横浜線、八高線の乗り換えをしていただけで市内を散策した事はなかったのですが、大和市と八王子市の船友のお招きで名古屋から2日間の旅に出かけました。

1日目は大和市のIさん宅に船旅愛好家10名が参集し、船旅談義。
2日目は八王子で生まれ育った地元Mさんの案内でケーブルカーに乗り高尾山を散策した後、八王子城跡や武蔵陵墓地や信松院などを訪れ、八王子観光を満喫しました。
そして八王子の蕎麦や八王子ラーメンそして米粉カステラを賞味するなどグルメも楽しみました。

エリア 高尾・八王子(東京)

• 旅行の満足度: 4.5

• 同行者: 友人
• 一人あたり費用: 1万円 - 3万円
• 交通手段: 新幹線 自家用車 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

いつものようにジパング倶楽部を利用して名古屋から八王子までの切符を購入。

横浜線の長津田駅で途中下車して大和市の船友Iさんの家に向かいます。

長津田駅 駅

Iさん宅に船旅愛好家10名が参集。
単なる船旅愛好家だけではなく元船長や船のコックさんも参加。
北欧調のご自宅の応接間ではIさんが制作中のダイヤモンド・プリンセス（1/200サイズ）が一際目立ちます。
沢山のペーパークラフトのモデルシップが所狭しと展示されていて圧巻！

つきみ野駅 駅

船内で船員達が世間話や　よもやま話に興じることを「カタフリ」と言います。
午後1時から夕方までご馳走を食べながらカタフリして船旅談義が大いに盛り上がりました。

夕方からは八王子に移動し、西八王子にある『蕎麦　座忘』で夕食。
石臼挽き自家製粉の十割蕎麦の専門店で落ち着きのある風情の店構えです。
夜は完全予約制で簡単には入店できないようですが、予約してくれたMさんの奥様に感謝！感謝！

「坐忘」とは仏教用語で、「静座して雑念を去り、我を忘れること」という意味だそうです。
https://www.mmjp.or.jp/zabo/index.html

夜のコース料理（税込5,885円）をいただきます。
蕎麦の料理でフルコース料理は初めての体験。

一品ずつしっかりしたボリュームがあり、それぞれ味わいの違う椀が時間差で出されます。

辛味そばがき

天ぷらも蕎麦もそれぞれの風味が感じられました。

シメのデザートのそば茶ゼリー

そばのやさしい香りが冷んやり喉を通っていき、全ての料理が「ああ、美味しかった」と思い返されるような豊かな時間でした。

夕食後は八王子の高台にあるMさん宅に船友のKさんと共に泊めてもらいました。

玄関の壁にはクラシックな蒸気船の絵画が掲げられ、さすが船乗りのお宅です。

八王子は関東平野の西端に位置しており、Mさんの自宅は里山ともいうべき犬目山に対峙した高台にあり見晴らしが良い場所でした。

2日目は晴天で行楽日和。
先ずは高尾山へ。

高野山口駅前の高尾山遊歩マップ

高尾山口駅 駅

当日は日曜日。混雑するのは間違いないので早朝、Mさんの奥様運転の車で出発。
Mさんに観光ガイドしてもらいながら8時に高尾山のケーブルカー乗り場に到着。

『高尾山もみじまつり』のポスター。

高尾登山電鉄ケーブルカー清滝駅に掲げられた「日本遺産　霊気満山　高尾山」の横断幕

高尾山（標高599m）は2007年のミシュラン3つ星選定で、日本一の登山客数を誇る山。

八王子に大邸宅があり、八王子観光大使でもある歌手・北島三郎さんの金色の銅像が改札口前でお出迎え。

高尾登山電鉄ケーブルカー（清滝⇔高尾山往復980円）の切符

ふもとの「清滝駅」。
ケーブルカー乗り場が長蛇の列になる前にケーブルカーに乗れました。

初めて乗る高尾山ケーブルカーの「もみじ号」

麓の清滝駅（海抜201m）から山腹にある「高尾山駅」（海抜472m）までの標高差271mを、約6分で登ります。ケーブルカー全長は1,020m。

関東平野の西端に位置する高尾山からは遮る山がないので東京都心部や横浜の高層ビルが一望できます。

幹まわりが６ｍもあり高さ37m、樹齢450年以上の「たこ杉」。
少し離れて見ると、根が曲がりくねってタコの足みたい！

高尾山は決して高くはなく低山ですが、山の中にはぎっしりと魅力が詰まっています。

「たこ杉」は別名　「開運ひっぱり蛸」。

高尾山の蛸供養碑

紅葉の一番見頃の時に訪れることができてラッキーでした。

仏舎利塔から男坂へ下る石段の手前と、男坂を上がり、右側の仏舎利塔へ上がる石段の手前にある「苦抜け門」。
この２つの門に挟まれました石段は「三密の道」と呼ばれ、煩悩を消すことを心に念じて歩くと良いそうです。　
　

高尾山の天狗
高尾山の天狗は御本尊様に従いお護りする随身として、開運や魔除けなど多くのご利益をもたらす役割をもっているそうです。

高尾山 薬王院 寺・神社・教会

薬王院まで上り、紅葉や関東平野の景色を眺めながらケーブルカーの高尾山駅に戻ります。

高尾山 自然・景勝地

高尾登山電鉄ケーブルカー高尾山駅

下りは「あおば号」に乗車

The steepest Cable Car in Japan as the Angle of 31°18'
と外国人観光客にも分かるように英語の看板がありました。

山腹の高尾山駅近くでケーブルカーは角度が最も急になり、その角度は31度18分。
ケーブルカーの線路としては日本一の急勾配と言うだけに、しがみついていないと立っていられない程の傾斜は初体験。

「あおば号」と「もみじ号」が中間地点ですれ違います。

高尾山で紅葉狩りを楽しんだ後は八王子城跡に向かいました。

戦国時代に関東を治めた北条氏の名将・北条氏照が築いた八王子城跡に到着。
戦国時代の山城としての状態が良く残っていることなどから「日本100名城」に選定されています。

昔のままの高い石垣。

復元整備されている御主殿跡

八王子城・日本100名城のスタンプを押印。

『日本100名城に行こう』の本。
この本にスタンプを押印していますが、このペースでは一生のうちで100名城はとても回りきれません。

八王子城跡の次に武蔵陵墓地を訪れました。
Mさんに連れて来てもらうまでは皇室の墓地が八王子にあるのを知りませんでした。
東京都内で豊かな自然に抱かれた八王子だからこそ御陵の地に選ばれたと思いました。

武蔵陵墓地 名所・史跡

北山杉の木が等間隔で整然と植樹されている参道。
参道を歩くと耳に聴こえるのは、自分達が踏みしめる玉砂利の音だけ。
周囲の喧騒とは切り離された別世界を歩いているようでした。

荘厳な武蔵陵墓地には以下の４陵があります。

大正天皇　多摩陵（たまのみささぎ）
貞明皇后　多摩東陵（たまのひがしのみささぎ）
昭和天皇　武蔵野陵（むさしののみささぎ）
香淳皇后　武蔵野東陵（むさしののひがしのみささぎ）

静かに佇む大正天皇の「多摩陵」

多摩陵の東側には貞明皇后が眠る「多摩東陵」が寄り添うように位置しています。

昭和天皇「武蔵野陵」

香淳皇后「武蔵野東陵」
香淳皇后のお好きだった植物が植えられています。

武蔵陵墓地は「荘厳と静寂」を感じる素晴らしい御陵でした。

早朝から観光に出掛けてお腹が空いたので、八王子ラーメンを提供する「一陽来福」に連れて行ってもらいました。
普段は行列のできる人気店ですが、幸運にもこの日はすんなりと店に入れました。

一陽来福 グルメ・レストラン

トッピングのメンマはコリっとした歯ごたえ。
半熟玉子が芸術的で素晴らしい！
とろりととろける卵黄をまるでデザートのようにいただきます。

八王子ラーメンを初めて賞味。
塩味が効いた濃厚なスープとチャーシューも絶妙で美味しい！！！

八王子ラーメーンを食べた後は八王子観光の締めくくりで曹洞宗信松院を訪れました。

信松院 寺・神社・教会

信松尼（武田信玄の四女・松姫）が武田家滅亡後に高遠城から当地へ逃れて出家され開基された1590（天正18）年創建の寺院です。
本堂の上に舎利殿が乗っている南蛮風の構造がユニーク。

松姫の墓

松姫の墓

本堂の中は写経会が行われる毎月16日にしか見学できないのですが、大阪と名古屋から来たと受付で言ったら、特別に見学させていただけました。

世にも稀な美しい松姫の肖像画「信松尼公　肖像画」

信松院に保管されている武田水軍の安宅船の木製軍船ひな形模型の「武田軍船安宅形雛形」(東京都指定有形文化財)。
武田水軍は甲斐武田家滅亡後、徳川幕府の主力水軍として江戸湾(東京湾)の守りの任に就いて活躍していたらしい。

信松院を拝観したあとは八王子駅へ。
八王子駅南口に隣接のサザンスカイタワー3階にある桑都日本遺産センター　八王子博物館（入館料無料）を見学しました。

桑都日本遺産センター 八王子博物館 美術館・博物館

八王子は養蚕や織物が盛んだったことから「桑都（そうと）」と称され、桑都の発展を支えた養蚕農家や絹商人は、いにしえより人々が霊山として崇めてきた高尾山を信仰し、大切に護ってきた事が八王子博物館を見学してよく分かりました。

八王子で生まれ育ったMさん夫妻に至れり尽くせりの観光ガイドをしてもらい、しっかりと八王子観光ができました。
おまけに米穀卸売会社マゴメの米粉100％の米粉カステラ（八王子産・桑の葉パウダー入り）をお土産にいただき、帰途に着きました。

帰途の東海道新幹線の車窓からは秀麗な富士山が眺められて、益々満足な気分になりました。

この旅行記へのコメント （2）

• 夢道乗光さん 2025/12/13 09:15:17

  魅力いっぱいの八王子

  案内してくれたMさん夫妻のお蔭で八王子の歴史と文化を学び、八王子の魅力を知る事ができた今迄の旅とはひと味違う旅でした。
  しっとりもちもちした独特の米粉カステラを帰ってからいただき、再び八王子が蘇ってきました。

• Tadahiro Masujimaさん 2025/12/12 22:03:02

  夢道乗光さんへ(^-^)

  　八王子を案内したMです(^-^)しっかり八王子観光をレポしていただき、八王子人として嬉しく、ありがたく思います。
  　あのマゴメの米粉のカステラ（桑の葉パウダー入り）まで、ちゃんとレポしていただきありがとうございます<(_ _)>