福島の高原の秘湯　鷲倉温泉に泊まる

2020/07/11 - 2020/07/12

2月からずっとステイホーム、やっとコロナも落ち着いてそろそろ旅が恋しくなりまして自粛解除後早々に予約を入れておいた福島の秘湯の鷲倉温泉に。
数ヶ月のステイホーム、体力も、気力も弱ってきてましたので今回は温泉に癒しを求めての短い旅となりました。
しかし、出発が近づくにつれ東京ではコロナが連日２００人越えを更新し、九州では大変な豪雨災害が起きてしまった。
やっぱり止めた方がいいのか、一時はキャンセルする事も考え、直前迄、行く？止める？行く？どうする？迷いに迷い宿に電話してみたりしましたが、
予約しています○○です。と言っただけでキャンセルとも口にしてないのに　電話口の女将さんらしき人のなんとなくガッカリモードの声色
そりゃそうだよ、やっと自粛解除され旅館業が再開されたばかりなのに、、、
たぶんキャンセルの連絡かと察してしまったのかも　正直そうな声に今更キャンセルするとは言い出せず、天気の事や道の様子などの話でごまかしやっぱり行く事に決めました。
手放しで楽しめない気持ちを引きずりながらの旅立ちです

エリア 土湯温泉(福島)

いつもの青空は望めませんが、なんとか曇空　雨が降らないだけで高速運転が楽です
土曜の午後　道も空いています
自宅を13：３０に出発　常磐道を北に向かいいわきJCTで磐越道に入ります

五百川PA
次の磐梯熱海ICで降りる前にトイレ休憩です
ひっそりしてます

ICを降り右の母成グリーンラインを目指します
左は猪苗代湖

石筵ふれあい牧場付近
猿です
何匹いるでしょう？
車が近づいても慌てて逃げる様子はありません

石筵ふれあい牧場を通過した先のヘアピンカーブを過ぎたあたりに水汲みをする一台の車。聞けば個人の方が誰でも汲めるように整備している水汲み場だそうでひと口頂いてみるととても冷たくて美味しい水でした。
なんでもこの八幡清水ともう１つの峠の清水は母成峠の水場として
１０００年も前より大切に守りつがれて現在は3本のパイプから勢いよく流れています。
道幅が広くなり車も2、３台は停められます。
過去にはマナー違反者によりペットボトル等のゴミが捨てられたり、いたずらされたりで撤去されていた時期もあった様です
この様な自然の恵みを人知れず守ってくれている方々のおかげで私達の様な旅人も手軽に恩恵に預かれるのは本当にありがたい事です。

16：００過ぎ　鷲倉温泉到着　ついた途端に雨が降り始めました。
天気が良ければ絶景が拝めたのかも知れないと思うと残念、雲の中のようで何にも見えない、後は風呂入って食べて寝るだけなので、まあ良しとします
外見はこぎれいな高原のホテルといった感じで秘湯の雰囲気はありません
秘湯＝ちょいボロ、古い、薄暗い、味があるなんてイメージを勝手に思っている古い人間です

日本秘湯を守る会の宿
ここ鷲倉温泉は標高１２３０mにある高原の宿
２つの異なる泉質を持つ本格的な温泉旅館でした。
フレンドリーな若旦那らしきお方が気軽に迎えてくれました

フロント
気さくな感じの若女将らしき人が出迎え部屋まで案内してくれました
先日、私が電話で雨や気温の話でお茶を濁したのはたぶん、この方でしょう
やっぱり来て良かった！ 歓迎されているのが伝わって来ます。
日帰り温泉は８００円

正面にはたくさんのこけしがお出迎え

フロント横にはお土産売店　地ビール等も冷えてます

奥に進むと重厚な民藝調のテーブルセットがいい雰囲気です。清潔感もあるし落ち着いたインテリアです

翌朝はこちらの奥のカウンターで大女将らしき品の良いご婦人がコーヒーを入れて下さいました。

部屋は床の間、クローゼット付きの８畳+テーブルセット+洗面台+トイレの一般的なよくある旅館の一室
るるぶサイトから予約した、最後の一部屋の和室
ベッド付きの広い部屋もあるようでしたが、こちらの和室が若干お安いので迷わず選択　部屋も清潔感があり充分でした。
　

秘湯=辺鄙な山奥=カメムシですが　ガラス戸もピカピカでカメムシもいない。
キレイな宿でした
いや　今時の秘湯はおしゃれできれい所もたくさんありますよ
銀婚湯や岩の湯も素敵な宿だった
このような時期なので自前でこんな物持参して念には念を入れ今回の旅に挑みましたが、こちらのホテルは掃除も行き届いていて清潔感があり安心して過ごす事が出来そうです

お茶請け　お茶と湯沸かしポット、夕食後には冷水入りのポットも用意されていてありがたかった　
旅先ではなぜか夜喉が渇く

お土産編　宝来堂の笹団子
ホテルに向かう途中の中ノ沢温泉街で購入した笹団子
新しいうちに食べちゃお(お土産なのに) 美味しい～
笹団子は新潟が有名ですが、こんな所にも評判のお店がありました。
よもぎの主張が強過ぎず柔らかな餅がみずみずしい笹の葉に包まれ中の餡がこれまた美味い　評判どおりでした
猪苗代の道の駅でも買えるようです。
これは　又買いです

床の間には生花
ポイント高し！

洗面台があり

その奥がトイレ
ウォシュレットは故障中？　でも便座は暖かいのでまあいいか

冷蔵庫
中にはスーパードライと水のボトル　有料です

館内踊り場等にはさりげなく生花が飾られ、和みます

さて、お待ちかねの温泉はどうでしょう
脱衣場　充分な広さと清潔感

脱衣場には無料のマッサージイス　１００円入れなくてもいいやつ！
うーむ　気持ちいい！　こういうの見ると必ず乗る人です

大浴場
薄い濁り湯の弱硫黄泉
白濁メロン色の温泉のような見た目のインパクトはありませんが、匂いが少ないのがいいです。柔らかい湯で出たあとまでずーっと温まる温泉でした

女湯の露天　
こんな時には雨がうらめしい　小さめでこちらはぬるめ、屋根無しなので早々に退散しました

そしてもうひとつの名湯　離れにある岩根の湯(鉄鉱泉)
本館からサンダルに履き替え向かいます

古くから薬湯として胃腸、湿疹、切傷、眼病等に効くとされてきた名湯
舐めて見ましょう　　酸っぱ苦いです！これは飲めたもんじゃ無い名湯です
透明のようですが、湯枠からは鉄分色が伺えます

女湯は木の湯枠から贅沢に湯が溢れ出ており、湯加減も絶妙です
周りの山々には霧がかかり幻想的な雰囲気を一人貸し切り状態で満喫できました。
男湯は岩に囲まれて若干ぬるかったようでここは女湯の方が雰囲気も良さそうです

こちらは宿泊者だけが利用出来る貸し切り露天風呂
入口の札で使用中か否かを判断して空いていれば入れるシステム

湯船の横に脱衣籠

洗い場は一つ

広さが分かりづらいアングルですが、広いです。5mはある広い湯船
三分の一位の屋根があるので雨でも大丈夫

私個人的にはこの露天風呂が最高でした。
温度も熱めですが、外が寒いのでちょうどいい！もやがかかり景色もいい、貸し切り風呂は遠慮なくゆったり入れるので最高です

貸し切り露天のお湯は大浴場と同じく弱硫黄泉　薄い濁り湯
日帰り入浴では入れないのが残念ですが、青空を見ながらなら更に良さそう

風呂から出たら牛乳　蔵王牛乳が入ってます
これがあると私的にはポイントアップ
条件反射のように買ってしまう

今夜のご馳走はこちら
お刺身はサーモン、甘エビ、カツオ、蒟蒻
手前の山菜料理がそれぞれいいお味です

酢の物等

しゃぶしゃぶ肉は広げると大きくなるいい肉でとても柔らかい

鮎　
いかにも熱々かと思いきや、残念！ぬるい！

炊き合わせ　やさしい味付け

茶碗蒸し
お腹がいっぱいで食べらませんでした

行者ニンニク等　山菜の天ぷら

山菜炊き込みご飯は食べきれませんで、夜食用におにぎりにしてくれました
(ラップが配られ自分でおにぎりにしたんですけど)
品数も多いし、全体的に美味しく頂きました。

デザートはメロンに水羊羹

朝食
品数、量共に充分です
特に美味しかったのが鮭、焼き加減と塩塩梅、脂のりもいい、御御御付けも美味しく胃に染みました
普通のものが美味しいって大事

ロービーで朝食後にサービスされるコーヒー
旅先ならではのゆったりした贅沢な時間です
ここでとっても品のいい控えめな感じの大女将の歓迎のご挨拶(おいで下さいましてありがとうございました)
とか言われちゃうとほんと来て良かったと思います
キャンセルしなくて良かったよう

鷲倉温泉の周辺には、幕川温泉、個性的な赤湯温泉、有名な秘湯の野地温泉、新野地温泉等々があり秘湯激戦区
ゆえに周りの個性的な秘湯宿の陰に隠れていたのか？鷲倉温泉！
そう今朝の大女将もとても控えめな方だった　でしゃばらないタイプ。
実は私も今回の旅の計画で知ったくらいで、実際宿泊してみてもっと知名度が上がってもいいと思えるくらいの満足度の高い宿でした
確かにインパクト強めでは無いかも知れませんが、無難に万人に好かれるようなお宿ではないかと　温泉よし、食事良し、建物きれい、そしてスタッフ良し　これ大事
小学校の通信簿に例えるならオール４(5段階評価の場合)
アラを見つけるとすれば、離れの温泉棟に行く時のサンダルが…ちょっと履きたくないなぁちゅう感じ

翌朝　お隣りの野地温泉の日帰り温泉に入る予定でしたが、日帰りは平日のみでした
こちらは有名な秘湯なので三密対策でしょうか？
裏のモウモウと吹き出す湯気だけ拝みました。この噴き出す湯気って地球の息吹と言うか勢いを感じそそられます。
新野地温泉は以前宿泊済みなのでスルーして土湯を目指します

土湯温泉を目指し下る道は両脇の葉が覆いかぶさり通行に支障が出ている場所もありました
コロナ自粛でしばらく車の通りが無かったのでしょうか？

土湯近くにある照南湖
山道を下ると突然　湖が現れ、沼ぐらいのサイズですが、５００株ほどの睡蓮が植えられていて、駐車場は５、6台停められます

満開に近いのか　色とりどりでとてもきれい
思いがけずの景色に得した気分

淡いピンク

白や黄色も

望遠で撮ればさぞかしいいのが撮れそうです
カメラマンの姿も
水面に映る睡蓮なぞズームで撮れたらいいんじゃない
睡蓮にこんなに色んな色があるのは知りませんでした

睡蓮の沼から間も無く土湯に着きました。荒川大橋の四隅に大きなこけし
この辺りが土湯温泉街の中心部のよう
立派な公衆浴場や観光協会　ホテルもたくさんございます
土湯展望台から下り巨大こけしの向かいの中の湯駐車場が無料駐車場になってます

橋のそばにある立派な公衆浴場

ぷらぷら歩いて温泉玉子が美味しいらしい(4トラ情報)森山に行ってみます
隣でカフェもやってます

プリンを買い、カフェで頂くことに
パステルのなめらかプリン系、甘いです
もちろん大好きな温泉玉子もお土産に　美味しく頂きました

ホテルの観光案内にあったパンフを便りによってみたアンナガーデン

聖アンナ教会を中心に個性的な店舗や、こけしの博物館、地ビール館等、10店以上が集まる小さな街のようなスポットでした
ここだけおしゃれな別世界の街並み
高台にあり福島市を一望できる場所にあります

入り口付近にあるピザ屋さん
とりあえず味見
２、３組並んでましたが回転がいいようですぐに案内されました

薄～い皮なのでオーダーすると直ぐに焼き上がります。

小腹を満たしたので散歩
奥まった所にあるざくろ館(2号店) 雑貨屋さんですがここのお庭が素敵なんです

こんな感じの小径を通り

植物がお店の雑貨とマッチ

お店に入ります

いちいちステキ！センス抜群

これだけの植栽を手入れするのは大変な手間がかかる事と思われます

紫陽花の色といい花の大きさといい、ステキ過ぎる

庭だけ眺めて満足できる　ずーっと見てられる
ちっ！ケチな客だよ

もちろん庭だけで無く店内も世界中から集めた面白い雑貨や、日常でも使えそうな物がセンスよく並び、日本のこだわりの職人技の逸品があったりと、面白い店　
入り口近くのざくろ館一号店には履くだけでアラ不思議！シャキーン!と背筋が伸びる不思議な靴　一日中履いても疲れ知らず。とか、夏でも涼しく着れるニットとか。なんせスペシャルなセレクトなのでお値段もスペシャル
言葉巧みなイケメン店長の話術で危うく買いそうになって値札を見て我に返りました
でも一度履いたら手放せないくらいの履き心地でリピーターが多いそうです
私にも手に入るプライスの物もたくたんありましたよ、ずーっと見てられる、しかしスタッフがいちいち説明しながら付いてくるので衝動買いする前に早々に退散しました

こんな雑木の庭もステキ
軽井沢かここは？

その奥にはこれまた　おしゃれ～で着やすそうな服の洋服屋さん

高級な家具屋
縁はなさそうですがのぞいてみましょう

どんなお屋敷の方が買うのでしょう
目の保養

かと思いきや　リーズナブルな食器店や駄菓子屋などもある

福島地ビール工場

この奥で作りたてが飲めるのかな
車なので残念ながらアルコールはスルー
他にもジェラードショップや、茶店やら
この一画だけ別世界でした。温泉旅のアクセントとして楽しめました。
女子は(おばさんも)みんな好きだと思う　アンナガーデン

アンナガーデンではジェラードが人気ですが、食べ損ねたのでこちらで
ワサビソフト　これワサビ味強め　私はノーマルなミルクの方が好きでした

佐々木牧場カフェ
あずま運動公園のそばにある

さて次は高湯温泉を目指し上って行きます。
あれ～途中から雨　山の上は霧

秘湯の宿　安達屋　
福島は秘湯の宝庫
温泉の評価が高いこちらの日帰り温泉を予定してましたが、残念13：00迄でした
行く前に調べろし

気を取り直し宿の前の公衆浴場　あったか湯へ
立派な建物で山肌に建っているらしく入口階から内階段を下りた場所の温泉へ
入り口販売機でチケット購入(250円)安！
無料の貴重品入れもあります
白濁メロン色　ザ　温泉って感じです。卵が腐ったみたいな硫黄臭強めなので家に帰ると家族から苦情が来ました。臭いが移るからタオルも下着も捨てるべし！と
確かに洗濯しても臭い　
建物の大きさの割には洗い場が３つしかないので混んでる時には要注意

高湯温泉から福島西ICを目指しあとは無事に帰るだけとなりました。山を下ると晴れてました。途中、桃ののぼりにつられて桃をお買い上げ　
今の時期(7月12日)さくらんぼには遅いし桃には早い、それに連日の雨、お日様が出ないので当然桃も甘さがのらないんです。と正直なお方。
しかし、試食で剥いてくれた桃のジューシーで美味しいこと、スーパーのや生協のよりはるかに美味しい桃でした。
いいお土産が出来ました。

高橋果樹園さま
たくさんおまけしてくださりありがとうございました。
又お会いできる日を楽しみにしております
おまけのお礼と言ってはなんですが絶賛勝手に宣伝中(笑)

安達太良SAは下りの方が充実してますか
自粛の影響かあだたら横丁(軽食)は閉まってました

帰り道は晴々！
そして気分も晴々！
やっぱり旅っていいなぁ
とは思いましたが、やはりコロナは怖い　まだまだ油断はできません
もうすぐてんやわんやのGOTOトラベルが始まろうとしていますが、どうなる日本。コロナが収束してみんなが笑顔で旅ができるような日が来るのを祈るばかりです