2022/11/19 - 2022/11/19
1766位(同エリア24433件中)
ちゅう。さん
愛知県の知多半島の付け根にあたる東海市
以前から目をつけていた 西村伊作さん設計の個人宅の一般公開の新聞記事を見つけ参加してみました
*2024年国登録有形文化財(建造物)に登録されたので、K邸=久野家住宅(愛山居)主屋に書き換えました
西村伊作(1884-1963)
和歌山県新宮生まれ。1921(大正10)年、東京、神田駿河台に文化学院創設、与謝野晶子らと芸術による男女共学の自由主義的な教育を行う
2018(平成30)年に文化学院は閉校、その理念や功績は軽井沢ルヴァン美術館に引き継がれています
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 私鉄 徒歩
-
<イントロ>
4トラのエリア設定で、目立った観光地がないためか、知多半島・セントレアの下層の設定に東海市がありません
なので、まずは東海市を少しご紹介
場所は知多半島の最北、北は名古屋市南区、西は伊勢湾、東は大府市、南は知多市に隣接する位置にあります
人口は知多半島の南の中心、半田市と同じくらいの11万人強、現在の花田市長は、若貴兄弟のイトコだそうです
主要産業は日本製鐵などの鉄鋼業や農業で、カゴメ(株)の創業の地でもありますし、芥川賞作家の中村文則さんや、りくりゅうペアの木原さんの出身地でもあります
写真は、東海フラワーショウ2023(@東海市芸術劇場)太田川駅 駅
-
東海フラワーショウ2023(@東海市芸術劇場)
洋ランの生産地として、毎年東海フラワーショウ(珍しい洋ランなどの展示、即売会)が開催されます。太田川駅 駅
-
東海市観光物産プラザ
東海市にある知多半島の玄関口?名鉄太田川駅は、河和線と常滑線の分岐駅、高架下に東海市や姉妹都市の物産を扱ったショップやカフェがあります
写真のエビのマーク!見覚えありませんか?
名古屋土産と思われているであろうなエビセンベイ「ゆかり」
坂角総本舗は東海市創業、今も東海市荒尾町に本社のある企業です
説明書きを書き写すと
元祖海老せんべい
<ゆかり>が生まれた東海市。
寛文6年(1666年)、尾張藩主の徳川光友公が
現在の愛知県東海市に御殿を造営されたときのこと。
漁師たちが海老のすり身をあぶり焼きにして
食べている「えびはんぺい」を絶賛され、
献上品となったそうです。
始祖 坂角次郎が当初の製法に工夫を重ねて
完成した「生せんべい」に始まる「ゆかり」は、
ご縁を大切にする贈り物としてご好評いただいております。太田川駅 駅
-
坂角総本舗横須賀本店
愛知県東海市横須賀町三ノ割57
こちらが太田川駅から一駅の尾張横須賀駅から徒歩5分ほどにある、1889年(明治22年)創業、坂角総本舗本店
近くにある元浜公園が尾張御殿の跡地のようです元浜公園 公園・植物園
-
同盟書林横須賀支店
愛知県東海市横須賀町三ノ割7
半田市の旅行記
https://4travel.jp/travelogue/11782066
にあげた、新美南吉さんが通った本屋さんの支店と思われます尾張横須賀駅 駅
-
同盟書林横須賀支店
半田の本店と並んで、頑張っています -
東海市のレトロ建築2
愛知県東海市横須賀町植松
東海市×レトロ建築 で検索して出てきた貴重な建物
同盟書林や坂角総本舗の近くです -
東海市のレトロ建築2
検索で出てきたのは3軒
・同盟書林
・この建物
・このあとに紹介する西村伊作建築K邸 -
東海市のレトロ建築2
玄関の近くに、2005年の愛知万博のポスターが貼ってありました
その頃からもう使われていないかも -
東海市のレトロ建築2
鉄筋コンクリート造かと思いましたが、
遠くから見ると、寄棟の瓦屋根がのぞき、瓦が大きく崩れ落ち始めています
ほぼ正方形の木造家屋を囲むようにモルタルなどの壁で囲まれている様子 -
久野家住宅(愛山居)主屋
ここからが本題
2022年11月19日と20日の2日間にわたり、愛知淑徳大学のゼミの主催で「久野邸で秋の庭を楽しむ会」が開催されました
19日には西村伊作研究の第一人者、建築史家の講演、20日にはお庭でコンサート -
久野家住宅(愛山居)主屋
愛知県東海市加木屋町愛敬83-1
竣工:1925(大正14)年
設計:西村建築事務所(西村伊作)
施工:中京土木建築
構造:木造2階建、スレート葺
国登録有形文化財(建造物)
久野邸の説明パネル
施主が、伊作さんの「主婦の友」の住宅設計の記事を見て、主婦の友社を通じて設計を依頼したそうです -
久野家住宅(愛山居)主屋
西村伊作さんの説明パネル
(新宮市教育委員会 西村伊作記念館パンフレット) -
久野家住宅(愛山居)主屋
西村伊作建築マップのパネル(現存15件)
国指定重要文化財1件 旧西村伊作邸(西村伊作記念館)
国登録有形文化財7件 倉敷教会、チャップマン邸(新宮市)など
出身地の新宮市のほかは、倉敷市などが多いようです
リスト二番目の日本郵船のロンドン支店長であった旧石丸助三郎さん邸は、現在は結婚式場、旧石丸邸 ガーデンテラス広尾 として利用されています -
久野家住宅(愛山居)主屋
伊作さん建築の象徴とも言える、家族のためのリビングルーム
バルコニーを南に配した2階の洋間、アーチ型のガラス戸が特徴的 -
久野家住宅(愛山居)主屋
リビングの天井と照明
シンプルです -
久野家住宅(愛山居)主屋
リビング
北西の方向から南東側を見たところ -
久野家住宅(愛山居)主屋
2階和室 -
久野家住宅(愛山居)主屋
2階和室
庶民的な照明 -
久野家住宅(愛山居)主屋
2階和室(南側の窓) -
久野家住宅(愛山居)主屋
2階洋室(南側の格天井のサンルーム)
1930(昭和5)年に陸軍演習のために来県した東久邇宮稔彦王の宿泊時の増築部分か? -
久野家住宅(愛山居)主屋
2階洋室(南側サンルーム)
床も凝ってます -
久野家住宅(愛山居)主屋
2階縁側的(東側サンルーム)
ここも増築部分か? -
久野家住宅(愛山居)主屋
2階縁側的(東側サンルーム)
天井、凝っています -
久野家住宅(愛山居)主屋
2階縁側的(東側サンルーム)
南東角の窓 -
久野家住宅(愛山居)主屋
階段、2階の踊り場から
漆喰壁の下は腰壁、ガラス窓の明かりとりもいい感じです -
久野家住宅(愛山居)主屋
1階の和室(南側)
欄間も塗り壁もシンプル -
久野家住宅(愛山居)主屋
広い玄関ホール
当主は、施主キクノスケさん(1896-1985)のお孫さんの世代となり、介護用?の手すりが残っているなど生活感のある住宅でした -
久野家住宅(愛山居)主屋
玄関南側の大きな窓
ガラス窓はサッシにせず、建設時のガラスも多く残っている印象
全体的にガラス窓が多用され、古くとも明るい御宅でした -
久野家住宅(愛山居)主屋
玄関ポーチ
手前のコンクリート部分も蒲鉾型になっています -
久野家住宅(愛山居)主屋
南東側
1階の左側窓が玄関の窓、右のアーチはポーチ
2階は縁側的東側サンルーム -
久野家住宅(愛山居)主屋
足場で見にくいですが、西洋館(と呼んでいる)全景 -
久野家住宅(愛山居)主屋
1階のテラスに続く階段 -
久野家住宅(愛山居)主屋
1階テラス
モルタルの三連アーチ -
久野家住宅(愛山居)主屋
1階テラス
東側もアーチになっていますが、全体的に装飾性は高くなくシンプルです -
久野家住宅(愛山居)
西洋館の北西に奥座敷と呼ばれる和館が建っていて、他にも西洋館の北側に道具蔵、東側に米蔵も残っているようです -
久野家住宅(愛山居)
和館の縁側から日本庭園を眺められるようになっています -
久野家住宅(愛山居)
日本庭園にある「心字池」
久野家が始まった1664(寛文4)年に作庭されたそうです -
久野家住宅(愛山居)
西洋館の庭に続く、日本庭園 -
久野家住宅(愛山居)
左端にある朝鮮灯篭
見学時にいただいた説明書きによると
貞明皇后(大正天皇妃)お休みの茶室が取り壊された際に移設された物だそうです -
久野家住宅(愛山居)
鞍馬石
こちらも貞明皇后(大正天皇妃)お休みの茶室が取り壊された時に移設されたもの -
久野家住宅(愛山居)
芭蕉の句碑 野をよこに馬牽むけよほととぎす
当家7代目(1836-1905)俳号二鼎が、「ほとゝきす」の芭蕉真筆を入手し、句碑として自邸の庭に建立したもの
割れ目は、1944(昭和19)年の東南海地震で倒壊したときにできたとのこと -
久野家住宅(愛山居)主屋
最後にもう1枚
倒壊防止のための足場なのか、修復のための足場なのか
特に説明者がいない時間帯に見学したため不明です -
久野家住宅(愛山居)主屋
受付にあったポスターより、往時の西洋館 -
久野家住宅(愛山居)門柱
1919-1926(大正8-15)年築
構造:鉄筋コンクリート造、間口2.4m
国登録有形文化財(建造物) -
久野家住宅(愛山居)正門(哲学の門)の門柱
施主が西洋哲学を研究していて、「丸と思っていたものが実は四角であり、四角であるものが実は丸であるというのが哲学である」と認識し、丸石で四角の門柱を建てたそうです -
久しぶりの猫@東海市
-
かゆい猫@東海市
-
美容院の猫@東海市
-
室外機うえの猫@東海市
-
みかん畑の猫@東海市
-
最近気になり始めた外階段@東海市
超ローカル、ニッチな対象物の旅行記とは言えない、旅行記に最後までお付き合いいただき、ありがとうございました!
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
この旅行記へのコメント (13)
-
- mom Kさん 2023/05/24 05:29:38
- 西村伊作
- お返事の末尾に「新宮」という地名が出てきたので、もしやと思って、本日記を拝見して、やはりでした。私の新宮行は、ある新聞記事が契機。で、ふらりふらり散策していたところ、<西村伊作>に会えたというわけです。
全然知りませんでした。個人の住居だったらしく、入口のデザインに”おや?”とまず感じ、公開していると知って入りました。町の人が管理しておられ、貴日記の「・・・生活スタイル全体を”設計”・・」という意味がよくわかる屋内で、素晴らしい人がおられたものだなあと驚きました。大逆事件についての詳細と町の人々の奮闘ぶりもここで知ることができました。博物館、資料館としても新宮は上等のものを密かに持ってる町と感動感激しきり。その一帯も静かなエリア。”たどり着いた者だけが会える”という感じのする素敵なお家でした。骨太な新宮のイメージがさらに上書きされた旅でした。
- ちゅう。さん からの返信 2023/05/24 23:15:00
- Re: 西村伊作
- 新宮へ、しかも伊作邸も訪問されたのですね。
伊作の叔父の大石誠之助、佐藤春夫、中上健次などなどを輩出した「新宮」
やはり実際行って、直接、自分の目で確かめなければ!と思いを強くしました。
-
- 尚美さん 2023/05/20 14:53:41
- 愛知県には勝手に親近感を持ってます
- ちゅう。さん、こんにちは。ちゅう。さんのおかげもあって愛知県には親近感を持っています。昨年1度行っただけなのに思い込みが大きいですが。東海市は名前は知っていますが、昨年行くときに調べたどうかも覚えていません。ノーマークだったはずです。
西村伊作さんについても全く知りませんでした。軽井沢との関係も読ませてもらいました。ちゅう。さんの旅行記はいつも丁寧な写真のコメント付記されていて、しかもわかりやすいです。私も以前は頑張っていたつもりなのですが、最近は撮った写真並べた旅行記をつくるだけで精一杯です。
表紙写真の建物、私も凄く好みです。外壁がきれいですよね。装飾も細かくて美しく、モルタルの表面にタイルか石材のパネルを貼り付けているのでしょうか?ひび割れが全くないですね。玄関上部の2階の一部がタイル張りに見えるんですが。結構ガタがきている部分もあるんですね。もったいないです。
では、いつも興味深い建物を見せてくれてありがとう。
尚美
- ちゅう。さん からの返信 2023/05/20 23:10:22
- Re: 愛知県には勝手に親近感を持ってます
- 尚美さん、いつもありがとうございます!
東海市はほとんど観光で訪れる人はいないのではないかと思います。
建築物も文化財と言えるものもありませんし。
西村伊作さんの作品は、和歌山県新宮市に複数あるので一度行ってみたいと思っています。明治から昭和初期は、100年後に名前や作品が残る人たちが多い、すごい時代だったと思います。
K邸はまだ保存の可能性が残されているようですが、表紙の建物は屋根が壊れているので取り壊しも時間の問題かと思います。
私の旅行記のキャプションは、検索した情報をまとめ、自分の理解、覚書のためでほぼ私物アルバム化しています。たとえ寝たきりになっても、スマホ一つで、旅の思い出に浸れるかなと思い、老後の楽しみのためにやっています。
ちゅう。
-
- にこにこママさん 2023/05/16 21:33:19
- 素敵です(๑˃̵ᴗ˂̵)
- 表紙の建物にやられました!上の飾りとか、私好みです。何の建物ですかね?玄関?横に看板を外したような跡がありましたね。会社かな?ネットで調べたら、銀行かもとおっしゃってた方がいました。
私はしっかり保存されているものよりも、こんな建物大好きですね。
ところで、最後の外階段は?
気になりますかー。これは良い傾向ですね。
やはりちゅう。さんは渋好四姉妹ですな。
にこにこママより。
- ちゅう。さん からの返信 2023/05/16 22:46:50
- Re: 素敵です(๑˃̵ᴗ˂̵)
- にこにこママさん、書き込みありがとうございます!
表紙の建物は実は瀕死の状態です。
屋根の真ん中が陥没していて、なかはボロボロと推察します。
晩年は議員事務所とか選挙事務所として使用されていたという噂もあります。だから万博のポスターなのかも。
しかし、めちゃ細かいデザインが施されていますよね。
今のうちに写真撮っておかないと、と思いました。
外階段は、明らかにねこいしさん始め、渋好姉妹の影響ですね。
でも、綺麗なブルーってとこが、まだまだ初心者です。
あのタンクは、セメントが入っているんだと思います。
上の方の汚れは、さびでなく、おそらくセメント
コンクリートの大きな塀とかブロックとかU字溝とかの工場です。
ちゅう。
- にこにこママさん からの返信 2023/05/18 07:00:26
- 瀕死の建物大好物
- それは素晴らしい建物と出会いましたね~!
なぜかそういう建物は選挙事務所になりがちなのかな(゚∀゚) 建物に歴史あり。
久野邸はサンルームがとても魅力的。窓ガラスに惹かれます。
ちゅう。さんも日帰りよくされてますよね!
日帰りはいろいろ準備しなくても良いのでいいなあと思っています。
次の旅行記も待ってます(๑˃̵ᴗ˂̵)
最近は古い工場とタンクを二度見してしまう
にこにこママより
- にこにこママさん からの返信 2023/05/18 07:07:50
- 追伸!渋専四姉妹でいきましょう(´∀`)
- そういえば、ねこいしさんの若松の旅行記でちゅう。さんのコメントに返信されてます。もしかしたら、ちゅう。さんに通知が行かないかも!
是非ご覧ください♪
- ちゅう。さん からの返信 2023/05/18 10:00:00
- Re: 素敵です(๑˃̵ᴗ˂̵)
- ありがとうございます♪
昨夜、新作を拝見した後、若松のほうも見てみました。
いまいち仕組みがわかっていない、わたし。
日帰りはお天気に合わせて出掛けられるのがいいですね。
次は雨の大阪ですか?
楽しみにしています。
-
- sanaboさん 2023/05/15 01:15:24
- 東海市の観光大使、ちゅう。さん☆彡
- ちゅう。さん、こんばんは~
東海市はカゴメの創業の地なのですね。
それにりくりゅうペアの木原さんの出身地とお聞きして
関東人の私も親近感が湧きました。
今回は西村伊作氏建築のK邸を訪ねられたそうですね。
「新聞に名前は出てはいましたが、個人の住宅なので一応K邸とします」
というコメントのすぐ後のお写真に大きく名前が出ていたので
そこでちょっとウケてしまいました~(´艸`*)
敷地面積も広くてお屋敷だけでなくお庭も立派ですね。
大正時代に新しい生活様式を提唱したという西村氏と
自らの哲学で丸石で四角の門柱を建てたというK氏、
どちらもひとかどの人物ではないなあと感じました。
東海市の猫ちゃん、お尻が丸々していて幸せそうだニャ~(=^・^=)
sanabo
- ちゅう。さん からの返信 2023/05/16 22:37:01
- Re: 東海市の観光大使、ちゅう。さん☆彡
- sanaboさん、こんばんは~
書き込みありがとうございます!
西村伊作氏建築のK邸、文字にすると、もし当事者のかたが検索かけたら、どう思われるかしらと、少し心配になってしまったのです。
一応、受付の学生さんには、ブログにアップして良いかお聞きしたのですが、学生さんに責任はないですから・・・
急に暑くなりましたね!
明日も30度超えとか、まだ体が慣れていないので、
どうぞ熱中症にお気をつけくださいね(=^ェ^=)
ちゅう。
-
- のほりんさん 2023/05/14 22:19:25
- 椅子の背もたれがステキ
- 樹木デザインがすっごいツボです。
- ちゅう。さん からの返信 2023/05/14 23:15:57
- Re: 椅子の背もたれがステキ
- わー、そこ^_^
椅子の存在は気づいてたけど、デザインまで見てなかった
丁寧にご覧いただき、ありがとうございます!
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
愛知 の旅行記
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
13
52