2019/12/01 - 2019/12/01
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たびたびさん
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もう一つの三重旅の最終日は、湯の山温泉から御在所ロープウエイ・御在所岳と白子市街の街歩きです。
まずは、四日市から近鉄湯の山線で、終点の湯の山温泉駅まで。湯の山温泉駅から湯の山温泉までは距離があるので本来はバスなんですが、朝早くて待ち時間が長いので歩くことにしました。3.5キロのだらだらと続く上り道を30分以上かかって到着しましたが、確かにこれは歩く道ではないですね。ただ、紅葉の盛りはその辺り。真っ赤に色づく紅葉を歩き始めにいきなり楽しめました。
湯の山温泉市街からは、御在所ロープウエイを利用して御在所岳まで。御在所ロープウエイのダイナミックさは想像以上でこれがとんでもなくすごいのですが、上がってからの御在所岳の散策と滋賀や伊勢湾を望む雄大な眺めもまたまたいい感じ。この展開って、なんでしょうねえ。これまで回った三重の観光スポットとは一味も二味も違う楽しさに出会ったような気がしました。三重なんて分かったつもりは危ない危ない。また一つ反省のたびたびです。
そして、後半は白子地区へ。ところで、江戸時代の幕藩体制。その要の一つである徳川御三家の紀州藩が誕生しますが、紀州藩の領地55万5千石は紀伊国37万石に伊勢国の勢州三領(松坂、白子、田丸)17万9千石も加えたもの。勢州三領では、城代が置かれた松坂が一番大きいにしても、白子もまた重要な位置づけの街だったんですね。今に残る伝統工芸、伊勢形紙とか鈴鹿墨とかは紀州藩の奨励があってのもののようですが、格式に胡坐をかいただけというイメージがある紀州藩がそんなことをしていたというのはちょっと意外な感じがしました。翻って、松阪は紀州藩の領地だったとしても、今でも蒲生氏郷へのアイデンティティが強い街。複雑に思いが重なる三重県の構図にも改めて思いを馳せました。こうしてみると、三重県を知るためにはやっぱり基本に戻って伊勢路や津藩のことももう少し知る必要がありますね。また新たな課題もできたように感じました。
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早朝まずは四日市の市内でゆっくりしましょう。
カフェテラス スワサロンは、一番街商店街の端っこ。朝8時からやっている洋菓子兼喫茶店です。カフェテラス スワサロン グルメ・レストラン
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イチオシ
朝のモーニングをいただきましたが、開店と同時に常連さんがやってきて、なかなか人気のようですね。
モーニングはトーストとゆで卵で370円。シンプルなんですが、驚いたのは珈琲のうまさ。これはいい。深い香りとほどよい苦み。この珈琲だけでも十分に価値があるお店だと思います。 -
イチオシ
落ち着いたところで、近鉄湯の山線で湯の山温泉駅へ。四日市から全長15.4 kmのローカル路線です。
原色を使ったカラフルな車両が走っていたりして、ちょっとテンションが上がりましたが、ただ、途中の駅とかには途中下車してもほとんど観光地らしいところがないので、それはちょっと寂しいかなと思います。
湯の山温泉へは、湯の山温泉駅から基本はバスなのですが、待ち時間が長そうなので歩いてみることにしました。すると、いきなり見事な紅葉が始まって。。 -
なるほど、これはいいですね~
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今日のルートは高低差があるので、どこかで紅葉のピークに合うと思ってはいましたが、いきなりこうなりましたか。
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ただ、始めは元気だった私も、だんだん不安に。なんか、すごく遠いような。まだここでも半分くらいじゃないですかあ。少し後悔。
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しかし、引き返すわけにもいかず。進み続けるしかありません。
もしかして、あれが御在所岳? うーん、まだまだ遠そうですねえ。 -
ふー。ここが湯の山温泉の端かあなあ。やっとですか。
ただ、ここからでも御在所ロープウエイの駅までがさらに急な上り。もうひとふんばりする必要があって、そうは甘くない。もうへとへとです。 -
御在所ロープウエイの駅に到着。このロープウエイは、湯の山温泉駅と山上公園駅間の約2.1km。標高差約780mを12分で結びます。
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ゴンドラ38台が数珠つなぎになる複線自動循環式で、家族なら一台がちょうどいいし、私は一人だったので老夫婦と三人でした。
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さて、出発。
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ゴンドラが等間隔で並んでいるので、ちょっと安心感があるような気もしていましたが、
御在所ロープウエイ 乗り物
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あれれ。
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なんかダイナミック。
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老夫婦が徳島の太龍寺ロープウェイの方がすごいとか言ってましたが、
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いやいや、そうでもないですよ~
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気を紛らすために斜面を見てみると
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歩いて上っている人の影。お疲れ様ですねえ。
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イチオシ
これが最後の難関かな。見えてきた白い鉄塔は、高さ61m。日本一の高さを誇るんだそう。
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むむ、ちょっと待ってくださいね。
切り立つ崖に向かって真っすぐ一直線に上っていくこの感じ。 -
少し高所恐怖症の私にとっては意外に難敵。
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マジで足がすくみます。
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いやあ、これは予想外。風の日だったりしたら、私はどうにかなっていたかもしれません。今日は穏やかな天気で本当に良かったです。
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ロープウェイを下りると、今度は一転、緩やかな地形が広がります。
ところで、御在所岳は、三重県の菰野町と滋賀県東近江市の境。鈴鹿国定公園の中心となる標高1,212mの山です。 -
周囲の山々を見渡せて、これなら悠々。気持ちに余裕ができますね。
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イチオシ
正面の小高い山を目指しましょう。
リフトもあるけど、ここは歩きかな。 -
リフト乗り場の手前辺り。雪が積もってますけど、これは人工雪かな。
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短い草の原っぱを抜けて
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ここからは階段。
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さっきの山並みがここからも見えています。
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はい、もう少し。
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登ってきた方を
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イチオシ
振り返るとこんな感じです。
楽勝、楽勝。 -
三角点に、
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標識も。
琵琶湖、鈴鹿峠、伊勢湾ですか。頭で地図を想像してみます。御在所岳 紅葉
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ここから、もう一つ先の頂を目指します。
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よいしょ、よいしょっと。
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皆さん遠くを眺めていますが
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イチオシ
あの山の向こうが琵琶湖なんです。微かですが、わかりますか。
琵琶湖を確認したところで引き返します。 -
こちらは、山上公園駅すぐの広場。
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こちらの標識は、彦根・長浜、伊良湖岬ですか。なるほどね。さらりと方向を示していますが、なかなかスケールがでかいですね。
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これは彦根・長浜方面の眺め。
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こっちの眺めもよく開けています。
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御在所ロープーウェイ山上公園駅に戻って、これは構内のアルペン。
アルペン 専門店
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名物のようですが、御在所岳カレーうどんというのがあって、それをいただきました。そんなに期待していなかったんですが、これはいい。豚の脂身がアクセントのうまみの詰まったカレーに伊勢うどんの太くて柔らかな食感が抜群の相性。山歩きの後には本当に最高。ここでこれを食べない手はないですね。
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帰りのロープウェイ。
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心配していましたが、
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ロープウェイって、下りは上りほど怖くはないですね。今度は快調です。
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はいはい、帰ってきましたよ~
ダイナミックさと穏やかさ。視界の開けた雄大な景色。御在所岳って、意外にいろんな顔を持った楽しめる山でした。三重県、まだまだいいもの持ってましたね。 -
ロープウェイを下りて気分のいいところで、今度は蒼滝も訪ねましょうか。
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ロープウェイ湯の山温泉駅の裏手の方に遊歩道の入り口があって、そこからどんどん歩きます。
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上からの眺めでは気づきませんでしたが、紅葉もまだまだ見れますね。気持ちいいです。
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ただ、滝はまだなのかなあ。けっこう歩きましたけど。。
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地図だとそう遠くはなかったのですが、
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この神社も越えて峠を越えるようなきついアップダウン。なかなか大変です。
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イチオシ
しかし、見えてきましたよ~
滝は滑らかな岩肌を下り落ちる美しい眺め。滝つぼの青も印象的です。蒼滝 自然・景勝地
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下の方にも回ってみましょうか。ふむ、美しい。
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水量は少なくても
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岩肌がいいのかな。確かに名瀑の風格があるでしょう。
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ここからさっきの神社に戻って。今度は湯の山温泉の一番上手。大石公園を目指します。
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大石公園に到着しました。三滝川の流れの途中に大きな石があって、重さは推定で800t。その周辺に整備されている公園です。
忠臣蔵の大石蔵之助が湯の山温泉に一泊した際、この大石が自分の名前と同じで喜んだという逸話もあります。ここの紅葉は終わりかけだったし、石もパッと見ただけではさほどの大きさは感じない。ちょっと地味な感じは否めないかな。 -
イチオシ
で、ここから山手の方を見ると。。わかりますか。
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ロープウェイの赤いゴンドラ。湯の山温泉の市街からこんな風に見えるんですね。市街をまたぐように上っていくロープウェイ。面白いですね。
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大石公園から市街を下って行きます。この三嶽寺は、かつては僧兵たちが集った山岳宗教の寺。湯の山温泉街の上手にあって、境内は限られますが本堂のこちらを見下ろすような高い建物もそんな雰囲気がありますね。
折鶴伝説の恋結びの説明版があって、心中を考えていた男女を救った幻の僧兵のことが書かれていました。三嶽寺 寺・神社・教会
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中之島公園まで帰ってくると、ここはもう湯の山温泉の中心部。といっても温泉街を貫いて流れる三滝川の渓流に沿って整備されていて、街の底といった場所。
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紅葉の木々がうっそうとしていますが、実はここからロープーウェイ駅とかかなりの高低差。帰り道のことを考えるとあんまり落ち着いた気持ちにはなりません。
中之島公園 公園・植物園
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渓流を下りきると
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湯の山温泉協会の建物。今回は温泉に入る時間がないので、美人の湯とも呼ばれる湯の山温泉の泉質とかのお話をちょっと伺いました。
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さて、湯の山温泉駅への帰りのバスはロープーウェイ駅が乗り場です。
ロープーウェイ駅までは、ここからまたけっこうな上りの道。湯の山温泉は市街の散策が容易ではありません。 -
ロープーウェイ駅で地元のお土産を物色していましたが、気になったのはこの大石焼。ただ、お店があるということでそちらに回ります。
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大石焼 喜楽堂の御在所ロープウエイ山麓駅売店。赤い暖簾のお店です。
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大石焼は伊賀の名物かたやきみたいな感じなんですが、ここのはかなりの大判。ここの大石焼には固いタイプと柔らかいタイプの二種類があって、お土産物屋さんで売っている箱詰めの方は固いタイプ。お店ではその両方を扱っていて、私はより人気があるという柔らかい方をいただきました。
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うーん。味はかたやきですよね。ごまが混じってちょっとアクセントになっていますが、ちょっと甘い小麦粉の味わいはやっぱりかたやきのものでしょう。それが、この柔らかさだとかなり食べやすい。これはお勧めです。
湯の山温泉駅に戻ってきて、もし時間があれば、しゃれた温泉施設のアクアイグニスにも行きたかったんですがね。やっぱり、白子の散策を優先します。 -
湯の山温泉から、約1時間で白子駅に到着。
鈴鹿市観光協会は、白子駅の向かい側。緑の看板が目印です。
あんまり観光地というエリアでもないと思うのですが、しっかりした散策地図があって、それをいただいて歩き始めました。老舗のお菓子屋さんとかの情報ももらって、ちょっと楽しみです。 -
始めにやってきたのは伊勢型紙資料館。江戸時代末期の建物で、白子屈指の型紙問屋だった寺尾斎兵衛家の住宅を活用した施設です。
伊勢型紙資料館 美術館・博物館
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入り口を入って、
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奥へ進みます。
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ちょっと薄暗いのは大きな建物だからですよね。
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ところで、伊勢型紙は着物の生地などを一定の柄や紋様に染色するために使われる型紙で、国の重要無形文化財。起源は室町時代に遡るようですが、江戸時代には紀州藩の庇護を受けて発達しました。
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少し見えているあの入り口の奥に展示室があって、昔の型紙や近代の型紙を拝見。職人が精魂込めたデザインは本当に精緻で渋い。そして、繰り返しの文様は地模様みたいなので、来ている着物をパッと見ただけではよく分からない。その一歩引いたところがまたいいところなんでしょうね。
その後はビデオ。なるほど型紙造りは根気のいる作業。工程を追って丹念に積み上げていく様子がしっかり記録されていました。 -
大徳屋長久は、白子の古い町並みにあって350年の歴史を持つ老舗の和菓子屋さん。観光案内所で仕入れていた情報です。
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さて、私はその店の歴史とともにあるという「小原木」をいただきました。
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京都の「大原女」の被り物を象ったというのですが、一見すると餡子を皮で包んだところとか八ツ橋に似ていなくもないかな。しかし、この皮は何でしょうね。米粉かなあ。しっかりした甘さの餡子に対して、皮はねっとりと溶けるようになってきます。これは、八ツ橋とは違いますね。特徴のある味わいだと思います。
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少し移動して。
今度は鈴鹿市伝統産業会館。こちらも鈴鹿の伝統工芸品である鈴鹿墨と伊勢形紙のあれこれを紹介する施設。 -
展示室の展示は、鈴鹿墨と伊勢形紙が半々です。
始めに鈴鹿墨。国から伝統的工芸品に指定された墨としては日本唯一の伝統工芸品。その歴史は平安時代初期。鈴鹿の山の松を使い製墨が行われたのが始まり。江戸時代以降、これも紀州藩の保護のもとに発展をしたようです。 -
製墨の工程や
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製作の道具類。
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最後は縄で縛って
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こんな風に吊るすんですね。
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あんまり細かいところまではわかりませんが、これも根気のいる作業であることは想像できると思います。
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ここからは、伊勢形紙。
工程の説明から -
型紙の和紙。
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先ほどの伊勢型紙資料館では、型紙の撮影は禁止でしたが、こっちはOK。
細かな文様の素晴らしさが -
イチオシ
分かってもらえると思います。
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ただ、一方で、意外に着物の柄としてみている時は型紙を見ている時のような感動は少ないような。
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ちょっとそこは不思議なところ。
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着物は柄があるのを当たり前みたいに思っているし、コントラストが型紙ほどはっきりしていないせいなのかもしれません。
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さて、小紋・友禅などの着物の生地を染める伊勢形紙ですが、
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今ではこんな風に襖や灯りなど住宅の中にそのデザインを取り入れる取り組みを積極的に行っています。
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ただ、なんでしょうね。そうしても、高い技術の一方で、なぜかデザイン的にはどうしても古臭い印象が残ってしまうような印象。ここからもしメジャーになるのであれば、比較にはならないかもしれませんが、藤城清治の影絵みたいな鮮やかな色彩とか。私的にはなにか古いものを打ち破る大きな切り替えが必要な気がしました。
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鈴鹿市伝統産業会館から海岸に出たところが鼓ヶ浦海水浴場。場所的には白子の市街の一部といった感じです。
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大正9年に開設された歴史ある海水浴場で、日本松の緑を守る会により、「白砂青松100選」にも選定されています。伊勢湾に面して、夕暮れの穏やかな海。シーズンオフですが、海岸を散策している人もいたり。のどかな景色でした。
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続いては、子安観音寺。天平年間に創建された白子市街にある高野山真言宗の名刹です。
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本尊は白衣観世音。
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安産・子育ての霊場で、仁王門に本堂横の三重塔ほか伽藍が想像以上に立派です。
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ほか、境内に不断桜という四季を通じて花を咲かせる珍しい桜があって、この桜の虫食いの巧妙な自然の模様から伊勢型紙の発想が生まれたとも伝わります。
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白子の散策を終えて、再び四日市へ。
ここで昨日もやもやだったトンテキのリベンジです。以前一度休みで振られたこともあった一楽。近鉄四日市駅からすぐの一番街商店街の中華料理のお店です。 -
イチオシ
ほー。すこし甘めの味付けなんですが、分厚い豚肉は程よい柔らかさ。ガツンと来る豚肉のワイルドさをこの味付けと柔らかさがうまくまとめて、素晴らしい。ここのトンテキはマジでうまいですね。
考えてみると四日市のトンテキはここで三軒目になりますが、やっと期待に応えるお店に出会った感じがしました。ふう、これで思いが残ることはないでしょう。 -
み乃亀は名古屋のお店だそうですが、四日市の近鉄百貨店で職場へのお土産におかきの詰め合わせを買いました。
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小さな包装のおかきは、醤油に海苔、エビ煎餅まであってバリエーションが豊富。一つ一つの味の特徴がくっきりと個性があるし、いろいろ食べ比べる楽しさがありますね。割と好評でした。
さて、以上で今回の三重旅は無事終了。お疲れさまでした。
次回の三重旅は、二見と津の予定。それで一応の区切りができるのではないかなと思います。
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