今回は、いよいよ正門から入って。本部キャンパス各号館を見ていきたいと思います。その正門右手には『早稲田大学教旨』。在学中は気にもせず、飛ばし読みした程度でしたが、少しはモノが分かるようになってキャンパス内を歩いてみると、さまざなな分野で日本を代表するような人物・事象に出会うことができ、教旨に書かれていることが「ちゃんと実現されているではないか！」と、あらためて思わされました。

落ち込んだ時には、元気をもらいに早稲田へ行こう！その３

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2021/06/27 - 2021/06/27

283位(同エリア198件中)

エリア

早稲田・高田馬場(東京)

交通手段: 私鉄徒歩

学生時代には気にも留めなかった『早稲田大学教旨』。内容を簡単に言えば、自由に学問研究をおこない、模範国民となって世界に貢献し、学んだ学問を実社会に生かし、それぞれの学問分野で国家を豊かにするだけでなく、広く世界で活躍しなさい、そう記されています。
では正門から構内へ…
…と言いながら、門が閉じられるのは入試期間中だけだったりします。
正門入って左手には、校歌が刻まれた石碑…。学生時代に目にした記憶が…ありません。
さて左前方には2号館、旧図書館ですね。以前であれば館内に入ると、その正面に横山大観さん・下村観山さん合作の大作『明暗』が目に入って、圧倒されたものでした。

現在の館内は「會津八一記念博物館」となって、會津さんの収集した品々が見られるようになっていて嬉しいのですが、『明暗』は、保存のこともあって公開日が限られているようです。ちょっと残念ですね。
正門を入った右手の建物は1号館、2018年には「早稲田大学歴史館」が開館しました。
「早稲田大学歴史館」、学生、OB・OGじゃなくても早稲田好き、歴史好きなら楽しめると思います。館内にはカフェやミュージアムショップもあり、もちろん入館無料です。
そして、入口の立派な柱は「明治期に正門となっていた門柱を加工したもの」とのこと。こうした発想には共感ができます。
つぎに演劇博物館へ向かいます。遠目から見ても美しいですねぇ。

右手には美しい3号館、ガラス張りの広いラウンジスペースでは多くの学生が勉強中。一定以上の年齢のOBにとって、ラウンジって、こんなんじゃなかったですよねぇ(笑)。
その隣には、開館間近の「国際文化館(村上春樹ライブラリー)」。きっと学外からも多くの人が訪れるのでしょうね。
そして「坪内博士紀念演劇博物館」到着。外部から来学した人があったら、まず連れてきたい場所ではないでしょうか。
坪内逍遥さんの発案で1928(昭和３)に設立されたという博物館。建物はロンドンの「フォーチュン座」を模したものとありました。さすがシェークスピア研究で名高い方ですからね。
建物左手前には「坪内逍遥胸像」。私の高校生時代、坪内逍遥さんといえば「近代文学の祖」、言文一致体、代表作は『小説神髄』・『当世書生気質』、シェークスピア翻訳を1セットとして最重要人物・項目として勉強した人物ですが、近年は知らない人が増えているような気がします。価値が下がったのは何故だろう…。

大隈先生と…
高田先生に御挨拶をして…
7号館前の標識はユニバーサルデザインで良いのですが、7号館の壁面のデザインも歴史を感じられて良いです。
この7号館と11号館の間を図書館までつづく美しい並木道、私が14号館に通っていた道でもあります。キャンパス内で一番好きな風景かも…。心のふるさと～♪
こちらは11号館。

3号館と同様、こちらも早稲田っぽくない？カッコいい校舎です。エスカレーターは老OB仕様。ロビーぼ一角には…。
「平沼淑郎先生」の胸像です。元首相平沼騏一朗の兄で、商学科で教鞭をとり、早稲田大学で学長も務められた人物です。学部が違っていたので在学中は知ることもなかったのですが、大変に貢献のあった方と知りました。首相の地位にもあった弟の評価が今一歩で、損をされているかも…。
11号館にはファミリーマート。3号館にはセブンイレブン、14号館にはcoop…。そんなコンビニ事情もOBには驚きのはずですよね。
館内には、こんな立派な絵画も掲げられています。”キャンパスがミュージアム”という取り組みの一環ですね。
11号館と14号館との間には…
2011年に設置されたという「杉原千畝レリーフ」
そして岩石標本もあります。
結構楽しい。理科室みたい。
その向かいの6号館は1935(昭和10)年竣工の味のある建物、現在の構内では一番の古株でしょうね。その入口には…
「勇払油ガス田（北海道）の沼ノ端ＳＫ－6D号井の掘削に使用した石油・天然ガス井掘削用ビット」…なぜここに？理工じゃないの？説明文も理系向けで、ここにある理由が分かりませんでした。

そして14号館…というか、私の時代の建物は第二高等学院のお古で、この建物で学生時代を過ごしたわけではありません。
館内には社会科学部の学生論文集。昔は真っ白な表紙で、表題も墨書きのよう、サイズもB5サイズで分厚かったと記憶しています。スマートになりましたね。
そして中央図書館。早稲田カードをもっているので今も入館できますが、卒業後に入館したことはまだありません。ここは、かつて”最後の早慶戦”が行われた安部球場跡なので…
敷地の一角には早稲田大学野球部のみならず、日本の野球界に多大な貢献をした安部磯雄さん、飛田穂州さんの像が設置されています。日本の野球界の聖地の一つと言っても良い場所なのだと思います。現在、どれほどの日本人に、学生野球の功績を知っている人がいるのかな？プレースタイルも応援スタイルも、もっと言えば応援歌・応援メロディーさえ、学生野球が元なんですけどね。
来た道を戻り、14号館の階段経由で16号館へ。かつては高層建築でしたのに、今は中層で、相当のくたびれ具合です。そのブラック体質が問題となっている現場のせいで斜陽産業となっている教育界、教育学部は辛いな…。
かつては構内いたるところにあった立て看。正門から大隈像まで巨大迷路のようでした。現在は2号館と8号館の間と、この西門あたりのみ、それも過激でない論調のもののみ許可されているのでしょうね。同じころ、お茶の水の明治大学の風景もそうでしたね。
さて生協へ向かいます。
生協、武道場、運動部部室などの入る17号館。お金がない時、こっそり館内のお風呂を使わせてもらったことがありました。もしも屈強な柔道部員などに見つかったら…と、ビクビクしながら入浴したことを思い出します(笑)。
生協です。
早稲田ほどオリジナル商品・ノベルティが販売されている大学はないと聞いたことがあります。