蔵王中腹 新緑の一軒宿「峩々温泉」に泊まる

2017/06/09 - 2017/06/10

「峩々温泉」は蔵王国定公園の真ん中にある日本秘湯を守る会の宿です。
"ポツンと一軒家" で周りには本当に何も有りません。

2017年の第１回「東北絆まつり」は仙台で開催されました。
当初、クラツリの１泊２日のツアーで行くつもりでしたが「待てよ、個人で行けるじゃん」とキャンセル。
折角仙台まで行くのに市内に１泊だけでは勿体ない。
という訳で、ついでにかねてから気になっていた「峩々温泉」に前泊です。

エリア 宮城蔵王・遠刈田温泉(宮城)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.0
• ホテル: 4.5
• グルメ: 3.5
• 交通: 3.0

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 1万円 - 3万円
• 交通手段: 高速・路線バス 新幹線 JRローカル 私鉄 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

いつもながら朝一の新幹線に乗り、福島で乗り換えて、
8：39　在来線の白石駅にて下車。
コインロッカーに荷物を預け、徒歩で白石城など散策です。

白石城 (益岡公園) 名所・史跡

ランチは「光庵」と「清治庵」で白石温麺のＷハシゴ。
( 写真を削除してしまい投稿済みのクチコミからのコピーなので小さくて済みません)

その後、白石駅前から宮城交通の路線バスで終点の「宮城蔵王ロイヤルホテル（現アクティブリゾーツ宮城蔵王）」に到着するのが14:20 。
そこのロビーで待っていると、

きちみ製麺 専門店

バスの到着時間に合わせ、14：45頃に峩々温泉の送迎車が迎えに来ました。

13：25「白石蔵王駅」から路線バスで約55分
13：38「仙台駅前」から路線バスで約70分

峩々温泉 宿・ホテル

「峩々温泉」までは最初蔵王エコーラインを西に進み、途中から255号線に右折して約20分。
標高850mの高原に位置しています。

周りには何もありません

靴を脱いで上がる玄関

創業140年、日本秘湯を守る会の会員宿です

Wi－Fiは談話室（ロビー）でのみ使えます。
暖炉もあって薪が沢山積まれていました。

夕方はハッピーアワーがあり、夜はバーラウンジとしても利用できるとか

図書も沢山ありました

ウェルカムのお茶とお菓子

山の斜面に沿うように建っている造りなので長い階段を上り、

２階（本館 中の棟）に案内されました

一人泊なので通されたのは狭めの８畳の和室。
この宿では布団はチェックインからアウトまで敷いてあります。
窓際の２畳ほどの広縁には炬燵がありました。
スイッチは入れなかったけれど椅子とテーブルより落ち着くかも。
空の冷蔵庫も置いてありました。
部屋でWi-Fi使えるといいんだけれど・・

窓から正面に見える宿名の由来の「峩々たる岩肌」

館内配置図。
全20室でしょうか。

キーホルダーは重厚な金属製

部屋の洗面所と洗浄式トイレ。
温泉自慢のお宿なので部屋風呂は不要です。

本館大浴場には、ぬる湯、あつ湯、男女別露天風呂があります。
これは内湯の「ぬる湯」です。

峩々温泉の泉質は、肌の汚れや古い角質を落としてくれるクレンジング効果の「炭酸水素塩泉（重曹泉）」、保湿成分の「硫酸塩泉（芒硝泉）」。
また、群馬県の「四万温泉」、九州の「湯平温泉」と並び胃腸に効く飲泉ができる源泉を有しています。

「あつ湯」の温度は47度。
”かけ湯百回” という方法で入浴します。
湯船の淵に木枕を置いて寝そべり、竹の筒でゆっくりと100杯続けて体にお湯を掛けるんだそうです。

でも、私は湯が溢れ出ている浴槽の周りに寝そべるどころか、一歩踏み込んだ途端に熱くて足を引いてしまいました。
ここは私には駄目です　(>_<)

女性専用露天風呂

混浴露天風呂
男女別に分かれている露天風呂から石段を下ると混浴露天風呂に繋がっています。
全て天然の岩で作られており照明は設置されていません。

明るいうちはとても入る勇気はありませんでしたが・・夜遅く根性でドボンはして来ましたよ。

貸切露天風呂「天空の湯」。
浴槽には段差があってベンチのように座って入る事ができます。
源泉に最も近く鮮度の高いお湯で満たされています。

露天風呂から見える「松川」の清流

多分、男女別露天風呂の棟だったかな・・？

一方、こちらは貸切の岩盤浴場です。
中から鍵を掛けて入ります。
シャワーも併設されており、タオルは使い放題でした。
空いていたので好きなだけ入っていていいと奥さんに言われたのですが、私サウナやこの手の環境もちょっと苦手・・

食事処「桜ダイニング」。

夕食の最初の一揃い。
山菜が中心の八寸はｇoodですが、三陸産の新鮮まぐろとはいえ海のお刺身はちょっと興醒め。

後から出て来た茶碗蒸しと、”映えない” けれどお魚の和紙包み焼き？だったかな・・

食事は名物の美味しい芋煮汁

デザートのアイスクリーム

宿泊二日目　2017/6/10

部屋からの眺望。
談話室の暖炉の煙突が見えます。
さあ、朝風呂に行きましょう！

宿の前の「松川」です

7：30　朝食は和食か洋食かを選択できます。
二人で来れば別々に頼んでシェアもできるのですが、私は悲しいかな？一人だったので和食にしました。
お米は番頭さんの自家田で穫れたひとめぼれ。
お代わり自由の味噌汁は米麹をふんだんに使ったオリジナル味噌を使用。
ハム工房「ベルツ」の手作りハムと温泉玉子。

ちなみに洋食の場合は、
峩々温泉風「エッグベネディクト」。
手作りマヨネーズが添えられた焼きたてマフィン。
「ベルツ」の手作りソーセージと温泉玉子なんだそうです。

食後はロビーで山の緑を眺めながら、

一晩かけて淹れる水出しコーヒーを頂きます（無料）

蔵王の山からの湧き水を使用しています

食べ終わったのが8：10。　
帰りも10：00に送迎車で送って貰うので時間もあり、

宿の裏の神社まで行ってみます。
温泉宿には必ずといっていいほど神社がありますね。
きっと、大地の恵みの温泉に感謝する意味合いもあるのでしょう。

神社から宿泊棟を見下ろします

玄関前ではNHK仙台放送局のスタッフの皆さんが丁度TVの撮影に来ていました。

折角の峩々温泉なのに温泉の様子は撮らず、御主人と3歳の息子さんが裏の山に行くという設定でした。
あの僕達は幼稚園や学校はどうするのかな？と要らぬ心配・・

10：00前に少し早めに全員揃ったので送迎車は出発です。
途中の「不動滝」の展望台で停まってくれました。

紅葉の頃レンタカーで一度来たことがあります

迎えはアクティブリゾーツ宮城蔵王前からでしたが、帰りは「森のソーセージレストランベルツ」で降ろして貰いました。
ここでは国際コンクール（IFFA2004）で金賞を受賞したソーセージが食べられるんです。
少し待ってランチしてから「東北絆まつり」の為に仙台行きの高速バスに乗ります。
少し離れたバス停の場所も一度その前まで送迎車を走らせてしっかり教えて貰えたのには感謝。

森のソーセージレストラン ベルツ グルメ・レストラン

「東北絆まつり」は東日本大震災の鎮魂と復興を願い2011年に始まった「東北六魂祭」の後継イベントです。
2017年から名称が変更となり、第１回が仙台市で開催されました。
青森ねぶた祭・盛岡さんさ踊り・秋田竿燈まつり・仙台七夕まつり・山形花笠まつり・福島わらじまつりが一堂に会する夏祭りです。

今夜は仙台市内のカプセルホテル「リーブス」に税込3,000円で素泊まりです。

カプセルホテルリーブス 宿・ホテル

峩々温泉の大将は「歩みいる者に安らぎを、去りゆく人に幸せを」と念じてお客様を「おかえりなさい」とお迎えしたいと思っているそうです。
秘湯の温泉宿の遣り手の御主人って「甲子温泉大黒屋」にしても「奥飛騨温泉郷谷旅館」にしても「大丸あすなろ旅館」にしても、皆さん何処か共通した凛とした雰囲気がありますね。

日本秘湯を守る会の加盟旅館だったのですが、うっかりして「じゃらん」から申し込んでしまい、スタンプ帳の押印が駄目だったのが痛恨のミスでした。

ここは温泉と山の自然と静寂以外何も無いのが御馳走の一軒宿です。