2008/08/10 - 2008/08/17
31位(同エリア57件中)
AandMさん
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”「赤毛のアン」の舞台となったプリンスエドワード島(PEI)に行って、本場のミュージカルを見たい”、との家内希望で、PEI旅行をすることになりました。PEIは、温暖で自然が豊かな島ですが、PEIだけでは面白くなさそうなので、カナダ東端に突き出ているノバスコシア半島も含めてレンタカーでぐるりと一周することにしました。慌ただしい旅程ですが、1週間の夏休みを使えば、何とか可能と考え、実行しました。
東京からシカゴ経由でハリファクス空港に到着し、空港でレンタカーを借り、周遊旅行の開始です。ノバスコシア半島南部を巡って、フェリーでPEIに渡り、PEI見学をした後、PEIとカナダ本土を繋ぐ長大橋を渡り、ノバスコシア半島北部を回り、フェアバンクスに戻る行程です。夏季、カナダ北東部の天候は概ね良好で、道路網も充実しており、ドライブ旅行を楽しむことができました。
2008年当時は、車ドライブでカーナビやスマホの利用はまだ普及していなかったため、地図が頼りでした。PEIの劇場で「赤毛のアン」ミュージカルを見た後の夜10時過ぎ、近郊のホテルに車で戻る際、道に迷って四苦八苦したのが、今も記憶に残っている苦い思い出です。
- 旅行の満足度
- 3.5
- 観光
- 4.0
- ホテル
- 3.5
- グルメ
- 3.5
- 交通
- 3.5
- 同行者
- カップル・夫婦
- 交通手段
- 船 レンタカー 徒歩
- 航空会社
- ユナイテッド航空
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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8月10日
ハリファクス国際空港のヒルトン(Hilton Garden Inn Halifax Airport)で1泊し、翌朝、空港でレンタカーを借りました。左ハンドル車を注意しながら運転して、ハリファクス町中にあるシタデル国定史跡(Halifax Vitadel National Historic Site)にやってきました。
シタデルは、海を見下ろす丘に18世紀に建造された要塞で、今は公園や博物館になっています。ハリファックス シタデル 史跡・遺跡
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土塁で囲まれた五稜郭のような多角形状の城塞の中央部に、石造りの大きな建物があります。城塞の指令所、今は博物館です。
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シタデルの丘にあるハリファクス時計塔(Halifax Town Clock)は、ハリファクスのシンボルです。1803年に建造されたとのこと。
オールド タウン クロック 散歩・街歩き
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ハリファクスを後にして、時計回りでノバスコシア半島の海岸に沿って進みます。
最初の訪問地は、ハリファクスの南西、約50kmにあるペギーズ・コーブ(Peggy's Cove)。半島の先端部に美しい灯台がある場所で、人気の観光スポットです。ペギーズ コープ 観光名所
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海岸沿いに花崗岩岩場が広がり、カラフルな漁師小屋もあって、なかなかの景観です。
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8月11日
半島海岸線に沿って車を進め、比較的大きな港町に到着。
ルーネンバーグ(Lunenburg)は、「北米で最も美しい」と言われる港町で、英国からの入植者たちによって1753年に築かれました。かつての大英帝国が築いた北米植民都市の特色を良く残しているとの理由で、ユネスコ世界遺産に登録されています。
何となく景観の良い町だなと思いましたが、世界遺産の港町であること、ここに来るまで知りませんでした。ブルー ノーズ 2世号 船系
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港に帆船が停泊していました。絵になる光景です。
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波止場は人で一杯です。海岸沿いの景観、確かに素晴らしいと思います。
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港沿いにレトロっぽい建物があり、ホテル、土産店、あるいはレストランになっています。
昼時でしたので、海沿いのレストランで昼食を取りました。新鮮な魚介類を使った美味しいシーフード料理でしたが、値段は高め。観光客の多い人気の場所ですので、高価格はやむを得ないのかも知れません。ルーネンバーグ旧市街 旧市街・古い町並み
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半島先端部をぐるりと回りました。穏やかで静かな海岸風景が続いていました。のんびりするには良いかもしれませんが、特長が無く、少し退屈な感じです。
ここはアン砦(Fort Anne)。17-18世紀に英国からの入植者たちが、アナポリスロイヤル港を守るために建造した星型要塞で、カナダ国定史跡です。英国軍とフランス軍との戦い「ポートロワイヤルの戦い, 1710年」や「ジョージ王戦争, 1744-48年」の舞台になった要塞です。フォート アン国定史跡 史跡・遺跡
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1797年建造の士官室。敵の大砲攻撃に備え、居住部分は地下になっています。
フォート アン国定史跡 史跡・遺跡
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アン砦(Fort Anne)は、アナポリス川の南岸の丘にあります。訪問時、かつて英国とフランスが激しい戦闘をした場所とは思えないほどの長閑な風景が広がっていました。
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アン砦(Fort Anne)から10kmほど南にあるポートロワイヤル入植地もカナダの国定史跡です。1710年頃の木造建造物が再現され、見学することができます。
ポート ロイヤル国定史跡 史跡・遺跡
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木造の屋根から飛び出しているレンガ造りの煙突、英国風です。
ポート ロイヤル国定史跡 史跡・遺跡
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8月12日
ノバスコシア半島の中ほどにあるグラン・プレ(Grand-Pre)、カナダの国定史跡で、現在、ユネスコの世界遺産にも登録されています。こんもりした丘の上、瀟洒なチャペルがある公園のような美しい所ですが、「ここが世界遺産?」といった感じの場所です。グラン プレ国定史跡 史跡・遺跡
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グラン・プレにある「ハービンの十字架(The Herbin Cross)」。十字架は、昔の入植者達の教会墓地があった場所に、1907年に詩人で歴史家であったジョン・ハービン(John Frederic Herbin)が建てたものです。
グラン プレの景観 旧市街・古い町並み
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グラン・プレは1680年頃に開拓された入植地で、1710年のアン女王戦争から1755年のファンディー湾方面作戦まで、英国、フランス、あるいは入植者達の戦いの舞台となった場所だそうです。
カナダにとって歴史上の重要な場所であるため、カナダの史跡になっていますが、カナダ史や入植歴史の知識が乏しい我々にとって、単なる「礼拝堂や記念碑のある美しい公園」でした。カナダ歴史を訪問前に勉強しておいたら、印象が違ったかも知れません。 -
丘の麓の草原にあった彫像。
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カリブー(Caribou)港からフェリーでプリンスエドワード島(PEI)に渡ります。カナダ本土とPEIを行き来では、フェリーもしくは橋を利用しますが、橋を利用するためには約200km西方のニュー・ブランズウイック州まで行く必要があります。フェリー港の方が近いので、行きにフェリーを利用し、PEIからの帰りに橋を利用することにしました。
フェリーの乗船時間は1時間半ほどです。
シャーロットタウンにあるコンフェデレーション劇場で、夕方から「赤毛のアン」ミュージカルを鑑賞しました。ストーリーは承知していますので、英語セリフで理解できないところもありましたが、結構、楽しめました。
劇が終わり、夜10時過ぎに車でホテルの戻る際に、暗がりで標識が見えず、道が分からなくて思わぬ苦労をしました。不慣れな場所での夜間ドライブ、今ではカーナビがあるので何とかなります。地図だけが頼りであった2008年当時のほろ苦い思い出になっています。 -
8月13日
翌日、PEIの主要な場所の見学をしました。フレンチリバーは、旅行案内書によれば「島で最も美しい漁村」だそうです。ノース ラスティコ 散歩・街歩き
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湾岸にカラフルな漁師小屋が並んでいます。
フレンチ リバー 散歩・街歩き
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湾の反対側です。長閑で美しい光景ですが、観光案内書に記述されている程ではないように思いました。曇り空だったこともマイナス要因だったのかも知れません。
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「赤毛のアン」作者のルーシー・モンゴメリ(1874-1947)の生家。
モンゴメリの生家 史跡・遺跡
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モンゴメリ生家は、ゆかりの品々が展示された博物館になっています。モンゴメリのファンなら感激すると思います。
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8月14日
PEIの最東端の岬に立つイーストポイント灯台です。イースト ポイント ライトハウス 建造物
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1867年に建造され、現在も活用されている灯台で、セントローレンス湾を行き来する船への目印です。白亜の見ごたえのある灯台です。
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灯台付近から赤土色の海岸線が伸びています。先ほど見学したフレンチリバーよりも景観が良いと思います。
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エルミア鉄道駅(Elmira Railway Station)は、現在、博物館になっています。PEI鉄道は、1912年に建造され、1964年まで営業していたとのこと。
エルミラ鉄道博物館 博物館・美術館・ギャラリー
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博物館になっている駅舎内に、モンゴメリがこの鉄道を利用していた頃の写真や小道具が展示されています。
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モンゴメリが鉄道を利用していた頃の光景が残されています。
お土産ショップがあり、PEI産のジャムが販売されていました。美しい自然の中で育ったイチゴやオレンジのジャムです。観光案内書にもお薦めのお土産として紹介されており、家内がたっぷり時間をかけて選びました。値段が高めで重さもあり、私はどうかな?と思いました。
PEIから持ち帰ったジャムを帰国後に食しましたが、近所スーパで売られていた安価なジャムと違いはありませんでした。「PEIを思い出しながら味わう」ことに意味があるようで、お友達用のお土産としては、どうかなと思います。エルマイラ 散歩・街歩き
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現在は廃線になっているので、線路は行き止まりになっていました。
エルマイラ 散歩・街歩き
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ポテト博物館です。PEIはカナダでも有数なポテト産地だそうです。博物館では、様々な種類のポテトの紹介からポテトの歴史まで、ポテトに関することが沢山紹介されていました。
ポテトは南米で発見されてヨーロッパに持ち込まれたこと、アイルランドでポテト飢饉で食料不足になり、アイルランドから北米への移民が盛んになったことなど、が写真や絵で説明されています。面白い博物館です。ポテト博物館 博物館・美術館・ギャラリー
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最西端の岬にあるウエスト・ポイント灯台は、1875年に建造され、1963年までは専任の灯台守がいましたが、以降、自動点灯に切り替えられています。半島の小高い丘に建っています。
ウエストポイント灯台 建造物
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博物館、ホテル、レストランが併設されています。
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8月15日
PEI最北端の岬、ノースポイント灯台です。ノースケープ 自然・景勝地
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お土産ショップとレストランが灯台に併設されています。広くて雰囲気の良いレストランで、昼食をとることにしました。
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レストランお薦めメニュー、ロブスターとムール貝の盛り合わせ。これ1人分です。
値段は忘れましたが、高くはなく、味も良好、量もたっぷりでした。このレストランでの食事は、PEI訪問で最も印象に残りました。ノースポイント灯台のシーフードレストラン、超お薦めです。 -
赤土の海岸線がズーっと続いています。
PEIでの観光を終え、コンフェーデレーション橋を渡って、カナダ本土のニューブランズウイック州に入ります。 -
ニューブランズウイック州側からみたコンフェデレーション橋です。12.9km、2車線通行のカナダ最長の橋で、1997年の完成とのこと。乗用車の通行料金、確か50ドル程だったと思います。
カナダ本土とPEIの往復では、フェリーでも橋でも、料金徴収は島を出るときの片道だけでした。珍しい料金制度です。コンフェデレーション ブリッジ 現代・近代建築
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8月16日
PEIを後にして、ノバスコシア半島の北端に向かいます。半島北部には「カボット・トレイル(Cabot Trail)」と呼ばれる約300kmの「北米で最も美しいといわれるドライブコース」があるので、行ってみることにしました。
「カボット・トレイル(Cabot Trail)」入口にあるグレノア蒸留所(Glenora Distillery)で、休憩を兼ねて昼食を取ることにしました。この蒸留所は、カナダで最初にモルトウイスキーを造ったことで知られ、内部見学ツアーもありました。ショップでモルト・ウイスキー1本を購入。グレノラ蒸留酒製造所 建造物
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昼食は、屋外もしくは屋内で採ることができます、屋内は、音楽の生演奏付きでしたので、屋内での食事を選びました。
グレノラ蒸留酒製造所 建造物
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カボット・トレイル沿いには、景観の良い公園のような場所が沢山あります。空気が澄んでいて、景色が鮮明です。
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高台の展望台から半島沿いの海岸線を眺めます。人も少なく、静かで美しいドライブコースが続きました。
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カボット・トレイルの漁港で暫しの休憩。今回利用した車は、左ハンドルのスズキ車で、日本製でした。
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8月17日
ノバスコシア半島のほぼ北端、ホワイト・ポイント・トレイルヘッド(White Point Trailhead)に到着しました。道路横に車を置いて、半島の先近くまで歩いて行ってみました。8月中旬の観光シーズン真っ盛りですが、我々の他には誰もいませんでした。遥か前方は。ニューファンドランド島です。
カナダ本島ノバスコシア州の北東端の半島に来た満足感に暫し浸りました。 -
ハリファクスに戻る途中、マルマービー・ビーチ州立公園に立ち寄ってみました。砂浜が2㎞ほど続いています。結構多くの海水浴客がいました。
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浜辺に表示板があり、気温と水温が書かれていました。気温25℃、水温17℃。水は冷たく、水に入っている人は殆どなく、浜辺で寝そべったり散歩をしている人が殆どでした。
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ノバスコシア半島とプリンスエドワード島(PEI)を周遊し、再び出発点のハリファクスに戻ってきました。ハリファクスは大きな町ではありませんが、半島部やPEIに比べると人や車が多い大都会と感じます。
「赤毛のアン」の舞台となったPEIを見てみたいとの家内希望が切っ掛けで、ノバスコシア州を訪問しました。PEIは静かで長閑な島で、緑豊かな田園風景が広がっていました。モンゴメリーや彼女の作品「赤毛のアン」に思い入れのある方なら、格別の印象と満足感を抱かれるかも知れませんが、特に関心や興味のない人にとっては美しいけど多少退屈な観光地と感ずるかも知れません。私にとって印象に残ったのは、カナダ最長のコンフェデレーション橋を渡ったこと、分量たっぷりのロブスターを味わったこと、そして景観の良いカボット・トレイルをドライブできたこと位で、満足感としては中の上といった印象です。PEIは、どちらかというと少女趣味的な観光地?、ではないかと思います。市庁舎 文化・芸術・歴史
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