2024/06/22 - 2024/06/22
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SamShinobuさん
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原田マハの「美しき愚かものたちのタブロー」は、国立西洋美術館の礎となった松方コレクションの松方幸次郎を主人公とした物語だ。ちょうど上野に向かう電車で読み終わったので、国立西洋美術館に臨む準備は万全だ。
松方幸次郎は松方正義元総理の三男坊として生まれ、川崎造船所の初代社長として辣腕を振るっていた。ある時彼はフランスでフランク・ブラングィンの絵を見て感動し、「日本の若者は本物の西洋美術に触れるチャンスがない。日本が欧米と比肩するためには経済力、軍事力だけでなく芸術の力も必要だ!」と、日本初の西洋美術館を作ることを決意。それからゴッホ、モネといった名品を何かに取り憑かれたように買い集める。しかし、その多くが長引く戦争で焼失したり散逸してしまう。小説は帰国する松方から多数の美術品を託された男が、ナチから如何にしてそれらを守り抜いたか、そして戦後フランスのロダン美術館に400点ほど保管されていた事が判明し、それを取り戻すために奔走した男たちの話でめちゃくちゃ面白かった。
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不忍池
モネの「睡蓮」を観る前に実物の蓮の花を見ておきたい。先週はまだ一輪も咲いていなかったが、今日はどうだろう。 -
紫陽花
蓮の花はやはりまだ早かったようだが、紫陽花がきれいに咲いていた。紫陽花の花言葉は、浮気とか移り気だそうだ。 -
白い紫陽花
でも白い紫陽花の花言葉は一転して、一途な愛情。 -
なんと奇跡的に一輪だけ咲いている蓮の花を発見。僕のために咲いてくれたのだろう笑。
蓮の花を見ると「男はつらいよ」の主題歌の一節「どぶに落ちても根のあるヤツは いつかは蓮(はちす)の花と咲く」を思い出す。泥中の蓮と言うが、感動すら覚える美しい花だと思う。
さあ、モネの「睡蓮」を観に行こう。正確には蓮と睡蓮は違うけど、姉妹みたいなものなので良しとする。 -
上野グリーンサロン
国立西洋美術館の開館(9:30)まで少し時間があったので、ここで一息つくことにした。JR上野駅公園改札出てすぐ右側。 -
2024年3月にリニューアルしたばかりなので、店内はとてもきれい。晴れた日にはテラス席も良さそうだ。
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ホットコーヒー350円。
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国立西洋美術館
フランスの建築家ル・コルビュジエの設計により、1959年に竣工した歴史的建造物。国の重要文化財に指定されている。機能性を追求した白い箱のようなモダニズム建築は趣味ではないが、そこはさすがコルビュジエ、微に入り細に入り美術館としてのアイデアが随所に散りばめられている。 -
地獄の門
オーギュスト・ロダン
30年ほど前に、静岡県立美術館で初めて「地獄の門」を観た時は、さすがに心が震えたのを覚えている。当時はロダンと言えば「考える人」しか知らなかったので、これほど深い絶望が迫りくる作品を目の当たりにして釘付けになった。 -
考える人
オーギュスト・ロダン
「考える人」はもともとは「地獄の門」の欄間中央にすえたものだが、その後独立した作品として大きく創られた。「地獄の門」の考える人は、考えているというより地獄に墜ちていく人々を見つめているだけだという説もある。 -
常設展
観覧料500円。これだけの美術品を500円で観られるのは凄いコスパ。
国立西洋美術館は基本的に撮影OK。最近は撮影可能の美術館が増えてきている。管理する方は大変だと思うが、観覧者に寄り添っていて良いと思う。他の方に邪魔にならないように配慮しながら、気になった作品だけ撮らせてもらった。 -
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眠る二人の子供 (1612-13年頃)
ペーテル・パウル・ルーベンス
ルーベンスに関しては、「フランダースの犬」でネロが最期に教会でやっと見られた宗教画の作者くらいしか知らなかったが、こんな可愛い子供の絵も描くんだ。 -
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松方幸次郎の肖像 (1916年)
フランク・ブラングィン
原田マハの「美しき愚かものたちのタブロー」では、出会ったばかりの松方の肖像画を1時間ほどでちゃちゃっと描いてしまう場面があったが、これがその絵なのかと魅入ってしまった。 -
あひるの子 (1889年)
ジョン・エヴァレット・ミレイ
ミレイは「ハムレット」の一場面である、川に浮かぶ「オフィーリア」で有名だが、女の子を描かせたら怖いくらい可愛く描く画家だなあ。 -
帽子の女 (1891年)
オーギュスト・ルノワール
みんな大好きルノアール。印象派を代表する画家だが、質感の表現が良くて思わず触りたくなってしまう。 -
舞台袖の3人の踊り子 (1880-85年頃)
エドガー・ドガ
出た!変態ドガ先生!
ドガと言えば、美しい踊り子の絵を数多く描いたことで有名だが、よく見ると踊り子に混ざって、ハゲ親父が描かれていることがある。
この絵にはハゲ親父ではないが、踊り子のパトロンのようなおっさんがさらっと登場している。展示のキャプションには、「この作品では3人の踊り子のあいだにシルクハットをかぶった男性が影のように浮かび上がり、彼らの関係をめぐる想像を掻き立てます」
と品よく?説明されていて思わず笑ってしまった。
ドガは生涯で一度だけ彫像を作ったことがある。「14歳の小さな踊り子」というタイトル通り、14歳の少女のモデルを裸にして蝋で作成。その彫刻には実際の人の髪の毛が使用され、コルセットとチュチュを着させた。それがあまりにもリアルだったので世間はドン引き、大炎上してしまう。まして裸のモデルが14歳というのも、さすがにその当時でもコンプラ的にどうなのよと問題になった。それ以降ドガは彫像は一切作らなかったと思われていたが、死後彼の家から、あられもない少女の彫像が何十体も出てきたのだ。生涯独身で女性ともまともに目も合わせられないようなドガだったが、今で言うフィギュアフェチを100年先取りしていたかと思うと、愛情を込めて変態ドガ先生と呼ばせてもらおう。 -
アルジェリア風のパリの女たち(1872年)
ピエール=オーギュスト・ルノワール
これはいいね。絵の中に惹き込まれる。ルノワールなのにこの下品さが堪らない。 -
罠にかかった狐(1860年)
ギュスターブ・クールべ -
睡蓮 (1916年)
クロード・モネ
モネは睡蓮を200枚近く描いたが、なぜこんなに睡蓮ばかり描いたのだろう。山田五郎先生によると亡き妻への鎮魂の絵だと言う。日本が大好き過ぎて日本風庭園まで造ってしまうモネなので、蓮華は極楽浄土に咲く花だと知っていたはずだ。貧しい生活を支えて若くして亡くなった妻に、モネは成仏してほしいという願いを込めて描き続けたのではないかと推察している。 -
「美しき愚かものたちのタブロー」では、ジヴェルニーのモネ邸を訪れた松方幸次郎が、モネに全部買わせてくれという場面がある。「絵のことはよく分からんが」が口癖の松方だったが、買い付けた作品を見ると、本物を見抜く眼は持っていたんじゃないかな。それにしても、「絵のことはよく分からんが、ここにある絵を全部くれ」なんて、金持ちにも程があるゾ。
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印象派
モネやルノワールに代表される印象派というのは、そもそも彼らをディスった名称だったというのが定説だ。
1874年、当時の画家の登竜門とも言うべきフランス芸術アカデミーに拒否された芸術家たちで開催された展覧会があった。いわゆる「第一回印象派展」だ。
その展覧会にはモネ、ルノワール、ドガ、セザンヌなど後の大家たちが出展していたが、当時の美術界では異端者の集団だった。その展覧会に行った批評家で喜劇作家のルイ・ルロワが、モネの「印象・日の出」という絵画を、そのタイトルにかけて「印象か、確かに画家の印象だけだな。この海の絵よりも作りかけの壁紙の方が、まだよく出来ている」と翌日の新聞で批判した。それが印象派と呼ばれるようになったいわれだと美術学校では教えている。 -
しかし事実は少々違っており、そもそもルイ・ルロワは新進気鋭の印象派の画家たちを好意的に捉えていて、その新聞でも決して印象派をこきおろしてはいない。
ここでルイ・ルロワが喜劇作家でもあったという点と、その新聞が風刺新聞だったというのがキーになってくる。山田五郎先生がその新聞記事をあらためて翻訳してみたところ、印象派展にルイ・ルロワが芸術アカデミーの架空の大画家を案内するという設定で、風刺の効いた内容のようだ。そしてルイ・ルロワがディスっているのは、実は頭でっかちで新しいものを全く受け入れられない大画家の方だったという。前述の「印象か、確かに画家の印象だけだな。この海の絵よりも作りかけの壁紙の方が、まだよく出来ている」も、ルイ・ルロワではなく架空の大画家のセリフだった。記事の最後のほうでは、大画家は印象派の絵画が全く理解できずについには狂ったように踊りだすという、頭のおかしなキャラとして描かれているそうだ。美術史において長年悪者だったルイ・ルロワは、実は印象派の味方だったのだ。
さすが山田五郎先生、美術史の定説を一瞬にして覆してしまった。 -
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男と女(1969年)
パブロ・ピカソ
88歳にして男と女の激しい情愛を描くとは、老いてなお盛んなピカソだなあ。 -
小さな丸帽子を被って座る女性 (1942年)
パブロ・ピカソ
女性好きピカソは20代の頃から売れていたので、常に若い女性を取っかえ引っかえしていた。その女性遍歴だけでもドラマチックな愛憎劇として一本の映画になりそうだ。ピカソは付き合っていた女性に作風が影響されることもしばしばで、女性遍歴と画風の変化を見ていくのも面白い。 -
女性の胸像
パブロ・ピカソ
この絵画は国立西洋美術館が最近入手したものらしい。
原田マハの「暗幕のゲルニカ」はピカソのゲルニカをモチーフに書かれたスリリングな小説だ。この本を読んだ後は、ピカソの訳の分からない絵画全てが愛おしく感じられる。 -
道化師 (1937‐1938年)
ジョルジュ・ルオー -
CAFÉ すいれん
凄い作品を次から次へと鑑賞し、実に濃い時間を過ごさせてもらった。常設展を観終わる頃には心地よい疲労感に包まれ、あとは一刻も早くビールが欲しかった笑。 -
生ビールあった!
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パスタセットの「雲丹のローマ風カルボナーラ」
このパスタ、美味し過ぎる!
一流のシェフが作っているに違いない。
パスタセット、これで1,600円はお値打ち過ぎでしょう。 -
ローマ風カルボナーラに雲丹がベストマッチ。
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CAFÉ すいれんは観覧券が無くても入れるので、食事だけでも来たいくらいだ。
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上野広小路亭
さて、午後は落語で頭をほぐそう。
上野広小路亭のしのばず寄席で贔屓の二ツ目、三遊亭美よしが出るので聴きに来た。
しのばず寄席は、台東区の台東文化マルシェというホームページを提示するだけで、木戸銭が2,500円→2,000円になる。 -
12:00三遊亭げん馬
12:15三遊亭美よし
12:35日向ひまわり (講談)
13:05三遊亭萬橘
13:35瞳ナナ(マジック)
13:50三遊亭圓遊
仲入り -
美よしは、2023年3月に二ツ目になったばかりのかけだしだが、元ヨガのインストラクターだけあって、しなやかな高座でほっこりさせてくれる。
今日はこの後、長男と飲むことになっているので、仲入りまで。 -
新橋の待ち合わせ場所はニュー新橋ビル入口と決まっている。そういえば昨夜も友人と飲んで、ニュー新橋ビルと新橋駅前ビルをはしごした。
待ち合わせ場所はニュー新橋ビルだが、土曜日のニュー新はほとんどの店が閉まっているので、外の飲屋街に繰り出そう。 -
やきとんまこちゃん本店
長男とまこちゃんで飲むのは久しぶりだ。今日はここのシロとレバが無性に食べたくなったのだ。 -
ビールは赤星。この熱処理ビールの味わい深さが好きだ。かつて日本のビールは濾過で酵母を取り除く技術がなく、熱処理ビールが主流だった。しかし近年は濾過により酵母を除去した、にごりのない生ビールが主流になっている。ていうかほとんどのビールが非熱処理だ。昔ながらの熱処理ビールは、このサッポロラガービール(通称、赤星)かキリンクラシックラガーくらいだろう。
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店員は外国人が多いが、教育が行き届いていて感じがいい。
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やきとんが焼けるまで、もつ煮とガツ刺しでビールを流し込む。
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きたー、シロにレバ。1本が大ぶりなので160円はかなりお得。それにめちゃくちゃ旨い。
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ビールのお次は、手作りレモンサワー まこレモン605円。
レモンどっさり。くぅ~、かてぇ~。おかわりは注ぎ足しなら352円。もちろんおかわりしたゾ。 -
熊本館
いい心持ちになったので、銀座通りをぶらぶら。8丁目から1丁目まで歩いて、折り返す。途中、熊本県のアンテナショップ「熊本館」へ。ここの2階で熊本の焼酎を飲もう。 -
焼酎がこの4種から選べて、一杯なんと300円。喫茶店でお茶するよりはるかに安い。
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そして旨い!
相変わらず、くまモンに頼り切っているところもなんだか可愛い。 -
昨日捕まえたコクワガタを、孫へのお土産に持って帰ってもらう笑。もちろん生きてます。
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こひなた
新橋に戻り、新橋駅前ビル2号館のこひなたへ。11時オープンの立ち飲み屋。昔から行きつけの秘密基地だ。 -
馴染みのおばちゃんに挨拶して、チューハイ(300円)をもらう。
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つまみは基本オール200円。
ベトナム春巻をもらう。これはバイトのベトナム人の女の子が作っているが、けっこう美味しくて見ていると売行きもいい。 -
名物のオムソバは最近200円から300円に値上げした。それでも安すぎ。
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「店主が新橋浦で釣り上げた白長須鯨をご賞味ください」と書いてあるが、笑いどころがいまいちビミョー。そのせいか、これにツッコむ客を見たことがない笑。
ちなみに鯨の刺身は350円。 -
月のはなれ
最後は、こちらも行きつけのBAR「月のはなれ」へ。 -
今夜のミュージシャンは7弦ギターの太田希さん。サックスの奥野裕太君のリーダーバンドで何度か聴いたことがある。
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今日は飲みすぎているので、いつもの日本酒ではなく、ブラッディマリーにした。
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最近美術館めぐりがマイブームで、毎週のように何処かの美術館に行っている。この歳になるまで絵画がこんなにもワクワクさせてくれるとは思いもしなかった。幾つになっても新たな道楽との出会いはあるんだなと実感している。
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この旅行記へのコメント (1)
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- Emmyさん 2025/09/30 03:19:47
- はじめまして!
- SamShinobuさん
パリの美術館巡りの旅行記を楽しく拝読しました。昔訪れたところは懐かしく、知らないところは興味深くて、パリはやはりいいなあとしみじみ思っているところです。
この秋帰国した時に、国立西洋美術館でも行ってみようかなあと思案しているいいタイミングで、SanShinobuさんの旅行記を見つけました。とてもいい予習になりました。カフェすいれんのウニパスタも気になってました。笑 是非訪れてみようと思います。
これからもSamShinobuさんの美術館巡りを楽しみにしています。
Emmy
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