ひょうごさんぽ　尼崎のレトロ建物探検♪ユニチカ記念館～大庄公民館

2022/06/04 - 2022/06/04

尼崎のレトロな建物を巡りました。
まず、最初に大庄公民館、次にユニチカ記念館へ。

大庄公民館は旧大小村役場、旧大小公民館の建物でした。
現在は生涯学習プラザとなっています。
大庄村は建設当時、日本一裕福な村と称されるほど発展を遂げていたそうです。そんな経済的な状況のなか、村役場の新庁舎建設を行います。

竣工が1937年、村野藤吾の設計。登録有形文化財に認定されてます。
ギリシャ神話に出てくる動物グリフィンのレリーフやオリーブをくわえた鳩のレリーフなどがとてもお洒落です。

ユニチカ記念館は尼崎最古の洋風建築と言われています。
1900年に建てられたユニチカ株式会社の前身尼崎紡績の本社事務所であった建物です。イギリスから輸入されたレンガをイギリス積みと呼ばれる特徴的な建物はとても上品です。
耐震性などから現在は内部の公開はされていません。
その保存についても行政で協議されているとのことですが、貴重な建物が大切に保存されることを望みます。

エリア 尼崎(兵庫)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.5

あらかじめ見学をお願いしましたら、快諾していただき、建物の説明案内もしていただきました。ありがたいです。

大庄公民館というプレート。
今は生涯学習の場となっていますが、もともとは旧大庄役場の公民館であったところ。

レンガや窓の色合いも素敵です。

こちらにもレリーフ。
オリーブの樹だそうです。
オリーブは平和の象徴。

玄関入口にあった、鳩がオリーブを加えたレリーフ。
旧約聖書の「ノアの箱舟」の神話に由来しています。1934年の室戸台風の被害から復興した象徴としていたのではないかと言われています。

こちらも北欧風なレリーフ。スウェーデンの庁舎建築に感銘を受けた村野藤吾ですから、北欧の影響があるのでしょうか。。

登録有形文化財です。

中庭。
建築家の村野藤吾がスウェーデンの庁舎建築に感銘を受け、こちらの役場にも中庭を造り、村民が集える公共空間として設計したそうです。

古い資料などが展示されていました。

写真の記事切り抜きなど。

説明。

建物建築について。
どことなく、公共の施設のように感じないのはどうしてだろう、、と思ってましたら、

設計者は村野藤吾で、公共建築の主流、シンメトリックで権威的な風潮に反発して、気鋭の建築家らしく、反シンメトリックで建てられた建物です。

反骨精神みたいなものを感じて面白いです。

レリーフや、貴賓室や階段も当時のままです。

階段も特徴があります。
緩やかな曲線。

もう、こんな造りの階段を観ることも少なくなりました。

幾何学的。

窓もお洒落でした。

貴賓室は当時のまま。
歴代村長さんたち？の肖像画。

壁などはオーク材。

天井も幾何学的な模様。

家具も可愛い模様。

暖房設備？
優雅な模様。

床も凝ったデザインでした。

外の壁。ギリシャ神話に出てくる「グリフィン」。ライオンの胴に鷲の頭と翼。

面白い造りの建物ですが、左のほうに見える円柱の上にも屋根があって、不思議な建物のように感じます。
レリーフの位置なども、きっと意味があるのだと思います。

すぐ近くに小学校があります。大庄小学校。
こちらもお洒落なデザインの校舎。

7つの尖塔の窓。
モダンな特徴的な建物です。

次はユニチカ記念館へ。
残念なことに、今は中は見学できません。

扉は新しくペイントされていましたが、草が高く伸びていました。
1900年に建てられたユニチカの前身、尼崎紡績本社事務所だったところです。

イギリスから輸入されたレンガがイギリス積みという独特の積み方で、
美しいです。

レンガの長い面と短い面を一段ごとに交互に積み上げた方法。
強度が強いそうです。

草が高く伸びてしまってますが、玄関のアプローチのあたりも美しいです。

窓の形も可愛い。

大きなヤシの樹も。
庭園広いです。

塀の上に瓦。

内部には創業当時のユニチカの資料や写真、戦前の紙幣、バレーボールチームの記録など興味深いものが展示されていたようです。

耐震性の問題もあり、いまは内部の見学ができません。
建物の保存は非常に困難があります。

行政との協議が続いているようですが、貴重な歴史的建築が失われないようにと強く望みます。

大日本紡績発祥の地の碑。
大切な歴史的建築物がなくなりませんように。

帰りは尼崎商店街にある焼きそばセンターへ。

テレビなどの取材も多く、

熱々の焼きそば。

注文してから鉄板で焼いてくれます。
変わらないおいしさ。

卵焼きみたいで、中にタコが入ってます。
美味しかった～。