2022/05/25 - 2022/05/25
76位(同エリア323件中)
杏仁豆腐さん
1933年に竣工した旧朝香宮邸(現・東京都庭園美術館本館)の建築としての魅力を存分に堪能できる、年1回の建物公開展です。今回は、1920-30年代のアール・デコ期の貴重書の展示です。
1920年代の滞欧中、朝香宮夫妻は当時全盛期だったアール・デコの様式美に魅せられ、帰国しました。そして、白金の地に自邸を建設するに当たり、主要な部屋の内装設計をフランスの室内装飾家アンリ・ラパンに依頼し、ルネ・ラリックをはじめとしたデザイナーが参加するなど、フランス直輸入のアール・デコ様式を取り入れた邸宅が誕生しました。
今回は、庭園美術館が所蔵するアール・デコ期の貴重書を中心に展示しています。窓のカーテンを開け放ち自然の光を感じる空間で、家具や調度を用いた邸宅空間の再現展示を体験できます。
昼食は、予約しておいた庭園美術館のレストラン デュ パルクでいただきました。
真夜中ドラマ「名建築で昼食を」の第4話で、池田エライザと田口トモロヲが庭園美術館を訪れ、カフェテリアで食事をしていました。
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- 私鉄
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久しぶりの東京都庭園美術館です。
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旧朝香宮邸の正面入口を守る獅子狛犬。
玉取りの阿形。 -
子取りの吽形。
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東京都庭園美術館の建物は、1933年、当時皇族であった朝香宮が自宅として建てた邸宅です。
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1923年から2年間フランスに滞在した夫妻は、当時パリで流行していたアールデコ建築を取り入れました。
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庭園美術館の所蔵品を中心に、1920-30年代の貴重書を約200点展示しています。貴重書を各室に配し、アール・デコ建築とのコラボレーションを楽しめます。
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正面玄関の女神のガラスレリーフがお出迎えです。
フランスのガラス工芸家ルネ・ラリックが朝香宮邸のためにデザインした作品。 -
神々しさを感じます。
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アール・デコとは、「装飾美術」という意味の略語で、建築様式やインテリアデザインのスタイルのひとつです。1910年代頃からフランスをはじめとしたヨーロッパやアメリカで流行した装飾様式で、直線的なデザインが特徴的です。
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アンリ・ラパンがデザインした噴水。
朝香宮邸時代、香水を照明に施し、香りを楽しんだことから「香水塔」と呼ばれていたそうです。 -
三羽揃いのペリカン(ペンギン)
ロイヤル・コペンハーゲン -
大客室から見た次室。
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大客室です。
南側の庭に面したテラスが見えます。 -
扉上部にあるレイモン・シュブのタンパン装飾、マックス・アングランの銀引きフロスト仕上げのエッチング・ガラスを嵌めこんだ扉。素晴らしい!
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ルネ・ラリック制作のシャンデリアです。
天井には漆喰仕上げの円や石膏によるジグザグ模様があります。 -
大食堂です。
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優雅なティータイム。
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大きく円形を描く張出し窓からは庭を見ることができます。
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天井には、パイナップルとザクロがモチーフとして使われたルネ・ラリックの照明があります。
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大食堂と大客室を仕切るエッチング・ガラスの引き戸も美しい。
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大理石の暖炉と一体化された壁画。
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植物文様の壁面はレオン・ブランショのデザインによるものです。
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喫煙室
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朝香宮家は 久邇宮朝彦(くにのみやあさひこ)の第8王子鳩彦(やすひこ)王が1906年(明治39年)に創立された宮家です。
鳩彦王は、1910年(明治43)5月に明治天皇第8皇女允子(のぶこ)内親王と結婚し、大正10年(1921)に白金台の御料地1万坪を下賜されました。
鳩彦王は、陸軍大学校勤務中の1922年(大正11年)から軍事研究のためフランスに留学しましたが、1923年(大正12年) 4月パリ郊外で交通事故に遭い、看病の為渡欧された妃殿下とともに大正14年(1925)まで長期の滞在を余儀なくされました。
当時フランスは アール・デコの全盛期で、1925年にはパリで現代装飾美術・産業美術国際博覧会(通称アール・デコ博覧会)が開催されました。朝香宮夫妻もこの年の7月9日に美術局長ポール・レオンの案内で博覧会を見学しています。
帰国後は高輪の旧邸に住まわれましたが、1929年(昭和4年)より白金台の敷地に新邸建設の計画をすすめ、アール・デコの粋を集めた朝香宮邸は1933年(昭和8年)5月に竣工しました。
妃殿下は建築が完成した年の11月にご逝去されますが、朝香宮家は第二次世界大戦後までこの地に住まわれました。その後、1947年(昭和22年)10月皇籍離脱し、朝香家と称し住まいを熱海に移されました。 -
大広間です。
天井には、格子縁の中に40個の半円球の照明が並んでいます。 -
第一階段。フランス仕立てのアール・デコの空間から日本のアール・デコの空間へ移動していきます。
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2階へ行くのがワクワクします。
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曲線と直線美の照明柱は実に美しいです。
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2階広間です。
2階の家族の居住空間は、主に宮内省内匠寮の技師によってデザインされたそうです。 -
若宮寝室です。
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外の景色もきれい見えます。
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若宮寝室の照明。
各部屋の照明は、宮内省内匠寮技手の水谷正雄がデザインしました。 -
合の間の照明。
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合の間
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若宮居間
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若宮居間のステンドグラスペンダント照明。
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書庫
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書庫の照明。
照明はどれも個性的な、素敵なデザインです。 -
書斎です。ゆとりのある空間です。
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ドーム型の天井と間接照明。
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この机で、小説でも書いてみたくなります。
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殿下居間です。
壁紙とカーテンは、現存する壁紙に倣って、2014年に復元したそうです。 -
殿下寝室の照明。
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第一浴室です。
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庭園美術館の魅力は、数々の芸術作品を朝香宮が実際に住んでいた邸宅内の空間で鑑賞できることです。
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暖房器用カバー
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妃殿下の石膏像
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妃殿下寝室
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ベランダです。
黒と白の大理石が市松模様に敷かれています。 -
次々と素敵な照明と巡り合うことができます。
妃殿下居間の照明です。5つのボール状の照明は素晴らしいデザインです。 -
アール・デコに関する書籍などを見ながら各部屋を鑑賞できます。
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姫宮の部屋の前、階段に続く場所にある照明が素敵です。ステンドグラス用の色ガラスが使われ、天井に赤や黄色の光を放っています。照明の形は正十二面体のすべての面に五角錐がついています。
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姫宮居間
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第2階段。
最上階にはウインターガーデンがあります。通常非公開となっています。 -
第2階段を下ります。
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1階に降りてきました。廊下の向こうは正面玄関です。
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小食堂
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小食堂の照明
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いたるところに、おしゃれなデザイン。
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新館に向かいます。
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テラス席が並んでいます。
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新館でも、「アール・デコの貴重書」を展示しています。
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新館は、2014年11月にオープンしました。
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人も少なく、ゆっくりと見ることができます。
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カフェテリア
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ミュージアムショップ
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中庭が見えます。
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庭園に来ました。本館の建物が外から見ることができます。
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本館を眺めながら、歩きます。
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こちらは新館です。
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茶室「光華」です。
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和の情緒にあふれている風景です。
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水の流れる音に癒されます。
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築山と池を備え、起伏に富んだ景観となっています。
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躑躅の花も咲き、巡るにはいい季節です。
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新緑が鮮やかです。
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西洋庭園に来ました。安田侃の「風」が見えます。
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パラソルもあり、憩いの場です。
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緑に囲まれ、青い空の下、気持ちの良い1日です。
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レストラン デュ パルクを13時で予約してあります。
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店の前には、13時の予約客が待っていました。
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窓際の席を予約しておきました。店内は満席です。
まずは、生ビール! -
アミューズ
初ガツオを二種類の調理法で~ゼリー寄せ、タルタル仕立て~
初夏らしい一品です。 -
パン
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パンは、オリーブオイルでいただきます。
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新タマネギのポタージュ
甘いですねえ。 -
メインは、スズキのパイ包み焼き クレームドオマール
パイ生地の中から、柔らかなスズキの身が出てきます。 -
デザート
ヌガーグラッセ~アール・デコのイメージで~ -
食後の珈琲
1時間以上かけて、ゆっくりといただきました。
店内は女性客がほとんどです。
ごちそうさまでした。 -
庭園美術館のチケット
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普段は作品保護のために閉じられている窓のカーテンが開け放たれています。室内はやわらかな自然の光に包まれています。天の良い日に訪問すると、きれいな光景を見ることができます。
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建物公開展恒例となる情景再現は見どころの一つとなっています。大食堂のテーブルデコレーションなど、各室に合わせた再現展示を行っています。
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庭園も含めて、2時間ほど。ランチに1時間。余裕をもって、楽しむといいです。
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