チャリでめぐる紅葉狩り　ちょっとだけイスラム圏を旅した気分の味わえる東京ジャーミィに寄り道

2019/12/08 - 2019/12/08

最近美味しいものを食べて、美味しい酒を飲んで不摂生を続けていたら、ジムで運動しても効果がなく、人生最大のデブになりつつあります。
そんな危機的状態に陥り、週末一念発起して自転車に乗ってダイエットもかねて等々力渓谷から豪徳寺、松陰神社、東京ジャーミー、最後に駒場公園の前田侯爵邸を８時間かけてサイクリングしてきました。
なかなか車ではいけない場所ばかり。
晴天に恵まれきれいな紅葉も見ることができて結構楽しめました。
約３０キロほどの距離を自転車で走りましたが、残念なことにダイエット効果はほとんどなし。
渋谷で中華を食べたのがいけなかったのかなあ。
こちらでは紅葉狩りの合間に、久しぶりにイスラム圏に旅した気分を味わえる東京ジャーミィに寄り道してみました。

エリア 代々木(東京)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.5
• 交通: 4.5

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 徒歩

仏教や神道の国日本なので、立派な神社や仏閣は全国いたるところにあり、キリスト教も伝来以来長い歴史があるので、これもどこに行っても見かけることができますが、イスラム教のモスクは見つけるのはなかなか困難。

それでも全国で約80か所のモスクはあるそうです。

そんな中でアジアで一番美しいといわれているモスクが、渋谷にほど近い代々木上原の住宅街にあるんです。

大きさも日本最大で、金曜礼拝が行われる大きなモスクを「ジャーミイ」と呼ぶことから「東京ジャーミィ」と呼ばれています。

トルコの大使館が直接管理運営しているモスクなので、1階にはトルコ文化センターが併設されています。
礼拝堂は2階にあります。

このモスクでは2000人が同時に礼拝できるそうです。

ゼネコン勤務の私ゆえこんな本格的なモスクをどこの建設会社が建築したのかすごく気になります。

調べてみると建物の躯体工事を鹿島建設が請負い、内装や外装の大部分にはトルコから送られた建築資材が用いられ、100人近いトルコ人の建築家や職人によって仕上げられたそうです。

ボリューム感のあるシャンデリア、真下から見上げると中央のドームの一部に見えます。

聖典クルアーンの一節を描いたカリグラフィ。
門司でなく何かのデザインのように見えますよね。

モスクに必ずあるのが「ミフラーブ」というアーチ型のくぼみ。
聖地であるサウジアラビアのメッカに向かってお祈りするので、その方向を示すためのもの。

礼拝堂正面のステンドグラス

植物をモチーフとしたアラベスクの紋様と幾何学紋様が多用されています。

ステンドグラス越しに太陽光が入ってくるともっと神秘的に見えるのですが、残念ながらこの時間は光はなし

中央の丸いドームは神の宇宙を表しています。

こちらは金曜礼拝の際に導師が説教を行うミンバル（説教壇）。

何故ここ代々木上原に東京ジャーミィができたのかちょっと調べてみました。

日本にイスラム教が入ってきた歴史は意外に新しく２０世紀に入ってから。

東京ジャーミィの前身となる東京回教礼拝堂がここ代々木上原にできたのが１９３８年のこと。

ロシア革命で難民となったタタール人がシベリア、中国を経由し、日本にやって来てここに最初のモスクを造りました。

1986年、モスクは老朽化により取り壊されました

その後14年モスクのない状態が続き、その間にトルコなどから建築資金を集めて2000年にこの美しいモスクが再建されました。

造ったのは日本のゼネコンですが水、コンクリート、鉄筋以外の建築資材、職人からシャンデリア、椅子・テーブルなどのインテリアまで、わざわざトルコなどから運んだものでそろえているそうです。

確かに日本ではこんな装飾はできないですよね。

3階部分は女性専用の礼拝ゾーンになっていて、男子禁制のエリアです。

実際にここで毎日礼拝は5回行われていて、毎週金曜日の正午過ぎの集団礼拝は、多くの信者が訪れ、メッカの方角を向いて横一列になって行われるそうです。

1階のトルコ文化センターには、トルコ式の応接間があってトルコのチャイとなつめやし（デーツ）が無料でいただけます。

女性はモスクに入る時、頭にスカーフを巻きます。
持っていない人には入口で髪の毛や露出した肌を覆うための布を入り口で貸出しています。男性の半ズボンもＮＧです。
見学は無料です。