2019/11/08 - 2019/11/09
72位(同エリア242件中)
のまどさん
コントゥムはこの旅の山場の一つ。ベトナム高地は鉄道が通っている沿岸都市と比べて交通の便が悪いので、外国人観光客の数はめっきり減ります。山岳民族の文化を知るという確かな目的を持ってこそ滞在する街だと思います。
当日申し込んだのはバイクで3つの村を周るツアー。ガイドは少数民族バナー族で、妹と一緒に案内してくれました。バナー族はカトリック教徒が多く、街の木造教会は西洋建築に彼らの文化の融合が見られました。民俗博物館も一見の価値があると思います。
私の旅行記の定番になっている少数民族村巡り。村人の印象を比較するとミャンマーでは訪問者に興味を抱きつつも警戒心を示し、ラオスでは生活のために仕方なく付き合っている感じでしたが、ベトナムでは老若男女問わず豪胆。誰一人臆することなく、気取らずに振舞っていました。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 3.5
- グルメ
- 4.0
- 同行者
- カップル・夫婦
- 交通手段
- 徒歩 バイク
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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翌朝、早めに起きて昨夜閉まっていたHighland Eco Toursを再訪。コントゥムに来たからには少数民族村を訪ねなくては。
http://www.vietnamhighlands.net
1日ツアー、どうやらガイドが手配できるようです。料金は米ドルです。 -
イチオシ
ホテルに迎えに来てくれたガイドとその妹は二人とも20代。私がガイドのバイク、ウワバミが妹のに乗って出発。相乗りだけどヘルメットがあるのが安心。
20キロを40分ほど走って着いたユット村(Plei Yut)。少数民族の中でも人口が最大のジャライ族の村です。ロンハウスは冠婚葬祭などの集会所、時には簡易宿泊施設にもなる村の中心的な建物です。 -
伝統的な住居は高床式。
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学校がありました。
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チャリ通学なのかな。
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数日前に死者が出て、葬儀を行っているとのことですが、悲壮感は全くありません。
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死者はこのような所に埋葬されるようです。
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トーテムポールを立ててかなり手厚く供養されるようですが、7年経つと何もしなくなると(記憶が朧気)。アニミズムは自然界の精霊信仰なので一定の期間があれば魂が成仏したと捉えられるのでしょう。
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一方、母系社会であるため幼くして母親を亡くした子どもは呪われているとして忌み嫌われるとのこと、残酷です。
葬儀の炊き出しを行っているお姉さま方から「あんたきれいだね!」とガイドを介してからかわれました。中年は真に受けませんよ、と。ちなみに私は一番手前の女性のような出で立ちを旅先でよくしているのでフエでガイドに間違われました。 -
言語系統では遠くハワイやマダガスカルの先住民と同じマレー=ポリネシア語系に属しているジャライ族。後述することになるチャム族も一派だそうです。
ラオス旅行記で書いたモン族と同じようにベトナム戦争で米軍の雇用兵となり、戦争後亡命を余儀なくされた人たちも多くいたようです。 -
彼らは農業主にコーヒー産業で生計を立てています。ベトナムは現在ブラジルに次ぐ世界2位のコーヒー産地。
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タピオカ芋も生活を支えているようです。
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ウワバミにとって実ったパイナップルを見るのは初めてのようです。
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四角豆と言うのでしょうか。小笠原では天ぷらにすると聞いたことがありますが、ここではやはり炒め物かな。
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こういう風に銃を向ける小僧、少数民族の村では必ず1人遭遇すると思います。
少年よ大志を抱け。君が闘うのは己の未来なのだ、とポエムな言葉を授けましょう。 -
村のすぐ先にはヤーリーダム。ベトナム第2位の大きさを誇るようです。
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元々は湖で恋人に裏切られた乙女が身を投げたという伝説があると記憶している。ガイドの英語は見事なのですが(←毎度、上から目線)、言葉の押しが弱いので記憶に残りにくい。
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昼食はガイド姉妹に導かれるままに地元の食堂。ほぼ満席でした。ベトナム風ポークソテー。ご飯の上に副菜、漬物とともに添えられ、薄味のチキンスープ付き。東南アジアの定番ランチ。
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イチオシ
午後はバナー族の村。ガイドはVillageと言っていましたが、村の規模やコントゥム市街に位置していることからCommunityの方が合っているかと。
このロンハウスは屋根と床の部分に施された模様が特徴的です。 -
Thon Pleitonghiaが地区の名称だったと思いますが、Google mapでは検索できません。バナー族はモン=クメール族で、ガイド姉妹も同族だそうです。
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質素な佇まいの住居が多く見られました。
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イチオシ
「ミー、ミー(アメリカ人)」と我々を囃し立てて子どもたちが近づいてきたので追いかけると「キャー」と叫びながら逃げていく。少し進むとまた「ミー、ミー」と向かってくるので振り返って追いかける。だるまさんが転んだをしてみました。
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イチオシ
茅葺屋根のロンハウス。やはり趣があります。階段梯子は高床式住居に使われたネズミ返しに似ているのでそのような意図があるかと聞くと、ないと。前年に訪れた相倉の合掌造りと似ていると写真を見せても「電気は通っているのか」ときいた以外あまり興味なさそうでした。
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Google mapでそれらしき村の名前はTap Hoa。
ブラー河畔、遠くに見える山はカンボジア。ガイドが気に入っているのどかな風景です。 -
歩道に敷き詰められているのは収穫された米。道路に広げて干しているそうです。その上を歩く、そしてバイクで走るという感覚に度肝を抜かれました。私はこの後、踏まないように端の方を歩きました。
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伝統的な織物をしている老女に出会いました。何かを売りつけられることはなく、カメラを向けても自然に振舞っているのが嬉しい。
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サイクリング三姉妹
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リサイクリング三姉妹
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何やら集会が行われています。
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「寄っていきなさい」と招き入れてくれた老人は優しいおじいさんというより何やらすごみを感じます。
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バナー族の伝統料理と米の蒸留酒(ルオウ・カンというらしい)。結婚式だそうですが、新郎新婦の姿は見ませんでした。
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午後2時前なのにみんな既に出来上がっていて目が座っています。ウワバミがすごい力で腕を引っ張られ、蒸留酒を口にしました。私も試しました。酸っぱかったです。
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オリジナリティ溢れるダンスを披露してくれた青年。この1枚で破壊力が充分伝わると思います。あなたが一番濃かった。
好奇心より警戒心が勝って力づくで引き留める村人たちの腕を振り払ってお暇します。 -
ガイドの元に戻ると「あ、帰ってきたのね」と。こういうことはよくあるのでしょう。
狂喜乱舞の宴の横で静かな生活を営む村人。すごいコントラスト。 -
イチオシ
結婚式場で揉まれながらも撮った写真の数が少ないからか時間が余っているとのことでコントゥムの木造教会に連れて行ってもらいました。1918年建立なので101年。ロマネスク様式とバナー族の伝統の融合。
ガイド姉妹はじめ多くの少数民族がカトリックを信仰しているのは16世紀以降の宣教師の布教活動があったからだと思います。原住民、カトリック、ジャングルというキーワードにこじつけて今年他界した巨匠エンニオ・マリコーネ追悼の意を込めて映画『ミッション』のテーマ『ガブリエルのオーボエ』をBGMに。
https://www.youtube.com/watch?v=Ixby9BzJfEo&list=RDIxby9BzJfEo&start_radio=1 -
中では小規模なミサが行われていたので遠慮がちに撮影しました。柱の数は100以上。黒い木材の合間に差し込むステンドグラスの光が美しかったです。
ホテルまで送ってもらい、姉妹にガイド料とチップ、お土産を渡して別れました。妹は全く英語を話しませんでしたが、二人ともプロフェッショナルな態度で好感が持てました。 -
荷物を置いてすぐにまた歩き出します。偶然立ち寄った枢機卿邸。ジャン・リエヴァンという宣教師の拠点だったようですが、検索してもベトナム語のウィキペディアしか出てこないのでそれ以上は分からず。
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イチオシ
前述ド・ロードと同じようにリエヴァンもベトナム、もしくはコントゥムに魅了されたのでしょう。
教会と同じように木材が使われていて素敵な佇まいです。トリップアドバイザーによると資料館があるとのこと。 -
サンセットパイントはCoffee Houseに決めた。
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アルコールなしだけど沈み行く太陽を拝みます。充実した一日でした。
今日出会った人の中で悲しそうな顔がなかったのが良かったです。 -
夕食は本当に迷いました。Trip Advisorのレビューの下の方にGoi laという郷土料理の情報が載っていたので検索して出てきたホテル近くの店に。
入店するなりみんな視線を避ける超アウェーな雰囲気。でも、後戻りはできない。 -
悉く無視された後に現れた恐らくは店主。ベトナム語の優雅さと柔らかい物腰が天女のようでした。翻訳アプリで注文を伝え、どのように食べるのか実演してくれました。
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こちらが天女が巻いてくれたゴイラー。ネギやバジルはともかく、山に入ってそこら辺に生えていたものを取ってきたのであろう、もみじやヤツデなどの葉や得体のしれない平行脈の草で食材を巻く。果たしてすべて食用なのか、そして食べ残しを使い回していると思われる。この晩、下しました。
調理されたものもどうも今一つ、会計は300,000ドン。周りのベトナム人も伝票もらって驚いていたのでお勧めできません。 -
口直しにこじゃれたカフェhttps://www.facebook.com/gacmangrekontum/
こちらは日本に出店しても大丈夫だと思うほどの太鼓判。 -
ブルーベリーアイスとワイン2杯で確か合計120,000ドン。
ワインは恐らくメルローとカベルネソーヴィニヨンかな。なかなかでした。 -
翌朝。朝食はやっぱりバインミー。
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唐辛子入りとなし1個ずつ。注文から会計までベトナム語でできるようになったよ♪
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歩いて20分以上、民俗博物館にやってきました。
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この甕、全部コーヒー豆でできてきます。
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バナー族、ジャライ族をはじめ少数民族の文化が概説されています。
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太鼓は少数民族共通の楽器のようです。
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甕はそれぞれの形や模様があるようです。
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水牛は財産のシンボル。
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染物も伝統があります。撮った画像がピンボケしてざっくりとした説明しかできないのですが、時間をかけて見学する価値がある博物館です。
国営なのでベトナムの多数派であるキン族との共存が強調されているのが気になりましたが、是非そうあって欲しいものです。 -
ホテルに戻る前にもう一度寄りました、Coffee House。
気が付くと着信履歴が2つ、番号に掛けてもつながらない。これからブォンマートゥォットに移動の予定。どうなることやら。
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