日本三奇　石の宝殿（高砂市）と竜山

2022/01/05 - 2022/01/05

兵庫県高砂市は、兵庫県南西部の都市。加古川と姫路の間にある瀬戸内海に面した土地です。高砂神社は、謡曲「高砂」で有名ですがさして大きな観光地でもありません。４トラベルエリア指定のパターンにも入っていない高砂市。
しかし、すごい石があるのです。石の宝殿（他所にも同じ名称の場所があります）といわれる巨石です。
「日本三奇」といわれ、他の二つは、宮城県鹽竈神社の塩竈、鹿児島県霧島神宮の天逆鉾。
石の宝殿は、生石（おうしこ）神社のご神体として祀られています。

生石神社は山腹中間に位置し、周囲は竜山石の産地。竜山石は流紋岩質凝灰岩で加工しやすく美しい石で、古くは古墳時代から現代にいたるまで使われています。

エリア 姫路(兵庫)

• 旅行の満足度: 4.5

• 交通手段: JRローカル 徒歩

今日は、岡山の熊山に登り、帰路の途中、JR宝殿駅で途中下車。
目的は、「日本三奇」といわれる「石の宝殿」を見ること。

時間はすでに午後4時を過ぎ、神社までは徒歩20分くらいかかります。
周辺の竜山も登ってみたかったので、神社に行く前に竜山に登ることにしました。

山に近づくと至るところに採石の跡が見られます。
石を使った歴史は古く、古墳時代は石棺として、藤原京の太極殿、姫路城、国会議事堂、と名だたる建築物に使われています。
1700年前から採石され続けられているのです。

現在も採石している状態がわかります。

このあたりから登り。（写真は振り返って撮っています）

すぐに山道に入りますが、10分も歩くとまた開けます。

竜山は標高92.4mしかありません。

頂上は、360度の展望。
東側。明石海峡大橋が見えます。

南側。瀬戸内海・播磨灘です。

淡路島も眼前に。

これから尾根づたいに隣の山、宝殿山の中腹にある生石神社まで歩きます。

あちこち採石の跡が見えます。

尾根を歩いている途中には、竜山古墳群もあったのですが、残念、写真を撮り損ねました。瀬戸内海に面し、見通し良く、良質な石が産する地です。吉備地方の隣でもあり、大昔から支配者がいても当然、でしょう。

生石神社に行くためにいったん下ります。
途中にきれいな神社～加茂神社がありました。

ご祭神は玉依姫命。どうりで女性的な感じがしました。

パワースポット！！しかも恋愛成就だって。

加茂神社ということは、京都の下賀茂神社とも関係があるのでしょう。
古くは、奈良の葛城との関わりも想像させます。

いったん下の道まで下り、いよいよ生石神社にやってまいりました。

「国史跡　石の宝殿　及び竜山石採石遺跡」とあります。
山そのものが竜山石でできています。

拝殿に向かいます。ワクワク。

この先にご神体の石の宝殿があります。
暗い細い道の先に巨石がドーンとあるのですね。にくい演出。

ご神体に近づきました。
巨石の下部。水に浸かっていて水に浮いたように見えるのです。
ここもパワースポット。

この巨石は、どんな目的で設置・加工されたのか不明です。
ただ、きれいに削り取られていて、後部には人口的に造られた謎の突起があり、人間が人為的に作成したことは明らかです。
作成された時代も不明で、古文献によると聖徳太子の時代等書いてありますが、正しいことはわかりません。多分6世紀には造られたのではないか、というのが大方の見解です。

周囲はすでに薄暗く、ライトアップされています。

石の横に階段がついていて、裏山の公園まで登れます。
石の全貌が見えます。横6.4m、高さ5.7m、奥行7.2m。推定重量約500トン。
左側に大きな突起が見えます。その意味は今もって謎です。

右手奥が神社建物。

裏山からの景色。高砂市街が良く見えます。

山頂に至る階段も、大岩を削って段状にしているだけ。

山頂。地面は大きな1枚岩。

下って、再度神社の拝殿を見学。
何やら幻想的な光景です。

小正月らしい餅花の飾りもあります。

かなり暗くなってきたので、今日の見学はこれで終わり。
パワースポット数か所歩き、多分今日1日でパワーたくさんもらったのではないでしょうか。
調べると身近な場所でも、良い場所たくさんありますね。