2020/10/01 - 2020/10/01
1512位(同エリア28081件中)
品行方正さん
街おこしのイベントに釣られて初めて新竹に行ってみた。
観光としてだけではなく、日本との関わり合いでもあまり紹介される事がなかった街・・
なので今まで興味も知識も全く無かった。
しかし街を歩いてみて、日本の名残を一番強烈に感じた・・
何処に行っても日本時代の風景は残されているし見る事が出来るが、同じように見えても何かが違う。
街が話しかけてきて、ずっとそれを聴きながら歩いていたような気さえする!?
ここは日本統治初期に本格的な駅舎が建てられ、軍事施設があり、憲兵がいて、終戦間際には特攻隊の基地が有った街なのだ。
日本が持ち込んだガラス産業は今でも健在で芸術性の高い工芸品として評価されアートの街、文化の街としての側面もある。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 同行者
- 友人
- 交通手段
- 高速・路線バス 徒歩
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-
いつものように台北駅のQスクエアのバスターミナルから高速バスで・・
台鉄新竹駅の裏側に到着する。
早速屋根には開催中のイベントのオブジェが乗っかっていた。 -
これが現存する最古の駅舎の勇姿だ!!
現地情報員に言わせると「日本人が設計した駅はどこもみな同じに見える」そうだ。
う~ム・・・・。 -
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日本には無いスタイルなので暫らく見惚れる。
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あまりの老朽化で、内部はさすがに全面改修されてしまった。
残念だが、現役の駅なので仕方がない。 -
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ヤシの木で南国情緒も感じられる。
統治間もなく駅舎を建築したくらいだから、当時の日本にとっては最重要の都市の一つだったのだろう。 -
街に出るといきなりこんな看板が・・
古っ!!
けどよく残しているものだ。 -
これもいきなりだった。
ここはドコ・・? -
入口横にメニューサンプルが並んているさまは、まさに“日式”だ?!
あまりの意外性につい入ってしまった。 -
そして食べたのがカレーうどん。
地元客も鯖の塩焼きや豚カツ定食などを普通に食べていて味噌汁をすすっている。
やっぱり我々は木曽路にいるらしい。 -
さて、いよいよ街歩き・・
最初に登場するのが清時代からの東門。 -
開催中のイベントのオブジェがあしらわれた交番。
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台湾の街には珍しい?清流・・
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こんなにも澄んだ水が流れているのは、台湾ではここだけだ。
※独断で、しかも偏見です※ -
これは(旧)図書館。
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この様な施設は本当によく充実している。
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VRで古い時代の図書館内を巡る事ができる。
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日本時代の資料もストレートに展示されていた。
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日本時代に発行された文化的?な本。
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この時代の日本語の本をこんなにも完璧に保存しているなんて驚きだ。
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特に意味はないが素晴らしいデザインだと思ったので・・
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これも日本時代に建てられた美術館。
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確か市役所だったか‥?
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これだったら将に街のシンボルですね。
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警察署。
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保存された日本家屋・・新竹にも有りました。
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日本人が退去した後、高名な教育者の住居だったので運よく保存された。
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外省人でありながら、国民党の弾圧から台湾人学生を守ったことで尊敬を集めている。
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多少の修復はされているが見た目にも結構古い。
当たり前だけど・・ -
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戸袋とか縁側の感じとか、もう何十年前に見納めた事か・・
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ここは多分トイレ。
下に小窓が有るのが定番。
こんな記憶があるなんて正真正銘の高齢者だ・・ -
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敷地全体としてはカフェレストランとして運営されている。
こんな場所に何故?と思うくらい年齢層の若い客が多かった。 -
やや高価だが本格的でおいしいコーヒー。
こだわりの淹れかたも値段のうちか? -
店内もセンスよくレイアウトされて快適な居心地だが、他の客に申し訳ないので全体の写真は遠慮した。
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これはガラスの博物館。
駅を挟んで反対側の公園の中にある。
公園は大正初期に整備され、この建物は皇族や高官の宿泊用として建設された。
他に憲兵隊や軍関連の設備もあり、見方によっては軍国日本の象徴のような場所でもあった。 -
現在は博物館として様々なイベントや展示に使用されている。
建築物としての価値も非常に高く、木材部分は高級檜をふんだんに使っていた・・が、米軍が一時使用していた当時、ところ構わずペンキを塗りたくって木材部分は回復不能になってしまった。 -
建物の価値を知っていた台湾の人々はみな啞然としたそうである。
この話しを聞いた時、何故かトランプ大統領の顔が想い浮かんだ!?
※余談です※ -
園内は桜の名所としても有名だが、姉妹都市の岡山市等が送った約1,000本の八重桜が中心になっている。
戦前の利用目的と対比して考えると、とても嬉しい話しである。 -
一階は特別展用のスペースで二階部分に作品が常設展示されている。
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ガラスの茶さじ・・
この様な作品になると日本も台湾も区別がつかない。 -
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感性が似ているのかも知れない・・
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作業風景も見学出来るようになっている。
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ここからが圧巻だった・・
突然眼前に現れた一角!! -
この建物群は湖畔料亭と呼ばれている戦前の日本の施設だ。
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高官や高級軍人達が宴会をするための料亭だった。
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終戦真際には出撃前の特攻隊員がここで接待された。
将に日本統治時代の遺物だ・・ -
しかし、その佇まいは美しい・・
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そんな曰くのある施設を、こんなにも美しく丁寧にリノベして利用してくれているのだ。
統治時代は台湾の人々にとっては良い事、悪い事、様々だったかも知れないが、少なくとも日本が悪意をもって臨んだ訳では無い事を理解してくれているような気がする。
そう思いたい・・ -
台湾にはこの様な風景がよく残されていて、それを見た私たちは単純に喜んだり誇らしく思ったりしている。
しかし、当然ながら自然に残る訳ではない。 -
誰かが努力して、活動して、その上で残されているのだと思う。
少しどころか、大いに感謝しなければ・・
別に日本人の嗜好に合わせてあざとく作っている訳では無く、彼らにもこれが美しい姿なのだろう。 -
これも第一義的には台湾の人々に向けて提供されたものだ。
つくづく感性が似ていると思わざるをえない。
そしてそれを非常に嬉しいと思う・・ -
最近聞いた話だが・・
敗戦で日本人が引き上げた時「自分たちは置き去りにされた・・」と寂しく思った人もいたそうだ。
私たちはそのような人たちをずっと無視して何のケアもしてこなかった。
それでもこの様な素晴らしい風景をここ台湾の地で目にする事ができている。
綺麗だし楽しいのだが、何か複雑な感情になったりもする。 -
・・・といったところで速攻で帰ることにした。
地元の汐科では9時にはどの店も閉まってしまう。
今夜は刺身をツマミにワンカップ大関を3本はいくつもりなのだ。
どんなに頑張っても閉店までせいぜい1時間ちょっとしか居られない。
これは大変だ!!こんな事している?場合じゃない!?
なので今回もこれにて終了です。
・・・オ・シ・マ・イ・・・
ベストを尽くしたが2本しか飲めなかった(^_^;)
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