はじめての箱根は日帰り秋散歩　―2025.11―

2025/11/15 - 2025/11/15

長いこと関東に住んでいますが、有名な箱根へ実は行ったことがなく…
去年の秋は河口湖・富士山エリアで紅葉狩りを楽しんだので、今年は箱根へ行ってみようと情報収集。

その結果、前々から行きたいと思っていた仙石原のすすき草原、4トラで見つけたすすき草原近くの箱根湿生花園、紅葉狩りで箱根美術館にも行きたいなぁとなり、あとは大涌谷で黒たまごも定番で外せない？
日帰りでそんなにたくさん巡れるのかもよくわからないので、動きながら決めることにしました。

お得切符好きとしては箱根フリーパスももちろん必須で利用したのですが、はたしてお得になるよううまいこと使いこなせたのか…

距離・時間は河口湖と同じくらいかと思いきや、意外と箱根の方が遠くて移動に倍近い時間がかかりました。
それでも本日もカメラ散歩を楽しんだ満足の1日となりました。

エリア 仙石原(神奈川)

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 1万円 - 3万円
• 交通手段: 高速・路線バス JRローカル 私鉄

日帰りで箱根に行ってきます！
箱根は初めて。
各観光ポイントの移動にかかる時間や混み具合、そもそもどこを訪れたらいいのかなどわからないことだらけなんですが、移動は小田急線の箱根フリーパスを使用します。

このお得切符は新宿ー小田原の小田急線往復と、小田原から先の箱根の交通機関あれこれ(登山鉄道や大涌谷のロープウェイ、バス)が乗り放題で、美術館などの割引もきくというもの。
新宿からだと2日券(1日券はないので2日券を購入)が7100円です。
日帰りでどれだけお得さを満喫できるかはわかりませんが、持っとけば乗り物の乗り降りが楽とのことで使ってみます。

改札にQRコードの読み取り機があればそちらを使って、バスなんかでは運転手さんに見せて使いました。

早起きして新宿から小田急線の快速電車で小田原駅まで来ました。
電車降りてトイレ並んでただいま朝の8：40頃です。
新宿で電車に乗ったのはたしか7時前なので、新宿から1時間半以上、自宅からだと結構時間かかってます。
早く来たい場合はロマンスカーがあるんですが、フリーパスに追加で特急料金が必要なので使用しませんでした。

小田原駅 駅

箱根に何があるのかネットや４トラであれこれ調べたら、美術館巡りや芦ノ湖周辺、大涌谷がやはり定番みたい。
今日の私の箱根はススキと紅葉狩りを軸にしようと思います。

まずは小田原駅から8:55発の桃源台行きバスで仙石原を目指します。
来る途中で朝ごはんを食べられなかったので、バスを待ちながらサンドイッチをもぐもぐしました(バス内は飲食禁止です)。

渋滞で小田原から箱根エリアに登るのに時間がかかり、時刻表から30分遅れくらいでしょうか、1時間以上バスに揺られて10：10過ぎに仙石高原へ到着。

早起きしてきても到着がこの時間、小田原からがけっこう遠いですね。

バスは途中の強羅から人がたくさん乗ってきたので、始発？の小田原から乗って座れたのは正解でした。

テレビで見て以来、いつか来たいと思っていた仙石原のすすき草原。
ゲートなども特になく、無料で見ることができます。

仙石原すすき草原 自然・景勝地

うわ～。

すごい！

想像以上に広くて、一面のススキっ原！
この広大なススキ原に1本、道が通っていて、そこを行って帰ってくるみたい。

奥の森の向こうからちょうど日が昇ってきて、ススキの穂がキラキラしています。

うわ～、きれいだ～。

通路脇にこんな感じに数歩入れるところがいくつもあって、そこから写真を撮りました。

一面のススキ！
山の斜面で起伏があることで、動きのあるすばらしい景観になっているんじゃないでしょうか。

ほわほわの穂。
イネ科花粉症なので、開花・花粉の時期にここに来たらくしゃみが止まらない、地獄のような場所なんだろうな。
今の時期ならその心配もないのでいくらでも写真を撮って楽しめます。

ちょうど日が昇ってくる時間で穂が明るく照らされてよかった。

今度は露出を落として、あえて暗い、秋の終わりっぽい感じに。

ススキって、どちらかというとこういう暗いイメージの方が強いんじゃないでしょうか。

反対側はこんな風景です。
車道挟んだ向こう側もススキ原が続いています。

ススキの方がずっと背が高くて、囲まれて見上げてます。

ブレちゃったけど、道はこんな感じの凸凹ありの砂利道です。
途中から緩やかな起伏がありました。

足腰に不安がある方だと長く歩くのは心配があるかもしれません。
不安な場合はあまり距離を歩かずに、入り口あたりを見るだけでも十分、楽しめると思います。

私は1本道の突き当たりまで行きました。

でも突き当たりまで行っても特に何もなかったので、即、Uターン。

写真撮りまくりでなかなか前に進まない私のペースで片道40分ほどでした。
こんなに写真撮らなければこの半分くらいの時間でも楽しめると思います。

光を浴びるススキとチラホラ見える紅葉した木、その向こうの山、いい景色。

イメージよりすすき草原が明るい印象なのは、ちょうど太陽に照らされる時間だったことと、葉っぱが明るい緑・黄色だったことがその理由なんじゃないでしょうか。

ススキの黄葉もきれいなんですね。

この先まだいろいろ巡りたいので帰り道は早足で戻ります。

11：10。歩いて移動します。
1時間の写真散歩でした。

車道から引いて見るのもまた良いですね。

道端の木もきれいに色づいています。
今年は久しぶりに紅葉がきれいな年？
夏の終わりに枯れて散っちゃうことが多い桜の葉が紅く紅葉してたり、家の近所でも色づきを楽しめました。

すすき草原から歩いて箱根湿生花園に来ました。
あちらは人がたくさんいたのにここは全然人がいません。

お腹が空いたのでお昼を食べたい…でも今はまだお客さんがいなくて入るのに勇気がいります。

あとで立ち寄ってみよう。

11：30、こちらの建物で入園料を支払います。
フリーパスの提示で700円が600円と100円引きになりました。

中は順路が決まっているみたい。
いちおう順路通りに進みましたが、空いていたのでこの日はそんなに気にしなくてよかったかも。

箱根湿生花園 公園・植物園

とりあえず、ベンチに座っておやつ食べよう。
紅葉がちょうど見頃！

こちらの水面には…

赤い木々と真っ青な空が映っていました。

リンドウ。

鉢植えのダイモンジソウも。
園芸品種？山で見るのとちょっと違う気がする。

赤や黄色の紅葉。

園内を一周します。
雑木林、小さな池、湿地帯などいろいろなエリアがあってそれぞれの植生を観察できるようです。

秋の終わりでお花はあんまり咲いていないけど、花の枯れた後や木の冬芽を見て回るのも楽しい。

真っ赤な落ち葉も。

人が少なくてのんびり散策できます。
湿生花園、私好みのいい所を見つけたんじゃない？

この木がとてもきれいでした。

紅葉って赤や黄色のものですが、この葉っぱはピンク色。

あ～楽しい。

こんな木道も。

その先に紅葉の木が一本。

向こうに見えるのがさっきいた仙石原のすすき草原です。

冬枯れの湿地。

一周しましたが、入り口近くの紅葉が一番見事でした。

青空に映えます。

湿生花園を出ます。

入り口のところの食堂はお昼時でお客さんがちらほら入っていたので、私もここでお昼を食べて行きます。

ラーメンにしました。
650円で素朴な味わい。チャーシューも柔らかくっておいしかったです。
こういうシンプルなラーメン、好きだなぁ。
さつま揚げ？とコーヒーがサービスでついてきて得した気分。
小田原はカマボコなんかの練り物が有名ですもんね。

湿生花園から20分くらいでしたでしょうか、バス停まで歩いて戻ってきました。
ここからバスで桃源台へ向かいます。

ネットでナビしてもらってるので、次の目的地までの交通手段やバス停までの道のり、何時にバスが来るのかもわかって便利です。
これがなければこんな風にその時々の思いつきで動けないですよね。

13：40、桃源台に到着。
湖があるからちょっと湖畔まで行ってみよう。

芦ノ湖です。

芦ノ湖 自然・景勝地

あれは定番観光の海賊船(遊覧船)？

海賊船もロープウェイもこの建物で料金を払うみたいです。
大涌谷に行くロープウェイに乗ろうと思ってここまで来たのですが…

なんと大、大、大行列！
この30分待ちの案内板の後ろにもまだまだ列は伸びていて、軽く1時間以上は待つのでは？という長さでした。

ロープウェイは移動手段だと思ってましたが、箱根のこれはそれ自体がアトラクションのようなものなんですね( ; _ ; )
こんなに並ぶとは思ってなかったので困ったな。
経路検索ではさすがに待ち時間まではわからなかったし。
紅葉きれいだし、天気もいいし、土曜の昼過ぎだし、混む要因がいろいろ重なっちゃったのかもしれません。

そろそろ14時。
1時間並んで大涌谷行って観光して、その後またロープウェイに長時間並んだらそれだけで今日の残り半日が終わってしまいそう。
大涌谷や黒たまごと紅葉狩りを心の中で天秤にかけて、紅葉狩りを優先することにしました。

ロープウェイはやめて、さっき乗ってきたバスの逆方面行きに乗ります。

バスの中からさっきのすすき草原が通り過ぎるのを眺めます。

湯気がモクモク沸き立っている山が見えました。
あの辺りが大涌谷なのかな？
行けなくて残念。

強羅駅まで来ました。

強羅駅 駅

ここから歩いて、というか、ひたすら上り坂を登って次の目的地へ向かいます。

それはこちら、箱根美術館。
苔ともみじのお庭が有名だそうで、紅葉も見頃とのこと。

箱根美術館 美術館・博物館

こちらもフリーパスで入園料が200円ほど安くなったと思います。

わ～、すごい！
中に入ってすぐ、この景色です。

同じ場所で縦撮りで。
色を濃く写す設定にしていると思います。

小川も流れています。

苔と落ち葉。

15時前に到着しました。
そんなに混んでいなくて、のんびりマイペースでもみじの紅葉散策。
大涌谷よりこっち来ることにして正解だった気がする♪

まだ青い葉もありました。

落ち葉はそんなになかったので、もう1週間先、落ち葉が積もる頃もまた見応えあるかもしれません。

いろいろな苔が生えています。

残念なことに空が曇ってしまいました。
夕日のもみじ林を見れたらきれいだろうなと期待してたのに。

お庭の案内図。
右下の3分の1程を回ったところです。

岩の奥に小さな滝と紅葉。

家（おそらく富士見亭）と紅葉。

美術館本館。
縄文時代の土器や古墳時代の土偶など焼き物に関する展示品を見ることができました。
何百年、何千年、一万年？も前に生きていた人類がいて、その製造物が残っているだなんてなんだか不思議な気分です。

2階建てで4部屋ある(だったと思います)本館を見て外に出たら16時。

薄暗くなってきました。

開館時刻は16時半までだったと思うので、もみじ林のエリアをもう1周しようかな。

苔の上の落ち葉たち。

閉館間際で人が少なく写真撮り放題。
時間と曇ったのとで暗い写真になってしまいました。

さて、そろそろ帰ろうかな。
来た時と同じように強羅まで歩いても10-15分くらいなんですが、せっかくフリーパスを持っているので登山ケーブルカーにも乗っておこうかな、と公園上から強羅までケーブルカーに乗ります。

公園上駅 駅

ケーブルカーがもうすぐ来ます。
青いのが登っていく車両、赤いのがこちらに下ってくる車両だった(逆かも…？)と思います。

強羅で登山電車に乗り換えて箱根湯本に来ました。
噂のスイッチバックを何度かしていたと思うんですが、窓の外が真っ暗であんまり感想もなくって感じです。

時間は17：40。
箱根湯本ってテレビ番組なんかでよく食べ歩きしてるところ？
散策してみたい気もするし、日帰りの温泉も気にはなったけど、どの辺りをふらついたらいいのかもわからないし、お風呂は2000円前後していそうだったりでどちらも辞めました。

箱根湯本駅 駅

箱根湯本ではどこにも寄らず、小田原まで戻ってきました。
駅ビルのラスカに無料の足湯があるよ！と友人に教わったので足湯で休んでから帰ります。

小田原ラスカ ショッピングモール

混んでいたけど座る場所をなんとか確保。
18：30頃から15～20分くらい利用したけど、特に身体がポカポカ暖まったり、足が劇的に軽くなったりっていうのを感じなかったので、温泉じゃなくてお湯の足湯だったのかも。

お腹すいたので夕飯食べて帰ろ。
足湯をしたビルの下の階の飲食フロアで夕飯を食べて帰ります。
が、料理が運ばれてくるまでもんのすごく時間がかかったので、これなら駅のうどん屋さんとかでもよかったかな。

19時ごろ注文して、出てきたのがなんと19:45近く。
一組のオーダーに10分近くかかっているようでなかなか出て来ませんでした。

この後、帰りもフリーパスで小田急線の予定でしたが、事故？で運転見合わせだったのでJRの振替輸送で新宿まで帰りました。

1日たっぷり楽しんだ初めての箱根。
日帰りはキツイかな？と最初思ってましたが、日帰りバスツアーに行くのとそんなに変わらないかな、という感じです。

そしてお得切符の箱根フリーパス。
計算したところ、なんと今回、1000円ちょっと損をするという非常にショックな結果となってしまいました…
大涌谷へのロープウェイに乗らなかったことが敗因です(考えようによっては、5000～6000円の交通費で日帰り箱根に行けるということ)。
大涌谷へ行けなかったことよりも、お得切符で大幅に損してしまったことがショックでなりません(⁠+⁠_⁠+⁠)

今回は芦ノ湖周辺観光や大涌谷に行けなかったので、またいつか行ってみてもいいかな～と思います。