「ボストン美術館展 芸術×力」「フィン・ユールとデンマークの椅子」東京都美術館☆2022/08/19

2022/08/19 - 2022/08/19

ボストン美術館は、世界でも有数のコレクションを所蔵し、そのコレクションの質の高さと百科事典的な幅の広さで知られています。新型コロナウイルス感染拡大の影響で2020年に中止となった本展ですが、待望の開催となりました。
エジプト、ヨーロッパ、インド、中国、日本などさまざまな地域で生み出された約60点の作品がやってきました。「力をつかんだ者たちが愛した美」のキャッチコピー。
昔、ボストンを訪れた時に、ボストン美術館に行きました。ボストン美術館は、仏画、絵巻物、浮世絵、刀剣など日本美術の優品を多数所蔵しています。展示されていた日本の美術品には圧倒されました。
昼食後は、「フィン・ユールとデンマークの椅子」。
素晴らしい椅子の数々。
「そこに座る人がいなければ、椅子はただの物にすぎない。人が座ってはじめて、心地よい日用品となる」というフィン・ユールの言葉を思い浮かべながら、椅子を鑑賞しました。

エリア 上野・御徒町(東京)

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 私鉄

2年待った「ボストン美術館展　芸術×力」です。
日本にあれば国宝の作品を見ることができます。

今回は、欲張って、「フィン・ユールとデンマークの椅子」も鑑賞します。

日時指定予約制です。訪れる人もそれほど多くなく、ゆっくりと見ることができます。

声優の鈴村健一＆櫻井孝宏が音声ガイドナレーターを務めます。
オフィシャルサポーターは要潤です。

注目の絵巻物は、《平治物語絵巻　三条殿夜討巻》。12世紀半ばの政変「平治の乱」の顛末を時系列で描写してあります。上皇である後白河院とその姉・上西門院が京都の三条殿から拉致された出来事が描かれています。
《平治物語絵巻　三条殿夜討巻》の前だけ、数人の列が出来ていました。

《メアリー王女、チャールズ1世の娘》と《戴冠式の正装をしたナポレオン1世の肖像》も素晴らしい作品です。

《吉備大臣入唐絵巻》も注目です。
ストーリーが奇想天外です。奈良時代に遣唐使として唐にわたった吉備真備は、皇帝の使者によって高い楼閣に閉じ込められてしまいます。しかし、赤鬼の姿で蘇った亡霊・阿倍仲麻呂の力を借りて、難局を切り抜けていきます。
実に滑稽な絵巻物です。
今回は4巻すべて同時に展示されています。24mにもおよぶ絵巻を、一度にすべて鑑賞できます。

江戸時代に伊勢長島藩の藩主だった増山雪斎の代表作《孔雀図》が本展のために修復され、日本で初公開です。表装も新しくなったそうです。

cafe Art（カフェ アート）でランチです。

たっぷり卵とトマトのサンドとアイスコーヒー。
外の景色を眺めながら、ゆっくりといただきました。

ランチの後は、「フィン・ユールとデンマークの椅子」です。
「ボストン美術館展　芸術×力」のチケット提示にて、各料金より300円引きです。

デザイン大国のデンマークでは、1940年代から60年代にかけて、歴史に残る優れた家具が生み出されました。デンマークのデザイナーのなかでも、フィン・ユール（1912-1989）は、ひときわ美しい家具をデザインしたことで知られます。

デンマークの家具デザインの歴史と変遷をたどり、その豊かな作例が誕生した背景を探るとともに、モダンでありながら身体に心地よくなじむフィン・ユールのデザインの魅力に迫ります。

又吉直樹が書き下ろしたオリジナルストーリーをWOWOWでドラマしていました。それが、オムニバスドラマ「椅子」。
１話につき１脚の実在する椅子が登場し、その椅子の成り立ちや特性なども織り込んでいました。
そのドラマを見て、椅子に興味を抱きました。

ナンナ・ディッツェル
二人掛けベンチ

フィン・ユール　
イージーチェア NO.45

北海道東川町が所蔵する織田コレクション。椅子研究者の織田憲嗣氏が研究資料として長年にわたり収集してきた20世紀の家具、日用品のコレクションです。世界的にも名高い織田コレクションを東京でまとめて紹介する初めての機会です。

フィン・ユール

フィン・ユール追悼展ポスター

家具が揃うと雰囲気が一変します。

素敵な生活の場となります。

椅子体験コーナー。体験コーナーでは椅子、テーブルとともに照明もすべてデンマークのものです。
実際に座って、感じることができます。

いろいろな椅子に腰かけてみます。
それぞれ、座りごごちが違います。

長居したくなる空間です。

人もそれほど多くないので、好きな椅子に座れます。

照明器具とともに椅子の姿が映えます。

こんな照明と家具、素敵ですね。

異次元の空間にいるようです。

だいぶ長居をしてしまいました。
とても素晴らしい展示でした。