2003/04/14 - 2003/04/17
58位(同エリア80件中)
まさとしさん
マーシャル諸島共和国は正式な国で首都はマジュロ。珊瑚礁でできた環礁国家で山はなく地球の温暖化による海面の上昇であと50年もつかも分からない危機に瀕した国でもある。かつては水爆実験場のメッカとしてイメージが悪い場所だったが今はそんな暗いイメージは全然なく、ミクロネシアの主な島で手つかずの珊瑚が残る唯一の場所として注目されはじめている。
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コスラエを経由しこの便で2回目の食事が出た。といってもハンバーガーとクラッカーだけで少し物足りない。ミクロネシア連邦をあとにし、マーシャル諸島共和国最初の島であるクワジェリンに到着した。途中また雲が出てきたが着陸する頃には青い空に戻った。クワジェリンは世界最大のクワジェリン環礁にある空港で米軍の基地になっている。空港の滑走路やその他の施設は今までのミクロネシアの空港とは違い立派で広々としている。しかし米軍機が2機いるだけだ。長距離爆撃機はみんな湾岸諸国に行ってしまったのだろうか?この空港では外に出ることはできない。
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ここまでフライト時刻のペースが速いのでこのまま行けばマジュロに予定の19時より早めに到着しそうだ。
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約1時間後、ちょうど夕暮れ時にマジュロ環礁が眼下に見えてきた。赤く染まった海とループを描く砂州が幻想的だ。東京から20時間。いよいよやってきた。距離の割にはずいぶん時間がかかったまさにミクロにシアの秘境の島マジュロ環礁に着陸態勢に入った。ラグーンに埋め立てられた滑走路に着陸、入国審査を受けようとしたら日本人の3人組のおじさんに声をかけられた。同じ飛行機だったようだが全然気づかなかった。最初日焼けして小柄だったのでフィリピン人の船員かと思った。
マグロ漁船の船員とのことだが、マーシャル諸島とマグロ漁というと第五福龍丸の関係を無視することはできない。アメリカの水爆実験により死の灰を浴びたのはビキニ環礁でマーシャル諸島に属している。今では憧れのダイビングスポットになっているようだが当時の住民は未だに島には戻る事ができないままだ。ビキニ環礁の庁舎がマジュロの中心部に建っていたのには少し驚いた。あれから来年の3月1日でちょうど半世紀がたとうとしている。当時の日本の立場は弱かった。アメリカの調子にのせられまともな保証も得られないまま風化されつつある。おそらくマーシャル諸島の住民も同じだろう。実際島の住民は現在もちゃんと真実を知らされているのだろうか。とにかくこの悲劇はマーシャル諸島で起きた事実として世界に語り継がれなければならないと思う。 -
荷物を受け取り到着ロビーに出た。もう日は暮れている。湿度はかなり高く風も強いので顔がべたつく。あまり爽やかな気候とはいえない。しばらくするとロバートレイマンズホテルの送迎車の人と落ち合い車に案内された。僕以外にも2人のアメリカ人が同じホテルに向かった。マジュロ中心部に向かう車はみんな安全運転でゆっくり走っているので信号もないのに渋滞している。のんびりした島だ。途中スーパーマーケットなどもあったりするが、南国独特の屋台風の商店が多く目に付く。遊園地があり観覧車やメリーゴーランドがあったのには驚いた。あとで聞いた話だが移動式だったらしい。
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そのまま中心部のロバートレイマンズホテルに到着した。
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フロントに案内され今後の予定が書かれた手紙が渡された。チェックインの手続きはすべて終わっているようでそのまま鍵が渡された。
さすがパックツアー、楽だ。手紙の中には明日何時にダイブショップに来ればいいのかなど詳しく予定が書かれていた。ホテルの部屋は外見に比べてなかなかいい部屋で広々としている。普通に泊まると1泊90$らしい。
ダイビング初日の朝、窓を開けたら雲が多い。雨が降りそうだなと思っていたらスコールが来た。空は一面厚い雲に覆われた。風も強い。でも雲の流れは速い。遠くに日の光が見える場所もある。とりあえず天候がましになることを祈りつつ朝食を食べることにした。8時半にダイブショップに行くことになっている。食事を取っている間にいつの間にか雨はあがっていた。ダイブショップはホテルの敷地にあり歩いて向かうことにした。プレハブの2階に事務所があり、ここでお世話になり吉居さんに出迎えられた。この時勢だから無理もないが今日の参加者は僕一人だ。ここマーシャルダイブアドベンチャーはマジュロで3カ所あるダイブショップの中で唯一日本人経営の店だ。最初珊瑚講習を1時間ほど受け海に出発することになった。 -
モーターボートに揺られ20分ほどでダイブポイント「No.2」に到着した。途中スコールが来たり天気は相変わらずだ。「No.2」は無人の環礁島のラグーン側にあるポイントだ。さすがに内海でも風が強く流れがある。これでは外海にはとてもじゃないが出られない。
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マーシャルの海は透明度は抜群。コンパクトな色とりどりの珊瑚には小魚が無数に泳いでいる。色鮮やかな珊瑚は生き生きとしていて水底の白い砂に反射した太陽の光とのコントラストが眩しい。2本目は少し深いとこまで潜り大きな魚もちらほら見かけた。2本目を終えてボートに戻ろうとしたが風で波が強く、ハシゴにつかまるのが難しい。帰りは向かい風で波も強くスコールでボートはスピードを出せない。そんな感じで2時半に桟橋に戻ってきた。シャワーを浴びに一度ホテルに戻ったあとダイブショップでロブブックの記入をすませた。明日の出発は9時だ。天気が良くなることを祈りたい。
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南部のギブソンズスーパーマーケットへ行ってみた。この界隈はマーシャル諸島の官庁街だが、こぎれいな建物がちらほら建っているだけだ。タクシーが主な移動手段だがすべて乗り合いで一本道しかないこの国では行き先を言う必要もなくほとんどの場所は50セント均一だ。頻繁に走っていて安いのでかなり利用価値は高い。スーパーの近くには例の移動式遊園地もあるが日中は営業していないようだ。今夜サーカスもあるようだが、今回はやめておこう。
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マジュロの中心部。
島でのんびりが目的だがやはり何もない島は退屈だ。食べること以外することがない。と言うことで夕食は上海レストランでロブスターのみそ汁を食べる事にした。ずいぶん大胆なメニューだ。値段は12$と安くはないが他の食べ物も高いのであまり気にならない。 -
ホテルのバルコニーにて。
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ダイビング2日目。今日は9時発と少し遅めの出発なのでゆっくり朝食を食べ、スーパーで昼のサンドウィッチを買い込みダイブショップへ向かった。
今日は吉居さんは同行せずダイブマスターのウォレシンと潜ることになる。20分で目的のポイントに到着した。今日は「No.4」と「マウンテン」というポイントに潜ることになる。とりあえず今のところ天気は最高だ。青空の下、白い砂の環礁島が美しい。ボートの上からでも水面下の珊瑚がはっきりと見える。まさに絵はがきの世界だ。 -
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1本目は浅めのポイントに潜り、2本目は20メートル強のディープダイブになった。昨日に比べて気分がリラックスできて水中での移動に不自由はないが、相変わらず空気の減りは早い。それはともかくマジュロでのダイビングはいい経験になったし、問題は写真がきれいに写っているかどうかだ。デジカメとは比べものにならないくらい取りやすかったが、ピントがどれだけ合っているのかが気になる。リバーサルなので36枚中5、6枚きれいなのがあればいいほうだとは思うが。
それにしても連日一隻のモーターボートをチャーターしてずいぶん贅沢な過ごしかたをしたものだ。この国で今スキューバダイビングをしているのは自分一人だけだと考えると何ともいえない。ダイビングを終えてマジュロに戻ろうとしたら、向かう方向に厚い雲が迫ってきた。マジュロまで天気はもったがホテルにシャワーを浴びに行っている間にスコールが来たのですぐにダイブショップに戻れなくなってしまった。しばらくして小降りになったのでウォルシンと一緒にログ付けをすることにした。支払いを済ませ世話になった吉居さんとはとりあえずお別れだ。 -
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マジュロの街を歩くことにした。特に行きたい場所もなくマジュロのある島の北端まで歩いていくことにした。この国は一本道が基本だが、それに平行する裏道がある場所も存在する。そこはマジュロの人の住宅地になっていて自動車が通らず静かで子供たちが遊んでいる。犬は道路を歩いている分には問題ないが、一歩でも人の敷地に入ろうものならすごい剣幕で追いかけてくるので怖い。外海は荒れていて波しぶきが凄まじい。そんな中何キロ歩いたかわからないが北端までやってきた。メインロードはロータリーになっている。島の北端の浜辺は珊瑚の欠片とゴミで砂浜はなく、とても裸足では歩けない有様だ。ここまで来るとタクシーの数は減ってしまう。とりあえずホテルに戻ることにした。
夕食は初日の夜にも行った韓国料理屋でソムゲタンを食べることにした。こんなとこでこの味に出会えるとは思わなかった。ただし値段は高い。あまり気にならないが一食1500円以上出している。この島の物価に慣れてしまった自分が怖い。でも明日帰国だ。つかの間の旅行だったが、今回のように目的を絞って出費を気にしない旅行もたまにはいいものだ。
8時にホテルの送迎車で空港に向かうことになっている。7時半に朝食を食べようとレストランでラーメンを注文したらなかなか出てこなかったので冷や冷やした。急いで食べ荷物をまとめ車に乗り込んだ。
8時にホテルの送迎車で空港に向かうことになっている。7時半に朝食を食べようとレストランでラーメンを注文したらなかなか出てこなかったので冷や冷やした。急いで食べ荷物をまとめ車に乗り込んだ。写真は滞在したホテル。
朝からすごい風雨で最悪欠航になりそうな雰囲気だったが、時間と共に空は明るくなり雨も小降りになっていった。空港までは30分。チェックインをすませ出発を待つことになったが、この空港何もなくヒマだ。その割には(客ではない)人が多く座る場所もない。バーがあったのでそこでビールでも飲んで出発を待つことにした。ハワイ・ホノルルからの便は30分遅れで到着した。小雨の中タラップを上り窓際の席についた。今日は天気が悪いのでマジュロ環礁はすぐに見えなくなってしまった。
1時間後、クワジェリンに到着した。雨は降っていないが雲が多い。ここで機内はガラガラになった。その後朝食が出てコスラエに着陸。ここではほとんど人の出入りがなく離陸。1時間のフライトの後ポンペイに到着した。ターミナルに降りようかと思ったが、雨が降っているのでダメらしい。ここから頭に花飾りをつけたいかにも南国といった感じの人々が乗り込んできた。そのほとんどは次のチュークまで行くらしく国内線扱いだ。
チュークに着陸。ここでも飛行機から降りようとしたがセキュリティーが閉まっているからダメだとか言われた。結局ミクロネシア連邦の国で外に出られたのはコスラエだけだった。チュークでも人の出入りは激しく、機内は今日初めて満席になりグアムに向かった。
定刻より若干早くグアムに到着した。今回入国審査は3日前にも通過しているというのが理解されすぐに通してくれた。ターンテーブルで荷物を待っていたらずいぶん冷凍品の入った発泡スチロールが多いなと気になっていたとき自分の荷物が出てきた。濡れている。しかも雨で濡れているのではなく冷凍品が溶けた雫によるものだ。最悪だ。魚臭い、ザックカバーをしていたが至る所に水分がしみこんでいて不快だ。荷物がなくなるのも不快だが、濡れるのも同じくらいイヤだ。乾いても臭いが残りそうな気がする。
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旅行記グループ 2003年 ミクロネシア・アイランドホッピング/マーシャル諸島ダイビング
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