紅葉見頃のはず？？？の西沢渓谷

2024/11/04 - 2024/11/04

　友人のSさんが山梨県の西沢渓谷に行きたいと言っていたので、じゃあ、皆で行こうよという話になりました。私は30年くらい前に一度行ったことがあるのですが、そのときは歩くことが嫌いだったこともあり、１周するのがすごく大変だったと記憶しています。西沢渓谷は観光地にしてはなかなかハードな道のりなのです。山歩きに目覚めた今の私ならばどう感じるのか、とても興味があります。
　どうせなら紅葉の時期に行こうよという話になったので、紅葉情報サイトで紅葉の進み具合をチェックしました。西沢渓谷の例年の紅葉の見頃は10月下旬～11月初旬。今年は暑くて、どこも10日くらい遅れているから、11月初旬～中旬くらいかなぁと見当をつけていたら、なんと10月下旬には「紅葉見頃」マークがつきました。え～、なんで西沢渓谷だけ例年通りの進み具合なんだろう…と疑問に思いつつも、紅葉情報サイトを信じて11月初旬に出かけることにしました。
　実際に西沢渓谷に足を運んだところ、これは「色づき始め」くらいなのでは？…という感じでした。それでもとても綺麗だったので、行って良かったとは思いましたが、紅葉情報サイトの「見頃」はあまり信用してはいけないという教訓を得ました。
　また、ハイキングコースの前半は絶景ポイントの連続ではあるのですが、混雑ゆえに立ち止まることもできず、その上、ぬかるみが多くて、下ばかり見て歩くハメに…。紅葉を愛でるならば、適度に歩きやすい道を選ぶことも大事だと学びました。
　あと、西沢渓谷は人が少ない季節に行く方がいいかな？　夏とか…。
　以上、いろいろ反省点はありましたが、お天気に恵まれたハイキングは気持ち良かったので、十分満足できる旅となりました。

本日の歩行距離　9.4ｋｍ、アップ　516ｍ、ダウン　515ｍ

　

エリア 山梨

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 4.0

• 同行者: 友人
• 一人あたり費用: 1万円未満
• 交通手段: 高速・路線バス JRローカル 徒歩

紅葉見頃のお天気が良い連休とあって、西沢渓谷行きの路線バスの混雑は必至と思い、バスが出るJR塩山駅で30分以上前に並びましたが、それでも座ることはできませんでした。でも乗車できただけまだマシでした。バス運転手の人材不足は深刻なようで、混雑していても増発便は出せないとの事で、乗り切れない人は次の出発のバスにまわされていました。

塩山駅 駅

JR塩山駅を8：30に出発して、9：30頃に終点の西沢渓谷入口バス停に到着しました。今日は最高のハイキング日和。でも紅葉情報サイトでは、１週間ほど前から西沢渓谷は紅葉見頃となっていたのですが、その割には山が色づいていないような…？？？

こちらが遊歩道の入り口。この辺も色づき始めの風情。

赤いのと緑のが仲良く並んでいます。

人は多いですが、最初のうちは歩道が広いので気になりません。

歩道は川沿いに続きます。

ヌク沢にかかる橋の上からの眺め。

やがて道だけ高くなっていき、川は随分下方に見えるようになってきました。２日前に大雨が降ったのですが、川の水に濁りはないようですね。とても綺麗です。

吊り橋が見えてきました。

思ったよりも揺れなくてホッ。

吊り橋の上からの眺め。下流側。

上流側。

吊り橋を渡り終えると、道は急に登山道らしくなってきました。やや急な坂道を登って行きます。

時折、紅葉がとても綺麗なところもあります。

途中、遠目に滝が見える展望スポットもありました。表示がないので、何という滝か分かりませんが…。

せっかく登ったのに下ってがっかりしていたら、「三重の滝」がありました。今一つ全体を収めることができませんでしたが…。

滝壷をアップで。

滝壷から流れ落ちるところ。音もすごくて、大迫力！

川のほとりまで行けるところがありました。
30年くらい前に西沢渓谷に一度来たことがあるのですが、なんかその時より水の勢いがすごい気がする…。やはり２日前の大雨の影響なのでしょうか？

西沢渓谷に入ってから川の音がすごくて、カメラのピント合わせの音やシャッター音が聞こえなくて、ちょっと難儀しました。

「フグ岩」らしい。…まぁ、見えないこともないかな？

「ウナギの床」らしい。…まぁ、細長いから？

わっ、ここは素晴らしい！

西沢渓谷 自然・景勝地

水が本当に綺麗！
このハイキングコースは景観は素晴らしいんだけど、道が追い抜きできないほど狭くて、後ろから人がどんどんやって来るから、ゆっくりと景色を眺めている余裕がないのが残念です。

「人面洞」って書いてあったけど、どこが人面なのか、よく分からず…追われるように通り過ぎました。

ここも素敵…でも、立ち止まれずに写真だけパシャ。

道はこんな感じです。ぬかるみはあるし、岩ゴツゴツだし、せっかくの景勝地ですが、下ばかり見て歩かねばなりません。

「竜神の滝」です。ちょうどよく黄葉がフレームに入って素晴らしい！

「恋糸の滝」です。「糸」と名がつくだけあって、細く、たおやかな滝ですね。

「貞泉の滝」です。怒涛のように絶景が現れますが、後ろから人が来ているので、全然立ち止まれない…。紅葉の時期を避けて、もっと人が少ない時期にすれば良かったかなぁ？

滝壷をアップで。

岩場が続きます。

そして、今日一番ハラハラしたポイント。動揺してピンボケ写真になってしまいました(ウソです。単に下手くそなだけｗ)　板は狭いし、最後のハシゴも足を引っ掛けそうで怖かった！　橋の下は写真で見るより深そうで、水の勢いもすごいんです。
30年前、こんなところ、あったっけ？　→　たぶん、水量が多いときの臨時橋だと思います。普段は右側の崖沿いを鎖を使って行くんじゃないかと…。

臨時橋を無事に渡り終え、ホッと一息。

「母胎洞」と呼ばれるところ。ここの川の色、本当に深い色合いですね！

明るい紅葉から流れてくる渓流。

ここもややハラハラポイントでした。川のようになっているところを飛び石を伝って渡って行きます。

「カエル岩」らしい。…。

一層、轟音が激しくなってきました。前方に人が大勢溜まっているのが見えます。

一番の見どころ、「七ツ釜五段の滝」です。下から３段ほどしか見えていませんが…。

七ツ釜五段の滝 自然・景勝地

アップで。

実はこの滝、結構な高さのところにかかった橋から見ており、それがスケスケなので超怖い！　また動揺してピンボケ(下手くそなだけですが)

下段の滝をアップで。

上４段が見えました。

上３段をアップで。

滝壷の色が美しい！

七ツ釜五段の滝を通り過ぎると、川のほとりまで下りて行ける場所がありました。
川に突き出した大きな岩の上に座ってランチタイムです。岩の上からの眺めは最高に素晴らしいのですが、陽が当たらないので寒い！　ゆっくりしていられなくて、早々に立ち去ることにしました。

西沢渓谷終点まであと100ｍ。しかし、登山をする人ならばよく分かっていると思いますが、山での「あと○○ｍ」は信じてはいけません。この100ｍも急階段の100ｍでした。しんどっ！

しかし、ハードな道のりはここまで。帰りはトロッコ跡のなだらかで幅の広い、歩きやすい道になります。

帰り道は橋もたくさんありました。スケスケで怖い橋もいくつかありましたが、七ツ釜五段の滝の橋に比べればかわいいものです。

さわぐるみ橋の上からの眺め。
幾筋もの水が流れ、その周りの石には緑の苔。更にその周りには落葉の赤。色の対比が美しいですね。

七ツ釜五段の滝を見下ろせるスポットもありました。木のせいで、３段くらいしか見えませんが…。

大展望台より、鶏冠山(左)と木賊山(右)
今日は雲一つない青天だったのですね。前半部分は深い谷間を歩いていたので、全然空を見ていませんでした。下ばかり見て歩いていたし…(笑)

木々の隙間に紅葉がチラホラ。

「見頃」というよりはやはり「色づき始め」な気がします。

大久保沢。

美しい！　
帰り道は歩きやすい道だから紅葉を愛でながら歩くことができます。

行きは暗くて、ドロドロの道だったけど、この違い！
景観を楽しむならば、適度に歩きやすい道を選ぶことが大事だと学びました。

確かに落葉している木もあるけど…

青葉がまだたくさん残っています。
30年前に来たときは、もっと山全体がオレンジ色に染まっていた気がします。情報サイトの「見頃」は信用しない方がいいみたいですね。本日、２つめの教訓です。
でも、こういう入り混じった状態は好きなので、来たことに後悔はないんですけどね。

十分満足のいくハイキングです。

先ほどは雲一つない青天だった鶏冠山の頂に薄っすらと雲がかかりました。自分が山頂にいない分には、幻想的でいいなぁ…なんて思っちゃいます。

行きの道に合流する最後の橋。

橋の上からの眺め。

紅葉のところをアップで。

こちらも。

行きに後ろの人に追われてせかせか歩いたせいか、予定よりずっと早く西沢渓谷入口バス停に戻って来ました。30年前も同じコースを回って、死にそうなくらいヘロヘロになったのですが、今日は余裕のフィニッシュです。歩くのが嫌いだった若い頃よりも今の方が体力があるみたいです(笑)
バス停近くの不動小屋の売店でよもぎ餅(180円)を売っていました。人気があるみたいで、皆さん購入していました。

ドライブイン不動小屋 グルメ・レストラン

お手洗いは不動小屋を通り過ぎて、大きな道路を左折したところにある駐車場の奥にありました。和風の建物です。

バスは行ったばかりで１時間待ちですが、帰りのバスは絶対に座りたかったので喜んでバス待ちします。トイレを済ませ、美味しいよもぎ餅やお菓子を食べながら、おしゃべりをしていたら、１時間はあっという間でした。

帰りのバスは行きよりももっとぎゅうぎゅう詰めで、気の毒なほどでした。座れて本当に良かったです。

バスは少し遅れて塩山駅に到着しましたが、ちょうどよく電車に乗り継ぎ、帰ることができました。

今日得た教訓をもとに、次に紅葉を見に行くときは紅葉情報サイトを当てにするのではなく、リアルタイムに投稿された写真などを参考にしようと思います。また、景色を楽しめる程度のゆったり歩けるコースを選ぶことも大事ですね。
でも、西沢渓谷が素晴らしい景勝地であることは間違いありません。人が少ない時期を選ぶと、もっとゆっくり楽しめるんじゃないかと思います。

塩山駅 駅