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唐招提寺へは過去2回来ていて、最初はほぼ半世紀程前の学生時代。2回目は20年ほど前。最初の訪問は本堂にお参りするだけで帰ってしまった。2回目は祖師堂で鑑真和上の座像にお参りしただけで帰った。今回はその祖師堂の更に奥の御廟まで足を運んだが、唐招提寺がこれ程広い境内を持っていたとは、認識がなかった。境内の広さから言えば、近くにある薬師寺よりも広いかも知れない。<br /><br />境内の土産店で瓊花の絵葉書を買い、その場で書いて孫に送ったが、後は再度芭蕉の句碑を見て、この寺を後にする。流石に祖師堂には小人数だが何人かの参詣者もいた。律宗という日本人には余り馴染みのない宗派の導入者で、東大寺大仏開眼に合わせ来日を計画したが、5度の渡航失敗の後、6回目にして漸く来日を果たした。3年前、鹿児島の枕崎の先の坊津へ行ったが、そこは鑑真が漸くにして日本に辿り着いた岬だった。それからほぼ1000年後、今度はフランシスコザビエルがこの岬にやってきた。ザビエルはアンジロウという従者を、鑑真はベトナム僧の従者と共にやって来たのだ。<br /><br />東大寺での法要を終え、この寺に移り住んだ鑑真は、数年しか生きていなかった。何回にも亙る渡航失敗で、眼クラにもなり、健康も害していたのだろう。2世住持としてこの寺を継いだのがベトナム僧で、優秀な大乗僧侶と言われている。国境を接する直ぐ隣のカンボジア、ラオスが小乗仏教に対し、南越ベトナムは大乗だ。ベトナム大乗は北の中国からもたらされ、4回目か5回目の失敗で鑑真は遥かベトナム迄流され、そこでこのベトナム僧と知り合ったようだ。<br /><br />大きな伽藍の本堂の階段すらも登る脚力、気力もなく、前庭の蓮の花を眺めて山門を後にした。市内循環バスはかなり頻繁に運行されていて、暫く待ってやってきた。1000年も変わらない幅の狭い道路を進み、ほんの数百m行った先の薬師寺停留所で何人かの乗客が下り、自分は次の停留所近鉄西ノ京駅で下車し、近鉄に乗って次の西大寺に向かった。

西国観音まほろば奈良の巡礼記(44)芭蕉の句碑を見て、唐招提寺を後にする。

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2023/06/28 - 2023/06/30

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ちゃお

ちゃおさん

唐招提寺へは過去2回来ていて、最初はほぼ半世紀程前の学生時代。2回目は20年ほど前。最初の訪問は本堂にお参りするだけで帰ってしまった。2回目は祖師堂で鑑真和上の座像にお参りしただけで帰った。今回はその祖師堂の更に奥の御廟まで足を運んだが、唐招提寺がこれ程広い境内を持っていたとは、認識がなかった。境内の広さから言えば、近くにある薬師寺よりも広いかも知れない。

境内の土産店で瓊花の絵葉書を買い、その場で書いて孫に送ったが、後は再度芭蕉の句碑を見て、この寺を後にする。流石に祖師堂には小人数だが何人かの参詣者もいた。律宗という日本人には余り馴染みのない宗派の導入者で、東大寺大仏開眼に合わせ来日を計画したが、5度の渡航失敗の後、6回目にして漸く来日を果たした。3年前、鹿児島の枕崎の先の坊津へ行ったが、そこは鑑真が漸くにして日本に辿り着いた岬だった。それからほぼ1000年後、今度はフランシスコザビエルがこの岬にやってきた。ザビエルはアンジロウという従者を、鑑真はベトナム僧の従者と共にやって来たのだ。

東大寺での法要を終え、この寺に移り住んだ鑑真は、数年しか生きていなかった。何回にも亙る渡航失敗で、眼クラにもなり、健康も害していたのだろう。2世住持としてこの寺を継いだのがベトナム僧で、優秀な大乗僧侶と言われている。国境を接する直ぐ隣のカンボジア、ラオスが小乗仏教に対し、南越ベトナムは大乗だ。ベトナム大乗は北の中国からもたらされ、4回目か5回目の失敗で鑑真は遥かベトナム迄流され、そこでこのベトナム僧と知り合ったようだ。

大きな伽藍の本堂の階段すらも登る脚力、気力もなく、前庭の蓮の花を眺めて山門を後にした。市内循環バスはかなり頻繁に運行されていて、暫く待ってやってきた。1000年も変わらない幅の狭い道路を進み、ほんの数百m行った先の薬師寺停留所で何人かの乗客が下り、自分は次の停留所近鉄西ノ京駅で下車し、近鉄に乗って次の西大寺に向かった。

旅行の満足度
5.0
  • 唐招提寺はかなり大きな寺だ。右の奥の大屋根が本堂。正面が鐘楼。左の長い建物が食堂だ。

    唐招提寺はかなり大きな寺だ。右の奥の大屋根が本堂。正面が鐘楼。左の長い建物が食堂だ。

  • 境内の奥の方には築地塀なども見れる。

    境内の奥の方には築地塀なども見れる。

  • 奥が深くて、短い時間では回り切れない。

    奥が深くて、短い時間では回り切れない。

  • 北原白秋の歌詞も立っていた。

    北原白秋の歌詞も立っていた。

  • ああ、祖師堂の前には芭蕉の句碑もある。芭蕉が生家の伊賀上野から大阪に向かう途中に立ち寄った時の句だ。

    ああ、祖師堂の前には芭蕉の句碑もある。芭蕉が生家の伊賀上野から大阪に向かう途中に立ち寄った時の句だ。

  • 唐招提寺を後にする。

    唐招提寺を後にする。

  • 循環バスはこの狭い道路を走り、次の薬師寺に止まり、西ノ京駅に向かう。

    循環バスはこの狭い道路を走り、次の薬師寺に止まり、西ノ京駅に向かう。

  • 唐招提寺の瓊花(けいか)。本物を見ることは出来なかったが、良い思い出となった。

    唐招提寺の瓊花(けいか)。本物を見ることは出来なかったが、良い思い出となった。

  • この寺までやってきてよかった。

    この寺までやってきてよかった。

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