熊山遺跡　海外との関わりを感じました！

2022/01/05 - 2022/01/05

とても変わった石造物。これは何でしょう？？
仏教遺跡ですが、あまり目にしない形です。
ミャンマーやカンボジアで見られる仏教遺跡に似ています。

2022年最初の旅は、岡山まで足を延ばし熊山に登ってきました。
この地域は、古くから開けた場所で、熊山にも遺跡があります。
それは、山頂にある仏教遺跡。その形が独特。
奈良時代前期に建立されたと思われるとのこと。日本に定着した大乗仏教の建造物ではありません。
当時、外国～それも朝鮮経由ではなく、インドや東南アジア、シルクロード？～から来た仏僧が自国と同じものを建てたのではないでしょうか。
その珍しい形は必見。

エリア 備前・日生(岡山)

• 旅行の満足度: 4.5

• 交通手段: JRローカル 徒歩

2022年初めの歩きは、岡山県東部の熊山へ。
熊山からのコースはいくつかありますが、本日はJR山陽線・万富駅から歩き始めます。無人駅。

駅から熊山方面をのぞみます。お天気良く風もありません。
歩いていると身体が暖かくなってきます。

少し東に戻る方向に道を取り、吉井川にかかる橋を渡り登山口に取りつきます。

登山口につきました。今日は弓削ルートを登ります。
弓削というと一番有名なのは、奈良時代の弓削道鏡ですが、そのずっと前から古代豪族として弓削氏は存在し、現在の大阪・奈良にまたがる地域にも弓削という地名があり、岡山地方にも吉備弓削氏がありました。

そんな古い時代を感じさせる道を歩きます。

弓削八幡宮横の道から登山道になります。

左側の壁に立てかけてあるのは、登山杖。登る人のために置かれていると思われます。

少し登っただけで吉井川がこんなに良く見えます。

右奥に見えるのは岡山市街。万富駅も岡山市。

龍神宮跡まで登ってきました。登山口にあった弓削八幡宮に遷座したとあります。大きな石の破片は、元はどんな形であったのでしょうか。1199年遷座したそうですが。

このポイントが龍神山ピークで、少し下ります。

登り返して、今度は瀬戸内海が見えてきました。

駅から約2時間で、山頂エリアに到着。
山道から車が通れる広くて平な道になりました。
天然記念物の熊山天然杉・２本。樹齢1000年。

さらに100mほど進むと、見てみたかった熊山遺跡がありました！
思っていたより小さかったけど、国内ではみたことのない形です。初段の一辺は長さ約7.8m。二段目の各面に龕という四角い窪みがあります。石の中に仏像を安置するための窪みです。
日本にも奈良時代に入ってきたといいますが、現状あまり見かけません。
ぐるっと四方を歩き4つの龕を確認しましたが、仏像はないようです。

ミャンマーやカンボジアで見ました。同じスタイルの建造物を。ほとんど仏像入り。それもこんな大きさではなくて建物3階くらいの大きさの仏像もあった。

しかし、エキゾチック。

説明書き。

山頂先には展望台があり、登山者たちが昼食を取っていました。

展望台から瀬戸内海を見ます。
少し黒い雲が発生してきました。
何だか急に寒くなってきました。

近くに猿田彦神社があるのでお詣り。

伊勢をはじめ、近畿地方にも多くある猿田彦神社。現朝廷勢力の先導をしたことで有名ですが、伊勢の猿田彦神社をはじめ、立派な造りの神社が多い中、なんとも素朴なお社でした。
それが、また何だか「本物っぽい」。

ここから5分ほど歩き熊山神社へ。

牛馬安全の神様。
きれいな境内です。

山頂エリアを後にして。
このあたりから雪雲が通過し時折アラレのような雪が降ってきました。
寒いよ～。午前の晴れは何だったのでしょう。

往の道はJR山陽線・万富駅から出発しましたが、帰りの道は、JR赤穂線の伊部駅に下ります。

どんどん下り伊部の町が見えてきました。
その先には瀬戸内海。

伊部は備前焼の里。
焼き物の煙突がたくさんあります。

町中に下ってきました。

作陶家さんらしいお家の門壁に塗り込まれていた備前焼の壺。

伊部駅から電車に乗ろうとしたところ、1時間に1本の電車が発車したすぐ後でした。時間があるので、駅前にある備前焼ミュージアムに入ることに。

備前焼きの歴史、時代的特徴、現代作家の作品まで展示され、あまり焼き物に造詣のない者も、少し？わかったかな。

個人的には、自分が気に入って気持ちよく使える（眺めるだけではない）器ならいいんだけど。

最後にお勉強をしました。電車に乗り遅れても良いことがあるのです。

JR伊部駅からホームタウンに戻りました。
JR赤穂線は海の近くを走ります。今は牡蠣の季節なんですが、コロナの影響か、牡蠣の有名地、日生や相生はひっそりしていて寂しかったです。
各地で牡蠣祭りをやっていたころが懐かしいよ！