秩父 新木鉱泉旅館に泊まってきました

2023/09/08 - 2023/09/09

金曜日に午後休を取って、一人で埼玉県秩父の新木鉱泉旅館に泊まってきました。

硫黄泉が好きなため、硫黄泉の温泉を中心に回っていますが、硫黄泉は近場にないため、どうしても交通費がかさんでしまいます。ということで、近場で、かつ、お湯もまずまずのところはないかとずっと探してきました。そんな中、秩父に硫黄泉があることを知り、どうなんだろと思っていましたが、口コミを見ると硫黄の匂いはしないとのこと。とはいえ、交通費は家からだと片道1,000円強だし、2時間も掛からずに着いてしまう。ということで、取り敢えずどんな感じなのか、試しに泊まってみることにしました。

で、どうだったかというと、結論から言うと、泊まって大正解でした。お湯はヌルトロであること以外、特筆するものはありませんし、硫黄臭も全くしませんでしたが、部屋数対比、お風呂が広くて、ゆったり入ることが出来ました。都心から近いと、どこに行っても混み合うイメージですので、混んでいないだけでもポイントが高いです。

最も気に入ったのが水風呂です。昔から水風呂は大好きですが、温泉旅館には、普通、水風呂はありません。水風呂があるのはスーパー銭湯だけですが、スーパー銭湯は混んでいるから行きません。その水風呂が温泉旅館で入れるのは貴重です。

それと食事ですが、値段を考えたら、大満足の内容でした。食器も盛り付けも綺麗だし、出来上がりを都度運んでくれるし、手間ひまが掛かっている感がありました。お部屋も、値段からしたら、普通、かなりおんぼろな部屋を想像しますが、全く古さも狭さも感じませんでした。綺麗だしとても快適でした。

この内容で13,600円はとてもリーズナブルに感じました。ランチでちょっと贅沢しても、交通費込みで、20,000円でお釣りが来そう！　そんな素晴らしい宿でした。ということで、新木鉱泉旅館のリピーターになることに決めました。水風呂にまた入りたい！

エリア 秩父(埼玉)

この日は午後休を取って、職場からそのまま旅館に向かいました。途中、特急を使いましたが、それでも電車代は2,000円以下。２時間も掛からずに西武秩父駅に着きましたので、近いのはやはり助かります。この日は、突然湧いて出た台風が接近していて、ハラハラしましたが、幸い大きな影響はありませんでした。

秩父駅には14時47分に着きました。新木鉱泉旅館の送迎バスが駅前に待機していて、旅館まで送迎してもらいました。ほぼ満席だったのは、予想外でした。おまけにほとんどが若い女性の方でした。

「秩父七湯 『御代の湯』新木鉱泉旅館」

西武秩父駅から車で10分位でした。周りは住宅街のため、秘湯感はありません。「日本秘湯を守る会」っぽい提灯が吊るしてありましたが、会員旅館ではありません。予想していたよりも立派な建物でした。よく見たら、松の木が旅館の屋根を突き抜けていました。

入口を入ったところです。中も予想以上に高級感がありました。建物は古いと聞いていたのですが、古さも全く感じませんでした。

１泊２食付き、一人泊で13,600円(税込)でした。トイレは共同です。お部屋は一人で泊まるには充分な広さ(たぶん８畳)でした。食事も温泉も大満足でしたので、この値段は安いと思います。

HPの説明では、「江戸末期の文政10年より、今も残る二階の小さな一間のお部屋」「防音などなんのその、部屋の前にはカラス張りと云われる歩くとみしみしと音をたてる廊下があります。お掃除をしても180年の伝統のキズは残ったままです。そんなお部屋ですが、当館の歴史を見ていただくには、一番良いお部屋です！」とあったため、もっとシャビーな部屋を覚悟していましたが、古さを全く感じなかったというか、快適過ぎて、綺麗過ぎて、逆に風情が感じられない位でした。

その廊下。確かに少しミシミシしましたが…。綺麗に改装されているからだと思いますが、廊下も全く古さを感じませんでした。

内風呂はこんな感じで広いです。部屋数は１３室だそうですが、その内８部屋に貸切露天風呂があるみたいですので、実質的な部屋数からしたらお風呂は充分な広さでした。これに露天風呂と源泉風呂がありますので、都心から近い温泉旅館の割には、混み合うこともなく、ゆったりと入れました。

肝心のお湯ですが、お湯がヌルスベである以外、特徴はありませんでした。「卵水(たまごみず)」と呼ばれるそうですので、硫黄臭があるのかと思ったら、滑らかなお湯だから卵水なのだそうです。硫黄臭は全くなく、口に含んでみましたが、味もありませんでした。ヌルスベ度合いですが、入ってすぐに分かる位、ヌルスベでした。中山平温泉ほどではありませんが、いい線いっていると思います。

源泉風呂です。源泉温度は１５度程度だそうですが、入った感じでは、２０度強の温度でした。気合いを入れなくても入れる位の絶妙な温度の水風呂でした。女将さんによると、源泉の湯量がそれほど豊富でないため、源泉は一旦約１０トンのタンクに貯めるのだそうです。その上でお風呂に供給されるため、タンク内で少し温まるのだそうです。因みに、泉名は単純硫黄冷鉱泉ですが、源泉風呂も全く硫黄の匂いはしませんでした。女将さんによると、何かをする時(←何かは忘れた)には、浴室内が硫黄臭で充満するほど、硫黄の匂いがすることもあるのだそうです。

露天風呂です。泉質は内風呂と同じでした。露天風呂からは畑が見えますが、のどかな景色に癒されました。露天風呂は見た目以上に広くて快適でした。

私は使いませんでしたが、サウナもありました。源泉風呂に入ってもらおうと、わざわざ設置したのだそうです。

夕食は食事会場でいただきました。個室を別の一人泊の方と衝立で仕切って使いました。お互い一人のため、静寂の中で食べました。噛む音まで聞こえてきて、変な感じでしたが、ガヤガヤするよりずっといいです。

最初からテーブルに載っていた料理①

盛り付けも食器も綺麗でした。若い女性の宿泊客が多い気がしましたが、分かるような気がします。

最初からテーブルに載っていた料理②

陶板焼きは上州牛だそうですが、美味しかったです。

出来上がりを都度持ってきてくれました。手間ひまを掛けて料理を準備してる感がありました。食事会場も綺麗だし、お味もまあまあでした。因みに、川魚は鮎でした。

量的にもちょうど良いくらいの量でした。デザートのブドウが美味しかったです。

朝食は、大広間でいただきました。

朝食も盛り付けが綺麗でした。お昼の予定があったため、抑えめに食べました。

朝食後、コーヒーのサービスが付きました。お代わり自由でお部屋への持ち帰りもOKでした。

「金昌寺」

西武秩父駅への送迎時間が9時50分でしたので、朝食後に旅館近辺を散歩してみました。宿の方に教えてもらったこのお寺に行きましたが、それ以外に特に見るところはありませんでした。

「てんぷら 近藤」

さて、旅館から西武秩父駅まで送迎してもらった後は、秩父からそのまま銀座まで移動し、お昼は「てんぷら 近藤」でランチをいただきました。秩父とは全く関係ありませんが、せっかくですので、おまけで記録しておくものです。

「ランチメニュー」

8,800円と12,100円のコースがありました。どちらにするか迷いましたが、次にまた来ることもないと思い、思い切って12,100円のコースにしました。

てんぷらの敷き紙は一品毎に取り換えです。大根おろしも、なくなると都度補充してもらえます。この大根おろしが美味しかったため、途中から天つゆに入れず、大根おろしに天つゆを掛けて、そのまま食べていましたが、すぐに補充してくれますので、大根おろしばっか食べてました。

こんな感じで、目の前でてんぷらを揚げてくれました。アトラクションだと思いつつ、これも代金に含まれていると思いながら、ずっと観察していました。

海老２品、魚３品、野菜５品でした。これにかき揚げとデザートです。ざっと１品1,000円でしたが、香港で感じたほどの理不尽さは感じませんでした。

で、肝心のお味ですが、もちろん、美味しかったですが、てんぷらを越えるものではありませんでした。

8,800円と12,100円の違いは、かき揚げが付いたのと、デザートが、梨からマンゴーに変わったのと、お味噌汁がシジミ汁に変わったところです。量的には8,800円のコースで充分でした。因みに、私は、てんぷらを食べるとかなりの確率で後から気持ち悪くなります。かき揚げだとほぼ間違いなく死亡しますので、普段は決して食べることはありませんが、今回はお腹は全く問題なしでした。

新木鉱泉旅館の２食付き宿泊代金と変わらない位の金額になりましたが、実際に食べてみないことには、感想も何も言えませんので、その意味では食べに行って良かったと思います。