今日は、甲子園球場で野球観戦です。<br />阪神タイガースvs横浜DeNAベイスターズの試合です。<br />前日に阪神の優勝決まったのですが・・・<br />この時期は阪神との間で優勝争いをしていることを期待してチケットを入手していたのですが残念です。<br />でもその前に尼崎の街に行ってみることにしました。<br /><br />昔、海にかかわる仕事をする人のことを「尼」と呼んでいたそうです。そしてそこに岬があった所から、この辺りは「尼崎」という地名になったそうです。<br />暑い中、尼崎城から寺町、尼崎えびす神社と巡り、尼崎中央商店街の立ち呑み屋さんへ。

横浜DeNAベイスターズの応援で神戸へ。④尼崎に行って、お城～寺町～尼崎中央商店街で立ち呑み。

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2025/09/07 - 2025/09/10

52位(同エリア212件中)

エリア

尼崎(兵庫)

神戸三ノ宮駅から阪神電車に乗ります。
約25分で阪神尼崎駅に到着しました。
尼崎の駅前広場。
あっついな～～～
酷暑！
尼崎の駅前からも万博行のバスが出ているのですね。
阪神電車の横を東に進みます。

おっ！
尼崎城が見えてきました！
この川は？
庄下川という川で、工業地帯を流れる川です。
庄下川の隣はもう尼崎城です。
手前の石に「尼崎城」と刻印があるのですが、逆光で見えない。
入口に、戸田氏鉄の顕彰碑がありました。

この尼崎城、江戸初期に徳川家康の側近であった戸田氏鉄が築城したお城です。

海に臨んだ美しい城で、優れた都市計画のもと寺町を含む城下町を築き、治水事業として河川の整備と堤防の建設を行っています。
その卓越した土木技術は、今の尼崎の基礎になっています。

お城に直接船が横付けできたことから、海に浮かんだような城であったと言われています。

天守閣です。
明治になって廃城令で土肥壊されたり移築されたりしましたが、平成になって城址公園が整備され、模擬天守が完成しています。

家電量販店のエディオンの創業者が、創業の地への恩返しとして私財を投じて建てられ、尼崎市に寄贈された模擬天守です。
内堀っぽく造られている所には砂が入ってます。
高層マンションとお城。
戸田氏鉄に見せたい。
こちら側が正面です。

ココが入口。
おじゃまします。
500円×2枚

1階の床全面が尼崎の航空写真。
これが面白くてじっくり見入っちゃいました。
まずはエレベーターで最上階の5階へ。
ちょうど、地元の小学生の団体さんが社会科見学で訪れていました。
この撮影ゾーンに入ると、天守の上の忍者と一緒に写真を撮ることができます。
さっきまで子供で一杯でした。

北側の景色です。
正面には阪神電車の尼崎駅。
古い煉瓦の建物は、阪神電車の建物です。
奥の方は伊丹市ですね。

それぞれの窓際にタブレット端末があって、窓から見た江戸時代の城下町の様子が映し出されました。
こっちは西の方面です。
甲子園球場が見えそうで見えない。
その奥は神戸市方面です。
奥の山は六甲山ですね。
真下に見えるのが先ほど渡って来た庄下川。
尼崎城の外堀の役割も果たしました。
庄下川の奥には寺町が広がっています。
後ほど歩いてみましょう。
こちらは南側です。
ドーンと阪神高速道路が見えます。
昔は目の前まで海がありましたが、埋め立てて海は見えなくなりました。
こちらは東側です。
大都市大阪が見えます。

尼崎は大阪への通勤圏でもあるようですね。
ワンフロア降りてきました。
コスプレゾーンです。
着物や武者の衣装を着て、金屏風の前で撮影している、東南アジアのインバウンドの方々がいらっしゃいました。
2階にはシアターがあって、尼崎城についての映像と、尼崎市に関する2本の短編映像を拝見しました。
家康像です。
そもそも尼崎城は？

元々は室町時代にあった小さなお城でしたが、江戸初期に、天守と多数の多聞や桝形を備えた甲子園球場3.5個分に相当する大きなお城が築かれました。
江戸時代の城下町。
お城を中心に街が広がっています。

現代にの地図に江戸時代のお城が重なっています。
これ見るのが好きなんです。
本丸があった所には、小学校。
二の丸には高校があるのですね。

江戸時代、西と北は庄下川、東は大物川を外堀とした三重の堀と、南側の海に囲まれていました。
湊町として発展していた尼崎が城下町となり、東西の幹線道路であった中国街道が築かれた為、海上と陸上の両方の軍事に焦点を当てたお城でした。
本丸を中心に、時計回りに外側に、二の丸・三の丸と広がっています。
渦郭式ですね。
要所要所に桝形や物見台も築かれています。
これは江戸時代のお城近くの琴浦という場所の画です。
鎌倉時代以来の風光明媚な場所だったようです。
尼崎城はこの地に因んで、琴浦城とも呼ばれていたそうです。

尼崎市に琴浦町という場所があり、琴浦神社がありますが、今は阪神電車より内陸にある住宅街です。
全部埋め立てられたのですね。
大坂の陣で豊臣を滅ぼした家康は、大阪城を西国の中心にしています。
尼崎と明石に新しい城を築き、岸和田城、高槻城、淀城、姫路城を修復して大阪の守りを固めたのですね。
一番近かった、尼崎藩と岸和田藩は、大阪城を守衛する役割を担っていたのですね。
面白くてガン見しちゃいます。
尼崎は幕府にとって軍事的にも経済的にも重要な場所であったため、尼崎藩には譜代の大名が配置されました。
最初は戸田氏。
戸田氏鉄は三河時代から家康の側近で、尼崎城の築城の実績が認められ、その後は大阪城の普請総奉行に任命されています。

次は青山氏。
四代に渡って尼崎藩主を勤めています。
初代青山幸成は、徳川秀忠の小姓からスタートし、秀忠が将軍になった際には、幕府の高官に上り詰めていました。
三代将軍家光の時、尼崎藩主に就任しています。

そして松平氏。
名前からもわかる様に徳川の分家ですね。
七代に渡り、明治維新まで尼崎藩主を勤めています。
岸和田藩と共に、大阪城の守衛が大きな任務の一つだった尼崎藩。
大阪で火災などの異変があると、手勢を率いて大阪に入り、大阪の守備・警備を担いました。
青山氏が藩主だったころ、近国に忍びを派遣し、情報を収集していました。
大阪で起きた大塩平八郎の乱の際には、尼崎藩からも出兵しています。

尼崎藩の都市計画も優れたものでした。
元々は湊町だった尼崎の町を城下町として取り組み、屋敷町、寺町、町家地区が築かれました。
江戸時代の町割りの様子です。
真ん中が尼崎城です。
これは寺町の様子です。
尼崎城の築城時、古くから周辺に点在していた寺を一か所にまとめ、寺町をつくりました。。
城下北西部の守りを固める意味もあったようです。

この寺町はまだ残っているので、後程歩いてみましょう。
交通の拠点　

元々尼崎は、平安時代から水上交通の要所でした。
瀬戸内海運と神崎川水運・淀川水運の中継地だった尼崎は、海船と川船の積み替えの湊として機能していました。
そして陸上では、西国街道と中国街道と２つの街道が通っていました。
陸の交通
京都と西国を結ぶ西国街道、大阪と西国を結ぶ中国街道の
交通が盛んでした。
川の交通
過書船という船が、神崎川と淀川を行き来しました。

海の交通
諸国から多くの船が多くの荷物を積んで一度尼崎に入り、渡海船という小型船に積み替えて大阪に運ばれました。

そりゃ経済発展しますよね。
ではそんな流通で栄えた尼崎の産業？

人気の繊維だった木綿　
尼崎で造られる木綿は、阪上綿として品質が良かったようです。

肥料として使われた干鰯（ほしか）
菜種や綿花の栽培にはこの干鰯が肥料として使われていたようです。
多くの肥料問屋までできて、関東にまで販売していたようです。

灯油の原料になった菜種
尼崎では、米作の裏作として栽培されたのですね。
漁業も盛んであり、
江戸時代に出された「尼崎産魚」という書籍まであったようです。
この絵が面白い・・・

また尼崎には魚問屋があり、生魚問屋の取引範囲は瀬戸内海全域に及び、大阪や京都に出荷されていました。

尼崎城をあとにしました。
お城のすぐ近くの寺町にやってきました。
多くのお寺が並んでます。
この大きなお寺は、本興寺というお寺です。

境内へ。
広いな～
立派な鐘楼ですね。
本堂でお参り。
この本興寺、室町時代の応永２７年（１４２０）に創建されたお寺です。
開基は日隆聖人という方。
江戸時代になり、元和３年（１６１７）尼崎藩の藩主であった戸田氏の尼崎城築城の際、戸田氏鉄の方針で寺を一カ所にまとめる寺町を築くため、この地に移転していました。
尼崎の寺町で一番大きなお寺です。
こんな所にも歴史を感じます。
この像は、「末法下種」とあるので日蓮上人ですね。
日隆聖人ゆかりの「御霊水」です。
本興寺をあとにします。
いくつものお寺が並んでます。
この通りの右側、ずっとお寺です。

江戸時代初期には20のお寺があったようですが、今は11のお寺になっています。
廃寺になったり移転したりしたのでしょうね。
このお寺は甘露寺です。
このい甘露寺も室町時代の創建です。
延徳2年（1490年）に円誉源永上人が開いたお寺です。
このお寺も江戸初期の尼崎城築城の際、戸田氏鉄の方針で寺を一カ所にまとめる寺町を築くため、この地に移転していました。
本堂の屋根の上に金の鳳凰が・・・
綺麗ですね～
引き続き多くの寺が並ぶ寺町を歩きます。
それにしても暑い・・・
このお寺も大きなお寺のようですね。
この寺は、長遠寺です。
外から多宝塔が見えます。
尼崎の寺町を出て、線路の北側の尼崎えびす神社にやってきました。

大きな大きな鳥居ですね～
高さ17ｍ、笠木22ｍ、柱直径1.6ｍ。
昔からえびす様は海の神様、漁業航海を守る神様として祀られていました。
尼崎では「えべっさん」として親しまれているのですね。
尼崎えびす神社をあとにして、
尼崎中央商店街にやってきました。
商店街ではずっと六甲おろしが流れています。
ここも阪神ファンのメッカですね。
天井をフグが行ったり来たり。
吊り下げられたボードには、「日本一早い優勝セールマジック」とあって電光表示は「０」。
そうです！
昨日、阪神タイガースは優勝しました。
このフグ、「めでタイガー」というのですね。
この商店街には七福神がいるのですね。
暑いので、シニア夫婦はこの立ち飲み屋さんに入ってみることにしました。
お店の名前は「立ち呑み庶民」。
お邪魔しま～す。

タイガースのユニフォームを着ている方、タイガースのキャップを被っていらっしゃる方がチラホラ。

私たちはまだベイスターズのユニフォームは着ていませんが、2人ともベイスターズのバッグを持ってます。
皆さんの視線を感じます。
立ち飲み屋さんで生ビールでかんぱ～い！
今日も暑かったね～

相方が隣のタイガースの帽子を被ったおばちゃんから声を掛けられます。
おばちゃん「今日、甲子園行くんかい？」
相方「はい。タイガース優勝おめでとうございます。」
おばちゃん「私、タイガースファンやけど、ベイスターズの三浦監督好きなん！」
相方「そうなんですか？」
おばちゃん「カッコいいし、男だよ！」
このあと、おばちゃんと3人でかんぱ～い！
タイガース優勝、おめでとうございま～す！

三浦監督は奈良出身でお父上は熱烈なタイガースファンだったと思います。

アジフライ

これ、美味！
冷やしトマト
打倒ニチレイ　庶民しゅうまい
これ、おもしろい！
これが庶民しゅまい。
茄子の漬物
次はレモンサワーです。

全身タイガースという格好で入って来られたおっさん2人組に声を掛けられます。

おっさん「ベイスターズは阪神に強いねん！」
私「でも今年はタイガース強かったですね。ぶっちぎりですから。」
おっさん「クライマックスでベイスターズと当たるのが嫌なんよね～」

この後、シニア夫婦はおっさん二人と乾杯！
タイガース優勝、おめでとうございま～す！

するとあちこちから自分のグラス持って様々ん方々がやって来て乾杯！
どこかのおじちゃんが、
「これ食べな～」
と言って、クジラベーコンを一切れづつ戴きました。
考えたらまだお昼を食べてなかったので、穴子巻をオーダー。
ミニシラスご飯×２
ご馳走様でした。

下町っぽい、あたたかいお店でした。
引き続き昭和っぽい素敵な商店街を歩きます。