旧前田家本邸と和館

2024/05/04 - 2024/05/04

ゴールデンウィーク後半二日目は、駒場公園内にある加賀百万石の栄華の後を見に行きました。
この邸宅は、第十六代当主、利為の時代の1929年に竣工しました。
大名から華族に地位が変わり、軍人となった利為は1942年に召集され、ボルネオ守備軍司令官として飛行機の墜落により58歳で生涯を閉じます。

終戦後、当邸宅は米軍に接収されますが、解除後は国に引き渡され、現在は目黒区が管理しています。

ここまでの大邸宅を建てながらも、家族との居住生活は僅か十数年しか続かなかったわけです。

エリア 目黒(東京)

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 4.0

• 一人あたり費用: 1万円未満
• 交通手段: JRローカル 私鉄

まずはランチで腹ごしらえ。
道玄坂の麻辣湯です。

京王井の頭線の駒場東大前駅から案内通りに進むと、東門に辿り着きました。

和館の入り口がありましたので、こちらから見学することにしました。
和館は前田家の居住用ではなく、外賓のために建てられたものです。

玄関で靴を脱ぎ、お邪魔します。

奥の扉は茶室につながっています。

大広間です。シャンデリアは当時のものではなく、取り外し自在な後付けだそうです。

一階大広間の飾り棚や床の間です。

大広間からは和館庭が見渡せます。

外国からの客があった時だけ庭に水を通したということです。

欄間

襖には前田氏の家紋、「加賀梅鉢」

飾り棚と曇りガラス越しの庭

橋本雅邦が描いたものだそうです。
誰？となりますが、横山大観に絵を教えた人だそうです。

ボランティア・ツアーでしか見られません。

茶室に向かいます。

外の建物が待合（茶会に招いた客が着き、茶室の用意が整い席入りまで客が、待ち合わせるところ）だそうです。

これが「にじり口」と呼ばれる入り口だそうです。

茶室の隅に茶釜が置かれています。

大広間に戻ってきました。

こちらの電灯は当時から使われていたものだそうです。
家紋の形をしています。

描かれているのはアヤメとツバメです。

ボランティア・ツアーに参加すると、二階も見学できます。
見学者が家を傷めないよう、目黒区がしっかりと気配りをしています。

ちなみに維持費用捻出のために有料化してもいいくらいの建造物ですが、旧前田邸の一般見学は洋館、和館共に2024年現在は無料です。

１階は書院造ですが、2階は数寄屋造りで様式が違うとのこと。

二階からの外の眺めも美しいです。

京都みたいだねとお連れさん。

階下に降りる前の最後の一枚。

中二階にあるのは浴室です。

浴室は普通に見えますが、浴室が一般家庭に普及したのはだいぶ後の時代なので、この頃では特別なのだとお連れさん。

次はちらりと垣間見える目的の洋館を目指します。

白い椿が落ちていました。

ぐるりと正面にまわってきました。

さて、見学を始めましょう。

北区の旧古河邸の館内撮影は禁止だったので、念のため確認します。
こちらは撮影ＯＫということでした。

一階は客人をもてなすサロンや客室、食堂などが配されているようですが、早速豪華です。

家族が過ごしたという二階にあがってみましょう。

階段の木彫り

二階もやはり豪華です。

能狂言福の神。
お神酒を催促するようです。

女中部屋です。

洋館全体をざっと流しましたが、説明はこんなところです。

和館の説明もありました。

飾られていた工芸品です。
香箱ガニというのは、北陸地方で獲れる雌のズワイガニだそうです。

バラが咲いていました。

正門から出てしまいました。

行きは住宅街を通ってきましたが、帰りは学校内を突っ切ります。

なかなか面白い建築物です。

カフェ

ここにもバラ

井の頭線の駅まで戻ってきました。

渋谷駅にて。
岡本太郎はここにあったのかと感動します。
若者たちは無関心に通り過ぎていきます。

そして今のスクランブル交差点。

まさに明日の神話でした。