ウィスラー対バンフ--年末対決(ウィスラー・カナダ)

2019/12/22 - 2019/12/28

カナダスキー対決。昨年はバンフを選択。

https://4travel.jp/travelogue/11439330

今回はウィスラーへ行き、同じ時期の双方を経験しました。今回はウィスラーの滞在報告です。

結論として、雪不足に悩むウィスラーのスキー体験はいまいちと言わざるを得ません。リゾートの華やかさと、ビレッジに隣接したゴンドラの利便性はあるものの、滞在費のちょっとお高い現地訪問にあっては、残念な経験の多い一週間でした。

エリア ウィスラー(カナダ)

• 旅行の満足度: 4.0
• ホテル: 5.0
• グルメ: 5.0
• ショッピング: 4.0
• 交通: 4.0

• 同行者: 家族旅行
• 一人あたり費用: 20万円 - 25万円
• 交通手段: 高速・路線バス
• 航空会社: アラスカ航空
• 旅行の手配内容: 個別手配

事前手配は、航空券、宿泊、リゾートアクセスのシャトル、リフト券、そしてできればスキーレンタルも予約を入れておくとok。また、食事も人気店はふさがり気味なので、特に混雑する週末の夕食などはOpen TableやYelpでの事前予約が安心。スキーは4時にはあがるはずなので、PM5-6くらいの食事開始がよいです。

2019年12月時点ですが、YVRで購入できたSIMはtelusというキャリアのみでした。Baggage claimの両替商がsimを売っていて、「なんだかなぁ」と思ってロビーに出ても、結局同じ両替商が扱っているだけでした。我が家はiPhone8ですが、iPhone5sのdocomo系モデルでも動作していました。

Telusはスキー場でほとんど問題なく使えていました。

スキーリゾートへはYVRから2時間強、あるいは3時間。いくつかベースはありますが、メインはWhistler Village、そしてその離れのUpper Villageがあります。Skylynxサービスは2時間毎。混雑時は同時刻の増便も出るようです。予約は無論入れるべきですが、フライトの遅延や復路の事故渋滞など想定した直前変更に備え、数ドル支払ってflexオプションを選択することをお勧めします。また、追加料金でホテル送迎もつきますが、それも便利です。

自由席なので、少々早め(15分前など)にバス停に向かい、いい席を確保しましょう。往路だと左手に素晴らしい景色が広がります。バス後方は人も少ないのでお勧め。トイレもあります。Free Wifiは一応ありますが、山間部を運行する帯域の狭い元栓なので、あまり期待しないでください。飲食は慎みましょう。

Skylynx午後3時ころの車窓。淡いグラデーションが空を包み、周囲の岩山がキーンと冷えた空気を象徴するような冷たく鋭い形を描きます。どんな雪が明朝まっているか。楽しみを膨らませつつ、バスは進みます。

ウィスラーへの経路は一本道。事故渋滞でも発生すると直撃です。無事を祈るばかり。残念にも僕の往路は事故渋滞(RVが天地反転してました)にあいましたが、復路でなくてよかったな、と。30分程度のロス。

シャトルは、一度、ビレッジはずれのバスセンターのような場所でお客を下ろします。そこにはバンが数台待機し、これらが追加料金組をホテルまで送迎します。長旅のあとなので助かります。

バスセンターにつく頃には真っ暗になりました。リゾートらしい華やかな照明で、気分も高まります。

四人家族でゴンドラへのアクセスも苦しかろうと奮発し、Sundial Boutique Hotelを手配しました。ゴンドラ乗場至近ですが、それ以上に1Fに併設するレンタルショップBlack Tieの出入口がゲレンデ方面に向けています。アクセスはさながらゲレンデ内に宿泊しているよう。また、レンタル品はBlack Tieで部屋別に預かるので、部屋に持ち込む必要もありません。

リフト券は、代表者がIDを持参し、ゴンドラ乗場の「Guest Service」なる混雑した窓口で引き取ります。朝は時間がもったいないので、できれば夕方(PM6閉店だそう)に行っておくとよいです。ホテル経由で手配したのですが、結局ホテルではなにもなく、直接上記窓口(Whistler Village Gondola乗場の地階に併設)に行くだけ。

ただ、ここまでのアクセスの良さは必要ではなく、もう1ブロック離れても大差ないかなとは思います。ただ、Sundialは噂通りサービスが素晴らしく、雰囲気もよいので、ホテルそれ自身として「選んでよかった」と思っています。

一点このホテルの注意点。部屋タイプには「ゲレンデ側」、その反対の「ビレッジ側」があり、価格が違います(当然ゲレンデ側のほうが高額)。今回理由あって両方宿泊しましたが、ゲレンデ側は、実は夜何も見えません。というのもゲレンデは照明が一切なく、夜はただ真っ暗闇。そのくせ、夜はとても<<うるさい>>(眼下のクラブが大音響で夜中までドンドコ)。メリットは唯一、朝、出かける前までのゴンドラ乗り場の景色だけ。手配の際は、ぜひ値段が安くて静かなビレッジ側の部屋を選びましょう。

なお当ホテルではGoPro Sessionを無料貸出し中です。操作に癖がありますが、慣れるとこれはおもしろいです。ただ、アタッチメントとMicro SDは貸与しないので注意が必要です。僕はGoPro Hero 7と各種アタッチメントを持参していたので、スペアを活用していい絵を撮ることができました。ヘッドストラップ(1500円程度)がお勧めです。

スキー場について。ウィスラーのベースレベルの高度は実はたったの600m程度。この地は北緯50度とはいえ、海の影響でそもそも温暖。個人的には新潟の気候くらいかな、と思います。それだけ雪が降ればいいのですが...雪不足とかで、ひじょうに厳しい年末でした。

これは昨年いったバンフと対照的。バンフでも我が家のよく行ったSunshineゲレンデは、ベースが2300mの高度。なので、雪質でいえば、ウィスラーはバンフには適わないと言わざるを得ない。

もちろん、ウィスラーも強い寒波が来て、降雪が一定量あれば、いい線いくでしょうが、昨今の暖冬傾向では12月、1月上旬はとても厳しい状況にあると思います。

さて、スキーのはじまり。ゴンドラはAM8から乗れましたが、中腹の運転開始が遅い。AM9頃にでるのが、中腹リフトも動きだして、ちょうどよい感じ。でも、雪不足のため、それより高い部分のリフトが動かない。大型リゾートから流れ出たスキーヤーは中腹以降でとぐろを巻きます。よって混雑がひどい。

海外にまで来てそりゃないよ、という感じ。。特に土日を中心に前後日くらいまでは混雑度が高いです。

まあトレイル数というか面積はしっかりあるので、右往左往しながらいろいろな斜面を楽しみます。その目玉となる移動がPeak2Peakゴンドラ。山と山をつなぐゴンドラでドラ・ゴンドラみたいなものか。

このカナダ版、ドラゴンドラ。サポートなし区間の世界最大距離をもつゴンドラ。その谷間の光景は素晴らしかったです。また待ち時間が長くなりますが、一部の床面を透明にしたハコにも乗れます。

この記事を旅行1週間後に作成していますが、札幌でも雪まつりの雪がないとかで苦労しているようです。12/23から滑走しました。まだ下層部は人工降雪機でなんとかなっていますが、降雪機のない中腹部は、一部区間岩が露出し、木が埋まりきらず枝が露出。よさげに見える部分もガリガリだったりと、まあokな場所もあるけど、全般に嘆かわしい状況でした。中腹の初級コースでこれが大量に発生していて、板はイタましい傷があちこちに。レンタル屋さん、本当にごめんなさい。自分の装備だったら泣いてたな。

上級者コースは雪が溜まらず、多くが閉鎖されていました。

スキーが終わっても、この街は楽しい。スキーなしでも、実は楽しめそうなくらい完成したウィスラーリゾート。Kegのステーキはそこそこの値段でおいしい体験。予約は厳しいですが、OpenTableでwaiting listに入ると案外15分とかで順番が来ました(2度、どちらもPM5-6頃)。コンビニはWhistler Grocery StoreがPM11頃までやっていますが、酒はその隣の酒屋のみ(PM9閉店)。カナダ名物Sockey Salmon (ソッカイ サーモン)のスモークサーモンなどいかが。

あと、Sushi Villageは大人気。PM5開店ですが、その前には並んでおきましょう。寒いですが。店内が広いのでかなりの人数が入れますが、PM6を超えると相当待たされるようでした。

Whistler Villageは何かと賑やかで楽しいですが、ぜひ一度は上品で趣きのあるUpper Villageにも足を延ばしてみてください。日没後でも、照明が整備され、足元も融雪された歩道を10分歩くのはとても楽しく(暖かいからね...)、いい散歩でした。

お勧めは、Fairmont Chateau Whistlerホテル内のGrill Room。少しだけお召し物に気を使って、素晴らしいお料理にサービスを楽しむのはいかがでしょう。相手はプロなんで、「おいしい肉がたべたい」とだけ伝えて、テーブル担当のお勧めのままでも構いません。すばらしい食事と家族団らんを過ごすことができました。

グリル ルーム シーフード

最後にバンフとの比較。バンフは、そもそも日本からは直行便がない。空港から現地アクセスはレンタカーがメイン。さらにリゾートからスキー場の移動もレンタカー。レンタカー中心の滞在生活。ロッキーに抱かれた極寒のスキー場で、雪質のみならず、その景色、風雪の現象が別世界でした。

ウィスラーは完成度の高いリゾート。日本からも行きやすく、レンタカーもいいけど、現地滞在は徒歩で十分。現地で働く日本人の方もいっぱい。そうでない方も日本から来た我々のことを親しみをもって迎えてくれます。手配さえ完璧なら何一つ不便なく、暖炉端で一日の疲れを癒すここちよい夜を迎えられます。

でも、せっかくカナダまで来るなら、やっぱりバンフだなぁ。いろいろ寒かったり、痛かったりの苦痛はありましたが、あの体験は素晴らしかった。

(番外)ヘリスキー。日本円で10万円などになりますが、一日かけてヘリスキーを楽しむプラン。嫁さんがスキー上級で、人生で一度やってみたかった、ということで、今回申し込みました。でも天候不順でキャンセル。これは雪不足というより、雨雲のため視界不良で飛べないという理由。

12月で半分できたか、できないか、という打率らしいです。まあ返金されるので、それはいいんですが、結局、ヘリポートで天候を伺いながら、ダメな場合、昼前に解散するんで、その日がほとんど無駄になるわけで。こういうのもったいないですねぇ。嫁さん、がっかりしていました。とはいえ、先方も損しているわけだし、安全第一での判断なので別に業者を恨むわけじゃなのですが、こういうリスクもある、ということで。