2024/10/20 - 2024/10/20
66位(同エリア239件中)
かっちんさん
今日から首都圏-北上-盛岡-山田線-宮古の往復割引乗車券(10日間有効)を使い、秋の旅に出ます。
初日は春の桜並木で有名な「北上展勝地」。
紅葉は始まりかけでしたが、SL広場のラッセル車、民俗村の建物と昔の暮らし方、北上市立博物館で製鉄していた「仙人鉄山」、北上川の内水被害対策など見学できました。
謎の線路は今でも廃線跡が残る「くりこま田園鉄道」です。
また、過去何回か訪れたところを「思い出の記録」として紹介します。
なお、旅行記は下記資料を参考にしました。
・かいもん4号のHP「くりはら田園鉄道」
・北上観光コンベンション協会「展勝地さくらまつり特集」
・北上市「マンホールカード」
・農水省「いもの子汁 岩手県」
・みちのく民俗村のHP
・大和モダン建築「棟門から薬医門、四脚門の違いとは?」
・ウィキペディア「新幹線E5系・H5系電車」「くりはら田園鉄道」「くりはら田園鉄道線」「珊瑚橋」「ゲルバートラス橋」「黒沢尻町」「旋回窓」「岩手県立北上翔南高等学校」
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 交通
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 新幹線 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
イチオシ
旅行に使用したきっぷは「JR往復割引乗車券」
2024/12/2 JR各社から往復乗車券の割引廃止が2026年3月に終了と発表されました。
往復割引とは、片道の営業キロが601km以上あれば、「ゆき」、「かえり」の運賃がそれぞれ1割引になる制度のこと。
今回の旅では、地元の武蔵小杉から東京、盛岡、山田線を経由し宮古までの往復割引乗車券を使用していました。
このルートの間では途中下車ができるので、北上で北上展勝地と夏油温泉、盛岡で網張温泉、宮古で浄土ヶ浜を順番に訪れます。
また、「かえり」のきっぷが欲しかったので、少し先の武蔵新城発着とし、帰りに途中下車して入手しました。
さて、運賃計算を手計算すると以下の通り(みどりの窓口ではマルス端末で自動計算するので購入者の事前準備は不要)
武蔵新城から宮古までの営業キロは657.2km、(換算キロ667.4km、片道10,010円)。
往復割引になる営業キロ数601km以上であり、次に地方交通線の山田線の換算キロを考慮した武蔵新城から宮古までの片道運賃が10,010円。
往復割引運賃を計算すると 10,010円×2(往復)×0.9(1割引き)=18,018円→1円単位を切捨て 18,010円。
私の場合、65歳以上のジパング倶楽部に入ってるので、さらに3割引き。
18,010×0.7(3割引)=12,607円→1円単位を切捨て 12,600円。
往復割引になると、券面に「復ジ3」の印章があります。ジパングでない場合は「復割」の印章です。 -
イチオシ
「乗車前の車内清掃完了を待つ車掌さん」(東京駅)
東北新幹線ホームです。
これから「はやぶさ101号」に乗り、北上へ向かいます。
「ひし形の標識」は列車の停車位置を示し、中の数字は編成の車両数を表します。
「U」は「はやぶさ」に使われているE5系・H5系(U編成)の停車位置を表しています。 -
イチオシ
新幹線から見える「謎の線路」(新幹線車窓)
出発して2時間ほど経ち「くりこま高原駅」を過ぎると、高架下を横断する「謎の線路」を発見!
これは平成19年4月1日(2007)に廃止になった「くりはら田園鉄道」の廃線跡。
かつて東北本線石越駅~細倉マリンパーク前駅まで結んでいました。 -
◆思い出の記録『OH!バンデス号(沢辺駅)』2006/9/29
当時ミヤギテレビの人気番組とタイアップした、くりはら田園鉄道の「OH!バンデス号」。
車内放送は「OH!バンデス」の顔でもある「青葉城恋歌」の歌手「さとう宗幸」さんの案内でした。 -
◆思い出の記録『黄金色の田んぼを軽快に走る くりはら田園鉄道』2006/9/29
鶯沢工業高校前駅~鶯沢間。架線がありますがディーゼルカーです。 -
◆思い出の記録『栗原電鉄車内券』1977/9/9
昭和52年当時は電車が走り、社名が「栗原電鉄」でした。
平成7年4月1日(1995)電気運転廃止に伴い、「くりはら田園鉄道」になり、駒場駅の駅名が鶯沢工業高校前駅に改称されました。 -
◆思い出の記録『電車が停車する栗原電鉄 栗駒駅』1977/9/9
以前は電車が走っていたのです。 -
「山肌に描かれた 007」(新幹線車窓)
北上駅手前で見えた「007」は、「夏油(げとう)高原スキー場」のゲレンデとわかりました。
な~んだ。 -
「夏油高原スキー場の位置」(北上周辺の地図)
北上駅西側の奥羽山脈に「夏油高原スキー場」があります。
スキーシーズンになると北上駅前から無料送迎バス(50分)が走ります。
その先にある秘湯「夏油温泉」は今晩の宿。次の旅行記で紹介します。 -
「北上駅東口」
北上駅で下車し、東口から「北上展勝地」へ向かいます。 -
みちのくの三大桜名所「北上展勝地」
「北上展勝地」には、北上川沿い2kmにわたるソメイヨシノの桜並木があります。
北上駅から北上川の珊瑚橋(さんごばし)を渡ると「北上展勝地」入口までは1.2kmほど。
今は10/下旬なので、桜の紅葉に期待して訪れます。 -
◆思い出の記録『北上展勝地の桜並木と渡し舟』2009/4/18
平成21年(2009)当時、北上駅に近い北上川西岸舟着場と展勝地を結ぶ渡し舟がありました。 -
◆思い出の記録『北上展勝地の見事な桜並木』2009/4/18
ソメイヨシノの老木は、2024年になると100年近く経ちます。 -
「デザインマンホール」(北上駅前)
北上市市章を中央に、市の発展を象徴する清楚で美しい市の花「しらゆり」と、市内各所で見られる市の木「桜」、市の鳥「きせきれい」がデザインされています。 -
「広瀬川救急内排水設備」(北上川沿い)
北上駅から北上川へ向かう手前の川岸地区にこの排水設備があります。
昭和56年、昭和62年には洪水で内水被害が発生し、多くの家屋が浸水しました。
(内水とは。支流の水が本川に流れることができなくなり、住宅地側で浸水が生じること)
そのため国交省では、排水設備を整備し平成11年に完成。最大毎秒6㎡(お風呂約15杯分)を排水できます。 -
「救急内水対策の仕組みと事業の概要」(北上川沿い)
洪水で本川の水位が支流よりも高くなると逆流しないようにゲートを閉めます。(上図)
次に支川にたまる水を比較的小規模な可搬式ポンプで強制的に本川へ吐き出します。(下図) -
「広瀬川の排水設備」(北上川沿い)
白い建物内に可搬式ポンプがあり、内水発生前に支川(広瀬川)にたまる水をくみ上げ、本川(北上川)へ排水します。 -
「北上川へ排水する巨大なパイプ」(北上川沿い)
-
「対岸から見た排水管設備」(北上川沿い)
アルプホルンが並んでるような排水管。
左側には支川出口のゲート。 -
北上川を挟んだ先が「北上展勝地の桜並木」(北上川右岸にいます)
木々がまだ色づいていませんが・・・
下流は写真右側。 -
イチオシ
「モダンな形の珊瑚橋と早池峰山」(北上川右岸から)
昭和8年(1933)に架けられた「ゲルバートラス橋」といわれる形式。
橋の背後には「早池峰山(はやちねさん)」。 -
「学生たちのレガッタの朝練」(北上川)
現在の時刻は10時過ぎ。 -
「綺麗に揃うオールさばき」(北上川)
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美しい姿の「珊瑚橋」(北上川)
橋の名前は、国見山の北尾根「珊瑚岳」に由来。
「ゲルバー構造(カンチレバー構造)」は、両側の橋脚から「カンチレバーアーム」が橋の中央方向に向かって突き出しており、その「カンチレバーアーム」の先端がヒンジを介して「中央の吊桁」を保持しています。 -
「珊瑚橋の入口」
サンゴ君が長い腕を伸ばして迎えてるみたいです。 -
「リベット締結された鉄骨」
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「珊瑚橋の出口」
中央の桁が真ん中で盛り上がっているようです。 -
「北上展勝地の案内図」
桜大路(桜並木)の先に展勝地レストハウス、SLラッセル車、みちのく民俗村、北上市立博物館などがあります。
国見山の北尾根に「珊瑚岳」があります。 -
「老木の桜並木」(北上展勝地)
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「少しだけ紅葉」(桜並木)
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「色づいた落ち葉もあり」(桜並木)
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「整然と並ぶ桜並木」(北上展勝地)
紅葉にはまだ早かったです。 -
「サルノコシカケ」(桜並木)
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「巨大なヤナギ」(北上展勝地)
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「黄色に色づく落ち葉」(桜並木)
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「段々と橙色に変化」(落ち葉)
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イチオシ
「緑・黄・橙のグラデーション」(落ち葉)
どの落ち葉も個性があります。 -
展勝地の生みの親「澤藤幸治氏」(SL広場)
元黒沢尻町長「澤藤幸治氏」は、大正9年(1920)時の総理 原敬の賛助を得、東京帝大 三次学博士、東京市 井上清技師の設計による「和賀展勝地」を苦心の末に誕生させました。
黒沢尻町は昭和29年(1954)まで岩手県和賀郡にあった町で、現在の北上市中心部のあたり。 -
「展勝地の開園当時と2020年の桜並木の写真」(SL広場)
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イチオシ
「森の中を颯爽と走ってるようなSL」(SL広場)
大きな動輪が3つのSL「C58」です。 -
「C58 342」(SL広場)
昭和16年(1941)汽車製造にて誕生し、岩手県宮古機関区、仙台機関区、尻内(現八戸)機関区など、昭和46年(1971)まで走り続けました。 -
「ラッセル車 キ100式228号(単線用雪かき車)」(SL広場)
昭和23年(1948)~昭和51年(1976)にかけて、国鉄北上線(和賀仙人~相野々)の除雪作業に活躍。
無動力車で、SLからの圧縮空気で排雪板を両側に1.5m~2m広げて除雪しました。 -
「ラッセル車の後面」(SL広場)
側面に大きな排雪板、屋根には圧縮空気溜めタンクがあります。 -
「可愛いお目目がパッチリ」(ラッセル車)
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イチオシ
「ビックリした時は黒いお目目」(ラッセル車)
実際には見る角度により目の色が変わります。
除雪するときは、この配置のようにラッセル車の後ろにSLが連結されます。 -
◆思い出の記録『ラッセル車のお目目の正体』2009/4/18
2009年当時、ラッセル車の運転台に入って見学ができました。
お目目は「旋回窓(せんかいまど)」と呼ばれ、円形の窓がモーター等で回転し、遠心力で窓の表面に付着した水滴や雪を振り飛ばします。 -
「緩急車(緩急車)」(SL広場)
緩急車(ワフ59856)は、貨物を搭載する車両に、車掌が乗り込む場所を取り付けられた車両です。
車掌室内に電灯装置・ブレーキ装置が設備されています。
貨物列車の最後部に連結され、異常時に列車を止める手配をとるために車掌が乗務していました。昭和58年(1983)ころまで。北上線等の支線区で活躍。
その後、SLから電気機関車・ディーゼル機関車に切り替わったことで機関車のブレーキ性能が向上したこと、連結両数の減少、鉄道無線装置の整備などで、緩急車・車掌車と車掌乗務が廃止されました。 -
おやつの「展勝地もち」(展勝地レストハウス)
飴入りだんご、ゆず、くるみ、ずんだなど。
つきたてなので、柔らかくて美味しかったです。 -
お昼は「いものこ汁」(展勝地レストハウス)
北上しらゆりポーク入りみそ仕立ての「いものこ汁」。
秋に旬を迎えるさといもを、にんじん、大根、ごぼう、きのこ、こんにゃく、豆腐、豚肉等をひと口大の大きさに切ったものを煮込んだ北上川流域の料理です。
みちのくの栄養を十分とることができました。 -
「展勝地秋祭り」(展勝地レストハウス前)
今日は10/20 日曜日。秋祭りが開催され、4地元の人たちで賑わっています。 -
次は「みちのく民俗村へ」(レストハウス裏山)
ここは北上川流域とその周辺の茅葺民家を移築復元した東北有数の野外博物館になっています。 -
「商家 旧今野家」(民俗村)
明治・大正時代、日用品の販売や、行商人などが利用する宿を営んでいた商家です。
江戸時代末期の創建で、通りに面して店を構え、その奥に生活の場となる座敷や台所などの部屋があります。
お相撲さんの髪結いした顔見たいですね。 -
「北上市立博物館」(民俗村の隣)
北上市観光キャラクター「おに丸くん」のお出迎え。
北上線100周年記念「仙人鉄山展」が開催されていたので紹介します。 -
「和賀仙人鉱山の赤鉄鉱」(仙人鉄山展)
和賀地方は豊富な鉱山資源に恵まれた地域。
和賀仙人鉱山は赤鉄鉱を採掘した国内有数の低燐鉄鉱石鉱山で、美しい赤鉄鉱の結晶を多産した地です。 -
「仙人鉄山」の位置(仙人鉄山展)
「仙人鉄山」は、鉱床・製鉄所・燃料供給地としての周辺の山等を含む総称です。
北上線 和賀仙人駅の南西部に、下遠平を始め良質な鉄鉱石を産出する豊かな鉱床がありました。
明治時代末頃から大正時代初期にかけて製鉄所が稼働し、原料産地立地型の一大鉱業地帯を成していました。 -
一大鉱業地帯だった「仙人鉄山」の写真(仙人鉄山展)
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鉄を使った製品「鋳鉄製円筒」
明治44年頃の日本橋大通りの街路灯基部の意匠が酷似しています。 -
「仙人製鉄所で鋳造された茶釜」
仙人鉄山を開発した「雨宮敬次郎」の還暦を記念して鋳造された茶釜。
では、再び民俗村を歩きます。 -
「旧菅野家の薬医門」(民俗村)
「薬医門」は、門柱が2本しかなく不安定であった棟門の弱点を克服するために、門柱の後ろにさらに一本ずつ控柱を設け、四足となった門構えです。 -
「旧菅野家住宅」(民俗村)
江戸時代、南部領と境を接する伊達領側の村にあった上層農家です。 -
「旧菅野家の囲炉裏と高い天井」(民俗村)
-
「民俗資料館」
「旧黒沢尻高等女学校」の校舎を移築して、中に農作業道具、手仕事、生活用品、信仰関係などの民俗資料を展示しています。
昭和2年(1927)建築の木造2階建です。 -
「馬と農具」(民俗資料館)
昔の農作業に馬を使っていました。 -
「蒸気ポンプ」(北上市消防資料館)
昔は蒸気の力を使っていました。 -
「消防車」(北上市消防資料館)
懐かしい顔立ちの消防車。 -
「オルガン」(民俗資料館)
私の小学校の音楽室にもあった記憶があります。 -
「南高の思い」(民俗資料館)
「旧黒沢尻高等女学校」の沿革は
・昭和24年(1949)岩手県立 黒沢高校に改称
・昭和29年(1954)岩手県立 黒沢尻南高校に改称
但し、岩手県立 黒沢尻北高校と分離
壁掛けは当時の校章でしょうか?。
高校名から「黒、南、高」の文字と、分離した「北」の文字が隠されてデザインされているようです。
現在は「北上翔南高校」になっています。 -
「山のしごと」(民俗資料館)
道具は目的にあわせた形になっています。 -
「下駄作りの道具いろいろ」(民俗資料館)
ベルトで回る装置は「小円盤」の名前。
回転するヤスリでしょうか? -
「商家の番台」(民俗資料館)
今では時代劇でよく見る風景ですね。
右側の板看板は「コンデンスミルク」。
これをむりやり漢字にして、「金(金の異体字で、こん)鵄(とび・し)煉乳(れんにゅう)」。
コン=金、デンス(英語の意味は濃い)がなぜか鵄??、ミルク=練乳 -
「古民家の住まい」(民俗資料館)
階段箪笥、鉄の装飾の箪笥など。
女性が瓶に入っている看板「貴族御用 クラブ」は、明治36年(1903)創業の化粧品会社「クラブコスメチックス」のことで、今でも健在。 -
「民間信仰」(民俗資料館)
紙で作った神様は、左上から岡の神、観音様、お稲荷さん、歳神、不動明王、かぎかぎさまなど。
お稲荷さんはコンコンキツネにそっくり! -
イチオシ
「厄払い人形」(民俗資料館)
「この村に入っ来るな」という様子がよくわかります。
立派なものもあるし・・・ -
「火鉢」(民俗資料館)
今はもう見かけない火鉢。
湯たんぽは今でもありますね。 -
「展勝地公園 お花畑」
帰りは桜並木の外側を歩きます。
サルビア、マリーゴールド、コリウス、アゲラタムなど、心が温まります。
北上展勝地は11/上になると紅葉が奇麗になりそうです。
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