2023/09/03 - 2023/09/04
56位(同エリア81件中)
うーたさん
「岩国錦帯橋空港」から車で約60分、マツコ会議でも人気の移住先として紹介されたことがある島、「周防大島」は、山口県南東部に位置します。
高額納税者などが移住したことにより2022年度には町民税収が前年度の約7倍に、市区町村別の平均所得ランキングでは東京港区に続く、日本第2位になった町です。
そんな周防大島にある、築30年の「ホテル&リゾートサンシャインサザンセト」がこの度リニューアルされ、2023年7月に「マリッサリゾート・サザンセト周防大島」に生まれ変わってオープンしたとの情報を得たのでこれを機に訪問してみることに。
2023年3月にオープンしたばかりの「下瀬美術館」と合わせて旅してきました。
まずは、美術展示だけではなく建物自体が鑑賞物といってもいいほどの下瀬美術館へ!
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下瀬美術館へは岩国錦帯橋空港から車で約30分。2023年3月にオープンしたばかりの、美術館とレストランとヴィラが一体となった施設。今回は美術館のみの訪問です。
美術館の入場券は大人1800円。事前に(当日でもOK)Web決済で購入すると100円引きになります。チケットブースに並ばなくていいのも魅力的。 -
美術館全体はとても広い。
企画展示棟のエントランスから入場します。壁はミラーガラスが張りめぐらされ、空の雲や、周囲に植えられた木々や芝が映り込んでいるので自然に溶け込んでいるみたい。 -
館内に入ると、天井にはヒノキの集成材の梁が広がります。自然と融合した美術館を目指して建てられたのだろうと感じられます。
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開催中の「エミール・ガレ」展は見応え抜群。60点以上もある、これらのコレクションは館長の下瀬ゆみ子さんが日々の暮らしの癒しとして収集してきたものとのこと。
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ガレの家具が集められたコーナー。
重厚な木材部分には草花や虫の繊細なレリーフが施されています。すごく素敵!
この頃の家具は、産業革命によって機械で大量生産された安価で質の悪い製品を見直し、再び職人の手で芸術性の高い製品を作ろうとしていたという時代背景があるようです。 -
こちらはガレが残した「シダとキノコの素描」。
先日東京の「インターメディアテク」で、NHK朝ドラ「らんまん」の主人公牧野富太郎博士の植物画を見てきたので、一言にデッサン画といっても、芸術性重視と写実性重視の違いを感じます。もちろんどちらも素晴らしい。 -
続いて「ガレの庭」へ。
ガレは自然をモチーフとした作品を手掛けるだけでなく植物学者としても活動していたそうです。
こちらの庭には、ガレの作品の中で登場する草花を中心に瀬戸内の気候に合わせた植栽がされています。 -
遊歩道を歩いていくと、視界が開けるように植物が配置されています。展示棟壁面のミラーガラスに空や木々が映り込むので、どこまでも自然豊かな空間が広がっているように見えてとても素敵。
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こちらは水面に浮かぶ可動展示室。
船台の上にカラフルな8つのコンテナを配置して展示室として利用されています。
これらコンテナは、企画に合わせて形を変えて使用します。移動の際は大型重機を使わずに水盤の水位を増やして、浮力を使って配置変えができるのだそう。
広島の造船技術を活用して開発された画期的な展示室なのです! -
コンテナ同士は、このような可動式の通路で接続してあります。無機質な白い通路の突き当たり、正面のグレーの壁が自動扉になっています。
自然をいっぱい感じられた心地よい空間から、色のない無機質な扉の先に進んでいく瞬間は、異世界に入り込んでいくような感覚になります。 -
そして扉の先には、日本画の「東山魁夷」や、せんとくんで有名な「籔内佐斗司」など有名作家の作品がコンテナごとに分類して展示されています。
次のコンテナに移動するたび、再び無機質な白とグレーの通路を通って行くので、何もかもが一旦リセットされるような感覚に陥ります。
とても面白い展示方法です。 -
全ての展示を見た後は「展望テラス」へ。企画展示棟の周囲をピラミッドのように盛土し、自然に馴染ませることで建物の存在を極力感じさせないように工夫してあるそうです。ここから美術館の全貌を眺めて、今まで見てきた配置の答え合わせができます。
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気がつくと、たっぷり2時間飽きることなく観賞していました。ミュージアムカフェで、アイスクリームとシャンパーニュを注文してひと休み。
待つこと数分、当たり前のように夫の前にシャンパーニュ、私の前にアイスが置かれる。
よくあることだけど、ジェンダー問題に抵触してると思うんだよなぁ‥笑
下瀬美術館は、企画展示はもちろん自然あふれるガレの庭や、カラフルなコンテナでの展示など、室内だけでなく敷地全体が美術館という感じの新しい形の美術館でした。 -
美術館を満喫した後は、車で3分程の割烹「宇恵喜」にて昼食を。毎朝社長が市場で仕入れた新鮮な魚が提供される店。安くてボリューミーな定食。ただ提供されるまでかなりの時間が。ここではゆったりと時が流れている感じ。次の目的地に思いを馳せるせっかちには少し辛い時間‥。
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しっかり食べて周防大島へ向かいます。美術館がある大竹市から車で約1時間。山陽自動車道は使わず海沿いの道を通ります。有料道路を使うと時間短縮しそうですが、このルートだと時間の差は5分もないため、景色のいい海沿いコースがおすすめです。
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橋を渡って周防大島に上陸! でーんと看板がお出迎え。
途中道の駅に立ち寄り、周防大島が「瀬戸内のハワイ」と呼ばれる所以をお勉強。
明治時代、国の移民政策として多くの大島住民がハワイへ移住したことがきっかけ。全盛期には島民の1割もの人が移住していたそう。その後1963年にカウアイ郡と姉妹島提携をし、今も文化交流が盛んに行われているとの事。
ちょうど、この時も道の駅でハワイアン音楽のライブが開催されていました。 -
大島大橋から約30分で宿泊先の「マリッサリゾート サザン瀬戸」に到着。
目の前がビーチだからファミリー層で賑わっているかと思いきや、大人メインで静かでラグジュアリーな空間。 -
エントランスを入るとこの景色!
インフィニティプールを備えたテラスの向こうに青い海。そのまま飛び出したい気持ちを抑えてチェックイン。 -
プレミアムルームに宿泊する場合は、エグゼクティブラウンジで手続きができます。ラウンジも南国ムード満載。とにかく景色が素晴らしい。
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カクテルタイムは17時からですが、15時過ぎにはすでに準備が整っていて、よろしければどうぞとのこと。お言葉に甘えて人気の樽生スパークリングの白とロゼで乾杯。ひと休みしてからお部屋に向かいます。
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お部屋に向かう前に、ロビーに設置されたバスソルトのコーナーに立ち寄り。
こちらから好きな香りのソルトを選んでお部屋に持っていきます。ジャスミンの香りのソルトとラベンダーソルトの2種類をもらうことに。選べるって楽しい! -
天蓋付きベットに惹かれて、本日は「プレミアム イースト」の部屋を選択。予約時に部屋を選べるのがgood。
4ベットのお部屋で広々。2人で泊まるのにはもったいないぐらい。 -
リビングテーブルがとても素敵!
流木を脚にして丸い強化ガラスを置いてあり、目の前が海のこのホテルの雰囲気やコンセプトにピッタリあっています。 -
リフォームしたばかりの内風呂も清潔で使いやすい。バスローブもあります。
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テラスも広々。アウトバスからは海が一望できます。
アウトバス用のバスタオルはもちろん、テラス用のビニルサンダルや湯あみ、洗面器など必要なものは全て揃っています。浴槽は深くて大きく、お湯が溜まるまで約1時間かかります。 -
部屋のお風呂も充実しているけれど、まずは大浴場へ。一番風呂かな。水滴ひとつない浴場を独り占め。
ただ残念なことに、この日は温泉を供給すること源泉のポンプが故障しているため普通のお湯が張ってあるとのこと。温泉はまたいつか再訪した時の楽しみということで。 -
お風呂上がりは、ロビー前のインフィニティテラスでクールダウン。他のお客さんもパラソルの下でビールを飲んだり本を読んだりしてくつろいでいる。水面に雲が映って美しい。
ちなみに、こちらのプールは観賞用との事。確かに、ここは静かに美しい景色をみる場所だなぁ。チビッコがパシャパシャ遊ぶ姿を見るのもいいものだけど、ここは静かに過ごす大人の空間が似合う。 -
夕食は瀬戸内の海の幸を使った創作フレンチ。
岩牡蠣には瀬戸内レモンのソースが、鯛のカルパッチョには瀬戸内の柑橘を使ったソースを合わせてあったり。地元の素材の融合が楽しいコース料理。ザ、フレンチというより地中海料理に近いかな。 -
オリーブの木が植樹された中庭も、夜になったらライトアップ。異国情緒があっていい。
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翌日です。朝のインフィニティテラスは、キラキラの太陽と海が眩しくて本当に美しい景色。スマホのカメラではこれが限界なのが悲しい。
11時のチェックアウト時間ギリギリまでホテル時間を楽しんで、パンフレットで見つけた近くのレストランに昼食に行きます。 -
ホテルから海岸線をドライブ約3分。店内からの絶景とパエリアで人気の「Re:Seto」へ。
2017年のオープンのこのお店は、元々店主が仲間と集える場所を作りたいという思いからできたお店。メニューや店内の雰囲気から伝わります。 -
注文から約20分で炊き上がるパエリアを待っている間にノンアルコールモヒートを楽しみます。景色とモヒートがよく合う!まさに南国☆
そしてお待ちかねのパエリアが運ばれてきたら写真を撮るのも忘れて美味しくいただきました。 -
店内テラスからはこの景色。
海の向こう側は松山市。水平線上に薄らと見える丸い島は、テレビでお馴染みのDASH島だそう。
周防大島は年間の平均気温が15.5℃という温暖で過ごしやすい場所。穏やかで美しい海でたっぷり遊び、美味しい海の幸や柑橘を堪能できる魅力が詰まった島でした。移住者が増加していることも納得です。
移住プログラムの案内書の中に「10年後、20年後のために周防大島を大切に思ってくださる方に移住していただきたく願います。」という一文があったのが心に残りました。軽い気持ちで古民家再生だとか地域再生なんていうブームに乗る人が増え地元の人に迷惑がかかることがあったら悲しい。
夏の終わりに、新しい芸術と瀬戸内の美しい海を堪能できたいい旅になりました。
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