コロナウイルスの影響で　台湾愛にあふれている皆様も　早く台湾に行きたくて　うずうずされているのではないでしょうか？<br />そこで　私が初４トラデビューとして　５１年前の台湾でのお話をさせていただく事にしました。<br />「そんな昔話など　聞きたくも無い･･･」という方もおられるかもしれませんので　どうぞ遠慮なくスルーしてください。<br /><br />それと投稿の仕方が　まだよくわかりません。ご容赦のほどを・・・

1969年３月　台湾環島の旅 1

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1969/03/09 - 1969/04/03

15位(同エリア50件中)

#５１年前の台湾で

こめつきさん

コロナウイルスの影響で　台湾愛にあふれている皆様も　早く台湾に行きたくて　うずうずされているのではないでしょうか？
そこで　私が初４トラデビューとして　５１年前の台湾でのお話をさせていただく事にしました。
「そんな昔話など　聞きたくも無い･･･」という方もおられるかもしれませんので　どうぞ遠慮なくスルーしてください。

それと投稿の仕方が　まだよくわかりません。ご容赦のほどを・・・

エリア

知本温泉(台湾)

同行者: 一人旅

一人あたり費用: 1万円 - 3万円

交通手段: 鉄道高速・路線バス

旅行の手配内容: その他

１９６４年、東京オリンピックの年に　日本人が１年に１回だけ　５００ＵＳドル以内を持ち出して　はじめて自由に海外に行く事ができるようになりました。

１ＵＳドルが　日本円で３６６円。１年に１回しかいけない海外は　高嶺の花。大学生になった私には　はるか雲の上の話でしたが　バイトを１年間して　１９６９年に台湾に行く事にしたのです。　１５０ＵＳドルを持って　京都から寝台列車で　西鹿児島へ。

「おとひめ丸」に乗って、沖縄の島伝いにやっと着いたのが　ここ基隆駅。体はもう疲れてへろへろでしたが　街を歩いていると　人が集まってきて　「本土から来たか？」「よく来た」・・・とたくさんの人が　声をかけてくれて　元気が出ました。

３０歳以上の人は　ほとんどが　きれいな日本語を話して　懐かしそうに笑ってくれるのです。

日本人と知って、日本料理の店に連れて行ってくれました。
初台湾で　はじめての食事が　親子どんぶりでした。
基隆からバスに乗って　やっと台北駅に着きました。

写真でもわかるように　駅の正面左右に　大陸進攻のスローガンが大きく掲げられ　びっくりしました。まちなかはバスとタクシーばかりで　自家用車は　ほとんど見かけませんでした。
北門から　延平北路を見たところです。安宿を探して　台湾鉄道の踏み切りを渡ると　いわゆる花街があり　やり手ばあさんの　勧誘の手を振り切っても　振り切っても　別のばあさんに捕まります。

なんというところに来たんだと　疲れきってしまいました。
やっとたどり着いた　古い町。ここなら安宿が見つかりそうだと　迷い込んだところが　「てっ化街一段５１号」の「永楽大旅社」。

この通りは　今は日本人旅行者に大人気の　鉄板の観光地だそうですが
５１年前は　怪しげでうさんくさい、暗い雰囲気に満ち満ちた下町でした。　

今も　てっ化街一段５１号には「永楽大旅社」があるのでしょうか？

アジアの安宿に　あるあるの薄い壁に　天井が隣の部屋、またその隣と
つながっていて　あられもないうめき声も　蚊も　自由に行き来できる　優れものの宿でした。

ここに５泊しました。
すると　その手の商売と思われる若いお姉さんが　たびたび部屋に遊びに来て（本人は「酒場の歌手」といってましたが・・・）

「日本ではやっている歌を教えて。」
そのころよくはやっていた　ピンキーとキラーズの「恋の季節」を教えてやりました。

台湾ではまだ　はやってなくて　かのお姉さんは「私が１番に知った歌」と
自慢するのだと　一生懸命覚えて歌えるようになりました。

酒場で歌ったでしょうか？

若い大学生が　おかねを持っていないのを知っているので　商売の話はもちかけられませんでした。
中華商場。
これは「忠棟」ですね。

北門から　南に向かって　忠棟・孝棟・仁棟・愛棟・信棟が　小南門に向かって伸びていました。

夜に行くと　華やかなネオンに彩られたにぎやかな　商店街でした。

台北駅に１番近い　「忠棟」の大壁面には　三船敏郎さんが　アルバイトをしていました。
延平北路の風景。

自転車が主流で　タクシーはすべて日産ブルーバード。

台北・てっ化街の郵便局も　よく利用しました。

はがきの下部にスローガンが　いろいろ書かれています。
てっ化街の郵局は　古びたレンガの建物でしたが　まだその場所にあるのでしょうか？

ここで買った　東京オリンピックの台湾記念切手が　最近になって　すごいものだったと知りました。

十種競技の「楊伝広」選手と　射撃の代表の選手がセットになった　切手です。

それが何か？って言われるかもしれません。
金メダル確実といわれた　楊伝広選手は　この射撃の選手からもらった飲み物で　体調を崩し、５位に終わります。

射撃の選手は　その後大陸に亡命します。台湾に金メダルを取らせたくなかった　大陸の陰謀ではないかとうわさされました。
普通列車にも　よく乗りました。

出入り口のドアが　開けっ放しなのが気になりましたが　やがて
そのわけが判ります。

第１に　涼しい。冷房が無いから。
第２に　通路や座席に　吐き散らかされた　サトウキビのカスや　みかんの皮　バナナの皮などが　山積みになると　おもむろに清掃の係りの人が掃き集めたごみを　えいやっと開けっ放しのドアから　沿線に飛ばすのです。

それを見たくて　乗っていました。
サトウキビを　かじると　カスがくちにたまり、ぺっと吐き出す快感を
知りました。
普通列車の切符の裏にも　スローガンが・・・
蘇墺駅

金馬号というバスにも　よく乗りました。
脚の綺麗な　美人のアテンダントが乗り込んで　飲み物やおしぼりを配ってくれました。

バスの横の　中国大陸のマークが　その時代をよく現していると思います。
ピントン駅

蔣介石の肖像が掲げられています。

ここからバスで　内甫長老教会に知人を訪ねました。

バイクの後に乗っけてもらって　「三地門」という原住民の
集落に連れて行ってもらいました。

安宿に泊まっていると　すぐにその宿を拠点に？している　その手の
商売をしている　若い女性が集まってきて　私に口々に言います。

「キスミーの化粧品は持ってない？」・・・化粧なんかしね～よ。
「正露丸は？」･･･自分の分は　あるけど。
「ポンズのコールドクリームは？」・・・なにそれ？
「ナイロンのパンストは？」・・・んなもの　はくわけね～だろ！！

すると　女性たちは　口をそろえて　私にのたまうのです。

「あんたは　ばかだ。」てめ～らにいわれたくねぇ。

それらを持ってきて　タイワンで売れば、帰りの飛行機代が　できる。

な～るほどね。