おとなの箱根デビュー3泊旅行(3)もくもく大涌谷で温泉の仕組みを知る

2021/03/26 - 2021/03/29

都心から近く、1泊や2泊でのフリー周遊券が発売されている箱根。その箱根に、異例の3泊旅行を企画しました。箱根は初めてなので見るべきところは見たいし、感染予防の観点からも混雑は避けたいし、のんびりもしたいし、という意図で計画し、3泊、うち2泊は芦ノ湖畔、レイクビューのお部屋に連泊、ということで落ち着きました。
この旅行記は２日目です。大涌谷を目指します。予想以上にすごかった！　

エリア 元箱根・芦ノ湖周辺(神奈川)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.5
• 交通: 4.5

第二日目は強羅のホテルを出て、ケーブルカーに公園下駅から乗り込みます。見るからに傾斜のある駅です。

公園下駅 駅

無人駅で、切符事情はのどかな感じです。

公園下駅 駅

早雲山駅を目指します。ケーブルカーの終点です。

公園下駅 駅

ケーブルカーが来ました。
いつでも、こういう乗り物はワクワクしますね

公園下駅 駅

ケーブルカーは緑の中をどんどん上がっていきます。

早雲山駅の２階は、cu-mo箱根　というスペースとして新装されています。ショッピングのお店とカフェ、そして展望台と足湯です。

早雲山駅 駅

cu-mo箱根の展望台からの絶景。もう少し明るかったんですけど、スマホが古くて。

cu-mo箱根 グルメ・レストラン

こちらの角も、絶景です。
司馬遼太郎の「箱根の坂」が大好きなので、早雲山と聞くだけでうれしいです。

cu-mo箱根 グルメ・レストラン

そして、展望台に足湯があるんです。
椅子に座って、テーブルに肘をついて景色を見ることができますし、テーブルで飲食することも可。絶景を楽しみつつの足湯です。
足湯のために、脱ぎやすい靴下、まくりやすいパンツで行きました。

cu-mo箱根 グルメ・レストラン

展望台のある２階から、そのまま、きっぷを自販機で買ってロープウェイに乗ることができます。

早雲山駅 駅

ロープウェイの切符の自販機は最新式で、現金でない払い方がたくさんできます。若い人が多いからでしょうね。盛岡駅のJRの切符の自動販売機が現金だけだったのを思い出します。

早雲山駅 駅

多数の客に対応できるように、曲がりくねった並ぶ列の用意がありますが。今は閑散。

早雲山駅 駅

ロープウェイのつるすところってこんなになっているんですね。おもちゃみたいです。

早雲山駅 駅

なぜかお手拭きももらえます。コロナだからではないようです。緊急時にはこれで鼻と口を押えるらしい。つまり緊急時って噴火時なの？

かなり豪快な感じです。ロープウェイは台数が多く、ひっきりなしにすれ違います。

支柱には点検用のはしごや、周囲を廻れる足場がくっついています。
2013年のフランス映画「グレート デイズ！ 夢に挑んだ父と子」の冒頭シーンが、父親のロープウェイ保守点検作業から始まるのです。それを思い出して興味深かったです。

ここで上がりかなと思う峠みたいなところがあります。ここまでは楽しい空中遊覧

峠を越えると、次の峠までの間の谷が大涌谷でした。もくもく噴煙がわいています。

大涌谷 自然・景勝地

谷底からもくもく噴煙が上がっています。見ても見飽きぬ光景です。きいろいのは、硫黄が混ざっているから。

大涌谷 自然・景勝地

なんてったってロープウェイなので、ほとんど真上から見ることができるのです。それぞれの墳煙口には番号がついていて、観察されているそうです。（つまり、何年何月何日から噴煙が始まった　とか・・）

大涌谷 自然・景勝地

ロープウェイの大涌谷駅。売店もついているので大きな駅です。

大涌谷 自然・景勝地

こんな感じにロープウェイは煙の上を移動します。

大涌谷 自然・景勝地

ロープウェイを降りると、手すりの斜め下に噴煙を観察するような位置になります。

大涌谷 自然・景勝地

噴火時の逃げ方なども看板がありますので緊張します。

大涌谷 自然・景勝地

向こうのほうには、黒たまごをつくる小屋などもあるらしいです（一般観光客は行けず）
別府温泉では、温泉につけていた容器を引き上げて温泉卵を出すところが、目の前でしたが箱根では違うようです。

大涌谷 自然・景勝地

これが黒たまご。効能書きがついています。

大涌谷くろたまご館 専門店

殻だけ黒くて中は普通の色です。

大涌谷くろたまご館 専門店

広場の椅子も黒たまご。みんなが卵の殻を落とすのでお掃除が欠かせない様子。

大涌谷くろたまご館 専門店

黒たまご館（大きなお土産物屋）の向こうに、自然研究路と神社があります。

大涌谷延命地蔵尊 寺・神社・教会

大涌谷延命地蔵尊。この火山を前にすると、自然に手を合わせる気持ちになります。

大涌谷延命地蔵尊 寺・神社・教会

自然研究路は危険のため立ち入り禁止。

大涌谷自然研究路 自然・景勝地

箱根ジオミュージアムが、入場料１００円で大正解でした。受付には、火山写真の絵葉書のばら売りもあります。

箱根ジオミュージアム 美術館・博物館

温泉には、お湯をくみ上げるタイプと、蒸気を冷やしてお湯にするタイプと二つあるそうで、大涌谷は後者です。「温泉の作り方」というような展示があるのではじめ驚きましたが、蒸気から温湯を作るんですね。

箱根ジオミュージアム 美術館・博物館

ここ大涌谷は蒸気井温泉。模型があります。

箱根ジオミュージアム 美術館・博物館

蒸気に水をあてて、お湯にするのです。このような蒸気井があって、そこには硫黄も析出するので、どんどんと外からたたいて硫黄を落として、つまらないように掻き出す、湯守さんがおられます。（湯守のビデオもあり、若い人がたくさん働いているのでちょっと感動しました。）

箱根ジオミュージアム 美術館・博物館

展示はほかにもたくさん。折々に動画もあり、なかなか見ごたえがあります。

箱根ジオミュージアム 美術館・博物館

とてもきれいな硫黄の結晶。

箱根ジオミュージアム 美術館・博物館

大涌谷からは日頃４か所の温泉街にお湯を提供しています。パイプで運んでも温泉なんだから、大涌谷での温度は推して知るべし。

箱根ジオミュージアム 美術館・博物館

なお、2021年7月3日の暴風雨で、造成塔のうち2つが壊れ、このあたりの温泉は打撃を受けました。

箱根ジオミュージアム 美術館・博物館

大涌谷の応援？　開拓をしたのは、渋沢栄一さんらしい。

箱根ジオミュージアム 美術館・博物館

再びロープウェイに乗ろうとしたら、ヘルメットなど災害用備蓄の横を通ります。充実の備蓄です。やはり活火山なんですね。

大涌谷 自然・景勝地

桃源台（芦ノ湖畔）まで降ります。切符は春でも紅葉の図柄。きっと紅葉の時期はとてもきれいなのでしょう。お値段はそこそこします。