瀬戸内海の海上交通の要衝として栄えた下蒲刈を歩く

2024/01/15 - 2024/01/15

　1月中旬の寒い朝、ＪＲ呉線の新広駅付近のバス停で瀬戸内産交バスに乗り、安芸灘大橋を渡り下蒲刈三之瀬でバスを降りた。石畳の道を北に歩くと、右に松濤園、左に蘭島閣美術館、右側の三之瀬港を過ぎたところに国の有形文化財の観蘭閣が見えた。下蒲刈郵便局の前を右折して天神鼻一周道に向かった。岬からは穏やかな内海、内海に浮かぶカキいかだ、安芸灘大橋も見えてとても綺麗だ。大津泊公園を左に見て、安芸灘大橋の手前の白崎公園まで行って折り返した。白崎公園には陶芸家が製作した巨大なモニュメントがあった。
帰りは、伝統的日本建築の三之瀬本陣芸術文化館や蘭島閣美術館に立ち寄り、著名な画家の絵画や彫刻をゆっくりと観賞した。高台にある江戸時代の建物の白雪楼の茶室では、抹茶をよばれた。昆虫の家には、日本や世界の昆虫、下蒲刈の子供たちが見つけた昆虫、昆虫にちなんだ美術品が展示されていた。いつの間にか数時間が経過して、帰りのバスの発車時間が迫っていたので、松濤園の各施設は、今回は建物内部の見学は割愛し、庭を歩いて回るだけにした。松濤園は過去に何度か訪れたが、旧木上邸の「陶磁器館」、旧有川邸の朝鮮通信使に関する資料が展示されている「御馳走一番館」、旧吉田邸の「あかり館」、復元された蒲刈島御番所などがあり見どころ満点だ。帰りのバスの車窓からは、「女猫の瀬戸」の海が見えてとても綺麗だった。
下蒲刈は観光地としてはどちらかと言えばマイナーで、このたび石畳の道を歩いている人は比較的少なかったが、瀬戸の海が綺麗で塩の香りが漂い、歴史的な名所旧跡や美術館などの文化施設も多数あり、小旅行や散策には絶好の地だと思う。至る所に無料駐車場やトイレも整備されており、各施設のスタッフの対応も良くお薦めの観光地だ。なお、下蒲刈から東に蒲刈大橋を渡り蒲刈へ、蒲刈から豊島大橋を渡り豊浜へ、豊浜から豊浜大橋を渡り御手洗（重要伝統的建造物群保存地区）のある大崎上島へ、さらに平羅橋などを渡り愛媛県の岡村島などへドライブ、サイクリングするのも良いと思う。

エリア 呉・海田・安浦(広島)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.5

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 1万円未満
• 交通手段: 高速・路線バス 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

広島県呉市広を出発したバスは約30分で三ノ瀬に到着。橋は下蒲刈と蒲刈を結ぶ蒲刈大橋。

三之瀬の無料駐車場。

石畳の道を北に歩く。右は松濤園。

三之瀬番所跡と常夜灯。

丸本家住宅

三之瀬港の桟橋と国有形文化財の観蘭閣。遠くに安芸灘大橋が見える。

天神鼻遊歩道から見る安芸灘大橋。

波静かな瀬戸の内海。右は蒲刈。

カキいかだと安芸灘大橋。

かつて船舶が停泊していた入江。今は大津泊庭園として整備。

大津泊の説明板。

安芸灘大橋の南にある白崎公園のモニュメント。陶芸家今井眞正氏の製作。

白崎公園の遊歩道。

旧見戸代桟橋

国有形文化財の観蘭閣。かつての別荘。

三之瀬語本陣芸術文化館、内部は美術館。

蘭島閣美術館

白雪楼

白雪楼の和室から蒲刈との水道をのぞむ。

白雪楼で抹茶を頂く。

白雪楼の中庭。

松濤園。

松濤園。内部に陶磁器館、御馳走一番館、あかり館、蒲刈島御番所がある。

昆虫の家

三之瀬から見た瀬戸の海。遠く石鎚山など四国山地の山々も見える。

安芸灘大橋を渡るバスの車窓から見た女猫の瀬戸。