2023/04/29 - 2023/04/29
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Pメテオラさん
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4月の終わりにリスボンへ行き、そのうち1日を使ってロカ岬に行った。東のニッポンから西のポルトガルに来た勢いで、とことん西の端まで行きたくなった。ロカ岬は、根室のノサップ(納沙布)岬と違って、端っこ感が全然ないのが驚き。近くに集落はあるし、政治的な緊張感はなし。半島の先っぽにあるわけではなく、陸地のちょっとした張り出し部が、正確に経度を図ると西端だからかなと思った。いっぱい停まっている観光バスから歩いてくるたくさんのドイツ人、クルマでやってきたその他の人々といっしょに岬体験を楽しみ、西端到達証明書11ユーロ也を購入して帰途についた。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- 交通
- 4.5
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 50万円 - 100万円
- 交通手段
- 鉄道 高速・路線バス 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
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【ロカ岬行きバスは1253系統】
ロカ岬へはバスでも気軽に行ける。ロカ岬がらみのブログを読んで基礎情報収集。けれども、現実は「百聞は一見にしかず」。最寄り駅のシントラ駅から出るバス路線や時刻がコロナ後に大幅改正されたよう。
2023年4月現在、シントラ(Sintra) からロカ岬(Cabo da Roca) へ行くバスは1253系統「ロカ岬循環」。日本人ブログによく書いてある、カスカイス(Cascais) とシントラを結ぶバスは1624系統の、ポルテラ・デ・シントラ(Portela de Sintra)駅発ロカ岬経由カスカイス行きであった。スコッターブ(scotturb)というバス会社のサイトで自ら確認することが他人への不満もたまらずベスト。
会社のサイト https://scotturb.com/en/home/ には1253系統は未掲載。
時刻表が出ている場所のサイトを丹念に見ると、
https://www.carrismetropolitana.pt/horarios/?date=2023-05-06&municipality_id=17&route_short_name=1253&route_id=1253_0&direction_id=0&trip_id=p0_1253_0_3_2000_2029_0_2&stop_id=171923&stop_sequence=1
それにしてもシントラ駅前観光案内所の若いスタッフの頼りないこと。
「ロカ岬へのバスは駅前から出る1253番です。でも発車時刻は分かりません」
(内心:ふざけるな、お前の市内のことだろ!バス乗り場さえも正確に解説できなんて、どういうサービス精神なのだろうか)
シントラは、黙っていてもお客がいっぱい来るので、観光客なんて適当にあしらっておいてもクレーム来ないのでしょう・・・・。シントラ駅 駅
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1253系統 シントラ駅前発時刻表(通常期平日。通年ほぼ同一)と路線図
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1253系統ロカ岬循環はミニバス充当。ダイヤは年間を通して午後は20分毎の発車が基本。駅を出るとシントラ中心部を大きく迂回してレガレイラ城下をかすめ、ロカ岬まで約50分。座席が埋まる便もあれば、がらがらの便もある。
バスがロカ岬に近づくと前方に灯台が見えてくる。「はるばる来たよ、西の端。いったいどんなところでしょう」っていう気分になった。
帰路のバスは、途中から往路とは別の道を通って飛ばし、シントラ駅から100mほど離れた地点が終点。私は、途中からクネクネした道とつかず離れず敷かれていた狭軌の電化鉄道がとっても気になった。 -
1253系統ロカ岬循環の黄色いミニバス。運賃は片道2.6ユーロ(2023年4月現在)。シントラで発券したりチャージしたビバ・ビアジェン・カード(VIVA・Viagem)は使えるようだが、リスボンで作ったものは拒否。細部は不明。
私のカードをタッチし直した運転手さん曰く「これはリスボンのだから受け付けない」「往復キップもないよ。帰路はその都度払ってね」
これが2023年4月の現実。他国人の様子から類推するに、皆さまご推奨のシントラ・フリー切符も多分だめ。シントラのscotturb(スコターブ)バス会社で買ったカードのみ受付ける模様。何か、日本でスイカやパスモがサービス開始したてのころの縦割りサービスが残っている感じ。 -
1253系統ロカ岬循環の黄色いミニバスの車内。
シントラからロカ岬まで50分くらいかかるし、道もクネクネしていてバスも揺れるので、よほどの事情がない限り1本待ってでも座ろう。 -
黄色い大型バスは、ロカ岬循環と同じバス会社スコターブ社が運行する1624系統カスカイス、ロカ岬、ポルテーラ・デ・シントラ駅線。ロカ岬はバス便の良い観光スポットなので、どのバスにもそれなりの乗客が乗っていた。ニッポン人でも、普通にヨーロッパ個人旅行ができるならば、直近の情報収集さえすれば気軽に行ける。ちなみに、私は日本語ブログで「バスは30分毎」と分かった瞬間、それ以上の努力を放棄したので、現地でコロナ前の情報が通じないと分かって仰天。観光案内所の中途半端な対応をヒントに何とか1253系統に乗れたクチ。この程度で何とかなるよ、の見本のような観光客である。
ちなみにフリーキップの種類や値段に関する情報もブログに頼るのではなく、バス会社やCP:ポルトガル国鉄のサイトを当たった方がよい。 -
面倒くさがり屋さんのためにロカ岬のバス発着時刻表もきちんと写した。(2023年4月現在)上から黒い帯が9行あるが、どの区分でもバスは午前30分毎、午後20分毎であることがお分かりだろう。ちなみに、区分は複雑で「学期中の登校日、その期間の土曜日、同じく日曜祝日、学校の長期休暇時の同じく3通り、夏休み期間の同じく3通りの合計9通り」
「学期中っていつのこと」を始めに、こんな区分などガイジンには読み取れないが、ロカ岬循環線はほぼ年中固定ダイヤなので心配無用だ。 -
1624系統 カスカイス・バスターミナル発車時刻表(通常期平日。通年ほぼ同一)と路線図
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【ロカ岬に一歩ずつ】
バス停付近と、ロカ岬最西端記念碑の位置関係は写真のとおり。バス停前の建物が管理事務所で内部には1人1回0.5ユーロの有料トイレと、証明書発行所を兼ねたこじんまりしたお土産屋がある。
「帰りのバス便のことも分かったし、ぶらぶら歩いて行こう」 -
歩行者専用道の向こうに見えてきたのは、多分、記念碑。ヨーロッパなので十字架が上に乗っかっている。まあ、仕方なしだな。
ロカ岬 海岸・海
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振返れば、バスを降りた管理事務所とロカ岬灯台が視野にばっちり。あとから、ぞろぞろ来るのは、中国人ではなくドイツ人団体客。画面右に停まった観光バスから続々と降りてきたようだ。それにしても、ニッポン人皆無。「これでいいのかニッポン人!」
ロカ岬 海岸・海
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イチオシ
【ここに陸果て、海始まる・・・】
ポルトガルで最も有名な詩人とされるルイス・デ・カモンエスが読んだ詩の一節が記念碑に彫ってあった。日本人感覚で言えば、芭蕉の名句みたいなものだ。私だって、この一節をどこかで聞いたことがあるからこそ、ロカ岬詣でを計画したのだ。
「いやはや、せっかくのチャンスを生かして、東の国ニッポンから、はるばるユーラシア大陸の西端までやってきましたよ」
「でも、『端っこ』に来た感があんまりないんだよね」
それに、詩文の下には「ヨーロッパ大陸最西端」って書いてある。アジアは視野の外っていう時代に彫ったようで、少し寂しい。当時は世界と言えばヨーロッパだったのだ。
また、個人的な感想だが、ロカ岬は海に突き出た半島の荒涼とした大地に凛として聳える灯台と記念碑という立地ではないので、「やっと着いた」感が薄れるようである。そうそう来られる場所ではないのに、困った観光客だな。ロカ岬 海岸・海
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イチオシ
そうは言っても有名観光地。皆、代わる代わる記念碑前で写真撮影。私も、その辺のお兄さんに頼んで自分の写真をしっかり撮ってもらった。
ロカ岬 海岸・海
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【次は灯台を見よう】
ロカ岬の記念碑と灯台は300mくらい離れている。灯台周辺には人が少ないので入れないことは分かったが、せっかく来たのだから近くまで行くことにした。
ここは海抜140mの台地。その日もかなりの強風。西の端なので快晴の夕陽と日没を拝むのがベストらしいが、そこまでの好奇心はない。ロカ岬 海岸・海
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記念碑から灯台へかけて周辺観察がてらゆっくり歩く。この辺は「皆さあん、30分後にバスにお戻りくださあい」のツアーバスとは違う時間配分でロカ岬を堪能できる。その代わり、有名観光スポットを効率よくめぐることはできないばかりか、けっこう見落とし、食べ忘れが多い。
ロカ岬 海岸・海
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灯台に上がる坂道から見た個人客用の駐車場。丘の向こうには結構な数の人家があり、実際にレストランや土産店もあるので、端っこの寂寥感は全然なし。
「地果て、海始まる」というのは実感ではなく、経度や地図を分かったうえで頭の中で導き出したロジックだと思うと納得。ロカ岬 海岸・海
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崖っぷちの遊歩道から北の方を見ると、曇天ながら薄っすらと陸地も見える。よおく理解しないと、こっちの方が向こうより西だということを納得しずらいのである。
ロカ岬 海岸・海
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15分もすると、しっかり次の観光バスが到着。私は、灯台を背景に写真を撮ってもらった。アジア系のお客も見えるので、これはリスボン発の観光ツアーかもしれない。
次から次へと人が来るのだ。日本との違いは、ここそのものに派手な看板の土産屋や食べ物屋がないこと。お店は、少し離れた集落にある。路線バス利用者は寄れないが、観光スポットそのものが、俗っぽい雰囲気になるのを防いでいる点は大いに賞賛したい。ロカ岬 海岸・海
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眺める人が2-3人しかいないロカ岬灯台。柵の中を歩いている人がいたが、管理スタッフの感じ。世界の趨勢で灯台そのものは無人のようだ。ポルトガルっぽいオレンジ色の屋根がいいね。
ロカ岬 海岸・海
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【最西端到達証明書を注文する】
最後に管理事務所に寄って、最西端到達証明書を注文。お客は1人か2人、スタッフも1名のみ。用件を伝えると、壁際の2通りのデザインの中から好きな方を選び、机の上の申し込み用紙に必要事項を記入して声を掛けてくれとのこと。デザインは、15世紀ごろの世界地図か、上空から撮影したロカ岬風景かのいずれかだったので、私は後者を選択。氏名、日時、国籍を記入して11ユーロを払った。 -
すると、スタッフが氏名の綴りを確認し、その場で証明書を手書き作成。1分でできあがり。
「XXXXさん、オブリガート:ありがとう。日本語の案内パンフをどうぞ」
「あら、ホントだ。ありがたくいただきます。さよなら:アデオシュ」 -
証明書の表紙には、20言語ほどで、「ポルトガル国シントラにあるロカ岬に到達されたことを証明します・・・・・」の文言が書いてある。証明書の大きさがA4より一回り大きいので持ち運びがやっかいなこと。何とか折れ線が残らないように家まで持ち帰った。
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私はカスカイス周回には興味がなかったので、そのままシントラに戻り。黄色にミニバスを待つこと10分、バスに乗って40分くらいでシントラ駅に着いた。土曜日のためシントラ中心部の交通量が多いようで、シントラ発のバスは10分くらい遅れで来た。そしてバスの終点は、視野の先に辛うじてシントラ駅舎が見えるあたり。ちなみに、発車するのは、もっと駅舎寄りなので、帰路は別段あせりはしないのだが、観光客利用で儲けているはずなのに愛想のないサービスである。
ともかく、ユーラシア大陸最西端へ到達するという初志は貫徹できたので、終わり良ければ全て良し。
了
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