2021輪行旅２・片鉄ロマン街道を走る

2021/03/27 - 2021/03/27

1991年6月まで走っていた片上鉄道。その配線跡がサイクリング道「片鉄ロマン街道」として整備されました。今回の輪行旅ではこのサイクリングコースを片上駅跡から柵原駅、そしてJR姫新線の林野駅まで42kmを走破します。

エリア 備前・日生(岡山)

• 旅行の満足度: 3.5
• 観光: 4.0
• 交通: 2.5

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 1万円未満
• 交通手段: 自転車 JRローカル
• 旅行の手配内容: 個別手配

今回は輪行の旅。大阪駅を早朝に出る快速電車に乗って姫路へ、姫路から赤穂線直通の普通電車で播州赤穂へやってきました。

播州赤穂駅 駅

播州赤穂から先は国鉄型電車が多く走っています。小豆島行きのフェリーが利用できる日生駅では、黄色い電車と行き違いです。

日生駅 駅

今回の輪行コースは片上鉄道の廃線跡を走る、片鉄ロマン街道です。スタート地点の最寄駅である西片上で下車し、自転車を組み立てました。

西片上駅 駅

今回はタイヤをPanaracerのGRAVELKINGに交換。パンクに強く、転がりがよいので輪行にも安心です。

駅からすぐ近くに739年に行基が創建したという古刹、真光寺があります。1516年に修理が行われたという本堂は重要文化財です。

真光寺 寺・神社・教会

今までに見た三重塔の中でもかなり優れたものと思います。室町時代に再建された蓮華頂寺（瀬戸内市）にあった塔を移築したものだそうです。こちらも重文建築。

真光寺 寺・神社・教会

温暖な瀬戸内地方、まだ４月に入っていませんが、もう桜が咲き始めていますね。

真光寺 寺・神社・教会

赤穂線の線路を超え、少し離れたところに仁王門があります。坂道を降りていくと、備前市の市街地です。

真光寺 寺・神社・教会

JR西片上駅から南に300ｍほどのところにある、片上鉄道・片上駅跡です。0kmポストがまだ残っています。片上鉄道はここから33.8km先の柵原駅を結んでいました。

さあ、ここから片上鉄道が走っていた配線跡を自転車で走ります。片上鉄道の終着駅だった柵原を通って、JR姫新線の林野駅がゴールです。

最初のチェックポイント？片鉄ロマン街道のサイクリングターミナルです。ここで観光マップをもらい、小休止して先へ進みましょう。

片鉄ロマン街道 名所・史跡

峠清水トンネルです。列車が走っていた頃のものがそのまま残っているようですね。

トンネルを抜けた先にあるのが、清水駅です。木造駅舎があり、列車の行き違いも行われたそうです。

清水駅から1.6kmのところにある中山駅跡です。このあたりも桜が綺麗と思うのですが、まだ早かった。。

和気駅近くでJR山陽本線の線路を越えます。ここからが苦しいだろうな～と予想する。。

和気駅 駅

金剛川に「片鉄ロマン街道」と書かれた鉄橋が残っています。

橋を渡ると、吉井川に沿って桜並木があります。サイクリングが楽しいな～と思える瞬間ですね。

益原駅の手前に、鵜飼谷交通公園があります。ここはミニSLやゴーカートに乗ることができ、子どもに人気のある施設です。

和気鵜飼谷交通公園 公園・植物園

中山駅から5.9km、益原駅に到着しました。このあたりでちょうど1/4を走破したことになります。ここから山に入っていくので、少し苦しくなるかも？？

サイクリングはしばらく吉井川に沿って走ります。写真は新田原井堰（しんたわらいぜき）です。瀬戸町、熊山町、和気町の田んぼや畑に水を運ぶための設備で、昭和54年から国の事業で８年かけて造られたそうです。

天瀬駅に到着しました。桜の名所として知られ、駅舎が休憩所として美しい姿で保存されています。いや～絵になる光景です、来てよかった。

桜がちょうど見頃でした。

ホームから旧駅舎と自転車道を見る。列車がやってきそうな雰囲気がしますね。周囲には小さな集落があるものの、利用客はどれくらいだったのでしょうか。

天瀬駅で休憩をとってから出発。しばらくは沿道に桜が植えられていて、コース中一番の見どころではないでしょうか。車が走っていないので、25km/h以上出して快適に走行できるのが嬉しい。

天神山トンネルに入ります。坂道なので少し苦しかったですが、林野に16時には着きたいので頑張って漕ぎます。

苦木駅跡に到着。片上から22.2kmで、ちょうど半分走ってきました。それにしても昔の駅の雰囲気が残っていますね。

サイクリングロードが整備された2003年に駅舎も改修されたようです。桜を見ながらここで休憩をとりましょうか。

天瀬駅と同じく桜並木が続く場所で、休憩するには最適ですね。ホームから駅舎と桜並木をパチリ。ここまで来る価値は十分。

和気町を抜けて、いよいよ赤磐市へと入っていきます。備前福田駅跡でまた一息。ここも素晴らしい駅舎があったようですが、今では解体されて駅名標が立つだけです。

備前福田から吉井川に沿って自転車道が続いています。走りやすいので、ここからは30km/hで飛ばしていきます。

片上駅跡を出て4時間30分、吉ヶ原駅に到着しました。サイクリングコースの終点です。当時からの駅舎で、2006年には国の有形文化財に登録されました。ここから津山までの路線バスも出ていて、待合室として活用されています。

柵原ふれあい鉱山公園／柵原鉱山資料館 美術館・博物館

構内には昔走っていた車両群が展示されていて、この日も鉄道ファンが写真を撮っていました。構内には12両の車両が保存され、うち10両は動く状態であり、片上鉄道保存会によって毎月第１日曜日、約300mの区間で展示運転が行われます。

柵原ふれあい鉱山公園／柵原鉱山資料館 美術館・博物館

キハ303型気動車が展示されています。昭和９年製ですが、綺麗に手入れされていて、今でも走るのですよ。

柵原ふれあい鉱山公園／柵原鉱山資料館 美術館・博物館

元国鉄の07形気動車で、昭和11年の川崎車輛製です。流線形の前面が美しいですね。片上鉄道では昭和42年に国鉄から購入したのだそうです。

柵原ふれあい鉱山公園／柵原鉱山資料館 美術館・博物館

予定していた時刻より１時間遅くなりましたが、林野駅に到着しました。列車の接続はよいので問題はありません。自転車を輪行袋に入れた後、軽食。サンドイッチが旨すぎ。余裕があれば湯郷で立寄り入浴したかったな～

林野駅 駅

林野駅は付近に住宅も多く、湯郷温泉への鉄道での玄関口となる駅なのですが、利用客はごく僅かで、一部時間帯以外は無人駅。18きっぷシーズンであるため、輪行は可能でしたが、やってきた津山からの列車の座席は埋まっていました。

林野駅 駅

暗くなったころ、佐用駅に到着しました。佐用から智頭急行も接続していますが、このまま姫新線で、姫路行きの列車に乗り換えて終点まで。さすがに、疲れから余部あたりまで爆睡でした。。輪行なので、乗車率を考慮して新快速で神戸まで、神戸からは快速で大阪へ。ハードでしたが気持ち良い疲れで、楽しい１日でした。

佐用駅 駅