2016/03/19 - 2016/03/21
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SamShinobuさん
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大学時代の親友が、香港に単身赴任している。
2016年春、同じく大学時代の朋友3人で、彼を訪ねた。
この旅で僕はビデオとスチールの両方のカメラを持参し、ビデオカメラメインで撮影していたので、写真に関しては使えるものが少なかった。料理の写真などほぼ無かったが、久しぶりに会う友人との楽しかった旅の記録として残しておく。
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.0
- ホテル
- 3.5
- グルメ
- 4.5
- ショッピング
- 3.5
- 交通
- 4.5
- 同行者
- 友人
- 交通手段
- 船 タクシー 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
2016年3月19日
羽田空港国際線ターミナルは桜満開。
僕が子供のころはまだ成田空港が開港していなかったので、空港と言えば羽田だった。初めて羽田空港に連れて行ってもらった時のことは今でも覚えている。外国映画好きの少年だった僕にとって、羽田国際空港は海外への扉が無数にある憧れの場所だった。
そして1978年に成田国際空港が開港する。ほとんどの国際線は成田空港に移転し、羽田空港は国内線空港としての役割を担うようになった。僕が頻繁に海外に行くようになる頃の国際線は基本的に成田空港だったので、遠く不便な思いをしながら成田を利用していた。
だから2010年10月に羽田空港国際線ターミナルがオープンした際は、羽田が帰ってきたという思いに心躍らせたものだ。 -
チェックインカウンター
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江戸小路
海外からのお客さんにとっては、この江戸情緒は堪らないんじゃないかな。 -
プラネタリウムStarry Café
僕がこの国際線ターミナルで一番好きな場所がある。それは5階にある「プラネタリウムStarry Cafe」だ。ここは入場料とワンドリンクで本格的なプラネタリウムが堪能できる。解説は録音だが内容はしっかりしているし、地上のシルエットが羽田空港というのが泣かせる。天文ファンの僕としては、プラネタリウムがある空港として、もっとPRしてもいい気もするが。 -
キャセイパシフィック航空
香港のフラッグ・キャリア。以前の僕は何となくANAの利用が多かった。マイルも貯めていたし、やはり日本の会社ということで安心感が違った。
しかし近年は、できれば訪問国のエアラインを使いたいと思っている。それは搭乗した瞬間からその国への訪いが始まっていることに、今更ながらに気付いたからだ。その国のエアラインに乗ることで早々に旅の情緒を感じられるし、海外渡航のスイッチもそこから入れられる。
考えてみると、子供ながらに外国のロマンを感じていた飛行機が、大人になって仕事で使うようになると、単なる移動手段にしか過ぎなくなっていた。離着陸の気圧の変化が好きではなかったし、短時間でも飛行機に乗るとぐったり疲れた。
それがどういう訳か、数年前から再び飛行機に興味が湧き始め、搭乗自体を楽しめるようになってきた。子供の頃の飛行機への憧れが再燃し、わくわくしている自分に驚くこともある。機内食に関して言えば、以前は長時間のフライトでない限り、空港で食事を済ませて機内食は食べない事が多かった。それが今では、嬉々として機内食の写真を撮ったりしている。
さて、一度好きになると、五感を研ぎ澄ましてフライトを体感するようになる。するとある時、ジェット旅客機の機内音の心地よさに浸っている自分に気付いた。機内アナウンスや、シートベルトサインの「ポーン」という間の抜けた音もいいが、敢えて言うとフライト中に発生している機内騒音がお気に入りのようだ。エンジンやエアコンの音などが混じり合った飛行機独特のホワイトノイズ。まるでステンレス水筒の中にいるような狭い機内に絶えず響いている、その音の強さは平均80dBという。これはかなりうるさいレベルだと思うが、軽い振動と共に鼓膜を刺激し続けるその音に包まれているのが、何故か気持ちいい。
さて、10時45分に出発したCX543は、5時間20分の飛行の後、15時05分に香港国際空港に到着予定。香港との時差分、時計の針を1時間戻す。 -
機内食
過去の写真を見ると、2016年の旅行から初めて機内食が写っている。前述の通り、その頃から飛行機に興味が出てきたようだ。
それにしても、この画像を見る限り炭水化物ばかりだなあ。サフランライスと左斜め上のって被ってる気がする。
まあ、エコノミーで文句を言うのもなんだが、手抜き感満載だぞ。この茄子と肉の中華は美味しそうだが。キャセイパシフィック、もっと頑張れ。 -
香港島の西灣河にある友人の住むマンション。空港まで友人がレクサスで迎えに来てくれた。空港から灣仔にあるコスモポリタンホテル(香港麗都酒店)にチェックイン後、彼のマンションへ。
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彼の部屋は51階。そこからビクトリアハーバーが見渡せる。
九龍側から香港島に車で渡るには、3本トンネルがありそれぞれ通行料は違うそうだ。
友人の部屋で再会を祝し、ビールで乾杯。飲みながら2泊3日の旅程の打ち合わせ。明日マカオに行くこと以外、何も決めていなかったが、そこは長い付き合いだけあって、ぐだぐだ話し合ううちに何となくプランがまとまる。
彼に両替してもらった。1香港ドル=15円。 -
翠玉軒(THE SQUARE)で、友人のゴチになる。
ここは中環にあるミシュランひとつ星の広東料理のレストラン。友人が予めコース料理を予約してくれていたが、配られたメニューを見るとなんと友人の名前が印刷されている。彼の主催する宴ということらしい。
アワビや帆立の海鮮料理も当然美味かったが、皮がパリパリのチキンが絶品だった。友人はこの店をよく使っているそうで、今回特別にワインの持込みをOKして貰っていた。そこで羽田空港の免税店で安いワインを買って持参したが、こんな高級店だと知っていたら、もう少しマシなワインにすればよかったと悔やんだ。 -
ミシュランガイドのrecommendationsである柑橘ソースのゴールデンプラウンは、この店の自慢。甘いオレンジソースをかけた海老フライがライスクラッカーの上に。旨いなんてもんじゃない。口の中がとろけそうな至福の瞬間。
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蘭桂坊(ランカイフォン)に飲みに繰り出した。
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蘭桂坊は香港島のセントラル中環にあるバーストリート。
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狭い路地が入り組んだ坂道の街は、大学生の頃彼らとよく飲み歩いた渋谷道玄坂の路地裏を思わせる。僕らはノープランの行き当たりばったりなので、まずは街歩きを楽しみながら、飲み屋を探した。
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D26
テキトーに入った店で、ビールで乾杯。50過ぎのおっさん達が一気に大学時代に戻った夜だった。
知らなかったが、なんとこのBar、1996年公開のウォン・カーウェイ監督作品「天使の涙」のロケ地だった。劇中、金城武とチャーリー・ヤンがここで飲んでいる。
僕らは全員が同じ大学の映画研究会に所属し、一緒に映画を作ってきた仲間だ。だからいつだって僕らには映画の神様がついている。
初日の夜に偶然入った飲み屋は、こぢんまりとした居心地のよいバーだった。 -
2016年3月20日
二階建て路面電車 -
僕ら3人でトラムに乗って、友人と待ち合わせした上環へ。
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まずは3人で朝食。しばらく彷徨って、上環の「細蓉記」という店に入った。ファーストフード店のような綺麗な店内で、皆それぞれ違う麺を食べた。
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マカオへ
上環駅に隣接しているマカオ・フェリーターミナルで友人と落ち合う。ここからターボジェットに乗ってマカオに向かう。エコノミーシート177HK$=2660円。50分ほどでマカオアウターハーバーに到着。 -
媽閣廟
ハーバーからタクシーでやって来た。ここからは徒歩で、世界遺産巡りを始めよう。マカオには世界遺産が30もある。さて、いくつ廻れるか。
バラ広場に建つ媽閣廟はマカオ最古の寺で、ポルトガル人が「ここはどこか?」と漁民に尋ねた際に「媽閣(マーコウ)」と答えたのが、マカオになった説もある。 -
渦巻き線香は、燃え終わるまで何日もかかるそうだ。中には1ヶ月近く燃え続ける巨大なものもある。
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バラ広場
マカオは世田谷区の半分くらいの大きさだ。この小さな島は、長年に亙って西と東の融合された独自の文化を育んできた。あちこちでポルトガル語表記を見かけるように、アジアでここまでポルトガル色が濃く残っている地域は、他では見られないだろう。この特異なエキゾチシズムはかなりユニークだ。 -
港務局 外観
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港務局 廊下
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聖ローレンス教会
16世紀に建てられ、1846年に現在の形に再建された。 -
聖オーガスティン教会
1519年にスペインの修道会によって創設され、1874年に現在の形に再建。 -
ドン・ペドロ5世劇場
聖オーガスティン広場を囲んでオーガスティン教会に並ぶ、1860年に造られたアジア初の西洋式劇場。アジア初の劇場って凄くない?ちょっと感激しながら見学。ポルトガルがマカオを植民地にしたのは1849年だから、植民地になって西洋文化の流入にますます拍車がかかったのだろう。150年にも及んだポルトガル統治は1999年に終わり、ついに中国に返還された。 -
客席は約300席ある。
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民政総署
セナド広場にある。ポルトガル植民地時代はマカオの市庁舎だった。中も見学できるが、この時はひとつでも多く世界遺産を廻りたかったので、入る余裕はなかった。次回訪れることがあったら、ゆっくり建物全体を楽しみたい。 -
仁慈堂
セナド広場に18世紀後半に建てられたアジア初の慈善福祉施設。1905年改築。病院や孤児院等も併設していた。2階が博物館になっているが、ここも入らなかった。マカオの世界遺産を全て堪能するには、少なくとも2日は必要だ。 -
セナド広場
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聖ドミニコ教会
セナド広場の奥に建つ。黄色い壁に緑のドアや窓枠といった色遣いが美しい。 -
坂と古いビル
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モンテの砦
海からの攻撃に対して町を守るために17世紀に造られた。防壁が四方を囲み、22門の大砲が海を睨んでいる。 -
実際にこの大砲が火を噴いたことがある。1622年のポルトガル植民地時代に、マカオを狙うオランダ軍が攻めて来たのだ。ポルトガル軍の砲弾は敵軍に命中し、見事オランダを撃退した。マカオ征服に失敗したオランダ軍は、その後台湾に向かい台湾を植民地にするのだった。
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モンテの砦から見える街並み。
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モンテの砦から聖ポール天主堂跡を見下ろす。
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聖ポール天主堂跡
1602年に建築された当時は、アジア最大のカトリック教会だった。1835年の火災でファサード(正面部分)だけが残っている。 -
ファサードは5層になっており、一番上には平和の象徴の鳩の彫刻が置かれている。その下の4層目には少年イエスの像、3層目には聖母マリアの像がある。2層目には4人の聖者がおり、右から2番目は日本でも有名なフランシスコ・ザビエルだ。
聖ポール天主堂は、日本人キリシタンも建築に参加したと言われている。
それにしても今にもパタンと倒れそうで怖い。 -
イエズス会記念広場
聖ポール天主堂前の大階段につながる広場。凄い人の数だ。 -
金隆という雲南料理の店で昼食。
事前に何を食べるか決めていなかったので、なかなか店が決まらず、さ迷った。比較的清潔そうなこの店に飛び込んだが、思った以上に美味しかったので満足した。 -
今朝は香港島の上環からマカオ行の船に乗ったが、帰りはその後の観光を考えて九龍行にした。エコノミーシート166HK$=2490円。
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ターボジェットは尖沙咀に着き、少し散歩した後、「PROST」という店でドイツビールを飲んだ。僕らは一日中飲んでいる。その後、香港ドルが足りなくなってきたので、重慶大厦で両替した。
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当初、パンダバスというオープントップバスでの夜景観光のツアーを申し込もうと思っていたが、昨日の天気予報では雨だったので見送った。今日になって結局雨は降らなかったが、申込みの時間は過ぎていた。仕方がないので、重慶大厦の前で公共バスに乗り、2階席に座ってネイザンロードを北上した。これでも結構看板スレスレの夜景ツアーが味わえるのだ。ちょうど女人街で買い物しようと思っていたので、そのまま旺角(モンコック)に向かった。
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女人街で買い物。
夜市でお土産を買う。 -
シンフォニー・オブ・ライツ
タクシーで尖沙咀に戻って、20時から尖沙咀プロムナードでシンフォニー・オブ・ライツを見る。
興奮して盛り上がる西洋人らが目立ったが、何しろ人が多い。
例えばレストランの窓から食事中に見えたら素敵な演出かもしれないが、わざわざ見に来るほどのものではないかな。 -
池記
池記は香港で5店舗あるが、ここは尖沙咀店。有名店だけあって、プリプリの海老雲呑麺、旨っ! -
ナッツ・フォード・テラス
小路にオープンテラス式のカフェやバーがずらっと並んでいて、昨夜の蘭桂坊よりお洒落な雰囲気が漂っている。良さげな店が多くて、どこに入ろうか悩んだ。 -
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THE CHINA BAR
蘭桂坊で見かけたのと同じバーがあり、店員の感じも良かったので、ここに決めた。 -
路面に面したテーブルに座り、とりあえずビールで乾杯!
朝から一日歩き通しだったので、疲れが溜まっていたようで、いい感じに皆酔っ払った。 -
2016年3月21日
スタバ
MTRの中環駅のD2出口で友人と待ち合わせ。あいにくの雨で予定を立て直すために、とりあえずスターバックスに入る。 -
雨の中、飲茶を食べに行く。中環は坂が多い。
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蓮香楼
中環のウエリントンストリートにある老舗飲茶店。 -
階段を2階に上がると、中は凄い熱気。広い店内は11時で満席になった。ワゴンで出来立ての点心が運ばれて来ると、お目当ての客がわっと殺到するので、遠慮していたらすぐ無くなってしまう。気合いを入れて取りに行こう。
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中国人観光客も多く、地元の広東語と中国人の北京語が入り混ざって、騒然としている。これぞまさに香港!
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雨の中を街歩き。
やはり坂が多い。 -
文武廟
1847年に建立された香港で一番古い道教寺院。文武というだけあって、文学と武道の2人の神様を祀っている。ちなみに武道の神様として祀られているのは、三国志の関羽だ。関羽、どこにでもいるな。 -
渦巻き線香
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空港
ホテルの巡回バスで香港駅まで行き、そこからエアポートエクスプレス(機場快線)で香港国際空港へ。香港駅から空港までは24分、100HK$(1500円)だった。 -
海老雲呑麺
空港で最後の海老雲呑麺を食べる。美味しいんだけど、汁が少な過ぎ。 -
帰りの便は、2006年にキャセイパシフィック航空が買収し、100%子会社になった香港ドラゴン航空だった。18時15分香港発、22時55分羽田空港着のKA396に乗り込む。
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友人の誘いで訪れた5年ぶりの香港は、西洋と東洋の入り混じったエギゾチックな香りが漂い、中国とはまた違う妖しさが懐かしかった。
この友人は過去にシンガポールにも駐在していたことがあり、1995年にこの同じメンバーでシンガポールに遊びに行った。たまたま同じ大学の同じクラブで4年間過ごしたというだけで、その後の長い人生において事あるごとに集い、飲みながら互いの近況を語り合う。そして必ず大学時代の話になり、あの頃となんら成長していない自分たちにただ笑うしかない。
たまには気の置けない友人と旅をするのもいいものだ。
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この旅行記へのコメント (2)
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- Daisyさん 2020/07/30 08:56:56
- 大学時代からのご友人達との旅!
- SamShinobuさん
はじめまして。
旅行記を拝見させていただきました。
大学時代からのご友人達との旅を続けていらして素敵ですね!
私も高校時代の友人4人で旅を続けておりますので共感しました!
先日、その友人達との香港旅行記をアップしましたが、往路キャセイドラゴン、復路キャセイでした。ちょうど逆パターンでしたね!
父も香港駐在員でコーズウェイベイにマンションがありました。
ランカイフォン、二階建て路面電車、マカオ、パンダバス、女人街、シンフォニー・オブ・ライツ、良く知る場所が出て楽しく拝見するとともに、翠玉軒や池記は知りませんでしたので次回行ってみたいと思います。
これからのご友人達との旅行記も楽しみに、フォローさせていただきます。
他の旅行記もゆっくり拝見させていただきます!
どうぞよろしくお願いいたします(^^)
Daisy
- SamShinobuさん からの返信 2020/08/09 10:28:54
- RE: 大学時代からのご友人達との旅!
- Daisyさん
メッセージありがとうございました。
Daisyさんの豊富な旅行キャリアは目を見張るものがありますね。うらやましい限りです。
それだけ世界中を駆け回っておられるのに、毎回新鮮な気持ちで旅行を楽しんでいて素晴らしい。
また拝見させてもらいます。
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