2024/08/11 - 2024/08/11
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SamShinobuさん
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モディリアーニとユトリロはモンマルトルで飲み仲間だった。そのふたりの作品が並んで展示されているのを観たくてやって来た。
すると期せずして同じ展示室にユトリロの母親であるシュザンヌ・ヴァラドンの作品があり、ユトリロにとって毒母だったヴァラドンがここまでついて回る運命に複雑な思いになった。
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白金台駅を出てプラチナ通りを渡る。
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CACAOCAT & Chocolate Origin 白金台店
松岡美術館の開館前に軽く朝食を。 -
店の壁には猫の爪痕のデザインが。
売上の一部を保護猫活動に寄付しているそうだ。 -
モーニングセット(700円税抜)を注文。
コーヒー、クロワッサンにカカオキャットが付く。
温めてもらったクロワッサンはほのかに甘く、リッチな味わいにちょっと贅沢な朝になる。
このカカオキャットというチョコがめちゃくちゃ美味しかった。 -
松岡美術館
白金台駅から徒歩7分。よく行くプラネタリウムバーの先にある。入館料1200円。
写真撮影は一部の作品を除きOK。ただしシャッター音はダメなので、無音カメラアプリを使うか、あるいは音の出ないカメラで撮影すればいい。 -
「レガシー ―美を受け継ぐ モディリアーニ、シャガール、ピカソ、フジタ」
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エントランスからの眺め
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「コンピェーニュ近くの古びた製粉所(オワーズ県)」1914年
シュザンヌ・ヴァラドン(ユトリロの母親)
貧しかったヴァラドンはルノワールやロートレックのモデルをして生活費を稼いでいた。美人だが身持ちの悪いヴァラドンは、18歳で父親不明のユトリロを産む。しかし完全な育児放棄で自分の母にユトリロを預けっぱなし。ヴァラドンの母も孫の面倒を見る気はなく、ユトリロが夜泣きするとワインを飲ませて寝かしつけていたというのだから恐ろしい。そのせいでユトリロは8歳にしてアルコール依存症になり、18歳になる頃にはついに強制入院させられてしまう。そこで医師に治療の一環として絵を描くことを勧められる。母親のヴァラドンも若い頃から絵を描いていたし、モデルをしていた関係でヴァラドンのまわりにはルノワールやドガもいたので、ユトリロが絵を始める環境としては最高だったんじゃないかな。ちなみにロートレックが描いたヴァラドンはすごく良くて、特に「二日酔い」という作品は、酒と人生に疲れたヴァラドンの横顔がたまらない。ヴァラドンは一時そのロートレックとも同棲したことがあったが、遊び人のロートレックでさえ、「この女ヤバいかも」と逃げ出したほどだった。 -
「モンマントルのジュノ通り」
モーリス・ユトリロ
絵を描き出したユトリロはすぐに才能が開花して、モンマルトルの風景画を観光客相手に描いては売っていた。ところがヴァラドンが今度は息子のユトリロより3歳年下の、18歳の青年と結婚してしまう。ネグレクトの子にありがちだが、ユトリロも極度のマザコンだったので、そのショックからまた酒浸りの日々になってしまう。そして悪いことに絵が売れるものだから、描いては酒を買い、酒を買う金がなくなるとまた絵を描くという悪循環に陥る。
しばらくしてユトリロはモディリアーニと出会う。仲間も彼女もいなかったユトリロに初めて友達ができた。モディリアーニもアル中かつヤク中の画家だったからか、ふたりは意気投合してよくモンマントルで飲み歩いていたそうだ。
勝手な想像だが、多分この頃がユトリロにとって一番幸せだったんじゃないかな。 -
「若い女の胸像(マーサ嬢)」
アメデオ・モディリアーニ
そんなユトリロとモディリアーニの絵が並んで展示されているのが嬉しい。100年以上前の友情が遥か海を渡って、今僕らの目を楽しませてくれていると思うと不思議な気持ちになる。
しかしユトリロの幸せな時間も束の間だった。二人が仲良くなってから約1年後に、モディリアーニが病気で死んでしまう。ぼっちユトリロはまたもや酒に溺れる毎日に。 -
「モンマントルのキュスティーヌ通り」
モーリス・ユトリロ
ユトリロの不幸に反して、彼の描く絵は爆発的に売れ始める。世界金融恐慌であのピカソでさえ絵が売れなかった時も、ユトリロだけはすごく稼いでいた。そんなユトリロをあの毒母が放って置く訳が無い。ユトリロに大きな屋敷を買わせ、そこで例の夫にユトリロを管理させてガンガン絵を描かせた。ママには絶対服従のユトリロを、当時ヴァラドン夫妻は「貨幣製造機」と呼んでいたそうだ。
ところがヴァラドンはその夫に捨てられてしまう。となるとユトリロを管理して絵を描かせる人がいなくなってしまった。そこでヴァラドンは今度はなんとユトリロを結婚させることを思い付く。当時52歳だったユトリロに64歳の自分の友人をあてがったのだ。そこでもユトリロはママに逆らわない。今度は奥さんに尻を叩かれて、絵を描き続ける。 -
「モンマントルの迷路」
モーリス・ユトリロ
19世紀以降最も売れた画家の一人であるユトリロだったが、その人生はヴァラドンという悪魔のような母親に翻弄され続けたのだ。ベルト・モリゾやメアリー・カサットと並んで印象派あたりの女性画家という文脈で語られることの多いヴァラドン。でも僕には毒母イメージが強すぎて、そのヴァラドンとユトリロの絵の同室展示は涙無くして観られなかった。 -
「若い女」1937年
マリー・ローランサン -
「シルヴィー嬢」1927年
モイーズ・キスリング -
「オレンジを積んだ船、マルセイユ」1923年
ポール・シニャック -
他には、シャガールやキリコ、ピカソ、藤田嗣治などのタブローが、真夏の休日を楽しませてくれた。
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カフェ ラ・ボエム白金 (Cafe La Boheme Shirogane)
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お目当ての蕎麦屋は炎天下に行列ができていたのでやめて、すぐ近くのカフェ ラ・ボエムに避難した。白金店は初訪だ。
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天井が高く開放感があっていい。
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ランチCセット(1,750円)にしよう。スパゲッティは辛子明太子をチョイス。それにサラダとドリンクがつく。ドリンクはアイスコーヒーにしてもらった。
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可愛らしい店員さんが「今日は暑いですね。お近くなんですか?」と気さくに話しかけてくれて、なんだか海外のレストランにいるような気分になる。サラダのドレッシングが美味しく、辛子明太子のスパゲッティも悪くない。
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ふと店内に流れるBGMが耳にとまり不意に胸がざわついた。ちょうど昨晩観た映画「エディット・ピアフ 愛の讃歌」のラストシーンで、ピアフが歌っていた曲だ。初めて聴いたシャンソンだがメロディが記憶に残っていた。早速調べてみると「水に流して」という曲だった。昨夜の映画の感動が蘇ってきて、そんな偶然にこの店がちょっと好きになる。イタリアンレストランにシャンソン?なんて細かいことは言わない。
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国立科学博物館附属自然教育園
今日も猛暑日だが、森の中は意外と涼しい。森林浴で夏を満喫することにした。入園料320円。 -
ここはかつて高松藩主の下屋敷跡地で、敷地面積が約20万㎡(東京ドーム4.2個分)あるそうだ。
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港区白金台にこれほど広大な森林があることを知っている人は意外と少ない。
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遊歩道と植物園以外の非公開地域は自然の生態系をまるごと保存しており、植生管理はしていないそうだ。
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ということは大都会の真ん中に原生林があるということで、東京23区内でこれほど手つかずの自然があるのはまさに奇跡だろう。
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そのためたぬきの棲息するこの森では、近年においても新種の昆虫や菌などが見つかっている。
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あまりの大自然にここって本当に港区?と一瞬自分が何処にいるのか分からなくなる。
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田舎の夏休みみたいだ。
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木の葉の間から射す光と、四方から聞こえる蝉の声に夏の風情を感じる。
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人は少なかったが、外国人が多いのには驚いた。皆さんどこで情報を得ているのだろう。
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1時間以上歩き回ったので喉が乾いた。
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港区立郷土歴史館
白金台の駅出口から徒歩1分。ここで疲れを取ってから帰ろう。1938年竣工のスクラッチタイルで覆われたゴシック調の外観は何度見ても萌える。 -
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VEGETABLE LIFE produced by HAPPO-EN
地下にあるカフェで休憩。まずは無料のレモン&ミントのデトックスウォーターで喉の渇きを癒す。 -
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ホットコーヒー(450円)を飲みながら、この旅行記のメモをほぼ書き終えた。
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さあ、帰って夕飯の支度しなくちゃ。
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