彼岸花の似合う処（東京都史跡鈴ヶ森）

2023/09/28 - 2023/09/28

　しながわ水族館見学後有志だけで近くの東京都史跡鈴ヶ森刑場跡地を訪ねます。
　鈴ヶ森は1651年江戸幕府により設けられた処刑場で、日光街道入口の小塚原処刑場と並び二大処刑場と言われます。
　明治4年の閉鎖までの220年間に約15万人が処刑されたと云われますが、正確な数は判っていません。
　歌舞伎や講談に登場する有名人としては、丸橋忠弥、白井権八、天一坊、八百屋お七、白木屋お駒等が処刑されています。
　彼岸花が咲いていました、物悲しい処が似合う花です、冥福を祈りながら史跡を一巡します。

エリア 品川(東京)

• 同行者: 友人
• 交通手段: 私鉄
• 旅行の手配内容: 個別手配

　鈴ヶ森に到着しました。

　旧東海道の街道筋になります。
これは見せしめの為で、少しでも犯罪を減らそうという思惑です。
でも当時はこの場所を避けて裏道を通る旅人も多かったようです。
　尚道路拡幅時にここから髑髏が数百個見つかりました。

　鈴ヶ森遺跡の碑と解説板。

　解説板をアップします。

　鈴ヶ森刑場受刑者の墓と石碑。

　題目供養塔（ひげの題目）。
元禄11年建立、歌舞伎にも登場する供養塔です。

　六十六供養塔と南無妙法蓮華経と刻まれた石碑、そして寂しげに咲く彼岸花。

　火炙台礎石。
八百屋お七を始め放火犯に実行。

　磔台礎石。
主殺し、親殺し、反逆罪等の重犯罪に対し実行。

　首洗いの井戸。　
処刑の大半は斬首、首を洗った井戸、海が近く塩分を含んでいるそうです。

　合葬墓、みんなのお墓。

　開設当初は小さな堂宇でした。
昭和17年に大経寺として正式発足、今史跡は大経寺の境内地です。

　去るに当たり改めて史跡を眺めます。

　怨念の籠った裏悲しい雰囲気が残ります。

　ある歴史書によると、江戸時代の奉行所は権威上、事件の未解決は許されなかった、何が何でも犯人を見付けなければならない、そこで標的にされるのが素行の悪い者や評判の良くない者、一度逮捕し拷問に掛けて自白を強要、犯人に仕立てるのです。
　鈴ヶ森の露と消えた人の内30％位はそうではなかろうかとの推測もあります。
怖い世の中でした。
　彼岸花が哀れを誘います。

　最後に陸橋上より写して終。
　　　　　　　　　　　　　　　　終