2024/03/06 - 2024/03/06
182位(同エリア201件中)
うさぎさん
この旅行記のスケジュール
2024/03/06
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電車での移動
羽田空港10:50→品川→土浦12:45
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バスでの移動
バス13:00→阿見坂下13:10(バスは30分に1本)
この旅行記スケジュールを元に
前回の鹿児島・鹿屋航空基地史料館の翌週、今度は茨城の予科練平和記念館に行ってきました。と言っても今回は「旅」というより、首都圏への出張予定があり1日早く行くことで茨城まで行ってきました。
事前に「予科練(海軍飛行予科練習生=少年航空兵)」について、元予科練生が後年発刊された体験記や、先々月、東京九段下の「昭和館」図書館に行って文献調べたりして、ある程度知識を入れていたつもりでしたが、記念館の情報量はすばらしく、かなり理解が進んだ気がします。モダンでキレイで設備も充実していて、とてもいい施設でした。誰が訪れても感じるものはあると思います。
後半はちょっと私事の入ったマニアックな内容になります。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- 高速・路線バス JRローカル 私鉄
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
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羽田までは出張行程なので、プライベート行動としては羽田からです。
京急で品川に行き、JR常磐線に乗り換え土浦まで。約2時間。
ラッキーなことに飛行機が予定より15分も!早く到着したので、緻密なスケジュールより1本早い電車で着くことができました。バスが30分に1本しかないので、この1本は大きい!予定より30分多く滞在できます。
土浦駅からは①乗り場でバスに乗ります。 -
阿見坂下までバスで10分程度。霞ヶ浦に沿ってという感じですね。
バス停降りると陸上自衛隊の基地があります。が、桜マーク?ここはもと海軍基地だったので、その名残があるようです。
この右側の細い道を通っていきます。 -
広大な公園の敷地内にあるようです。
前週の鹿屋も雨でしたが、今回も雨予報ながら、到着時ほぼやみました。
旅は絶対といっていいほど晴れオンナなのに、2週続けて…。 -
事前にHPで見ていましたが、モダンで美しい建物です。
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全景、こんな感じ。
館内は写真禁止ですが、自然光を取り入れた高い天井の空間もあり、展示物のちょっとつらい内容もあるものの、その明るい空間との対比で心地よい感じです。
おそらくそういうことも計算に入れて造られたのでしょうか。 -
これが悪名高い「回天」の実物大模型です。
本物は確か靖国神社遊就館にあったような?(うろ覚え)
「十死零生」といわれるように、確実に片道切符の人間1人が乗る魚雷。
こういうの考えつく昔の政府(軍部)は狂っているとしか思えない。
飛行機の特攻隊は「九死一生」といわれるようです。(引き返すこともあるから) -
館内は撮影禁止なので、パンフレットをUPしてみます。
平日の昼間だったのに、思っていたよりずっと人がいました。1人で来た若い男性も何人か、中年夫婦、中年男性、数人連れ家族、いろんな方がいました。
テーマごとに7つの部屋(たぶん予科練の七つボタンにあわせて)に、予科練入試から、集団生活、訓練、特攻、という一連の流れで、2か所は10分程度の動画を見られるミニシアターになっています。
書籍でも読んでましたが、予科練の試験は結構難しく特に初期の倍率は70倍とも。
入隊後も高校・大学レベルの授業(国、英、数、物理、歴史等)に加え、軍事訓練、運動などびっしりだった様子。物理とか教科書ありましたが、ちんぷんかんぷん… -
記念館はわざわざ行く価値ありの内容でした。写真UPできないのが残念。
続いて、隣の陸自敷地内にある雄翔館(特攻に行かれた方のお写真、遺言、形見など)に。その道すがら「旧土浦海軍航空隊跡」と書かれた碑があります。 -
予科練生は15歳~20歳といわれていたようですが、戦争後期は14歳以上となりました。今の14歳とか15歳とか、考えられない。
赤紙ではなく、あくまでも本人の志願であり、「飛行機乗り」になるということと当時の軍国教育で「お国のために」という洗脳(?)もあり、憧れだったようです。
親戚の80代後半のおばちゃんが「七つボタンに桜と錨…」の「若鷲の歌」を披露してくれたことがあります。女学生のあこがれだったそう。 -
予科練の像。
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海軍予科練生の制服、飛行機の戦闘服。
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陸上自衛隊敷地とは一応フェンスで区切られていますが、よく見たら向こうに戦車が並んでるよ!Σ( ̄□ ̄|||)!
ビックリしすぎた。 -
古い建物です。中は撮影禁止です。
貴重な当時の様子がうかがえます。 -
山本五十六像。
半藤一利氏の「昭和史」「山本五十六」を読み、半藤さん、五十六さん押しというバイアスはあるものの、この人が生きていてくれたらと思わずにいられない。 -
記念館の横にゼロ戦模型も展示されています。
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鹿屋でも見ましたが、鹿屋のは引き上げた残骸も使われているそうですが、これは全部模型のようです。とてもきれい。
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2時間ほど滞在して、帰ります。あと1時間ほしかったなぁ。
阿見坂下バス停から記念館までは歩いて5分もかからないと思います。(帰りも) -
予科練生は、甲乙丙と3種に分かれています。
甲は旧制中学4年生以上(のちに3年以上)、乙は尋常小学校卒以上、丙は誰でも、という感じだったようです。しかし、どこでもありがちなセクショナリズムがあった模様(^^;)。乙は歴史が長い、甲は学歴高い、みたいな?様子。旧制中学への進学率は当時10%弱だったらしい。まして旧制高校、大学へは数%。
そしてこの資料ですが、入隊期による戦死率、明らかに早期の人が高い。もうS18年頃にはゼロ戦どころか、古いボロボロ飛行機や予科練生の練習機まで特攻に使ったようですが、とうとう飛行機がなくなった。
そこで、回天(人間魚雷)や震洋(特攻ボート)が開発されたようです。
酷い話。今住んでいる地域の近くに、実は震洋を隠していた場所があるそうです(実際にはここから出撃はなかった)。 -
この本が読みたかったけど(チラシだけ実家にあったんです)、普通の図書館に置いてないので、先般九段下の昭和館図書館に行くと、やはりありました!(甲飛とは甲種予科練生)。貸出はできないので、図書館で3部作見てきました。
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これも実家にあったのを見つけたのですが、著作権もあるし実名もあるので一応ぼかし入れています(一部除く)。
なぜ予科練生を大量確保することになったかのいきさつがビックリします。
政治っていつの時代も、何を考えているのか、って思ってしまう。 -
予科練になぜここまで個人的にこだわってしまうかというと、亡父が実は予科練甲飛16期、つまり最後の予科練生だったんです。
大昔私が子供の頃、旧制中学時代に予科練志願したということを聞いた記憶があるのですが、父は60歳少し前に逝去しましたし、昭和一桁男なのでいらんことをしゃべるような人ではなかったため、まったく詳細不明でした。
が、実家整理をしていたらこういうのがいっぱい出てきたんです。16期は4月入隊、8月終戦、しかも6月には予科練が廃止され、そのあと海軍の各基地に配属(父は横須賀の通信隊にいたみたい)なのでほんの少しの期間でしたが、プチ軍人さんでも、同期の繋がりはかなり強かったようです。(ただしやはり甲飛=甲種だけの同期)
昭和55年頃のやりとりですが、同期の人との手紙のやりとりや昔の写真などが出てきて、その手紙から父の軌跡がわかりました。(清水→横須賀) -
そして80代後半の母が、お父さん予科練時代のなにやら一部置いてるで、と出してきたのがこれです。なにこれ(笑)?母「ゲートルちがうかな?」というけど、フェルト地の分厚い巻物?戦後80年近いのにキレイな布(細い帯みたいなもの)です。何だろう?
海軍の制服や配給される洋服下着備品はかなりいいものが多かったそうです(書籍によると)。記念館でも当時使われていた備品展示がありましたが、なんだかオサレだったり(食器には錨マークが入って白とブルーのツートンとか)。
そういえば、予科練平和記念館にいたとき、親族の方らしき家族が予科練の制服を寄贈されていました。綺麗なかっこいい海軍式の制服。今でもきれいとはやっぱり品質よかったんですね。(我が家には現物ないけど父の制服着用の写真があります)旧制中学時代は国民服(当時誰もか)、予科練でスマートな制服、そりゃ同じ人と思えません(^^;)。 -
そして、2,3年前にやはり実家の押し入れ奥から出てきたこれ。最初何かわからなくて、もしかしてモールス信号の機械?
爺さま、もしかして民間スパイだったのか?とか考えていたけど、今回父の軌跡を調べていて、最後にどうも海軍通信隊所属だったようなのと、予科練の教育では全員がモールス信号を打つ・解読することが必須らしいので、そのときのものか?と思ったりしています。
そんなこんなで、戦後80年になろうというときに(自分ももうすぐ老齢になるのに・笑)、戦争史調べとファミリーストーリーづくりをしています。
(さらに爺さまが40代で赤紙→ニューギニア・アンボン島軍属の書類も見つかりました→46年に奇跡的に復員してますが、復員3ヶ月後に病没)。40代の民間ロートルまで招集しないといけないほど、日本の状況がひどかったことがわかります。
今も世界中で戦争をしていることを考えると、何も変わってないことに愕然とする世界情勢です…。
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