2022/03/29 - 2022/03/29
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welcometoiranさん
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イランの正月も後半を迎えました。今回は、生鮮物を取り扱うシラーズ1大きなバーザール、ダルヴァゼ・カーゼルーンを紹介しましょう。シラーズ市内西、シラーズ最大の巡礼地・シャーチェラーグから西へ車で5分ほどのところにあります。
本日も、まだまだ訪れる来客用に買い出しをする市民でにぎわっています。ここは、昔から、ペルシャ湾から魚が送られてくるバザールとして、新鮮な魚を求める人たちでいつも大変混雑しています。特に、正月には春の香草の炊き込みご飯とともに魚を食べる習わしがあるため、正月前はより一層の混雑を極めていました。
イランも日本と同様、春には春の特別な野菜が店頭に並びます。煮込み料理に、前述したように炊き込みご飯に、と様々に料理されます。少しえぐみがありますが、春が来た喜びとともに食します。
バザールの奥にはイマームザーデがあります。すぐそこのバザールの喧騒も全く聞こえず、静かにたたずんでいます。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ショッピング
- 5.0
- 交通手段
- 徒歩
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歩道橋の上からはにぎわうバザールの様子が見られます。
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ペルシャ湾でとれた魚です。いろいろな種類の魚が並んでいます。30年ほど前までは、エビは海のトンボ(トンボの体の部分がエビのそれに見えたのでしょう)と言って、人々は気持ち悪がって食べなかったそうですが、今では高級食材です。
イカやカニも、シラーズ人に言わせると、まだ食べるには抵抗があるそうですが、ペルシャ湾沿岸の町で売られるようになり、その食レポなどを見ることで食べてみたいという興味は出てきているようです。 -
シラーズ近郊は果物の生産で有名ですが、特に柑橘類が豊富に生産されます。
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山のように積まれたソラマメです。ソラマメごはんは春のごちそうです。
ただし、イラン人はソラマメアレルギーの人が結構いるとのこと、新生児には必ずアレルギーチェックをすると聞いたことがあります。 -
デーツやゴマで作られたハルヴァと呼ばれるスイーツを並べる店先。食後のデザートとして、また紅茶とともに砂糖の代わりに食したり、4月初めから始まる断食月のエネルギー補給として, イラン人の生活には欠かせないものです。
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キャンギャールと呼ばれる春の野菜です。野生のもので、白い部分は地中茎です。シャキシャキとして、白菜に似た味と食感です。肉と一緒にサフランやレモンなどと一緒に煮込んだり、ゆでたキャンギャールをヨーグルトに混ぜてミント、塩、コショーで味付けします。
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これがキャンギャールの姿です。鋭い棘がいっぱいついています。実際、乾燥した野原や山肌のあちらこちらで見かけますが、これくらい大きくなると、地中茎は固くなってしまって食べるには適さなくなるそうです。
自分で野原や山から取ってくるとただで食べられますが、棘の処理がとても大変です。
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こちらも春ならでは野菜です。手前の野菜はカールデ、と言い、葉は刃のように指や舌を切ってしまうので、その処理をするのが大変です。そんな苦労もなんのその、春の味覚のためならば。
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様々な種類のパスタが並ぶ乾物屋もあります。
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イマームザーデ廟の方に向かって、バザールを奥へと移動すると、カートを手にした女性が前を歩いて行きました。右側に廟の壁が見えてきます。
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にぎわうバザールのバラック屋根の向こうに、廟のドームが見えています。
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イマームザーデ、Taji-ol-din gharibeh廟です。今から200年ほど前に建てられたそうです。入り口のタイルには、他の廟では見られない珍しいデザインが描かれています。
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イスラム教はすべての宗教を包括したものということで、ノアやアブラハム、ユダヤ教のモーゼ、キリスト教のマリヤもイエスもすべてコーランの中で預言者、または聖人として記述されています。
それでも、このように天使の姿がイスラム寺院やイマームザーデ廟に描かれているのはとても珍しいものです。 -
シーア派第3代目イマームであるホセインとその一族が、現在のイラク・カルバラあたりで、当時の統治者であるウマイヤ朝によって無残な最期を遂げたことを悼む祭りがアーシューラーです。町内ごとにグループを作り鎖で軽く体をたたきながら町を練り歩いたり、殉死の様子を再現して、町のあちらこちらで寸劇が行われます。
タイルの中に描かれている白馬に乗っている男性がイマームホセインです。
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もう一つ、別の姿のイマームホセインの肖像も描かれています。こちらは、傷を負ってしまった姿で、涙を誘います。
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廟の中庭は小さいですが、バザールの喧騒から離れ、ほっとできます。正月らしく、色とりどりの旗がはためいていました。
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廟の中は鏡細工が施されています。満天の星を眺めているような気分になってきます。
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中に見えるのがイマームの子孫の墓石です。今までにここへ、どれくらいの人たちが願をかけに来たことでしょう。
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この廟のはす向かいの路地にも別の小さな廟がありました。この格子越しに願をかけるようです。
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その隣には、廃墟が。下の壁には上の写真の廟の名前が書かれているので、何か関係があるのかもしれません。路地はひっそりとして誰一人見かけませんでした。
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この旅行記へのコメント (3)
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- スイカさん 2022/04/10 18:05:55
- はじめまして
- 中国に住むスイカと申します。
現在のシラーズの様子、とても興味深く見せていただきました。
(私の話で恐縮ですが)
シラーズには友人がいて、時々話をします。
彼はコロナ前、長沙(湖南省)の大学で物理ドクターコースに留学しており、あと半年で終了という段階の正月休暇で帰国したっきり、コロナで中国に戻れなくなってしまいました(現在留学ビザは発行されず入国できない。但しなぜか韓国学生には発行している)。
一方、一緒に帰国していた奥さん(イラン人で先にドクターコースを修了し、大学で働いていた)は、就労ビザのため昨年入国が許可されて長沙の大学で働いています。
彼らは、イスラム教徒ですから、もちろんお酒は飲みませんし、豚肉も食べません。
羊肉は大好きですが。
「好きな飲み物は?」の応えが、私は「ビール」、彼は「ミルク」です(^_^;)(彼は180cmを超えるのっぽ)
welcometoiranさんの旅行記の写真を彼に送って、「私は、今のシラーズの様子を見てるよ」と言ってみようと思います。
他の旅行記も、後々読ませていただこうと思っています。
★その2で出て来たトランペット吹き。彼が吹いていたのは、普通のトランペットではないような気がします。
ベル(ラッパ先の広がった部分)がとても大きい。
横のガラスに映った像を見ると、普通のトランペットのように管がぐるぐる曲がっているものではなく直線1本、バルブ(音程を変えるためのピストン部分、普通は3本)もないように見えます。
ファンファーレで使われるラッパではないかと思います。
(バルブの無いファンファーレラッパは、ド、↑ソ、↑ド、↑ミ、↑ソ...のような音程しか出せないので、所謂メロディーのようには吹けず、進軍ラッパのようになります)
スイカ
- welcometoiranさん からの返信 2022/04/10 19:00:11
- Re: はじめまして、メッセージをありがとうございます
- スイカさん、メッセージをありがとうございます。
中国にお住まいですか。中国の春を満喫されていらっしゃることと思います。
シラーズのお友達とシラーズの春を共有していただけるのはとてもうれしいです。ありがとうございます。
中国も日本も、まだまだ留学生の受け入れは難しいようです。昨年4月にコロナ禍のため、日本の大学の修士課程を終えてシラーズに戻ってきているイラン人学生がおります。同じ大学で博士号取得を目指すため、来日の機会を伺っていますが、帰国から早や1年以上が過ぎても目途は立っていないそうです。一日でも早く、留学生たちがそれぞれの大学に戻り勉学を続けられるように祈るばかりです。
トランペットの件、そうですね、スイカさんのおっしゃる通りです。ラッパと記載しなければいけませんでした。早速訂正いたします。ご指摘、どうもありがとうございます。
- スイカさん からの返信 2022/04/11 02:45:22
- Re: はじめまして
- いやはや申し訳ありません、そういうつもりではなかったのですが、既にラッパに変更されていました。
今更なんですが、トランペットと呼んで間違いではないと思います。
私がラッパと書いたのは、日本の祭り(私は静岡県に住んでいたので)子供達が、メロディは無く行進に合わせて、ブッブーブッブーと吹いているラッパ(バルブは無い)の音をイメージしたのでした。
細かいことに突っ込んでしまって、申し訳ない気持ちです。
イランの学生さんは日本への留学も止まっているんですねえ。
中国の留学生も中断されて2年、学生達は人生の目標を変えざるを得ず、仕方なく働いているような状況です。
中断された留学生活をコロナ終息後に再開出来る学生は少ないでしょう。
コロナは世界中の人の人生に大きな影響を与えてしまいました。
一日も早く元の世界に戻ってもらいたいものです
スイカ
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