鳳凰古城　彩光あふれる、とっておきの名勝

2018/09/08 - 2018/09/09

今ではもう昔のことですが、私が海外旅行にはまったきっかけは2018年の中国への旅でした。そのときの湖南省・鳳凰古城で1泊した思い出について書いてみようと思います。

私的な海外旅行を計画するのはこれが初めてでしたが、いろんな経緯で中国に行こうということに。せっかくなら直行便では行けないような、秘境とまではいかなくても内陸部の日本であまり知られていない名勝地を尋ねてみたいと、この場所を訪問しました。

中国人の間ではよく知られた観光地で、「中国一美しい街並み」とも評されているようです。もっとも、日本ではあまり知られておらず、今回の旅行でも他の日本人観光客に出会うことはありませんでした。
異国情緒あふれる個性的な街で、散策するのがとても楽しかったです。少々アクセスのハードルは高いですが、素敵なとっておきスポットだと思いました。

※以下は2018年の訪問当時の情報で、今は色んなことがかなり変わっているかもしれません。昔の旅行記なので特になにぶんご承知おきください。

エリア 張家界(中国)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 4.5
• ホテル: 4.5
• グルメ: 4.5
• ショッピング: 4.0
• 交通: 3.0

• 同行者: 友人
• 交通手段: 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

鳳凰古城は湖南省の湘西土家族苗族自治州にあり、世界遺産武陵源の玄関口でもある張家界からは路線バスで3時間ほど。陀江（長江の支流）沿いにトゥチャ族やミャオ族という少数民族の方々が多く暮らして文化を形成してきた地域で、現在の歴史的景観は20世紀初頭から続いているそうです。

鳳凰古城 城・宮殿

宿は、鳳凰メロディインという川沿いのゲストハウスにお世話になりました。

鳳凰古城の見どころは何といっても川沿いの歴史的景観ですから、バルコニー付きの部屋にぜひ泊まりたいところ。「美観地区の中心部は夜遅くまで外が賑やかすぎるから、ちょっと離れたところのがよい」という情報を耳にしたので、落ち着いた雰囲気で景観も楽しめそうなお宿をチョイスしました。

ミャオ族の伝統的な刺繡デザインのクッションなど、鳳凰らしさのある素敵なお部屋で過ごすことができ、宿のオーナーの方も英語OKだったので心強かったです。

バルコニーでは美しいデザインのハンギング・チェアに腰かけて、古城の雰囲気をゆったりと味わうことができます。鳳凰古城の建物はこうして川沿いに立ち並んでいるのが特徴的で、趣深く感じました。

ホテルに荷物を置いて、夕方の古城を散策しに出かけます。

石畳の路地に伝統的な木造建築が立ち並び、昔の世界にタイムスリップしたかのようなワクワク感がありました。

事前に知っておかないとショックを受けるかもしれないのが、時々「日本人お断り」との看板を掲げている店があることです。もっとも、そうした看板が出ているからといって、町を散策していて快くない視線を向けられるようなことはなかったですし、多くの土産店などでも日本人かどうかということは関係なく歓迎してもらえたように感じました。

要するに、あえてお断りの店に入ったりせず、気にしないでスルーしておけば、特に問題はないことです。

天后宮という立派な寺院がありました。

古城の街を散策するのは無料ですが、いくつか博物館的なスポットがあり、そうしたところを見学するには有料の入場券を購入する必要があります。（この天后宮がどうだったかはちょっと忘れてしまいました）

ただ、有料施設以外でも十分楽しめると宿の方からコメントをいただいたこともあり、今回は入場券なしで街を回りました。

夜になると、古城の街並みは美しくライトアップされ、一転してモダンな雰囲気に包みこまれます。

ピカピカに彩られた夜の街を人々が行き交い、活気のある様子に私もテンションが上がりました。昼間の落ち着いた雰囲気と夜の活動的な雰囲気と、両方楽しめるのがうれしいところです。

光り輝く古城を川から眺めてみたい、ということで遊覧船に乗船。

乗船料がいくらだったか忘れてしまいましたが、そこまで高価でもなく、乗る価値大だと思います！

このようなボートでしばしのクルーズを楽しむことができます。

これは鳳凰古城の代表的な名橋である「虹橋」をくぐりぬけるところです。ボートに乗って川の中から周りを見渡すと、街や橋の灯りが360度ぐるっと広がりますから、光に包まれたような心地になれました！

川べりの高床式建築がどのような構造になっているかも、こうして見るとよくわかって興味深いですね。

万名塔というタワー。ライトアップされて夜空に浮かび上がっている様子が綺麗でした。

ボートでのクルーズを楽しんで、今度は岸辺を散策しながら古城の夜景を見てみましょう。

鳳凰古城の橋はどれも個性的なデザインが施されており、デザインを見比べながらお気に入りの橋を探すのも一興です。

地上から虹橋を改めて眺めてみると、やっぱり端正で堂々たる名橋だなあと感じました。

虹橋を渡ってみます。

1階部分はこうしたアーケードになっており、土産品店などが賑やかに立ち並んでいます。

2階もあるのですが、こちらは見学するには有料となっていて、私たちは行きませんでした。

夜の古城散策をしつつ、夕食に湖南料理のレストランを訪ねました。宿の人もおすすめしてくれた「俊子飯店」というところです。

乾杯！雪花ビールは中国ではメジャーな銘柄です。

白酒にもトライしてみましたが、アルコールがきつくて予想とちょっと違う味わいでした。(^^;

白身魚の鍋料理を注文。
見ての通り湖南料理は辛いメニューが多いのですが、酸っぱさもある「酸辣」というのが特色です。

酸っぱさと辛さがうまく調和するとマイルドな、それでいて癖になる美味しさになるという、好みに合う一品でした。

夕食後、別のジェラート店でアイスクリームを食べました。中国語がわからないので適当に(笑)注文したら、何とドリアンアイスでした。

なんとなく近寄りがたくこれまで食べたことがなかったドリアン、意図せずして食することとなりました。冷えていてもやはり匂いはきつかったですね……！

今では良い思い出ですが、「榴蓮」がドリアンの意味だということは一生忘れませんw

観光客がこぞって通っている渡し橋も、足元がブルーに照らされて幻想的です。

川岸にはナイトクラブや居酒屋などが立ち並び、賑やかな古城の夜が更けていきます。

鳳凰の夜の活気を存分に味わって、橋の紹介でもしながら宿へと帰りましょう。
櫓の立派な橋、橋上はシンプルながらアーチの美しい橋、堂々たる門がそびえている橋……と、実に様々な、個性的な橋が次々に現れ、目を楽しませてくれます。

皆さんのお気に入りの橋はどれでしょうか？

ホテルに戻りまして、ベランダのチェアに揺られながら、夜の闇と街の光を心地よく味わいつつまったり。鳳凰（Phoenix）に来ていることに掛けて、水樹奈々のBRAVE PHOENIXを音楽プレイヤーで聴いていました。

中心部から少し離れた立地（とはいえ、1~2km程度なので、歩いても行けるくらいです）で、夜も閑静だったのは予想通りでした。ほっと一息つきながら、さっき歩いてきた賑やかな街並みを思い返すのも良いものです。

翌朝、目覚めるとベランダに広がる穏やかな風景。昨夜の喧騒はなんのその、オンとオフの切り分けがハッキリしているという感じですね。

川面に橋が移りこんでいる様子もとてもきれいです！

夜のネオンライトに包まれた雰囲気とはがらりと変わりますが、昼間の古城も活気があって賑やかです。

散策しながらお土産品を探すのも旅の楽しみのひとつ。果実酒や生姜飴、それから牛骨を加工して作った櫛などの工芸品のお店が多くありました。

中国一美しい街並み、鳳凰古城――1泊2日だけでしたが、心に残る楽しい滞在でした。

実は、私はこれまで国内旅行ばかりの人間でした。それが今回の中国旅行で世界には想像もつかない場所がたくさん広がってるんだと気づき、これからは海外にもいろいろ行ってみたいなと感じたのです。振り返ると海外旅行や航空のことに興味を持つきっかけになれた、そんな思い出の旅行でした。

この旅行記へのコメント （4）

• KRNさん 2022/05/17 09:07:14

  ご投票ありがとうございました。

  中欧旅行記へのご訪問ありがとうございました。
  
  鳳凰古城良いですね。
  私もいつかは訪れたいと思っているところです。
  ちょうど昨日湖南料理を堪能してきたばかりなので余計に行きたい気持ちが強くなりました。
  
  色々言われてますが中国は大好きなのでC19の煩わしさが軽減されたらまたすぐにでも行きたいです。
  それまでは国内の「ガチ中華」でプチ海外旅行気分を味わいます。

  tangentさん からの返信 2022/05/19 23:59:54

  Re: ご投票ありがとうございました。

  KRNさん
  
  こんばんは、当旅行記にもご訪問、またコメントをくださりありがとうございます。
  私もオーストリアに行ったことがありましたので、当時を懐かしく思いながら先日はKRNさんの旅行記を楽しく拝見いたしました。
  
  湖南料理、美味しいですよね。（国内のガチ中華めぐり、楽しそうです！）
  私もこの旅行を通じて中国への興味が一層深まったこともあり、中国のいろんな場所にもっと行ってみたいなと感じました。こうして気軽に旅行できない状況となってしまってもどかしい限り……状況が良くなって、また気軽に中国旅行できるようになってほしいと願うばかりです。
  
  tangent

• Antonioさん 2021/10/04 20:35:53

  中国

  こんばんは。中国は興味深そうな場所が色々ありそうですね。12年程前に杭州の西湖に行った際は凄く感激しましたが、一昨年訪問した上海は良さを分からなかったです。6年前に訪問した大連や青島は良かったですね、
  
  次行けるのはいつになるかわからないですが、中国へはまた旅行で行きたいですね。

  tangentさん からの返信 2021/10/05 22:41:02

  Re: 中国

  こんばんは、コメントありがとうございます。
  
  中国はやはりスケールが大きくて、それゆえに自然も文化も興味深いところがたくさんあるように感じました。
  私も、中国ではほかにも行ってみたい場所がたくさんあります。成都、麗江、天山天池など……数年前は格安航空券で気軽に訪ねることのできた中国が、今はこうして遠い場所になってしまっているのは、やむを得ないことですが残念ですね。いつかまた必ず中国旅行をして、色んな場所を目指してみたいです。
  
  tangent