2023/01/15 - 2023/01/16
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伝声さん
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川端康成の伊豆の踊り子の舞台を訪ねたくて、湯本館で宿泊しました。井上靖の母の実家である上の家の前で、井上靖の親族の方とお会いしました。貴重なお話を伺えて嬉しかったです。
日程2023
1/15 修善寺→湯ヶ島温泉
1/16 湯ヶ島温泉→浄蓮の滝→熱海→MOA美術館
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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【1/15 1日目】
修善寺散策です。まずは、独鈷の湯からのスタートです。独鈷の湯 名所・史跡
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修善寺。宝物館には、北条政子の直筆署名があります。
修禅寺 寺・神社・教会
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隣にある日枝神社です。
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信功院跡。源範頼が幽閉されていました。
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桂川の流れに親しみを感じます。
四季紙で蕎麦を食べました。窓側の席に座りました。デザートは、修善寺プリン。四季紙 グルメ・レストラン
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十三士の墓。源頼家亡き後、家臣13名が謀反を企てて殉死しました。
十三士の墓 名所・史跡
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頼家の墓。政権争いに翻弄されました。
源頼家の墓 名所・史跡
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指月殿。北条政子が頼家の死を悼み、菩提所として建立しました。
指月殿 名所・史跡
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有名な竹林の小道です。
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赤蛙公園。島木健作の小説「赤蛙」にちなんで整備されました。
赤蛙公園 公園・植物園
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大河ドラマ「鎌倉殿の十三人」でもゆかりの地となっています。鎌倉も先日久々に訪れたので、歴史巡りの続きをしているような感じになっています。のどかな道です。
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源範頼の墓。梶原景時に攻められて自害しました。
一通りの観光を終えて、バスで湯ヶ島温泉を目指します。源範頼の墓 名所・史跡
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バス停までお迎えに来ていただき、湯本館に到着です。日本秘湯を守る会の宿になっています。
川端康成ゆかりの宿 by 伝声さん湯本館 宿・ホテル
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川端康成が泊まった部屋は、資料がたくさん展示されています。
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ここで、『伊豆の踊子』が執筆されました。
川端康成の書体について、石川九楊は、『悪筆論』の中で「一点一画を大きく科(しな)をつけた大回りの「つ」字、もっと正確に言えば「S」字型に書き継いでいく筆触、手ぶり」であると述べています。
特徴ある粘着性のある書と言えるでしょう。上手くはありませんが下手とも言えません。 -
「秋の野に鈴鳴らし行く人見えず」は、ノーベル文学賞受賞の晴れの日に揮毫されました。「野に鈴」で、「ノオベル」と言葉遊びをした心情を「落ちつきはらってゐたのではなかつた」「戯れの楽書きではあつても、書は心身を統一し、高静する(「秋の野に」)と述べています。
日本人初めての受賞で、国中が騒がしい時に、自分を落ち着かせようと心を砕いている様子がうかがえ、親しみを感じます。 -
そんな風に川端康成の書を見ると、味がでできます。事実川端は、書に対する批評もあり、「書は人である」と目利きを自負していた面もあります。
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この階段でポーズをとった川端の写真があります。
川端康成は、三歳までに両親と死別し、十五歳までに祖父母とも死別し、天涯孤独となりました。この旅館での人々との出会いは、川端にとって実家のような場所となったことでしょう。何度も長期逗留をしています。 -
狩野川沿いの野趣あふれる露天風呂。源泉かけ流しで、秘湯の宿にふさわしいきもちのよさです。源泉がとうとうと川に流れて行って圧巻です。
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スリッパのあるなしで入浴中かどうかが分かります。とても温まって、帰りは寒さを感じません。
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お部屋は「もみじ」。
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古いですが、趣きがあります。建具も凝った作りになっています。
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お茶菓子は、この上に準備されています。川端康成づくしです。川端の書は、見分けられるような気がしてきました。
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館内は、「伊豆の踊子」の絵画が展示されています。
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夕食がはじまりました。全体的に、わさびを使ったような味付けのお料理でした。美味しかったです。
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夕食後も館内散策。『雪国』や『山の音』『千羽鶴』『古都』などが有名ですが、変わったところでは、『金塊』という大正期の霊能力者三田光一をモデルにした小説があります。
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映画ポスターも飾られています。山口百恵さん+三浦友和のゴールデンコンビ。この二人のシリーズで何本も映画が作られました。
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【1/16 2日目】
朝食です。伊豆の干物なども出ておいしかったです。 -
お世話になりました。ご主人が、ご親切に浄蓮の滝まで送ってくださいました。
湯量豊富で、また来たくなるお宿でした。 -
ここでも伊豆の踊子の銅像です。階段を深く下りていきます。
浄蓮の滝 自然・景勝地
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浄蓮の滝です。石川さゆりですね。水がきれいなので、近くにワサビ田もあります。
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湯ヶ島バス停まで戻ってきました。湯ヶ島を散策します。しろばんばの里と呼ばれて、井上靖を顕彰しています。
「上の家」は、井上靖の母の実家を資料館にしています。『しろばんば』『あすなろ物語』にはじまり、『闘牛』『天平の甍』『敦煌』『楼蘭』『蒼き狼』『風濤』『おろしや国酔夢譚』『額田王女』『本覚坊遺文』『夏草冬濤』‥けっこう読みました。詩集も好きでした。散文詩がかっこよかったです。詩人の顔があったのです。上の家 名所・史跡
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「上の家」の前で、井上氏の親戚の方に偶然お会いしました! 立ち話をして、話が弾みました。
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その方に案内されて、実家の医院跡にも連れて行っていただきました。『あすなろ物語』のあすなろの木が本当にあるのに驚きました。その方は、「靖はノーベル賞候補にもなったのに、忘れられるのが早すぎるのでは」と嘆いていらっしゃいました。確かにそうです。
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これは、医院跡にある文学碑です。お話をうかがいながら、かつての生活を想像してみました。
バスの時間がせまり、後ろ髪をひかれながらお別れしました。ありがとうございました!! -
「しろばんば」の舞台となった場所が分かりやすく解説されています。
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このような解説板がいたるところにありますし、地図もいただけます。
地域で井上靖について文学活動をしているので、かつての井上ファンとして参加してみたいなと思いました。 -
修善寺から熱海。タクシーでMOA美術館に来ました。200メートルのすごく長いエレベーターで、期待が高まります。
MOA美術館 美術館・博物館
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円形ホールでは、万華鏡作家の依田夫妻の万華鏡が天井にプロジェクトマッピングとなって投影されていました。綺麗です。世界最大級だそうです。
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ピアニスト中村由利子さんが作曲した音楽が優雅に流れます。
ギャラリーには、黄金の茶室や日本美術の名品が展示されています。 -
ランチタイムは、ラ・パティシェ・ド・ミュゼ・パール・トシ・ヨロイヅカでいただきました。
クロクムッシュ。軽食にぴったりです。このお皿も「色絵精華皿」といって、人間国宝の室瀬和美先生の「蒔絵菓子皿 精華」をモチーフにして、先生自らが監修したそうです。ラ パティスリー デュ ミュゼー パール トシ・ヨロイヅカ グルメ・レストラン
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これは、ピスタチオのムースケーキ、ベルナール。
繊細で、とてもおいしかったです。さすが有名なパティシエのお味。優雅な時間が流れました。 -
熱海の海がよく見えるところに美術館はあります。ロビーからの眺め。
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MOA美術館には、日本庭園もあります。
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アントワーヌ・ブールデル「アポロンと瞑想 走り寄る詩神たち」です。
14メートルの巨大なレリーフ。 -
ヘンリー・ムア『キング・アンド・クイーン」と美術館。広大な景観です。
訪ねてよかったです。
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