和歌山県九度山町 女人高野と真田幸村

2023/01/15 - 2023/01/15

天候はあまりよくなかったのですが、おいしい蕎麦を食べたいと思い、高野山の麓にある、九度山町に出かけました。九度山町にある「慈尊院」は、高野山の開祖である空海（弘法大師）の母親が、現在の香川県善通寺市から弘法大師に会いたくて滞在していた場所です。空海は女人禁制の高野山から下りて、月に9度母に会いに来ていたことから”九度山”の地名が付いたとも伝えられています。また、九度山町は、1600年の関ケ原の合戦で、東軍（徳川家康）に敗れた真田昌幸・幸村親子が長野県の領地を取り上げられ、大坂冬の陣までの14年間、蟄居していた場所です。

エリア 和歌山

• 同行者: カップル・夫婦（シニア）
• 一人あたり費用: 1万円未満
• 交通手段: 自家用車 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

自宅をマイカーで出発して、道の駅「柿の郷くどやま」で休憩です。

ここには、「世界遺産情報センター」や、農産物の直売所、弁当やお寿司の販売、ベーカリーカフェなどがあります。

センターに展示されている鎧兜には、真田幸村の「六文銭」が輝いています。

真田庵です。ここは、真田昌幸と幸村親子が約14年間暮らした跡に建立されたお寺です。

猫がのんびりと平和を満喫しています。

真田庵の隣に、信州蕎麦の「幸村庵」があります。真田家が、信州上田の出身にちなんだ蕎麦屋でしょうか？

整えられた庭園です。

いつもは、たくさんのお客さんが行列を作っているようですが、この時は待ち時間なく、すぐに店内に入ることができました。

店内は、畳敷きになっています。そこにテーブルが置かれており、楽に座ることができます。

ラッキーなことに、甲冑の前の席が空いていて、一番いいところに座ることができました。道の駅で見た鎧とそっくりです。

店内から見た庭園の眺めはいいです。

しかし、天そばの眺めの方が勝っていますね。蕎麦も天ぷらも、とてもおいしかったです。

蕎麦屋を出て、街中を散策することにしました。ここは、「真田の抜け穴」と言われ、大阪城まで続いているという伝説がありました。

しかし、調査の結果、古墳であることが明らかにされたそうです。つまり、真田家とは無関係であることが証明されたのです。しかし、真田の伝説が残る土地柄でもあり、「真田古墳」と名付けられているそうです。

街中の電柱に、真田十勇士のイラストが巻き付けられています。真田十勇士とは、真田幸村の家臣で、忍者の猿飛佐助や霧隠才蔵の他、三好清海入道、三好伊三入道、由利鎌之助以下、筧十造、海野六郎、望月六郎、穴山小助、根津甚八のことです。大坂冬の陣と夏の陣で大活躍した武勇伝がありますが、真偽のほどは別として、ロマンを感じます。

街中を歩いていると、「米金医院」の看板が掲げられた古い建物の前に、大きな金太郎が立っています。

「米金の金時像」と言われるこの像は、明治から大正時代の南紀荘平という陶芸家が作った、高さ約2mの陶製の像とのことです。全国的にも珍しいものだそうです。

空海（弘法大師）の母が暮らしていた「慈尊院」に到着しました。「女人高野」とも呼ばれ、世界遺産『紀伊山地の霊場と参詣道』の一部として登録されています。

慈尊院には、子授け、安産、育児、授乳、良縁などを願って乳房型、絵馬を奉納する女性が多く訪れます。

乳がん撲滅の願いが込められた、大きな絵馬が奉納されています。

弥勒堂には、たくさんの乳房型の絵馬が奉納されています。

こちらは四国堂です。弘法大師がご本尊で、ここにお参りすれば、四国八十八ヶ所にお参りするのと同様の御利益を受けることができるそうです。

慈尊院の奥には、長い階段があります。

この階段を登れば、丹生官省符神社（にゅうかんしょうぶじんじゃ）となります。こちらも世界遺産に登録されています。

弘法大師が慈尊院を開創した弘仁7年（816年）に、その守り神として祀った神社だそうです。

拝殿です。

本殿は、重要文化財に指定されています。この神社の裏手から、高野山まで山道を歩いて登ることができます。町石道（ちょういしみち）といい、全長約22kmの山道に180基の町石（石塔）が目印にあります。途中に見どころもあり、７～８時間かけて上ってみるのもいいものです（きついですが）。

神社には、今年の干支「卯年」の絵馬が、開運を願ってくれていました。