広島市は太田川が放射状に瀬戸内海に注ぎ込むデルタ地帯に発達した都市で、市内のあちこちに分岐した川が流れています。その川沿いには緑地やベンチがあったりして、ぶらっと歩いたりウォーキングにはちょうどよいコース。<br />そんな川縁での散歩と、ちょいと足を延ばして出かけた宇品島の半周ウォークをまとめてみました。どうぞご覧下さい。<br />

広島まち散歩　宇品島と２つの稲生神社

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2022/06/19 - 2022/06/29

1032位(同エリア2742件中)

エリア

広島市(広島)

旅行の満足度: 4.0

同行者: 家族旅行

一人あたり費用: 1万円未満

交通手段: 高速・路線バス私鉄徒歩

旅行の手配内容: 個別手配

原爆ドームのすぐ傍にかかる相生橋です。橋の下を流れているのは旧太田川。
本川という呼び名が広く知られている川沿いを南に歩いてみましょう。
ゆったりと流れる本川でSUPをしている人たち。いろんな形の散歩がありますね。
身支度をしてから、相生橋を起点に緑地帯の歩道を南に向かって歩きだす。
本川橋の少し先にあったのは恵比須神社。広島では、川岸に神さまが祀ってあるのをよく見かける印象。
河原町あたりまで来ると、河口（海）に近くなってきたことを思わせるような風景も。（実際はもうちょっと先なんだけどね）
住吉橋です。なかなか優美なスタイルの橋で被写体としてもいい材料。
昭和29年に架けられた、日本初の鋼ローゼ橋なんだそう。なおかつ当時は、この橋を通る道が国道2号線だったそうです。
川岸のあちらこちらに咲いているのがキョウチクトウの花。
原爆で甚大な被害に見舞われた広島の街でいち早くこのキョウチクトウの花が咲き出して、市民に希望と勇気を与えてくれた経緯から、広島市の花に選ばれています。
https://www.premium-flower.com/hpgen/HPB/entries/22.html
舟入橋でいったん川沿いを離れて、向かったのは「吉島稲生神社」。住宅街の中にあるこじんまりしたお社。
社殿はごく小さいですが、その上を覆っている立派な姿のクスノキが実に雄大。すごい迫力でした。
堂々と聳え立つクスノキやエノキなど5本の木は、いずれも被爆樹木とのこと。
木というより生物（動物）のような幹で、思わずトトロを思い出してしまったよ。この大木もトトロの棲み家なのかな。
原爆の威力に耐え令和の世にもすっくと立っている木に、感謝の言葉を送りたい気持ちになりました。元気に生きててくれてありがとねー。

この吉島稲生神社は、NHK-BSPの「にっぽん縦断こころ旅」で火野正平さんが訪れていたことで知り、今回訪ねてみた次第。
https://www.nhk.or.jp/kokorotabi/route_2017spring/20170411/index.html
（2017年春の旅だから、およそ5年前）

こころ旅の聖地には、こんなシールが残されているんだね（全箇所じゃないかも知れないけど）。
聖地巡り？の後は再び川岸へ。今度は元安川沿いを少し歩いてみました。ここまで来ると車も少なく静かなコースでした。
千田公園の近くからバスで次の目的地「宇品島」まで足を延ばします。
元安川左岸の道路が、ちょうど宇品島まで走る21号線のバスルートになっています。
今度は川辺ではなく海辺のウォーキングでございます。見えている高層ビルはグランドプリンスホテル。
ホテルの周りは若干人工的なリゾート地って感じですが、ちょっと歩くとのどかな瀬戸内海の景色を味わえます。
小さいながら砂浜があって、水辺で遊んだりくつろいだりするのにちょうどよい場所です。
市の中心部からそれほど離れていないのに、こんな落ち着いた場所があるなんて、広島はなかなか奥深いなぁ。
瀬戸内海の島々、そして港に出入りする船を眺めて過ごす。リフレッシュできます。
映画のワンシーンみたいな･･･ちょっとロマンチックな写真？
バックの森の上に見えているは宇品灯台。
案内看板によると、使われているレンズは1895年フランス製の貴重なレンズのようです。ここにも近代遺産候補といったものがある訳だ。
せっかくなので、海辺から森の中の遊歩道（階段が中心です）を灯台の傍まで上がってみました。

再び海辺の島周回歩道を時計回りに歩いていく。
景色を堪能できるとともに、ブラタモリみたいに地質の勉強もできます（笑）。
先を急ぐ旅ではないので、波打ち際まで寄ってみたり日陰でちょい休んでみたり。
広島港に近いので、すぐ沖をフェリーや高速船が行き交う様子が望めます。
これは松山から泳いできたシーパセオ。
ほとんど波立たずいかにも「瀬戸内海」といった静かな海面ですが、フェリーや高速船が通ったときはこんな風に波が荒くなるんです。
通ることはないんだろうけど、でっかい船が通ったらもっと高い波が来るのかな？
やがてマンションや道路が海岸に迫っている場所に入るけど、めげずに海岸脇をとことこ歩いて広島港のフェリー乗り場まで歩き通しました。なかなかいい運動になりました。
広島港からは行きと同じバスか広電か選ぶことができます。行きはバスだったので今度は広電で相生橋方面へ帰りました。
原爆ドーム横の本川にとうちゃこ。
路面電車で広島港から紙屋町方面まで行く時は意外に時間がかかるので、ご注意を。
さて、もう少し旅行記を続けさせてもらいます。（宇品島訪問日とは別の日の写真になりますが）
相生橋から少し北側に行った所（の右岸側）に空鞘稲生神社があります。吉島稲生神社と同じ系統の神様を祀る社ということで一緒に紹介します。
吉島の稲生神社と違ってビルや建物に囲まれた神社ですが、隣に公園もあって都会のオアシス的な場所。
夏至間近の時期ということで、夏越祭＝六月大祓（みなづきのおおはらえ）に向けた準備が進みつつある境内。写真の茅の輪は24日から30日の間に設置されてました。

空鞘稲生神社の夏越祭は毎年6月29日の夜。神殿にて大祓式などが行われた後、この大釜で湯立て式が行われます。
その湯立て式の様子。
コロナ禍で3年ぶりの開催だったようで、大勢の人が集まり神事を見守っていました。まだまだ感染が終息してはいないものの、大切な神事を無事に挙行でき、空鞘の神さまもホッとしたことでしょう。
8時からはすぐ前の本川で打ち上げ花火が。
カメラがちゃちい（腕もないか･･･）ので見栄えのしないショボ写真ですけど、1枚だけ載せます。近づく夏を予想させる花火でした。
原爆ドームや平和記念公園から近い空鞘稲生神社、広島訪問の折には立ち寄ってみて下さいませ。
毎月第一日曜日に野菜市があったり夜店が出たりと、参拝＋αのスポットですよ。
https://www.sorasaya.or.jp/

ということで、今回の旅行記はここまで。
最後までお読みいただき、どうもありがとうございました。